日記 PR

ニュースレター(機能食品通信)のバックナンバー

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

梅田は小さな会社を経営しておりまして、このページはお客様宛に郵送するため執筆したニュースレター(全94号:2009〜2018年)のバックナンバーです。

メインの内容は研究受託のお仕事につなげる為のPRですが、趣味の話とかも書いておりました。

これらを毎月お客様に郵送すると共に会社のホームページに掲載しておりましたが、技術的な話以外が多いために検索エンジンの順位判定に影響があるのではと自己判断をして2021年に職場のホームページから削除。

でも書いたものを消してしまうのが嫌なので、このページに掲載して残す事に。

目次
  1. 001号 2009年10月
    1. ニュースレターはじめました。
    2. ロゴに書いてあるKSKって何?
    3. 梅田って何者?(その1)
    4. 仕様書(試験デザイン)作りへの「こだわり」
  2. 002号 2009年11月
    1. 津ぎょうざ。
    2. 皮膚試験の季節です。
    3. 梅田って何者?(その2)
    4. 試験計画書作りへの「こだわり」
  3. 003号 2009年12月
    1. ワンピース0巻
    2. ヒトの痒みの数値化への道(その1)
    3. 梅田って何者?(その3)
    4. 倫理委員会申請書作りへの「こだわり」
  4. ■004号 2010年01月
    1. ニンテンドーDSがきっかけで名城大学にて受験?
    2. ヒトの痒みの数値化への道(その2)
    3. 梅田って何者?(剣道編)
    4. 被験者選出への「こだわり」
  5. 005号 2010年02月
    1. 映画「アバター」を観てきました。映画の内容とは関係有りませんが、大学時代の担当教官を思い出しました。
    2. ヒトの痒みの数値化への道(その3)
    3. 梅田って何者?(水泳編)
    4. 被験者への説明資料の「こだわり」
  6. 006号 2010年03月
    1. しんみりしていますが最終話じゃないですよ。
    2. 物は壊れます。
    3. 意外と怖いUSBメモリ。
  7. 007号 2010年04月
    1. 前号で意外と怖いUSBメモリと言っていましたが、意外と怖いどころか非常に怖いが最適と気付きました。
    2. 警備システム
    3. 四刀流
  8. 008号 2010年05月
    1. 疲れた時に、してしまう行動。
    2. 茶話会の第1弾は7月に皮膚科の先生を囲んで行う予定です。
    3. 瀧川さんの新たな旅立ち。
    4. 今年も東京ビックサイトでの展示会に出展いたします。
  9. ■009号 2010年06月
    1. 東京ビックサイトでの展示会「インターフェックスジャパン」でお待ちしております。6月30日(水)~7月2日(金)
    2. 茶話会(皮膚試験や美容用品の試験について)は7月28日(水)に行います。
    3. 7月茶話会の講師をしていただく磯田先生のご紹介。
    4. 試験現場の待合室のこだわり。
  10. 010号 2010年07月
    1. 展示会にご来場いただき、ありがとうございました。
    2. 2秒ごとに気をひくビデオの気になる内容。
    3. 9月の茶話会(内科)の日程は9/6(月)または9/13(月)になりそうです。
    4. プラセボとの味の差について。
    5. 三重大学オフィスを開設しました。
  11. 011号 2010年08月
    1. 暑いので、電動かき氷機を買いました。
    2. 7月の茶話会(皮膚科分野)、大盛況でした。
    3. 9月の茶話会(内科)の日程は9/6(月)です。
    4. 講師をしていただく、西川先生のご紹介。
  12. 012号 2010年09月
    1. 我が街にも3D映画が来ました!
    2. 9月の茶話会(内科分野)は質疑応答時間の質問数が37件でした。
    3. ヒトの痒み評価への道 ~赤面編~
    4. 9月の茶話会はヒトの痒み評価技術についてです。
  13. 013号 2010年10月
    1. 大阪なんば駅で狸か狐につままれたかと冷や汗が出ました。
    2. バイオジャパンに出展しました。
    3. 11月17日(水)に痒みの茶話会(工学部 野呂先生)を行います。
    4. 野呂先生との打合せに行くたびに映画007の【Qの研究室】を思い出します。
  14. 014号 2010年11月
    1. 定食屋のメニューで2分間楽しむ法
    2. 梅田の就寝中に襲った二人の影とは
    3. 茶話会の運営をお褒めいただきました。
    4. 痒みの茶話会も、盛況でした。
  15. 015号 2010年12月
    1. 大阪で3D映画の次を行く技術に遭遇し、驚きました。
    2. USJで皆が私に振り返るのです。
    3. 測定機器の動作チェックを欠かさない梅田。
  16. 016号 2011年1月
    1. 社用車が移動や運搬以外でも活躍。
    2. 限界にチャレンジ。
    3. 大河ドラマ「江(ごう)」と三重県津市。
    4. 皮膚撮影から広がった世界。
  17. 017号 2011年2月
    1. 恵方巻きとビーグル犬。
    2. ビーグル犬とイタチ・・・。
    3. 試験会場で測定データを守る梅田。
  18. 018号 2011年3月
    1. 愛用品への苦渋の選択。
    2. 気持ちを悟られない方法。
    3. 4月22日(金)に痒みの茶話会を行います。
  19. 019号 2011年4月
    1. 5分で『試験デザインの作り方を説明する』方法。
    2. 経口摂取の試験を簡単に説明する方法。
    3. 皮膚の試験を簡単に説明する方法。
  20. 020号 2011年5月
    1. 5分で『動物試験を説明する』方法。
    2. 経口摂取(飲んだり食べたり)する被験物質の場合
    3. 8年目の機能食品研究所。
    4. 今年もインターフェックスに出展します。
  21. 021号 2011年6月
    1. 一挙一動が試験結果を変えると思うのです。
    2. 初めての白衣。
  22. 022号 2011年7月
    1. インターフェックスの設営と接客。
    2. 景品表示法・薬事法の勉強会で目からウロコが。
  23. 023号 2011年8月
    1. 続、仕様書(試験デザイン)作りへの「こだわり」。
  24. 024号 2011年9月
    1. 香りが楽しめる映画と、広がる梅田の妄想。
    2. 倫理委員会って何?
  25. 025号 2011年10月
    1. 皮膚測定会場をリニューアルしました。
    2. 11月22日(火)、内覧会を行います。
  26. 026号 2011年11月
    1. 手書きイラストと、梅田。
    2. 手書きPOP作成の講習会に行きました。
  27. 027号 2011年12月
    1. 皮膚測定会場の内覧会を行いました。
    2. 機能食品研究所、7つの特徴
  28. 028号 2012年 1月
    1. ドラゴン?
    2. 魔法みたいなパソコン技。
  29. 029号 2012年 2月
    1. 営業活動と、カーブと梅田。
    2. ヒト試験会場での見学と測定(前編)。
  30. 030号 2012年 3月
    1. ヒト試験会場での見学と測定(測定編)。
    2. 4月24日(火)に、技術説明会を行います。
  31. 031号 2012年 4月
    1. フーデックスジャパンの見学をしました。
    2. 工学部の先生が展示・発表をされます(痒み測定装置)。
  32. 032号 2012年 5月
    1. BIO techの見学をしました。
    2. 機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第2回 仕様書・計画書作成)
    3. 医薬品・化粧品・洗剤の最先端技術がひと目で解るインターフェックスに7度目の出展。
  33. 033号 2012年 6月
    1. 4月末の技術説明会と指し棒。
    2. 機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第3回)
  34. 034号 2012年 7月
    1. インターフェックスジャパンでの梅田監督の華麗(?)な舞台裏、大公開。
  35. 035号 2012年 8月
    1. ホロデッキでの梅田。
    2. 機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第4回)
  36. 036号 2012年 9月
    1. 機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第5回)
  37. 037号 2012年 10月
    1. 機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第6回: 速報編)
    2. 10日で速報を出せる方法。
  38. 038号 2012年 11月
    1. 機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第7回: グラフ編)
    2. 国際航空宇宙展でテーマ曲を脳内再生。
  39. 039号 2012年 12月
    1. 機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第8回: 文章案編)
    2. 自室でダンスに興じる梅田
  40. 040号 2013年 1月
    1. 機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第9回: 完成編)
    2. エレキギター初挑戦(前編)
  41. 041号 2013年 2月
    1. 愛犬のスマホへの執着心について専門家の先生に伺いました。
  42. 042号 2013年 3月
    1. 片道3時間で梅田、登場。
    2. エレキギター初挑戦(中編)
  43. 043号 2013年 4月
    1. 浜参宮に参加させていただきました。
    2. お客様のお声で進化する茶話会(さわかい)。
  44. 044号 2013年 5月
    1. 全国どこでも梅田が参上。
    2. オリジナルキャラクター作成。
    3. 鈴2つ付きのUSBメモリを仕事の納品時に持参する梅田。
  45. 045号 2013年 6月
    1. 実はそれ、ぜんぶ三重なんです!
  46. 046号 2013年 7月
    1. 展示会の舞台裏、お見せします。
  47. 047号 2013年 8月
    1. 伊勢神宮のお白石持行事での梅田。
  48. 048号 2013年 9月
    1. 時間勝負の採血、その舞台裏。
  49. 049号 2013年 10月
    1. ■真夜中の測定と梅田。
  50. 050号 2013年 11月
    1. 早朝からチーム戦。
  51. 051号 2013年 12月
    1. 西川先生と階段と梅田。
    2. 磯田先生の複数専門分野の融合
  52. 052号 2014年 1月
    1. 看護師チームのお仕事公開。
  53. 053号 2014年 2月
    1. 測定チームの方々との出会い(前編)
  54. 054号 2014年 3月
    1. 測定チームのアルバイトさん列伝
  55. 055号 2014年 4月
    1. LINEスタンプを自作
    2. おかげさまで10周年
  56. 056号 2014年 5月
    1. 5月アイフィア、7月インターフェックス
    2. ダイジェスト冊子プレゼント
    3. 10年間お客様の所にご訪問させていただき、気付いた事
  57. 057号 2014年 6月
    1. 変身、展示物。
  58. 058号 2014年 7月
    1. 紙上展示会 その1(餅つき編)
  59. 059号 2014年 8月
    1. 紙上展示会 その2(イラスト編)
  60. 060号 2014年 9月
    1. 紙上展示会 その3(お客様にご準備いただく資料編)
  61. 061号 2014年 10月
    1. 紙上展示会 その4(試験現場は川の流れのように編)
    2. 試験現場は川の流れのように。
  62. 062号 2014年 11月
    1. 紙上展示会 その5(文献調査編)
  63. 063号 2014年 12月
    1. 筋肉とイラスト描きと梅田。
  64. 064号 2015年 1月
    1. 日帰り京都旅行。
  65. 065号 2015年 2月
    1. 第2弾の冊子、作りました。
    2. 講演をお請けさせていただく流れ。
  66. 066号 2015年 3月
    1. 第1弾の冊子の内容説明。
    2. 特集「機能性表示食品」を開始します。
  67. 067号 2015年 4月
    1. 三重県事業を受託しました。
    2. 6月16日(火)、セミナー開催。
    3. 今までの弊社セミナー。
    4. 今年もifiaに出展します。
  68. 068号 2015年 5月
    1. LINE自作スタンプ、販売開始しました。
  69. 069号 2015年 6月
    1. セミナー(勉強会)を開催しました。
    2. 展示会と学会で企業展示を行いました。
  70. 070号 2015年 7月
    1. 展示会は数秒勝負。
    2. 機能性表示食品、お寄せいただいた感想。
  71. 071号 2015年 8月
    1. 機能性表示食品のご質問への弊社の電話受け答え(第1回)。
  72. 072号 2015年 9月
    1. 先月号の修正・補足がございます。
    2. 修正作業、急ぎました。
  73. 073号 2015年 10月
    1. 倫理委員会に必要な被験物質情報。
    2. 一晩で変化する梅田。
  74. 074号 2015年 11月
    1. 出張セミナー(勉強会)、いかがでしょうか?
    2. 展示会の会場で驚かれました。
  75. 075号 2015年 12月
    1. 出張セミナー(勉強会)で情報劣化を防止。
    2. 立ち上がる梅田。
  76. 076号 2016年 1月
    1. 出張セミナー(勉強会)、その舞台裏
  77. 077号 2016年 2月
    1. お客様と統括医・専門家の先生を交えた打合せ
    2. 三重大学までの交通手段
  78. 078号 2016年 3月
    1. 『機能性表示食品の制度説明のための出張セミナー(勉強会)』で弾みがついた実例
  79. 079号 2016年 4月
    1. 皆様の宛先を伺いますチラシを同封。
    2. 12周年です。
    3. 今年もアイフィアに出展します。
  80. 080号 2016年 5月
    1. 皆様の宛先を伺いますチラシ同封の結果
    2. インターフェックスでお待ちしております
  81. 081号 2016年 6月
    1. 大改装したホームページの内容
  82. 082号 2016年 7月
    1. 新ホームページの反響
    2. 2つの展示会に出展しました。(前編
  83. 083号 2016年 8月
    1. 2つの展示会に出展しました。(後編
  84. 084号 2016年 9月
    1. 研究レビューの作成補佐・代行
  85. 085号 2016年 10月
    1. 機能性表示食品の届出サポート(第1回)。
    2. ぶら下がったり歩いたり。
  86. 086号 2016年 11月
    1. 渋谷で展示会。
    2. ■機能性表示食品の届出サポート(第2回)。
  87. 087号 2016年 12月
    1. 梅田、ユーチューバーになる?!
    2. ■機能性表示食品の届出サポート(第3回)。
  88. 088号 2017年 1月
    1. 機能性表示食品の届出サポート(第4回)。
    2. 動画、ホームページ上に公開中です。
  89. 089号 2017年 2月
    1. 機能性表示食品の届出サポート。(第5回:臨床試験編 仕様書について)
    2. ■ニョキッと立ち上がる梅田。
  90. 090号 2017年 3月
    1. 機能性表示食品の届出サポート。(第6回:臨床試験編 倫理委員会申請について)
    2. ■送り先のお伺いシート。
  91. 091号 2017年 4月
    1. 機能性表示食品の届出サポート。(第7回:被験物質・対照物質のご準備について)
    2. 今年もアイフィアとインターフェックスに出展します。
  92. 092号 2017年 6月
    1. アイフィアに出展しました。
    2. 機能性表示食品の届出サポート。(第8回:被験者さんの募集について)
  93. 093号 2017年 10月
    1. ■機能性表示食品の届出サポート。(第9回:届出に関する初回お問い合わせ)
    2. ■今年もインターフェックスに出展しました。
  94. 094号 2018年4月
    1. ■機能性表示食品の届出サポートでスピード感も重視しました

001号 2009年10月

今回のテーマ

・ニュースレターはじめました

・ロゴに書いてあるKSKって何?

・梅田って何者?(その1)

・仕様書(試験デザイン)作りへの「こだわり」

ニュースレターはじめました。

代表の梅田です。いつもお世話になっております。

おかげさまで、弊社は創業5年半になりました。

お客様とのコミュニケーションを更に密にするために、このたびニュースレターを発行する事にいたしました。

ご多忙とは存じておりますが、お時間をいただけます時に、軽く読み流して戴けますと幸いでございます。

あれ? 3~4年前に「機能食研通信」っていうニュースレターを見た覚えが有るような? ・・・・それ正解です。

当時、「みなさんに少しでもお役に立てる情報を、山盛りにしてお届けするんだ!」という強い意気込みで発行を開始しましたが、こだわり過ぎて「私の稚拙な文章では駄目だ」と自分を追いつめてしまい、4号で自然消滅という暗黒の歴史となりました。

ロゴに書いてあるKSKって何?

K(機能) S(食品) K(研究所)です。

すごく単純ですね。

梅田って何者?(その1)

いつもお会い戴いているお客様は、ご存じの部分が多いと思いますが、簡単に自己紹介させていただきます。

梅田幸嗣(うめだこうじ)は、三重県津市の津駅からバスで10分の所に住んでおります。

家族構成は2人+1頭です(私・妻・ビーグル犬)。

ビーグル犬の名前はライキ(1歳 オス)です。

ガラス張りのテラスが彼の寝床です。

毎日仕事が終わって帰宅をすると、日課である犬の散歩をします。

スーツを脱ぎ、ジーパンとTシャツに着替え、LEDが光るタスキを装着し、トイレ袋・掃除道具・犬用オヤツ・家のカギが入ったポーチのカラビナをジーパンのベルト通しに付けてから出発です。

私は、散歩をしながら「あのお客様へのヒト試験の仕様書(試験デザイン)で、こういう提案をしたら喜ばれるかな~?」「明日、営業に伺うA会社のBさん、お元気かな? ご家族で行かれた釣りは大漁だったのかな?」とかボーっと考える時間が好きです。

ボーッと歩いていると、ライキが近くに寄ってきて、両方の前足で私の太モモをポンポン叩いてオヤツをねだります。

他の犬に吠えられた時や、車が横切る時はオヤツをあげる習慣なので、どんな大型犬や大型車と出会っても、冷静に私にピッタリと寄ってくるため安全性も高いです。

ただ、吠える犬の飼い主さんや、車ですれ違う方から「あのビーグル犬を怖がらせてしまった。ほら、飼い主さんの足にしがみついて助けを求めている。ゴメンね。」と、勘違いされてしまう事があり、軽くお詫びの会釈(敬礼みたいなしぐさ)をされる事が多々あります。

そんなライキですが、私が抱きかかえると、前足で私の顔をバシっと叩くのです。 ひょっとして、嫌われてる?

仕様書(試験デザイン)作りへの「こだわり」

麺もスープも具材もこだわっている頑固なラーメン屋のオヤジの如く、こだわりぬいた仕様書(試験デザイン)を作り、それを基に精度の高い試験計画書作成・試験実施をするのが弊社の自慢です。

しかし、現代に於いては頑固すぎるラーメン屋が流行ったのは昔の話です。お客様が求めていないものを売りつけるのは独り相撲になってしまうのでバランスも大事と心得ております。

仕様書(試験デザイン)へのこだわりですが、弊社を設立して初めてお請けした試験実施時から、ずっと続いております。

会社設立直後は、まずはお客様の信頼を勝ち得るために、文献調査、原稿の代筆等を黙々とこなしている状態でした。

まるで、テレビドラマの探偵が、物語の冒頭で「迷子の猫探し」をしながら「ああ、大きな仕事、来ないかな~」と遠い目をしているシーンです。

そんな日々を3ヶ月続けた真夏のある日、真夏の営業まわりで汗だくになって会社のオフィスに戻ってきた夕方の事です。

クーラーのおかげで、汗も引いてきた頃、机上の白い電話機がピロロロと鳴りました。

ああ、また「マンション買いませんか?」「資産運用どうですか? 金を買いませんか?」だろうな・・・と思って「お金 無いから」というお決まりの言葉を心に準備をして、ゆっくりと電話に出ました。

声の主は、大学院生時代に何度かお会いした事があるK株式会社のT部長さんで「梅田さん、お久しぶり。元気してましたか? さっそくだけど、臨床試験を頼みたいんだけど。」という嬉しい内容でした。あまりに嬉しすぎてお礼の言葉を間違え「お金 無いから」と言いそうになりました。

そして翌日、ヒアリングに伺い「その試験デザインで予算●●●万円ならちょうど出来る」と喜びを噛みしめました。

しかし、仕様書(試験デザイン)を詰めていくうちに「精度を上げる様々な工夫」を色々と組み込みたい気持ちになりました。

当時26歳で、会社勤めをする事無く起業した私は営業技術も未熟で「うむむ、精度を上げるために色々と仕様書(試験デザイン)に組み込みたい。でも、これ以上の予算は貰えない。」と悩みに悩みました。

古典的な表現ですが心の中で悪魔と天使が葛藤し、天使梅田の判断により、様々な組み込みをしたうえで試験を実施しました。

その結果、改良をした事についてとても喜んでくださったうえ、その後さまざまなお仕事を頂戴しております。

その経験から「お客様は開発の専門家。我々は臨床評価の専門家として自信をもって提案して開発の専門家をバックアップしよう!」と心に決めました。

確かに、始めは「余所の会社の書かれた論文と同じ方法で良いのでは?」と眉をしかめられますが、試験開始頃からニコニコ顔に変化し、試験終了後にはお褒めの言葉と次のお仕事をくださるので、「言っている内容が最適であれば、少々の毒舌でも売れる」と確信し、現在も営業活動をしております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 仕様書とは』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

<< 次号は「こだわり」シリーズ第2段です。>>

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

002号 2009年11月

今回のテーマ

・津ぎょうざ。

・皮膚試験の季節です。

・梅田って何者?(その2)

・計画書作りへの「こだわり」

津ぎょうざ。

三重県は津市に有ります(株)機能食品研究所 社長の梅田です。

いつもお世話になっております。

お客様から「機能食品通信 第1号、良かったよ」「私も犬を飼ってますよ」「なかなかお会いしただけではわからない部分がわかり、とてもおもしろく思いました。」というご声援を戴き、誠にありがとうございました。

・・・と、時を同じくして「津ぎょうざ、美味しそう」「テレビ映り良いね」という謎のメールも複数頂戴しました。

大阪のE藤様からの「秘密のケンミンSHOWのアレって梅田さん?」というメールで理由が判明し、直ぐにビデオを確認しました。確かに、私を300%ぐらい美男にした御方が「津ぎょうざ」を、これまた本人より300%上手な話口調で紹介されていました。(驚きました)

さて、その「津ぎょうざ」ですが、通常の5倍の大きさの揚げ餃子の事を指しております。

三重県は津市(本社所在地)の学校給食で30年ぐらい前から出されているけど、大人になったら食べる機会が無いネバーランドみたいな位置付け。

そんななか市役所が、昨年の市民祭り(津まつり)の屋台で出したら大ヒット!

あれよあれよという間に中華料理屋・居酒屋・焼肉屋さんでメニューに並び、「あの店は日によって具が変わる」「あの店の肉汁がたまらない」「スイーツ味の店が有る」等の情報が市内を楽しく飛び交うブームに。

そんな津ぎょうざ。ご興味いただけましたら、津にお越しになられた時に、梅田とっておきのお店にご招待いたします。

皮膚試験の季節です。

現在の弊社は、今秋冬の皮膚の試験の為に目まぐるしく動き回っております。

皮膚の試験は、皮膚のコンディションが安定化する肌寒い時期に実施する事がベストである事から、皮膚試験部門はスキー場みたいに冬場が忙しいです。

 

通年通して実施している内科試験部門は、弊社の試験実施部(臨床従事者らで組織した専門チーム)が、被験者選定・測定法・安全性確保等に至るまで精度・再現性への「こだわり」を存分に発揮しており、それを見ながら梅田は「いいな~。私も、もっと試験で活躍したいな~。」と指をくわえて黙々と営業や統計解析をしております。

しかし、皮膚分野に関しましては、私は三重大学医学部大学院 皮膚科で修士課程・博士課程を修了したうえ、今も研究員として指導を受け続けておりますため、「こだわり」を発揮できるのです。

この精度・再現性への「こだわり」ですが、例えば毎年同じ時期に同じような仕様書(試験デザイン)で実施すればプラセボ群(対照群)は、ほぼ同じ数値が出ます。2年連続で同じ時期・仕様書(試験デザイン)だけでなく「被験物質」までほぼ同じ試験をお受けした時、見事に同じような結果が出ました。

この「こだわり」のおかげで、リピート発注をしてくださる会社様が増え、とあるお客様は今まで10試験をお任せしてくださいました。

機能食品研究所は「こだわり」の試験で、ガッチリです!

梅田って何者?(その2)

梅田幸嗣(うめだこうじ)は、名古屋市(電気街で有名な大須)の病院で生まれ、母方の実家(名駅南)が近い名古屋市北区楠町(現在の池花町)で3歳まで過ごしました。

3歳から大学入学前までは、父方の実家が近い愛知県丹羽郡大口町(名古屋から北に30km)にて両親と私の3人暮らしでした。

この丹羽郡大口町ですが、当時は田畑が多く、6月には夜通し「ゲコゲコ」とカエルが鳴く「自然と人類の共存」という言葉が似合いそうな町でした(今ではだいぶ近代化されてます。)。

幼稚園時代のペットはニワトリの「ピヨ君(初代)」で、銀行のお祭りで貰ってきました。

ヒヨコの頃は可愛くて家の中で段ボール内にタオル等を敷いて毎日エサをあげておりました。

しかし、あの生物って2ヶ月と経たないうちにヒヨコ時代が終わって、みるみるうちに大きくなるんですよね。

梅田の父が自作した屋外のニワトリ小屋に移し、餌と小屋の掃除をせっせと・・・・・幼稚園児梅田は行わず、両親に任せっきりでした。典型的な子供のワガママにより、生き物を通じた情緒教育は2ヶ月で終了。

6年間のピヨ君(初代)との生活が終わった頃、万博会場(名古屋デザイン博)でヒヨコを貰ってきた小学5年生の梅田。二代目ピヨ君も似たような結果だったと、梅田の父は遠い目をして語る。

そんなわけで、幼少の頃は飼っては放置、飼っては放置の繰り返しでした。しかし、大人になった梅田は、大学院生時代の動物実験のマウス達の管理をキッチリ丁寧に行い、前号で登場した愛犬(ビーグル犬のライキ)のトイレの世話から散歩までキッチリ丁寧に行っております。

このように、大人になった梅田は会社も仕事も研究もキッチリする性格になりました。

<<次号は小学生時代以降です>>

試験計画書作りへの「こだわり」

前回、こだわりの仕様書(試験デザイン)について、ご説明させていただきました。

次は、その精度を上げる様々な「こだわり」が入った仕様書(試験デザイン)を基に、これもまた美味いラーメン屋みたいに「こだわり」が たっぷり入った 試験計画書を作成する事になります。

そして、この試験計画書も「こだわり」を磨いていこうと決心したきっかけが有ります。

あれは、今から4年前の寒さ厳しい冬の日、指の『あかぎれ』の傷みに耐えながら、お客様の所に試験の報告書を持って伺った時の事です。

その時、お客様から非常に興味深い昔話をいただきました。

「機能食品研究所と出会う前の話だけどさ、実は他者が書いた過去の論文に沿って臨床試験を行った事が有るのよ。 被験物質もウチのと似たような物だったから、こりゃ良いやと参考にしたの。 だけど、有効性が出なかった・・・。出なかっただけなら良いんだけど、データのバラツキが大きすぎて、本当にあの論文ってこんなに綺麗な結果が出たのかと疑問が沸いてきたのさ。それを参考にして試験をして結果が出なかった事を日に日に後悔したよ。だけど、機能食品研究所と仕事をするようになってから、そんな心配は無くなったよ。ありがとう。」

なるほど、そんなご経験をされた事があったのですかと、私は身を乗り出して聞き入りながら、常に行っている次の内容を更に磨こうと決心しました。

機能食品研究所は、試験計画書作成の前段階である仕様書(試験デザイン)を、入念に結果のイメージを見据えて作成し、それを基に計画書を作成します。このため、「効果が有ったとしたら、グラフがこんな感じになります。」「主要評価項目(解析方法)で有効性の有意差が出なくとも、副次的評価項目で更に細かくこの項目・条件で有効性を探索します。」「この評価項目でこんな数字が出たら、考察に●●が■■だったと書けます。」「安全性のみが確認出来たら、このランクの雑誌に投稿。有効性も確認出来たら、このランクの雑誌投稿・学会発表しませんか?」等というお話を、試験計画書作成の段階で入念にイメージしながら詰める事が出来ます。

それを可能としているのは、最新の治験・医学・臨床・生物統計の技術・経験・情報を有するNPO法人みえ治験医療ネット・三重大学医学部臨床創薬研究学講座・三重大学医学部皮膚科等の様々な機関・講座との密な連携が有るからです。

という訳で、私は「計画書は、科学的根拠と目標を明確化し、お客様が使われる試験報告書・図表そして使用目的までイメージして練り上げる」という持論にこだわるのです。

<< 次号は「こだわり」シリーズ第3段です。>>

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

003号 2009年12月

今回のテーマ

・ワンピース0巻

・ヒトの痒みの数値化への道(その1)

・梅田って何者?(その3)

・倫理委員会申請書作りへの「こだわり」

いつもお世話になっております 梅田です。本格的な冬がやってまいりました。こちら三重県津市は、冬は鈴鹿山脈から鈴鹿おろしという強い風が吹くので、非常に寒いのです。

皮膚の試験をする立場としては「寒くて発汗が少ない」「空気が乾燥している」という好条件が長期間続くので嬉しいのですが、なかなか布団から出られない悪条件が玉に傷なのです。

さて、この機能食品通信も3号目になりました。

皆様から「社内に回覧して、楽しく拝読させていただきました。特に津ぎょうざは、私も見ていました・・・・。」「A3二枚分の長さも適当で読みやすいんですよね。」「穴が空けてあるので、ファイルに綴じてます。」という暖かいご声援をいただきました。とっても嬉しいです。これからも少しでも良い文章を書けるよう精進いたしますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

ワンピース0巻

先日、少年ジャンプ掲載の大人気漫画の映画「ワンピース」を観てきました。あまりにも内容が良かったので2度も観ました。

未だご覧になられていない方の楽しみを奪ってしまうといけないので、映画の内容には触れませんのでご安心ください。

映画館で先着プレゼントとして配布された「コミックス0巻」の最終ページの作者あとがきの文章が印象的でした。

「(映画の)制作期間は、誰とケンカしてもいい。誰を怒らせても構わない。妥協せず、いいものさえできればお客さんは必ず喜んでくれる。それを見たら制作の苦労なんて一瞬で吹き飛ぶ。」

 

なるほど、仲間を思いやるというのも大切ですが、ビジネスである以上、仲良しクラブとは違います。

例えば弊社の話ですが、時としてスタッフ間で言い合いになる事が、ままあります。

営業・学術・試験実施・安全性管理の各々立場の違う担当者がお客様のため、そして弊社を信じて試験に協力してくださる被験者さんへの安全性のために必死だから仕方がありません。

そして私は、その現場を見かけても止めません。どうせ、数分後にはケロリとした顔で一緒にお茶をしていると分っているからです。

という訳で「正義・努力・友情」で構成される少年ジャンプの漫画と同じで、弊社も「正義・努力・友情」で成り立っていると気づかされた冬の1日でした。

 

ヒトの痒みの数値化への道(その1)

あれは、6年前の春、私が三重大学医学系研究科の大学院生だった時の話です。

ゴールデンウィーク空けの少し暑くなってきた晩、研究室のエアコンを入れようか入れまいかとボーっと考えていた時、院生の先輩(医師)から、私の運命を決定するお誘いをいただきました。

「マウスの掻破行動(掻く行動)を音で判別するという教授のアイディアが有るのよ。 それを実現可能かを工学部の音の専門家の先生に判断して戴きに行くんだけど、一緒にどう? 教授と教官から梅田君にもご指名かかってるんやわ。」

もちろん私は「ぜひ宜しくお願いします。」と身を乗り出して即答しました。

そして、もう少し詳しく伺ってみますと、世の中のマウスでの痒み評価は「ビデオで上から撮影しておいて、後から交通量調査みたいに手でカウンターをカチカチ押して計測」というのが一般的で、他には「患部と後肢に蛍光剤を塗り、これもビデオで撮影して患部と後肢が近付いた秒数の計測」という方法も有るとの事。そして、教授が音に着目されたのはビデオに映らない部分(死角)が無いから更に精度が高い研究が可能ではと思われたからとの事。

先ず、我々が行う第一の作戦は、少しでも多くの情報を工学部の音の専門家の先生にご提示し、実現の可能性をご判断いただく事でした。

そこで「百聞は一見にしかず」という事で、予備検討資料を作ってみました。具体的にはプラスチック容器内に「アトピー性皮膚炎モデルマウス」と「ビデオカメラの外付けマイク」を入れ、容器の外からビデオ撮影して完成。そして、その音声と動画を工学部の先生にお持ちしましたところ「実現の可能性を検討してみましょう」と了承を戴けました。

今になって考えてみると、この動画と音声は掻いているらしき音は拾っていたものの、ノイズだらけでまともな物では有りませんでした。言葉での説明だけでもご了承いただけていたと思います。

しかし、熱意を込めた提案が通った経験は私の自信に繋がりました。

よって、今も私はお客様へのご提案は口頭ではなく熱意を込めた書類を併用するのです。                 <<つづく>>

梅田って何者?(その3)

小学1年生(6歳)の冬の話ですが、バイオリンの演奏旅行でロサンゼルスに行きました。私の演奏が上手だったか、それとも陽気なキャラだからかは良く分りませんが、私も選ばれました。

これはロサンゼルスの老人ホームやイベントの会場にて、20名ぐらいの小学~高校生達が演奏を披露してまわる演奏旅行です。

そして、ご褒美として連れて行って貰ったディズニーランドで事件は発生しました。

何かのアトラクションに並んでいる時に、ふと後ろを見ると誰もいないのです。異国の土地で迷子になる6歳の梅田。

こりゃ大変だと涙が出ましたが、迷子センターにさえ辿り付けば引率の先生が迎えに来てくださるだろうと判断。

ふと目に付いたアトラクションの係の方々が忙しそうだったので、近くを歩いていたドナルドダックに駆け寄り、「グワッ グワッ グワッ」と謎の言葉を発しながら身振り手振りで迷子になった事を説明する梅田。ちなみにドナルドダックの中のヒトの存在を知らなかった6歳児。

そして、ドナルドダックのおかげで迷子センターに辿り着いた梅田。

ワンワン泣いている異国の子供達を尻目に、置いてあるクッキーや牛乳を味わう梅田。ディズニーアニメを言葉の意味は解らないがノンビリと観ている梅田。

どれぐらいの時が経ったかは覚えておりませんが、迎えに来てくださった引率の先生が「そこらへんを泣きながら歩いていると思って探していたんだよ。まさか、こんな遠くに有る迷子センターでノンビリと待っていたとは。すごいな君は。」と感心されていた事を記憶しております。

というわけで、突発的な事が発生した時は驚きますが、直ぐに突破口を探し、そこに向かって進む性格は、この事件が起因かもしれません。

倫理委員会申請書作りへの「こだわり」

以前「仕様書(試験デザイン)作り」「計画書作り」についてお話させていただきました「こだわり」シリーズですが、今回は次の行程である「倫理委員会申請書作り」についてです。

弊社は三重大学の医学部と附属病院の倫理委員会に、「ヒトで試験をしても良いか」を人権・安全性・妥当性の観点から審査して戴いております。この行程を通さないとヒトでの試験は出来ません。法律違反です。

なお、この倫理委員会の申請書の提出から審査完了まで1ヶ月かかるのですが、「その1ヶ月間って手持ちぶさただよね」と常連のお客様から言われてひらめきました。

「そうだ! その1ヶ月間で試験計画書、測定方法、被験者アンケートを更に練り上げられるように工夫しておけば良いんだ。」

カレーと同じで文章も計画書も寝かせると、良い味が出ます。皆さん色々なお仕事で忙しくて、なかなか寝かす事が難しいのは解ってますが、寝かせると良い味が出るのはご経験の通りです。

実際に、今冬開始の試験も寝かせたところ、弊社・試験統括医・試験アドバイザーそして依頼社様から山のように練り上げ案が出て参りましたので、良い味が加わっていくのを喜びながら感じております。

後になってから「あれを組み込んでおけば良かった」となっては、せっかくの試験が勿体無いので「寝かせる」という持論にこだわるのです。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 倫理委員会に提出する情報』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

■004号 2010年01月

今回のテーマ

・ニンテンドーDSがきっかけで名城大学にて受験?

・ヒトの痒みの数値化への道(その2)

・梅田って何者?(剣道編)

・被験者選出への「こだわり」

機能食品研究所 梅田です。昨年も皆様に大変お世話になりました。本年も良い試験を提供出来るよう精進いたしますので、何卒宜しくお願い申し上げます。皆様から「いつも読んでますよ。」「数日間寝かせるって同感です。」等、多数の暖かいお言葉をお寄せいただき、誠にありがとうございます。とても嬉しいです。

ニンテンドーDSがきっかけで名城大学にて受験?

ニンテンドーDSで、「日本経済新聞社監修 知らないままでは損をする『モノやお金の仕組み』DS」という長い題名のゲームが有ります。

どんなゲームか平たく言いますと、日経新聞で出てくる話題や単語の意味が分っているかを確認するクイズゲームなのです。

そして、このクイズゲームを風呂上がりに解くのが私の日課となっております。恥ずかしながら、工業や世界経済の歴史の問題で不正解を連発し「うむむ~」と苦悩の声をあげるのも日課になっております。

確かに新聞を読む時にも工業・世界経済の歴史に関わる内容はサラリと読み飛ばしていたと気付かされました。反省。

そんななか、何だか腕試しをしたくなって昨年9月に、このゲームを監修した日本経済新聞社主催の経済の力を判定する試験「日経TEST」を受けに名城大学まで行って来ました。

・・・・しかし、何だかパッとしない点数だったので、何だか悔しくて、今年の6月試験にて再チャレンジする事を決意しました。

このように、趣味でも仕事でも満足出来ないと、納得するまで突き詰めてしまう梅田ですが、その方がお客様にとっても良いと思いますので、この性格は貫き通そうと思った冬の1日でした。

ヒトの痒みの数値化への道(その2)

前号にて【6年前のある日、皮膚科の研究室の大学院生だった梅田は、マウスの掻破行動(掻く行動)を音で判別する事が可能か検討を担当させていただける事になった。】というお話をさせていただきました。前号に引き続き、私がヒトの痒み評価に至った経緯を説明いたします。

自分も幼少の頃からアトピー性皮膚炎なので、その度合いを数値化する研究が出来るとあって「よ~し、頑張るぞ!」と、大喜びでした。・・・と、同時に私の前に立ちはだかった壁は『マウスでの実験の基本の習得』でした。

それまでは、ずっと遺伝子・細胞・植物を相手にしていたので、マウス・ラットと言えば先輩の手伝いや研修にて おっかなびっくり触った程度の経験のみでした。

噛まれてギャーと叫んだ記憶がうっすらと・・・・。

そんな私ですが、教官・先輩方のご指導のおかげでマウスの扱いだけでなく、様々な技術を習得させていただきました。【ご指導】と3文字で簡単に申しましたが、教官・先輩方は医師という職業柄、夜中だろうが実験中だろうがプライベートだろうが急な呼び出しで病院に飛んでいかれるような多忙な毎日の中で、いつも笑顔で技術の伝授をしてくださったため、心の中では【超人的ご指導】と敬意を込めて呼んでおります。

私は、その超人的ご指導をしていただける事は嬉しかったのですが、明らかに教官・先輩方が睡眠不足である事が申し訳無くてたまりませんでした。

そこで、1分でも多く睡眠をとっていただく為にはどうしようと、考えました。いきなり梅田が賢くなったり、技術が格段にアップするのは現実的では無いため、1度教えていただいた事は必ず1度で習得しようと決定。

そしてその方法ですが、とにかく何でもメモをしました。相手の話されるスピードに追いつけるよう急いでガリガリとメモをしました。

そして、そのメモの中に「やること」「調べておく事」を書く時は、チェックボックス(ロの字)を書いて同時に付箋も貼っておき、解決したらチェックボックスにチェックを書き入れてから付箋を外す事にし、取りこぼしを防ぎました。

更にメモした内容は数時間以内に読み返し、その内容を誰かに説明するシミュレーションをしました。

この作業をして気づいた事は【解ったつもりになっている事が実は多い】という事です。誰かに説明する気持ちで読み直してみると、新たな疑問が沸いたり新たなアイディアも沸きます。

そして文字色ですが黒1色だけだと見辛かったので、1本のペンで3色が書けるものを採用しました。しかし、カチカチと色を入れ替える【音】と【時間ロス】が気になり、3色を各々1本ずつ用意しました。

しかし黒・赤・青の3色有るとはいえど、人名を書くときに赤は失礼な気がして使えず、それが不便なのでピンクに変更しました。青字は黒字に重なってしまうと識字が難しくなるので自分が好きな色であるオレンジ色に変更し、現在に至っております。

このようにして、皆様とお話する時に「黒」「ピンク」「オレンジ」のペン3本で手帳にガリガリと書き込む梅田が誕生しました。

梅田って何者?(剣道編)

小学2年生(7歳)の秋、近所の幼なじみのお父さんが師範をされている剣道教室に同級生達が通っていると知り、軽い気持ちで入門しました。

しかし、時期が悪かったです。

同級生らは半年前(4月)から始めていたため、秋に私が入門した時は既に彼らは強かったのです。既に色々な技を習得していたのです。7歳にして初期値の差という問題を痛感。

と、ここで悲観的になっていても楽しくないので、何とかして勝てるようにならねばと考えました。面、つまり頭を狙おうにも竹刀が面に届くまでの時間に返り討ちに遭う。小手、つまり手の部分は素早く動かして逃げられるので打ち込めない。ならば、一番動きが遅い胴を狙おうと決定。

そして作戦は大当たり。竹刀を振り上げれば必ず胴が空くのでチャンスは必ず発生するため梅田少年は負け知らずに・・・・とはならず、数日後には「梅田は胴を狙っている。」と警戒され作戦終了。

しかし、作戦を立てて成功する事に味をしめた梅田は、その後も色々と作戦を思いついては成功させ、そしてその対策を立てられてしまうという【いたちごっこ】を楽しみ、勝ちは少なかったですが剣道を充分に楽しみました。

この経験から、作戦を立てるのが好きな性格になった梅田でした。

被験者選出への「こだわり」

仕様書(試験デザイン)作成 → 試験計画書作成 → 倫理委員会申請書作成 の行程通りの順番で説明させていただきました「こだわりシリーズ」ですが、今回は被験者選出についてです。

学生の時、トマトの発芽時期・葉や茎のサイズまで考慮して丁寧に取捨選択と群分けして実験をしたのに、後になって葉を【スキャナで取り込んで色や面積まで見る手法】が有ると知って「それもやりたかった」と後悔したのが「こだわり」の発端です。

病気への効き目をみるお薬の治験・臨床試験に比べ、食品・化粧品は効き目が弱い場合も有るうえ、ご予算の都合等で被験者数が少ない事も多く、有効性・安全性の判定に細心の注意を払います。

つまり、効果が弱く被験者数が少なかった場合は、たった1人分の不的確なデータが、全体の結果の足を引っ張る事が有ります。

だからこそ、弊社は丁寧に被験者選出に於いて厳選したいため、「ああしよう。これも組み込もう。あれは気をつけておこう。」と試験統括医と弊社の医療従事者らによる専門チームの密な連携をし、その試験に最適な方を丁寧に抽出し、その試験に関わるパラメータが何で有るかを明確にして丁寧に群分けを行っております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 被験者さんの募集』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

005号 2010年02月

今回のテーマ

・映画「アバター」を観てきました。映画の内容とは関係ありませんが、大学時代の担当教官を思い出しました。

・ヒトの痒みの数値化への道(その3)

・梅田って何者?(水泳編)

・被験者への説明資料の「こだわり」

機能食品研究所 梅田です。

皆様から「私もお金のしくみDSに興味が出ましたので買おうと思います。」「被験者募集のこだわり、同感です。」というご声援をいただきました。とても嬉しいです。

映画「アバター」を観てきました。映画の内容とは関係有りませんが、大学時代の担当教官を思い出しました。

昨年末、タイタニックの監督の「アバター」を観てきました。

近所に3D(立体映像)対応の映画館が無いので2D(普通の画面)で観ました。映画館に着いて上映が始まるまでの間「3Dの映画館に行くべきだったかな?」と何度も思いましたが・・・・

すごかったですよ

すっごく楽しかったですよ

すっごく面白かったですよ

映画の世界の中にグイグイと引きずり込まれました。

3Dじゃなくても、迫力満点でした。

大満足の気持ちで映画館を出るとき、懐かしい思い出がよみがえりました。

あれは10年前、奈良県は生駒周辺に有る近畿大学農学部の大学生だった真夏のある日です。太陽がガンガン照りつける灼熱の中での農場作業を終え、汗をかきすぎて痒くなった肌をボリボリ掻きながら、クーラーが程よく効いた研究室に戻りました。

直属の教官であるネルソン先生に「先生、ただいま戻りました~。」と報告をしに行った時、先生は私が作ったUMEDAYAというホームページをご覧になられていました。

カクカクと動く画像やイラストを多用して飾り立て、ページ構成は一貫性が無く増築に増築を重ねた迷宮のような私のホームページ。

恥ずかしながらumedaya.comまで取得した暗黒の歴史。

先生はパソコンの画面に表示された文字だけの画面を指さされ「梅田くん、インターネットは様々なコンピュータが繋がれて居るんですよ。このようにHTMLの文字のみで閲覧する方だって居ますし、そうで無かったとしても画面の大きさだって様々です。つまり、相手の認識する環境・条件は様々だから、どの場合でも最適に伝えられる事を念頭に置くべきなのです。」とアドバイスをくださりました。

そして、そのアドバイスに沿ってシンプルな構成にしたところ、アクセス数や掲示板への感想書き込みが急に増えたのを覚えております。

それから10年経った今、アバターを作った監督は3Dシアターでもお茶の間のTVでも楽しめるように作られたのだなと想像しながら、大学時代の恩師の姿がよみがえったのでした。

ヒトの痒みの数値化への道(その3)

前号までのあらすじ【6年前のある日、三重大学大学院 医学部皮膚科の学生だった梅田は、マウスの掻破行動(掻く行動)を音で判別する事が可能かの検討実験を担当させていただける事になったのです。】

開発が始まって数日後の事、このプロジェクトの工学分野の陣頭指揮をとっていただいている野呂准教授との打合せの為に、先生の実験室に伺った時の話です。

野呂先生から「梅田くん。この前貰った【掻いていない時】という題名のビデオだけど、マウスが動いていないのに掻いてるらしき音が出ているよ。このヘッドホンで聞いてごらん。」と言われ、手渡されたヘッドホンで聞いてみると確かにカリカリカリという掻いているような音が聴こえます。

野呂先生の予想では、これは上からの撮影であるため、前肢で口の下を掻いているのが死角で映っていないのではとの事。

色々なアングルから撮った動画を観察された時に、そういう動きが有ったため「これが答えでは」と気付かれたそうです。

このとき私は「すごい、私も気付きの能力を伸ばしたい!」と、心の底から思いました。しかし、どうすればその「気付きの能力」が伸びるか分らなかったので、まずはいつも以上にじっくりと観察をする事にしました。

その日から梅田は、7日間2時間ずつマウスの動きを飼育ゲージ越しや手のひらの上でじっくりと観察しました。

すると、どうでしょうか。ビデオ動画を観ても「掻いていないように見えるけど、前肢が微かに揺れているから実は掻いているぞ。」と判るようになりました。もちろん予想だけでは正確性に欠けるため左右から2台同時撮影した動画で答え合わせもしました。

このようにして、観察してからスタートする梅田が誕生しました。ただし、じっくり観察すると日が暮れるので今は集中して観察しています。

梅田って何者?(水泳編)

3歳頃から水泳をしている梅田が、10歳頃の時に体験した話です。

私は泳ぐスピードがイマイチであったため、スタミナで誰にも負けないようにしようと長距離の訓練をしておりました。10歳にして勝手に諦めるなんてと笑われてしまいますね。

その日もモクモクとスイミングスクールで長距離をと泳いでいると、初めて見る若く爽やかな男性の先生が「腕を、こうやって回してごらん」「良いね、スピードが上がったよ」「足は、こうすると良いよ」と柔らかな雰囲気でアドバイスと励ましをしてくださったのです。

アドバイスの言葉数は少なかったですが、明らかに私の泳ぐスピードが増したのでビックリしました。ホンの少しのコツの組み合わせで能力が伸びる事も有ると身を持って体験しました。自分の浅はかな考えで勝手にスピードを諦めてしまっていた事に冷や汗が出ました。

その体験から、良い意味で私は諦めが悪くなりました。そうそう簡単には投げ出しません。そして、相手の為になる事を的確に伝える事が出来るようになりたいと表現方法を試行錯誤し続けております。

余談ですが、残念ながらその先生から指導を戴けたのは数回のレッスンのみでした。 それから半年以上経った時でしょうか、母が近所の誰かから聞いてきた話では、その先生はオリンピックの平泳ぎで銀メダルを獲得されたそうです。この原稿を書きながら、インターネットで先生の名字(フルネーム不明)の選手を探したのですが、情報不足で真偽の程は定かではありませんでした。

ただ、私にとって偉大な方であった事は変わりありません。

被験者への説明資料の「こだわり」

仕様書(試験デザイン)作成 → 試験計画書作成 → 倫理委員会申請書作成→被験者選出 の行程通りの順番で説明させていただきました「こだわりシリーズ」ですが、今回は【被験者への説明資料】についてです。

被験者さんを集める時や、被験者さんに試験方法を説明する時に、試験内容をしっかりとお伝えせねばなりません。その細かい技術は、専門スタッフが日夜改良してくれているので、既に私の想像を遙かに超えた洗練された世界に突入しております。ただし、基本理念はスタッフ一同が共通なのです。

その発端は、14年前に宮地佑紀生(みやちゆきお)さんという名古屋で有名なタレントさんのラジオでの作り話です。

お医者さん「なんで朝ご飯を食べてきちゃったの?」

患者さん  「パンなら良いと思って・・・・」

この作り話を聞いた瞬間は笑い転げました。

しかし、その直後に私は冷静に「これは作り話だから笑えるけど、現実では様々な方法で意思疎通のトラブルを回避しているんだな。私も将来そういうトラブルを起こさないよう、今のうちから意思疎通には気をつける習慣にしよう。」と思ったのです。

たとえば弊社の仕事に置き換えるならば、採血の有る試験の説明は【朝ご飯をお控えください】ではなく【前日22時以降の水分・食べ物・タバコをお控えください】と明確にするべきなのです。

これらの事から私が常日頃から思っているのは、物事は正確に伝えねばならないという事です。略称や常用されていない言葉は、悪気の無い行き違いを生むという事です。それは不幸が生じるだけなのでNGなのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

006号 2010年03月

今回のテーマ

・しんみりしていますが最終話じゃないですよ。

・物は壊れます。

・意外と怖いUSBメモリ。

機能食品研究所 梅田です。

皆様から「私もアバター観ましたよ~。」「朝ご飯の話、大爆笑しました。」「意思疎通ミスを避ける取り組み、感心しました。」というお便りをいただきました。ご声援ありがとうございます、とても嬉しいです。

しんみりしていますが最終話じゃないですよ。

2004年4月の弊社起業と同時に入居し、今まで過ごした三重大学キャンパスインキュベータというオフィスビル。

この6年間を思い起こすと色々な出来事がよみがえります。

会社設立直後に、文献調査、動物実験のお手伝い、原稿の代筆等を黙々とこなしながら「ヒト試験(臨床試験・食品試験)の依頼、早く来ないかな・・・」と少し不安だった思い出。

何と言っても忘れられないのは、機能食品通信1号で書きました内容と重複しますが、設立して3ヶ月後の真夏のある日、真夏の営業まわりで汗だくになり、夕方にようやく会社のオフィスに戻ってきた時、突如舞い込んだヒト試験(食品試験・臨床試験)第1号案件の受注決定のTELでガッツポーズした喜びの思い出。

あと1歩で仕事の受注が出来そうだったのに、逃してしまって「あそこで、こう言っていれば受注出来たのでは無いか?」と大泣きしながら後悔した思い出。

このオフィスで不安・後悔・喜びを繰り返しながら頑張りました6年間。そんな思い出が詰まったオフィスなので非常に名残惜しいですが、事業拡大のため移転する事になりました。

移転先は、今のオフィスから国道沿いに約3km南という近所なのに電話の交換局のエリアが違うため、TEL・FAX番号も新しくなります。それを聞いた方々は、口を揃えて「え、そんな近い移動なのに番号変わるの? 本当?」と聞き直されますが残念ながら本当なのです。

つきましてはご不便をおかけして申し訳ありませんが、住所録・電話帳の御変更をしていただきますようお願い申し上げます。なお、移転後、旧住所宛の郵便は新住所に1年間自動転送され、旧TEL・FAXは新番号案内のガイダンスが3ヶ月間流れます。

そんな訳で3月末に引っ越しをする我が社ですが、皆様ご存じの通り3月末の引っ越しは、新生活準備のシーズン真っ最中なので、なかなか安くなりません。

少し話しは変わりますが、10年ぐらい前の春に、私が大学院に進学のために大阪から三重に引越した時の話です。

当時も私は、少しでも費用を安く抑えたかったのです。そこで、引っ越し屋さんに「少々の不便は構いませんので、安く引っ越したいです。」と早め(4ヶ月前)に本音込みで相談した結果、条件付で相場の半額になりました。

その条件というのが2月26日に大阪で家財・荷物を渡し、3月3日に三重県で受け取る方法だったので、その5日間は研究室や何も無い下宿の部屋で寝袋生活をしました。しかし、大阪の下宿を2月末で解約し、三重の下宿に3月から入居する事が出来たので、普通だったら片方の下宿に余分に払わねばならない筈の1ヶ月分の家賃も浮きました。

その経験をもとに、今回の会社移転についても、早めに引っ越し屋さんに「安くできませんか? 少々の不便は構いません。」と相談しました。

その結果、夕方に積み込み、その日の晩に荷下ろしという方法なら相場の半額でOKとなり、契約成立となりました。

どうやら、引っ越しシーズン真っ最中に相談されると、見積作成に手が回らず困るけど、比較的業務が少ない正月明けに本音込みで相談したため腰を落ち着けてアイディアを出していただけたそうです。

このように、何でも早めに本音込みで相談してみると突破口が有るんだなぁ~と再認識した梅田でした。

確かに弊社もお客様から「今後この開発を進めるかどうかを決める探索目的の試験。だから、有意差が絶対に出なくても傾向さえ出れば良い。」とか「来年の●月までにデータの速報が有れば良いだけだから、急ぎでは無いよ。だから安く出来る時期に実施したい。」と相談していただいた時は、お求めの内容に沿いやすかった記憶があります。

物は壊れます。

先日、ギャグ漫画を読んでいたら、オタク(マニア)な青年が、アラジンの魔法のランプを拾うという話が有りました。

皆さんご想像の通りランプをこすると魔神が出てきます。そして「3つ願いを叶えてやる。ただし願いを増やせという願いは無しね。」とオタク(マニア)な青年に話しかけました。

私は、どうせお金持ちになりたいとか、格好良くなりたいとか、モテたいとかいう話になるんだろうな、そのパターンは飽きたよ・・・と思いながら読んでいました。

しかし、その漫画では「俺のパソコンのハードディスクを絶対壊れないようにしてくれ。仲間達はハードディスクが壊れて、今までインターネットで収拾した趣味の写真・動画のコレクションを一瞬で失ってしまった。俺は奴らのようにはなりたくない!」と頼んでおりました。

その時は笑ったのですが、今の世の中に於いて、三種の神器にデジカメが登場したように、デジタルデータの保護が重要な位置付けになったのだなぁと気付かされました。

話は弊社に移りますが、弊社がデータを一括管理しているハードディスクは、データは物理的な故障に対応するよう4台のハードディスクに分散して記録させる装置を2つ並列に繋いでおります。つまり4台1組×2つ=8台で構成されています。この8台のハードディスクのうち6台が同時に故障・破損してもデータを復旧できるようにしてあります。2台が無事ならば全データが無事なのです。

更に定期的に銀行の金庫にバックアップデータを預けに行くので、オフィスが火災に遭って全焼したとしても、銀行に行った日以降のデータの損失のみで済みます。

しかし数日分とはいえデータの損失は避けたいですし、なにより人命が万が一でも失われる火災は絶対に有ってはいけません。

なので、火災センサーはビルに備え付けられているものと、警備会社のものを併用する事により、万が一でも片方の火災センサーが故障しても大丈夫なようにしてあります。

壊れない物というのは、なかなか無いと思います。でも壊れては困るので壊れにくいように工夫をしたり、壊れても大丈夫なように対策をしている梅田でした。

意外と怖いUSBメモリ。

10年前に新聞に載っていた犯罪記事にこんなのがありました。

どこかの大学生がデジカメ(当時は高価でした)を複数所有し、気前よく友達に貸したそうです。

勿論、借りた友達はその大学生にカメラを返却する前にメモリを消去しておきます。しかし、データの復旧ソフトを使えば復旧が可能という事が周知されていない時代だったので、その大学生は友人のプライベート写真を覗き見していたという笑えない記事でした。

話は弊社に移りますが、弊社のサーバと作業用PCはインターネットに繋がっておりません。インターネットを介した情報流出を防ぐためです。

そして、お客様にメールでファイルをお送りする時はUSBメモリでメール用のPCに移動させます。USBメモリも復旧の恐れがあるため注意が必要です。

よって、弊社のUSBメモリは大きめのマスコット人形と鈴が付けてあります。そうすれば、あの小さなUSBメモリを書類や何かの合間に紛れ込んで紛失してしまうリスクを抑える事ができます。

このようにして、危ない事には先手を打つ梅田でした。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 報告書の完成』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

007号 2010年04月

今回のテーマ

・前号(機能食品通信6号)で意外と怖いUSBメモリと言っていましたが、意外と怖いどころか非常に怖いが最適と気付きました。

・警備システム

・四刀流

機能食品研究所 梅田です。いつも大変お世話になっております。

前号でお知らせいたしました通り、オフィスの移転をいたしました。落ち着きましたら7月ぐらいから皆様をお迎えして各分野の先生方との茶話会を始めていきたいと思っております。

皆様から「パソコンのファイルは、ゴミ箱を空にしたりメモリのフォーマットをするだけでは第三者に読み取られる危険性が有ることを知りませんでした。」「オフィス移転おめでとう。」「デジタルデータのバックアップを銀行の金庫に預けていることに感心しました。」というお便りをいただきました。ご声援とお褒めのお言葉ありがとうございます、とても嬉しいです。

前号で意外と怖いUSBメモリと言っていましたが、意外と怖いどころか非常に怖いが最適と気付きました。

大学時代に、高校時代から付き合いのある親友から「私の身に何かあったら、私のPCのハードディスクに五寸釘を打ち込んでくれ。家族に渡したいデータは入ってないから大丈夫だ。」と頼まれた梅田です。

この文章を書きながら 「あの約束は未だ続いているのだろうか?

一筆書いておいて貰わないと、いざ壊すときに親友の家族から怒られそうだ。」と疑問が沸いたので次に会った時に確認しておこうと思います。

さて本題ですが、前の号にてゴミ箱から削除したデータの復元が出来てしまう事から、弊社ではUSBメモリに大きなマスコットと鈴を付け持ち出しや紛失のリスクを減らし、情報漏洩を防いでいるお話をさせていただきました。

そして数名の方から「どんなソフトでファイルを復活出来ない状態にされていますか?」という質問を戴きました事から、これは皆様の関心が有る内容かもしれないと思ったので少しお話させていただきます。

まず、ソフトですがハードディスクやUSBメモリ、SDカード、メモリースティック等の記録メディアを完全抹消するソフトが有り、それを使って定期的に完全末梢しております。

しかし、トムクルーズの映画で、爆発で黒コゲになったパソコンのハードディスクから敵の秘密情報を読み取ったシーンにより有名になりましたように「残留した磁気を1セクタずつ読めば復活出来る」とか、他にもネットで調べてみるとデータ復活に関してゾッとする話が満載なのでメモリやPCを盗まれたら最後と思っております。

では何故ソフトを使うかと言いますと、万が一というのは発生してはいけないのは当たり前ですが、それでも万が一の場合に少しでも被害を減らすためです。危険な芽はこまめに摘み取っておくのが一番だからです。

さて、そのソフトの探し方ですが、Yahoo!やGoogleで「抹消 ソフト」と入れて検索すると色々なソフトが出てきます。値段も数千円から数万円とピンキリで、なかにはフリーソフト(無料)も有るのですが、バージョンアップのお知らせや万が一の不具合が発生した時のフォローを得るために弊社は有料のものを使っております。

そして具体的な機能のお話の前に、ファイルの消去の仕組みについてお話させていただきます。通常はゴミ箱から消去した時点ではデータの格納場所を示す目次のような情報のみを消しているだけでファイル自体は消されずに存在しているそうです。そして他のファイルを書き込む時にようやくファイル自体も上書きされて消えるそうです。

どおりで書き込む時に数分かかったソフトも、ゴミ箱を空にする時にサッと消せるわけです。実は消えていないのですから。

そこで、ソフトの出番です。空き容量と思っていたけど実は完全に消していない部分に無意味なデータを1通り以上の上書きをして、空き容量の情報を何も読み取れなくするそうです。

これで、一般的なデータ復活ソフトで読めなくなるので、リスクは減らせます。しかしメモリやPCを盗まれたら最後である事は変わりません。

という事で、例の親友には「君のハードディスクの約束だが、君の身に何か有ったらデータ消去ソフトで複数回の上書きの後、プレス機でペシャンコに潰しておこうか?」と提案しようと思った梅田でした。

警備システム

4年前、とある製薬会社の社長さんのお宅にお食事に呼んで戴きました時の話です。

その社長さんは美味しそうにビールを飲みながら「僕は、会社と自宅の警備について、納得できるシステムにしてある。」とお話ししてくださいました。

私はセキュリティ強化について常日頃から興味が有りますので、これは色々と教えて戴きたいと思い、身を乗り出して夢中で質問しました。

社長さんから教えて戴いた理由や内容は以下の通りです。

万が一の警報機器の動作不良や何かしらのミスで対処が間に合わなくて損害が出たとします。その時にその警備会社さんの責任だと言って言い逃れするようでは会社としてビジネスマンとして失格との事です。

覆水盆に返らずとはよく言ったもので、警備会社さんを責めたって流出した情報は返ってこないし、流出により取引企業様にご迷惑をかけてしまった事には変わりがありません。

なので、警報機器の動作不良が有っても良いように予備を付けたり、何かしらのミスが発生しにくいように警備に関する段取りの打合せを入念にされているとの事です。

そのお話、とても勉強になりました。

その後、私は三重大学(当時の弊社の所在地)が契約している警備会社さんに相談し、弊社のオフィスのセンサーの増強(別料金)をしましたところ、お客様方から「プライバシーマークの認可を受けた情報管理システムと、しっかりとした警備システムが付いているから安心だね。」と褒めて戴きました。

そして、先日のオフィス移転後はどうなったかと言いますと、ビルの管理会社の警備の方が24時間体制で巡回・常駐してくださっています。そのうえ、前のオフィスからお世話になっている警備会社さんの警報機器も引き続き設置し遠隔地から監視して貰っております。

おかげで、いざ何かあった時は【ビルの管理会社の警備の方々】と【警備会社さんの警備の方々】が駆けつけてくださる事になっておりますので、安心して仕事が出来ます。

では、有事の際に警備の方々が到着するまでにPC・サーバ・書類を破壊・破損されたり盗まれたら?という疑問が生じると思います。

確かに短時間での破壊・破損や、PCやサーバを繋いであるワイヤー鍵・ラックを破壊して物品を台車に一気に積み込んで搬出されてはたまりません。

よって、そうならないようにも色々と対策を施し、その対策を常に改良し続けております。絶対に大丈夫という事などこの世には無いので、弊社は常に様々な手段を考え続けております。

四刀流

漫画ワンピースで日本刀を3本同時に扱うキャラが居ます。

両手に1本ずつ持ち、そして1本は口に銜えて合計3本です。ちなみに、椿鬼奴(つばき おにやっこ)さんもキュートンという6人構成のお笑いユニットでのポージング芸で三刀流を披露されています。

なぜ、そんな話になったかと言いますと、弊社にお越しになられたお客様から「梅田さんって四刀流だね。」言われて嬉しかったので、その事をお話したかったからです。

数年前から私の机にはPCの画面が4つ有ります。

社内作業用のPC(インターネット非接続)1台に画面を2つ繋ぎ、メール用のPC(インターネット接続)1台に2つの合計4画面です。

画面が4つ有りますと、エクセルとパワーポイントを同時に参照しながらメールを書いたり、アイディアが思いつくたびにサッと書き加えていく為のワードを開きっぱなしにしておく等、集中力を保ちながらサササっと複数の仕事が並行して出来るので非常に便利なのです。

そうです、時間のロスによる無駄は、弊社の損失だけでなく、お客様への提示価格が上がってしまい悪いことだらけです。なので、効率的にサクサクと仕事をこなす事は非常に大切と思っております。この考えが功を奏したからか、弊社は色々なお仕事をさせて戴く事ができ、おかげで4月21日に会社設立7年目に突入する事になりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

008号 2010年05月

今回のテーマ

・疲れた時に、してしまう行動。

・茶話会の第1弾は7月に皮膚科の先生を囲んで行う予定です。

・瀧川さんの新たな旅立ち。

・今年も東京ビックサイトでの展示会に出展いたします。

6月/30(水)~7/2(金)

機能食品研究所 梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号を読まれた方から「データ消去ソフト、さっそく買いました。」「情報漏洩をさせない仕組み、感心しました。」というお便りをいただきました。ありがとうございます、励みになります。

疲れた時に、してしまう行動。

前にお話させていただきました通り、秋・冬は皮膚が汗をかきにくく、空気も乾燥している事から、皮膚の試験を多く実施させていただいております。

多く実施しているという事は、それだけ出てくるデータも多いという事で、4~5月はデータチェック・統計解析・作図作表の作業が山ほど発生するのです。そして、その結果を一瞬でも早く見たいという依頼社様のお気持ちに応えるためにも厳密・丁寧・迅速にスタッフ一同が頑張って作業をしております。

おかげで目はショボショボ、肌はガサガサ、肩こりも凄い・・・

こんな時に私は、疲れ目や皮膚の評価等で使う機械で自分を計測し、「おお、悪い状態の自己新記録を更新した。私、かなり頑張っている。」と、自分で自分の苦労をねぎらってあげております。

はい、・・・変ですね、私。

しかし、行動が変か変じゃないかは別としましても、このように測定機器を常日頃から扱う事により、測定方法のノウハウの蓄積・改良に繋がっております。趣味・趣向と実益を兼ね揃えるとはこの事を言うのかもしれないと思っている梅田でした。

測定項目の種類・詳細につきましては『臨床試験の受託> 測定項目の種類について』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

茶話会の第1弾は7月に皮膚科の先生を囲んで行う予定です。

前号で「落ち着きましたら7月ぐらいから皆様をお迎えして各分野の先生方との茶話会を始めていきたいと思っております。」と書きました。

すると皆様から「どんな専門家の先生をお招きするの?」「試験の依頼が決定していない状態では行き辛いなと思っていたので、このような機会は嬉しい。」というお便りをいただきました。

このようにお便りをいただき、ご期待いただいているからには「始めていきたいと思っている」という先延ばしが可能な表現よりも「実施します」という断言に変えねばと決心しました。

そしてその茶話会の内容ですが、遠方から三重県津市の弊社の建物(近鉄・JR津駅からバスで10分)までお越しいただいたお客様から「あ~、満足した! 来て良かった。」と言っていただけるようなプログラムを考えようと思っております。

よって、不必要な事は省き、皆様が求めてられる内容を膨らませた構成にしようと思いプログラムを試行錯誤しながら作成中です、次号で具体的にご説明いたします。

このように、プログラムは未だ決まっておりませんが、三重大学の専門家の先生にご出席のお願いをし、ご快諾いただきました。

7月 医学部 皮膚科 磯田憲一先生「皮膚試験や美容用品の試験について」

9月 みえ治験医療ネット・医学部 臨床創薬研究学 西川政勝先生 「内科試験・経口摂取が必要な試験について」

月未定 工学部 ナノセンシング研究室 野呂雄一先生 「音による痒み評価の方法の技術について」

一番早い時期に皮膚科 磯田先生にお願いするのには理由があります。

前にもお話させていただきましたとおり、秋・冬は汗をかきにくいこと等から皮膚試験に最適です。

そしてその秋・冬の試験の実施の検討のために、初夏の頃からお問い合わせが増えて参ります。それならば、その時期に皮膚関連の測定機器のデモンストレーションと、皮膚分野の試験をする時の統括医との交流会を行なおうと思ったのです。

このような感じで、茶話会を実現する計画が進んでおります。

こんな事をして欲しいいうリクエスト・工夫等ございましたら、ぜひお寄せください。

7月については28日(水)の開催を考えております(昼食付です)。ただいま、医学関係・食品・化粧品・ヘルスケア用品関連の学会やイベントと重なってしまっていないか等を調べている所なので、来月号で正式な日程を告知させていただきます。

瀧川さんの新たな旅立ち。

弊社の瀧川さんですが、海外に語学留学をするため、5月末に退職する事になりました。

瀧川さんは、被験者さんが不便を感じられないように、摂取方法・注意事項などの説明書をイラスト入りで解りやすく作ったり、試験現場では被験者さん・医師・看護師・現場スタッフが不便を感じないように、案内板やタイムスケジュール表などの便利ツールを改良し続けてくれました。ちなみに、この機能食品通信のイラストも瀧川の作品であり、数ヶ月先の分まで描いておいてくれました。こんな所でも不便を感じさせない能力を発揮とは、さすがです。

この瀧川さんですが、今まで色々なお客様から、試験の詳細を詰める打合せや展示会などでご愛顧いただきましたので、メールやお電話でのご挨拶と並行しましてこの場でご報告とお礼を申し上げます。

今年も東京ビックサイトでの展示会に出展いたします。

6月/30()~7/(

弊社は新規顧客開拓・営業活動の場として東京ビックサイト等で開かれるインターフェックスジャパンという製薬関連のイベントに毎年出展しており、今年で5年目になります。

あれは今を溯ること5年前、弊社から車で40分の所にある万協製薬株式会社の松浦社長から「一緒にブースを出そうよ」とお誘いいただきました事が出展のきっかけでした。この万協製薬様は、いろいろなメーカーさんのスキンケア剤を受託製造される会社様です。

お誘いを戴きました時、出展用パンフレットに書かれている正規料金が破額なものであって驚きました。弊社が起業した当初は三重大学様・三重県庁様・三重県産業支援センター様・NPOバイオものづくり中部様がバイオジャパンや食品関連の展示会に出展される時に無料同然で間借りさせていただいておりましたので、今まで弊社は恵まれていたのだと知り、感謝しました。そして、これからは1秒たりとも出展時間を無駄にしないぞと気が引き締まりました。

そして次に、インターフェックスジャパンは製薬の催しなので、食品や化粧品の評価をなりわいとする我が社が出す価値は有るだろうかとも思いました。

しかし松浦社長は「製薬企業さんへの新規開拓の営業活動は分野が違うから難しいと思っているの? 現に僕という製薬会社が君に仕事を頼んでいるのだし、ニーズは有ると思うよ。費用が気になるなら、出展手続きや設営を手伝ってくれたら、無料でいいよ。」と、私が新しい世界の開拓にチャレンジしやすいように優しく背中を押してくださいました。

そして新規開拓を目指した展示会出展の結果ですが、1年目は万協製薬様に会いに来られる会社さんに欠かさずご挨拶をして名刺を頂くという作戦を立て、それを徹底して実行し、予定通り完了。

2年目は、1年目に頂戴した名刺の方々に前もって季節の挨拶や招待状をお送りして印象付けをしておきました。しかし残念ながら効果は薄かったからか、前の年と同じく名刺をモクモクと集める結果となり、来年の出展は止めておこうかと心の中で思いました。しかし、帰り道のゆりかもめ(モノレール)の中で松浦社長から「少しは昨年お会いした方とお話出来ていましたね。商売というのは牛のヨダレのようなもので、出し続ける事に意味がありますよ。また来年も一緒に出しましょうね。」とお声がけいただき、「よし来年も出そう」と決意しました。(2年目まで無料で間借りさせていただきました。)

そして迎えた3年目、努力は実を結びました。多くの方々から「今年も元気そうだね。」「招待状ありがとうね。」「今度、営業に来てよ。」とお声がけいただけるようになり、おかげで今となっては、製薬会社様からのお仕事が半数を占めるまでになりました。

その分岐点となった【ヨダレの話】が、今も忘れられません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

■009号 2010年06月

今回のテーマ

・東京ビックサイトでの展示会「インターフェックスジャパン」でお待ちしております。6月30日(水)~7月2日(金)

・茶話会(皮膚試験や美容用品の試験について)は7月28日(水)に行います。

・7月茶話会の講師をしていただく磯田先生のご紹介。

・試験現場の待合室のこだわり。

機能食品研究所 梅田です。いつも大変お世話になっております。

「今年もインターフェックスジャパンでお会いしましょう。機能食品研究所さんのブースは、椅子と冷えた紙パックのお茶でお客さんを出迎えられるのが印象的です。ホッとできて良いですね。」「茶話会のプログラム発表、楽しみにしていますよ。」というお便りをいただきました。ありがとうございます、励みになります。

東京ビックサイトでの展示会「インターフェックスジャパン」でお待ちしております。6月30日(水)~7月2日(金)

いよいよ東京ビックサイトで開催される展示会「インターフェックスジャパン」の会期が迫って参りました。

1,770社が出展する本展示会において、大多数の方が全てのブースを見るために目線をアチコチに移動しながらサササッと歩かれます。

たとえばAさんがインターフェックスジャパンを全てご覧になるため会場に3時間ほど滞在して帰られるとします。平均滞在時間が3時間ぐらいと、どこかで聞いた事が有るので、ここでは3時間と仮定します。

そのAさんは、お目当て&気になったブースで立ち止まって2分平均で見学されるとします。そしてその数を60ブースとしますと合計2時間(2分×60分)をそのために使う事になります。

そうなりますと、そのお目当て&気になったブースを探すために使える移動時間は残りの1時間、つまり3,600秒です。これを総1,770社で割ると1社あたり、たったの2秒です。

そうなりますと、出展する弊社は2秒チラっと見ただけで何だか立ち寄りたくなる展示パネルや上映ビデオを作らねばなりません。

まず展示パネルですが、2秒で興味をもってもらう為に、遠くからでも読める大きな文字でキャッチコピーをドンと書きました。しかし、上映ビデオは展示パネルのような静止画とは違い来場者の方が、どの部分から観られるかが分らないため非常に悩みました。

そのようななか、結婚式ソングの定番である「永遠(とわ)にともに」などでも有名な歌手【コブクロの】話を、ふと思い出しました。彼らが無名時代の話ですが、路上ライブで通行人に立ち止まって聞いて貰えるように2秒に1度は心をひくような構成の歌を作っていたと聞いた事が有ります。(どこで聞いた話だったか思い出せないためてネットで調べたのですが情報元は分りませんでした。残念です。)

このようにして、私はコブクロの話をヒントとし【2秒に1度は心をひくビデオ】を作製しました。

茶話会(皮膚試験や美容用品の試験について)は7月28日(水)に行います。

前号にてお話させていただきました通り、様々な専門家の先生を交えた茶話会を開催いたします。

7月 医学部 皮膚科学講座
磯田憲一先生「皮膚試験や美容用品の試験について」

9月 みえ治験医療ネット・医学部 臨床創薬研究学講座
西川政勝先生「内科試験・経口摂取が必要な試験について」

工学部 物理工学科 ナノセンシング研究室
野呂雄一先生「音による痒み評価の方法の技術について」

前号で申し上げました通り、「三重まで来て良かった。」と喜んでいただけるような構成を考えました。特に、ヒト試験自体を検討されたことが無い会社様から、頻繁に行われている会社様までご満足いただけるためにはと試行錯誤しました。

その結果、まずはお食事をしながら雑談をしていただき、和んだ雰囲気を作ることにしました。これにより、参加者の皆様のお知りになられたい内容がどの部分か分りますので、見当違いな講演・ディスカッションになるのを防ぐ事が出来ると思います。

このように、まごころ込めて企画をしながら、皆様の申し込みFAXをお待ちしております。

7月茶話会の講師をしていただく磯田先生のご紹介。

磯田憲一先生は、三重大学医学部 皮膚科の教員をされながら、三重大学医学部附属病院で医局長として勤務をされておられます。(2015年追記:現在は開業され「みえひふ科クリニック」の医院長をされています)

磯田先生と私のエピソードを1つご紹介させていただきます。

あれはさかのぼりますこと6年前の話、皮膚の試験の初受注が決まった時の話です。すぐに試験計画書、測定器具の扱い方のマニュアル、現場の手順書・そして現場の配置図を作って三重大学皮膚科 水谷教授と磯田先生との打合せをしました。その時に、磯田先生から「では後日、この配置図どおり実際の会場に配置してシミュレーションしましょう。」というお言葉をいただきました。

そして数日後、シミュレーション当日。前もって机・椅子・測定機・カメラ・PC・文具を配置し、磯田先生のご到着を待ちました。地面を這っている配線はガムテープでビッと留めておきましたし、有線で電源やモニタに繋がっているカメラの配線も絡まないようにビニールテープで束ねておきました。私は学生時代から、実験を円滑に進めるために前持った準備を念入りに行うのが習慣だったので、お手のものです。

そして磯田先生が会場にご到着され、柔らかな歩き方で被験者さんの歩かれる道順を辿られ、「うん、良い感じだね」と褒めてくださいました。そして、柔らかな口調で「地面を這わせてあるケーブルで転ばないように貼ってあるガムテープ、良いね。でも、この場所に有ると被験者さんも問診医もカメラマンさんも踏んじゃうよね。だから、こうやって向こう側に迂回して地面に這わせておけば踏むことによる断線も無いし、見栄えも綺麗だよね。」「この有線で繋いだカメラだけど被験者さんの撮影部位である腕と脚、そして置き場である机を行き来するよね。コードが絡まないようビニールテープで結わえてあるのは良いけど、もう少しコードの長さに余裕が有った方がカメラマンさんが動きやすいよ。」とアドバイスをしてくださいました。

そうです、磯田先生は更に先の先までシミュレーションをされるのです。おかげで、毎回同じ機器測定が出来るだけでなく、その空間に居る全ての方々が円滑に試験に参加・実施できるようになるのです。

その現場をご覧になられた依頼社様から「被験者さんに変なストレスがかかってアンケートの結果が悪くなるなんて事が無いね。それに、ストレスで発汗量が増えて蒸散量が増えたのか、皮膚のバリア機能の数値として蒸散量が変わったか分らないなんて事も無いね。あと、測定者や撮影者が毎回同一の動きが出来るのも良いね。」と褒めていただいた事もあります。

このように弊社は、皮膚分野の試験精度と再現性も磯田先生のおかげでガッチリです。

試験現場の運営につきましては『臨床試験の受託> 試験会場の見学』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

試験現場の待合室のこだわり。

4年前の事です。とある依頼社様が試験現場を視察に来られた時に「被験者さん方の待合室での雰囲気が柔らかで良い感じですね。被験者さん同士が会話をされるにしても、試験と全く関係ない話題なので安心ですね。被験者さんの暖かなご協力のおかげで試験の成功が後押しされてますね。」と褒めてくださいました。

そうです、被験者さんのご協力・ご賛同があるからこそ良い試験が出来ております。

そのため、感謝の気持ちを忘れずに試験運用をし、引き続きのご賛同・ご協力をいただけるよう精進しております。具体的には、問診を担当される医師の先生は初診以上に丁寧に問診をされ、受付スタッフは一秒足りとも気を抜くことなく丁寧に応対、採血・測定スタッフは痛い思いや不便を感じて貰ってはいけないと常に気を配っております。

先ほどのお客様のお話にも有りましたとおり、被験者さん同士が試験に関する情報交換をされない仕組みも有ります。もし万が一でも「渡されたドリンク、アップル味で美味しいよね」「うん、微かに苦いけどアップル味で良い感じだね」「え?微かに苦いのかい?」「どちらが本物だろう?」という話になってしまったら大変です。そうなると被験者さんの心に「私のは、きっと本物だから効果が期待できるぞ。」「比較群が有ると分かっていても、自分がそれかもと思うと残念な気分になるなぁ。」という感情が生じてしまい、正確な試験では無くなってしまいます。

弊社の場合、インフォームドコンセントや同意書に「臨床試験は研究の性質上、比較群を用意する必要が有ることはご容赦くださいと。」と書いてあるから大丈夫・・・と、たかをくくらず「被験者さん同士で試験の内容に関する情報交換をしないでね。」と、それとなく啓蒙して事故を未然に防いでおります。はい、それとなくというのがポイントです。

ちなみにダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが熱湯風呂の縁に掴まりながら「押すなよ、押すなよ」と言うのはそれとなくではありません。

このようなご協力的な被験者さんの募集方法につきましては『臨床試験の受託> 被験者さんの募集』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

010号 2010年07月

今回のテーマ

・展示会にご来場いただき、ありがとうございました。

・2秒ごとに気をひくビデオの気になる内容。

・9月の茶話会(内科)の日程は9/6(月)または9/13(月)になりそうです。

・プラセボとの味の差について

・三重大学オフィスを開設しました。

機能食品研究所 梅田です。いつも大変お世話になっております。

「別の部署の皆さんがお茶をする部屋にもバックナンバーを置きたいので、もう一式送ってください。」「転勤により全く違う分野の仕事に変わりますが、転勤先の住所に引き続き送ってください。」「7/28(水)の茶話会の講師(皮膚科 磯田先生)のご紹介記事を見て、参加申し込みのFAXをしようと思いました。」というご連絡をいただきました。すごく嬉しいです。

展示会にご来場いただき、ありがとうございました。

6/30(水)~7/2(金)の3日間、東京ビックサイトでのインターフェックスジャパンに出店いたしました。

チラシ・名刺・紙パックのお茶の減り具合から数えますと私1人で600名の方とお話させていただいた事になります。

3日間の会期(合計23時間)を分に換算しますと約1,300分です。これを単純に割り算すると2分に1名の割合で何かしらのお話をさせていただいた計算になります。おかげでノドはカラカラ、身体はヘトヘトになりましたが、心残り無く丁寧に営業活動をする事が出来ました。

お立ち寄りいただきました皆様、自社ブースが忙しすぎて寄れずにゴメンねとご連絡くださった皆様、展示会頑張ってくださいねとご連絡をくださった皆様、そのお気持ちに感謝しております。ありがとうございます。

2秒ごとに気をひくビデオの気になる内容。

前号で書きました【来場者の方がブースを通り過ぎる時間が2秒なので、2秒ごとに気をひくビデオを作った。】というビデオの中身が気になるというお便りを多数いただきました。

なかには展示会の当日、自社ブースでお忙しい合間を縫って弊社ブースにお越しくださり「ほほー、これは面白い。」「そのアイディアを使いたいので携帯でムービーを撮って良いですか?」「なるほど、コロンブスの卵だね。感心」「梅田さん、あなたの声は雑踏の中でもスッと耳に届く声質だね。」と褒めてくださった方々もみえました。

このビデオを完成させるまでに色々なパターンを試しました。

・2秒以内でキャッチコピーを早口で言う。

・2秒ごとにチーンとかポーンという効果音を出す。

・思わず目をひくようなダイナミックな動きの動画にする。

・・・はい、ご想像のとおり出来映えはイマイチで、失敗。

そこで初心に戻り、前号で出てきました【2秒ごとに心をひくというコブクロさんの歌】について改めて考えてみました。

歌手の声質・発声、作曲家のメロディ、作詞家の詞のどれも、おいそれと私が同じ事ができる訳はありません。しかし私がどうしても伝えたい単語は既に心に有るのだから、それを伝えようと思いました。

 

そこで私は

「食品・化粧品のヒト試験・臨床試験で」

という文字とナレーションが入ったスライドと

「安全性・機能性を証明いたします」

という文字とナレーションが入ったスライドを繋げ、合計13秒のビデオを作りました。

そうです、弊社の売りであるフレーズ「ヒト試験」「臨床試験」「安全性」「機能性」のどれか1つを2秒毎に見聞きしていただければ良いという作戦です。

そうすれば、その内容に興味が有る方であれば、ビデオの全て(13秒)を見聞きしてくださると思ったのです。

そして、その読みは正解でした。

おかげで、3分に1名の割合で初対面の方々(約400名)が「チラシを頂戴」と、立ち寄ってくださいました。

9月の茶話会(内科)の日程は9/6(月)または9/13(月)になりそうです。

いよいよ、皮膚分野をテーマにした茶話会が7月28日(水)に迫って参りました。今回は、9月の内科分野の茶話会の候補日についてお知らせいたします。

9月の講師をしていただく西川政勝先生(医師)は、三重大学医学部 臨床創薬研究学講座の教授、みえ治験医療ネットの常務理事、三重大学医学部附属病院 臨床研究開発センターのセンター長などを兼任されておられる治験・臨床試験のエキスパートです。さらに弊社の育ての親のおひとりでもあり、いつも弊社の内科分野の試験の統括医師や、皮膚分野や眼科分野などで経口摂取が必要な場合の安全性アドバイザー医師をお引き受けいただいております。

そして茶話会の候補日ですが、第1候補が9月6日(月)、第2候補が9月13日(月)となり、どちらかで開催する予定です。時間は12時~15時、場所は三重県津市の弊社を予定しております。決定した日時は次号でお知らせさせていただきます。ご興味いただけましたらご参加お待ちしております。

プラセボとの味の差について。

前号の記事で被験者さんが被験物質の味について話題に出されないよう啓蒙をしていますと書きました。

そして、その記事について質問をいただきました。他にも同じ事を思われた方が居るかもしれないと思いますので、補足説明を申し上げます。

前号にて、被験物質の味について「アップル味だね。」「アップル味だけど少し苦さがあるね。」「え、あれってアップル味だっけ?」と被験者さん同士が話をされると正しい比較試験では無くなるので気をつけていると書きました。

ご質問をしてくださった方は「あれ? どの群も味が同じにしてあるよね?」と思われたそうです。

そうです、どの群も味の違いは無いことが原則です。でも、なぜかヒトによって違うものの味に感じてしまう経験が実際にあるのです。

昨年、探偵ナイトスクープという関西の番組で「バウバウ」というギャグや阪神の掛布さんのモノマネで有名な松村邦洋さんが、視聴者より寄せられた日常の謎を探偵として調査されていました。

視聴者さんから寄せられた葉書に「高速道路でトンネルに入ると、かき氷の味が、何味だったか分からなくなる。」と書いてあったので、さっそく松村さんがチャレンジされました。トンネルに入るとイチゴ味とメロン味とブルーハワイ味のかき氷の色が全てトンネルのライトのオレンジ色になってしまったうえ、食べてみても味の区別が付かなくなってしまったのです。

更にその先が面白く、青空の下で緑色の紙を見ながらイチゴ味を食べた松村さんが「メロン味がする」、赤色の紙を見ながらブルーハワイを食べて「イチゴです」とアベコベな事を言い出して、スタジオが大爆笑。その番組に解説で出演された専門家の先生いわく「味の情報が、目で見た情報に頭の中で置き換えられてしまう事がある。」とのことで、醤油などのような味と香りの特徴がハッキリしている味であればそういう事は無いけど、シロップのベースに薄く果物の味付をしてある【かき氷】ともなると特徴が弱いため、その現象が起きやすいとの事です。

その放送を見て、私は「褐色瓶に入っているドリンクは同じ事が起きそうだな。たぶん香りを嗅がずに飲まれるだろうから、飲むときに味を判断する情報は舌だけ。だから冷蔵庫や部屋の壁紙の色から連想される果物の味を感じる方が居るかもしれない。」と思うと同時に「味を当てましょうというクイズ付きのお菓子は、臭いの無い部屋で目を閉じて食べよう」とも思った梅田でした。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 被験物質・対照物質のご準備』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

三重大学オフィスを開設しました。

三重大学の先生を交えた会議や、その会議の前にお客様と行なう事前会議、三重大学医学部附属病院でヒト試験(食品試験・臨床試験)を行う時の拠点として三重大学内のオフィスを貸していただく事になりました。詳細はホームページや次号でお知らせさせていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ニュースレター(機能食品通信)のバックナンバーはこちらです。

011号 2010年08月

今回のテーマ

・暑いので、電動かき氷機を買いました。

・7月の茶話会(皮膚科分野)、大盛況でした。

・9月の茶話会(内科分野)を9/6(月)に行ないます。

・講師をしていただく西川先生のご紹介。

機能食品研究所 梅田です。

いつも大変お世話になっております。

「機能食品通信も、梅田さんのお人柄や仕事に対する思いがあふれているのが印象的ですね。」「海外に転勤になったから、私の後任を紹介するよ。次から、後任宛に送ってあげてください。」「2秒ごとに気をひくビデオ作りを、すごく楽しそうに試行錯誤する梅田さんの姿が思い浮かびました。」「展示会ブースでの麦茶作戦と2秒ビデオ、とてもよい参考になっています。」というお便りをいただきました。とても嬉しいです。

暑いので、電動かき氷機を買いました。

前号で【かき氷の色と味の関係】について書いていたら、かき氷機が欲しくなりました。

そこで、家庭用の冷凍庫に標準装備されているトレイの四角い氷(角氷)がそのまま使える電動かき氷機を購入しました。

毎日、気軽に作れるとなると、色々と工夫したくなるのが梅田の性格。

そこで、業務用の透明な蜜を買ってきて、果物・果汁・ジュースを配合し、オリジナルのかき氷を作り始めました。

その時、名古屋に有る【喫茶マウンテン】という、「甘口抹茶小倉スパゲティ」「味噌煮込みスパゲティ」などで有名な店に行った時の事を思い出しました。どのメニューも美味しいお店です。

そこで食べた「【かき氷】マンゴスペシャル(辛口)」の、マンゴー&激辛香辛料という異色の組み合わせに迫るインパクトの味を作ろうと、色々と思案した結果「味噌&コショウ&蜜」を発明しました。

・・・はい、とても残念な味でした。

7月の茶話会(皮膚科分野)、大盛況でした。

おかげさまで、7月28日(水)の茶話会を開催する事が出来ました。

東京、大阪、名古屋、三重の各地からお越しくださった食品・原材料・化粧品・医薬品メーカーの皆様(参加者様)、講演してくださった三重大皮膚科の磯田先生、そして皮膚測定機器のデモンストレーションのお手伝いに駆けつけてくださった(株)インテグラルの太田様のおかげで、素晴らしい会となりました。

ここに、お寄せいただきました感想を少し紹介させていただきます。

  • 磯田先生との会食&歓談をし、会場の皆さんが先生とお知り合いになれてからのご講演だったため、ご講演後の質問をしやすかったです。
  • 座席がクジ引きだったので、公平だったと思う。先生の両隣や正面に座れなかったが納得できた。
  • 3時間が、あっという間でした。こんなに夢中になって知識を吸収できたのは久しぶりです。
  • 機器測定の実演中に質問を出来たのも、とても勉強になった。

このように皆様からお褒めいただき、とても光栄です。

数名の方から「今回は別件が有って行けないけど、どんな内容だったか後日教えて欲しい。」とリクエストをいただきましたので、大まかな時間と項目(スライド内容)を、流れの順に列挙いたします。

【12:00~12:50 食事】

お食事をしながら磯田先生と雑談

【12:50~13:00 主催者挨拶など】

挨拶・本日の流れの説明・質問シート(匿名質問票)の書き方の説明

磯田先生のご紹介

【13:00~13:30 磯田先生のご講演】

磯田先生は普段、どのようなお仕事をされていますか?

磯田先生と梅田との関係は?・磯田先生と機能食品研究所の関係は?

機能食品研究所の全ての皮膚試験をご担当されているのですか?

結果の学会発表も磯田先生にお願いできますか?

肌関連のサプリや化粧品で引き合いが多い試験系は?

塗布・摂取期間で依頼が多い試験内容は?

被験者抽出方法は?・被験者数の設定方法は?

保湿性・バリア機能の測定機械はどんなのを使われますか?

写真判定の機械と方法はどんなのを使われますか?

磯田先生が機械にお強いと聞きましたが何故ですか?

【13:30~14:30 皮膚測定機器デモンストレーション】

コルネオメーター(保湿計)、スキコン200EX(保湿計)、テヴァメーター(蒸散計)、キュートメーター(粘弾計)、セブメーター(油脂計)・グロッシーメーター(光沢計)、ビバスコープ(皮膚の組織を生体で観察)

【14:30~15:00 質疑応答】

15:00に会が終わった後も磯田先生・機器測定のお手伝いをしてくださった太田様・梅田の所にご質問をしに来てくださった方々がみえるほどの盛り上がりを見ながら「この会を開いて良かった」と嬉し涙が出た梅田でした。

9月の茶話会(内科)の日程は9/6(月)です。

前号で候補日を告知いたしました、西川政勝先生に講師をしていただく内科分野の茶話会ですが、9月6日(月)に決定いたしました。

「前回の茶話会のご参加者様数」と「前回の茶話会に日程の都合で行けないと連絡いただいた方の数」を足し算してみましたところ、前回の会場(津センターパレス4F会議室)の定員数をオーバーしてしまう事が分かりました。

つきましては、津 都ホテル(みやこホテル)を会場としました。会場は広くなりましたが、やはり先生と色々とお話をしていただくという目的は変わりませんため、今回も定員がございます事はご容赦ください。

ヒト試験自体を検討されたことが無い会社様から、頻繁に行われている会社様までご満足いただけるよう準備をしながら、皆様のお申し込みをお待ちしております。FAXでお申し込みいただきました方に、ご招待状をお送りさせていただきます。(今号に申し込みFAXを同封いたしました。)

講師をしていただく、西川先生のご紹介。

9月6日(月)の茶話会にて講師をしていただく西川政勝先生(医師)は、三重大学医学部 臨床創薬研究学講座の教授(2018年追記:2018年4月〜 特任教授)、みえ治験医療ネットの常務理事、三重大学医学部附属病院 臨床研究開発センターのセンター長などを兼任されておられる治験・臨床試験のエキスパートです。

さらに弊社の育ての親のおひとりでもあり、いつも弊社の内科分野の試験の統括医師や、皮膚分野や眼科分野などで経口摂取が必要な場合の安全性アドバイザー医師をお引き受けいただいておりますと前号でお話させていただきました。

医師・研究者としてのご実績・業績はインターネットで検索が出来るため省略させていただき、それ以外のお話を書かせていただきます。

先生が常務理事をされている【みえ治験医療ネット】は医薬品の治験を実施するNPO法人です。そして、そこには西川先生の作られたミクトス(MiCTSS)という先進的なシステムが稼働しております。

これは1カ所のサーバで多施設の治験を一元管理するシステムです。具体的には三重県内の100を超える病院をWeb(インターネット)を使ってミクトスで繋ぎ、治験の研究計画書・進捗状況・重篤な有害事象管理等を行なう事により、治験の質を確保するのです。

これにより治験現場の医師・薬剤師・臨床研究コーディネータ(CRC)が円滑に治験を進める事が出来るうえ、データ管理の一元化により進捗状況や重篤な有害事象発生を定期的に把握出来る等のメリットが有ります。

このように、常に治験の質を高める取り組みをされている西川先生のご指導が有るからこそ、機能食品研究所が行なう食品・サプリメントのヒト試験(臨床試験・食品試験)の質も確保出来ているのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

012号 2010年09月

今回のテーマ

・我が街にも3D映画が来ました!

・9月の茶話会(内科分野)は質疑応答時間の質問数が37件でした。

・ヒトの痒み評価への道 ~赤面編~

・11月の茶話会はヒトの痒み評価技術についてです。

2ヶ月連続で『かき氷』の話題を書きましたため

「私も家で『かき氷』を楽しんでいます。」というお便りを複数いただきました梅田です。曇り空や秋の風のおかげで少しは涼しく感じるようになってきましたので、暑さはあと少しの辛抱かもしれません。

我が街にも3D映画が来ました!

今年の頭に映画『アバター』を観た時には3D非対応だった三重県津市の映画館ですが、3D対応になりました。

3Dと言いますと、万博や科学館で赤と青のセロファン眼鏡を使って観た5分程度の映画のように、グワッとかビヨーンと局所的に飛び出てきて目が疲れてしまう映像と思っていました。しかし、それは大間違いで画面に映る全ての物体に不自然無く縦・横・高さが存在し、まるでその場に居るかのような錯覚を覚えるほど自然で、目も疲れませんでした。

そういえば、数年前に映画『チャーリーとチョコレート工場』で、映画館によってはシーンに合わせてチョコの香りがする仕掛けがあったそうです。ぜひ将来は『美味しんぼ』のような料理対決の映画を目と鼻で楽しみたいものです。

さて、私ですが先日3Dで『キャッツ&ドックス2 地球最大の肉球大作戦』を観てきました。

もちろん本編には触れませんが、余談を1つ。私は、眼鏡をかけたビーグル犬が、どうやって眼鏡をかけているかが気になっておりました。宣伝ポスターのイラスト(絵)では眼鏡のツルが耳の上を通り後頭部側の耳の付け根に引っかけてあるのですが、少しの運動で外れそうなシロモノです。そんな事を気にするヒトは私ぐらいと思うので答えを言いますと、映画の本編では耳の下を通って後頭部で左右が繋がっていました。つまり水泳のゴーグル方式です。

前作同様、楽しい動物映画でした。

9月の茶話会(内科分野)は質疑応答時間の質問数が37件でした。

おかげさまで、9月6日(月)に内科分野・経口摂取が必要な試験の茶話会を開催する事が出来ました。三重大学医学部臨床創薬研究学講座・NPO法人みえ治験医療ネットの西川政勝教授とのお食事→ご講演→質疑応答というプログラムでした。

まず、お弁当を食べながら先生とご歓談いただき、次に西川先生に『薬の治験』と『食品のヒト試験』の定義・目的・方法を比較した内容のご講演をしていただきました。

疑応答時間の前のトイレ休憩時間に、皆様から提出していただいた質問・相談用紙を見て嬉しい悲鳴を心の中であげました。実は質問・相談の総数が予想を上回る37件有ったのです。私は急いで内容を確認し、西川先生にご回答していただくものと私が回答する質問・相談を仕分けをし、先生と私で全てに回答いたしました。

そのご質問・ご相談を少しご紹介します。「●●抽出物は世の中で■■に効果有りと報告されています。我が社がほぼ同じ物質を開発して試験をする時に気をつけるべき内容は?」「▲▲▲という症状の評価方法は有りますか? それを評価した数値の変動は臨床医の立場から見て意味は有りますか?」「○○○○の評価で気をつけるべき事は? 一般的に何ヶ月ぐらいで結果が出ますか?」「◇◇◇を摂取して運動するとダイエットに効果的と言える試験は(三重大学で)可能ですか?」

今回も「その日は用事が有って行けないのです。アンコール開催は有りませんか?」と複数の方からお声をいただきました。ありがとうございます。また計画を立て、この通信で告知させていただきます。

ヒトの痒み評価への道 ~赤面編~

今回は、ヒトでの痒み評価の開発話です。

アトピー性皮膚炎モデルマウスが痒くて掻く行動(掻破行動)で生じる引っ掻き音の量をPCで自動解析して痒みの度合いとして評価する方法を開発し、いくつかの抗アレルギー薬の評価をさせていただき、次はヒト用のシステムを作ろうという事になりました。

「さて、やろう!」と意気込んだのは良いのですがマウスとヒトでは掻いた時の音が違いますため、ヒトがどんな掻破行動をし、どんな音が出るかを調査する事になりました。

マウスには「掻くな」と頼んでも掻かなくなるはずが無いので、起きている時にデータ収集しました。しかしヒトの場合は、精神力で我慢する事が可能なため、無意識下の状態つまり就寝中の掻破量を痒みの度合いとみなす事にしました。

まずはアトピー性皮膚炎で身体をボリボリ掻いている私の就寝中の行動と、それに伴って発生する音を収集する事にしました。

まずは初日。

雪でも降るのではないかと思うほどの寒い日、工学部の学生さんから、ビデオカメラと手に付ける録音装置(マイク)を手渡され「梅田さん、掛け布団禁止でお願いします。些細な行動に伴って発生する音も知りたいので、部屋の明かりは付けっぱなしで寝姿を撮影します。暖房のエアコンの音は問題ないのでガンガンに炊いて風邪を予防してください。」と説明を受けた梅田。

・・・・ビデオカメラが気になって1時間しか寝られませんでした。

視界にビデオカメラが入るたびに、目が冴えてしまったのです。

2日目

学生さんから「ビデオカメラの暗視撮影機能(ナイトショット)を使いましょう。暗視撮影だと、白黒映像になってしまい梅田さんの行動が見辛くなりますが、仕方ないです。」と改良案を貰い、再びチャレンジ。

・・・就寝直前に電話で私が話した内容が手に付けたマイクで録音されていました。『オコジョさん』という漫画について熱く語る梅田の声が。

3日目

学生さんから「マイクは音楽や会話音をカットできるように設定したつもりでしたが、どうも設定が甘かったようです。設定を直しましたので、今度は至近距離で喋る電話の声もカットできます。」と、改良した機器を渡され、チャレンジ。

・・・ようやく、解析につかえそうなデータ取りシステムが完成。

このやり方で、多くのデータを蓄積しようと決意。

4日目

学生さんから「ヒトって、寝ている時に服がはだけたり、股間を掻いたりと恥ずかしい事が起きますから、1日も早く音だけで評価出来るようになりましょうね。今晩もデータ採り、よろしくお願いしますね。」と言われました。

・・・就寝直前に、ふと気付きました。

「ひょっとして、私の事を言っていた? 股間を掻いている?」

翌日、学生さんに聞いてみたところ大正解。お互い気まずかったです。

この時の気持ちを忘れる事なく、プライバシーに配慮したシステムを構築している我々でした。

9月の茶話会はヒトの痒み評価技術についてです。

11月の茶話会は、ヒトの痒み評価技術の技術説明を行います。

三重大学工学部ナノセンシング研究室 准教授 野呂雄一先生に講師と機器のデモンストレーションをしていただきます。

現時点の候補日は11月16日(火)、17日(水)、18日(木)のどこかで12時~15時を予定しております。

アトピー性皮膚炎患者を対象とした抗アレルギー薬による掻破行動抑制試験にご興味の有るメーカ様は是非ともご参加いただけますと嬉しいです。詳細は次号でご報告いたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

013号 2010年10月

今回のテーマ

・大阪なんば駅で、狸や狐につままれたかと冷や汗が出ました。

・バイオジャパンに出展しました。

・11月17日(水)に痒みの茶話会(工学部 野呂先生)を行います。

・野呂先生との打合せに行くたびに映画007の【Qの研究室】を思い出します。

朝・夕に寒さをおぼえる今日このごろ。皆様いかがお過ごしでしょうか? 急な気温変化のせいか、私の周りには風邪気味の方が多いように感じます。皆様、どうかご自愛ください。

そして、お便りありがとうございます。とても嬉しいです。私からご返答した内容と一緒にご紹介させていただきます。

■「恥ずかしい寝姿って自分の事を言っている?という部分で笑ってしまい、飲んでいたお茶を吹き出しました。」お茶を吹いて貰えるほどオチが綺麗に伝わった事、とても嬉しいです。

■「かゆみ評価のためとはいえ、寝姿をビデオ撮影されるのは抵抗がありますね。掻いた音だけ録音して評価できる技術に期待しています。」ありがとうございます。そう言っていただけると、励みになります。

■「あのビーグル犬の絵は梅田さんが書いたのですか?」はい、私です。紙にボールペンで書いてスキャナで取り込みました。

大阪なんば駅で狸か狐につままれたかと冷や汗が出ました。

9月3日(金)の暑い日差しのなか、大阪産業創造館(サンソウカン)で『薬事法・景品表示法 広告表現戦略』という講演を聞いてきました。薬事法と景品表示法を対比させながらの説明だったので、とても理解しやすかったです。特に景品表示法は、違反するとペナルティが厳しすぎて2社に1社が廃業にまで追い込まれてしまっているという情報が参考になりました。怖いですね、景品表示法。

「勉強になったなぁ~」という満足感に浸りながらの帰り道。地下鉄なんば駅から近鉄なんば駅に乗換える時の事です。なんば駅のホームの駅名表示のアルファベット表記がNAMBAになっているのです。『な(NA)・ん(N)・ば(BA)』だと思うのですが、なぜか『ん(N)』じゃなくて『ん(M)』なのです。大学生の時に大阪市内に住んでいたのに気付かなかったため、まるで狸や狐につままれた気持ちになり、冷や汗が出ました。

とはいえ、その奇妙な感覚を一瞬だけ楽しんだのち、『ただの誤植? しかし、この看板は毎日何千人もが見ているので誰か気付くだろうから誤植では無い。』『これは夢? 電車の中で寝ている私の夢か? でも、用心深い私は外では寝ないから違う。』『私が知らなかっただけの話か。 消去法で考えると、これだろう。』と1つずつ考えをまとめていきました。

次に落ち着いて周囲を見渡しましたところ、ショッピング施設の看板『なんなんタウン』『なんばウォーク』『なんばパークス』も同じくMだったため、どうやらMが正しい様子。

これで一件落着・・・とはならないのが梅田。乗り換えのために地下鉄から近鉄(きんてつ)に移動しながら「なんば駅だけが特別なのか? 何か法則が有るのでは? ぜひ知りたい。」と気になって仕方がなくなり携帯電話を取り出してインターネットで検索してみました。

理由は知りませんが、どうやら駅名はローマ字表記では無いそうです。ヘボン式という英語表記をするためPやBやMの前の『ん』は『M』と書くそうです。たとえば、難波NAMBAはBの前が『ん』なのでNではなくMになり、本町HOMMACHIはMの前、新橋SHIMBASHIはBの前ように色々と有るそうです。どの駅も行った事が有りますが、気づきもしなかったのがお恥ずかしい。

このように狐や狸につままれたか?と冷や汗が出ても、面白い謎解きがやってきたラッキーと喜ぶ梅田にとって、今回も楽しい経験となりました。

バイオジャパンに出展しました。

9/29(火)~10/1(金)にパシフィコ横浜でバイオジャパンに出展しました。

今回は【みえメディカルバレープロジェクト】のブース内に出展させていただきました。この【みえメディカルバレープロジェクト】というのは、三重県庁薬務食品室が主体となって三重県内の健康産業を活性化する取り組みを指しておりまして、医薬品の治験をする【NPO法人 みえ治験医療ネット※】や弊社もそのグループの一員です。

(※:弊社の茶話会(9月 内科分野)は、みえ治験医療ネット 常務理事・三重大医学部臨床創薬研究学講座 教授西川政勝先生に講師をしていただきました。)

展示会ごとに出展者・来場者の方々の職種・分野に違いが有る事は皆さんご存じと思います。いつも弊社が出展しているインターフェックスジャパンは製薬関連の方が多く、バイオジャパンは自治体や大学が多く出展されています。

弊社ですがバイオジャパンは5年ぶりの出展なので「私を覚えていてくださる方は少ないだろうな。新しい出会いを頑張って開拓せねば。」と気を引き締めながら初日の開場時間を迎えました。

開場して5分ぐらい経った頃でしょうか?

満面の笑顔の紳士が駆け足でやってきて「やっぱ梅田さんや。遠くから流れてくるビデオの声を聞いてピンときたんよ。それで近寄ってみると、その福耳は紛れもなく梅田さん。お久しぶりやね~、元気やったですか?」と元気に握手をしてくださりました。5年前に1度だけお話した事がある●●県庁の■■さんが私を覚えていてくださったのです。

その後もチラホラと「お久しぶりですね。」と自治体や大学、そして企業の方々もお立ち寄りくださり、数年ぶりの再開の方だけでも50名みえました。皆さんに覚えていていただけて、とても嬉しかったです。

更に新しい出会いも150名ほど有りましたので、合計200名の方との再開・新しい出会いで充実した3日間をとなりました。

11月17日(水)に痒みの茶話会(工学部 野呂先生)を行います。

11月17日(水)に【掻いている時に発生した音を使ったヒトの痒み評価技術の技術説明会(茶話会)】を行います。

この日は、開発者のお一人である、三重大学工学部ナノセンシング研究室 准教授 野呂雄一先生に講師と機器のデモンストレーションをしていただきます。日程ですが11月17日(水)に決定しました。

アトピー性皮膚炎患者を対象とした抗アレルギー薬などによる掻破行動抑制試験にご興味の有るメーカ様は是非ともご参加いただけますと嬉しいです。まずはFAX・お電話でお申し込みください。

野呂先生との打合せに行くたびに映画007の【Qの研究室】を思い出します。

11月の茶話会(痒み)の講師をしていただく野呂雄一先生とのエピソードを1つご紹介します。

7年半前、私の所属研究室である三重大学医学部皮膚科の水谷教授・磯田教官※※から『音での痒み評価を医工連携で開発するプロジェクト』をお任せいただいたおかげで、野呂先生のご指導もいただけるようになり今に至っております。 (※※:磯田先生に、弊社の茶話会(7月 皮膚分野)の講師をしていただきました。)

学部は農学部を卒業し、大学院生として医科学に所属していた私ですが、動物・植物・細胞・遺伝子だけでなく、更に工学に携わらせていただけると知り大喜びしました。

その7年半前から今に至るまで、打ち合わせ時に野呂先生と工学部の学生さんから「今回は、このマイクを使い、マウスが掻いている音を録音しましょう」「この素材を使って物理的に雑音・ノイズを除去しましょう。」「この電子回路で雑音・ノイズを除去しましょう。」「梅田さんの頼み通りソフトウェアを改良しておいたから使ってね。」「これは、こういう仕組みになっています。何か気付いた点が有ったら言ってください。」「ここが、工夫したポイントです。特にこの部分は作るのに苦労しましたよ。」と、研究用の道具・機械を受け取るのが私の楽しみとなりました。

少し話は変わりますが、私はスパイ映画「007(ダブルオーセブン)(ゼロゼロセブン)」で007ことジェームス・ボンドが物語の冒頭(任務の前)に「Q」という科学者に会いに行くシーンが大好きです。 そこで様々な新作スパイ道具を受け取るのです。水中を進めたり透明になる自動車(ボンドカー)や、ノコギリ機能付きの腕時計、緊急時防御機能付ジャケットなど毎回驚くような道具が出てきます。007をご存じ無い方は【名探偵コナン】が叔父である阿笠(あがさ)博士から、変声機付蝶ネクタイや、眠り薬の針を飛ばせられる時計を渡されるシーンをご想像ください。あとは【ドラえもん】など。

野呂先生とお会いするたびに、私はそれらのシーンに自分が主人公として出演しているようなワクワクした気持ちになるのです。

「どうして、そんなに梅田は道具・機械が好きなのか?」と聞かれる事があります。いつも照れ隠しで「格好いいから。」とだけ答えております。しかし、本音を言いますと『道具・機械を使いこなす事により自分自身の技術・能力が増える事が嬉しい』からです。仕事でも更に様々な評価・測定を正確に行えるように、技術・能力を増やしていこうと思います。 その1つが『痒み評価』なのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

014号 2010年11月

■ 今回のテーマ

・定食屋のメニューで2分間楽しむ法

・梅田の就寝中に襲った二人の影とは

・茶話会の運営をお褒めいただきました

・痒みの茶話会も盛況でした

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

皆様から「電車のホームで、『ん』の付く駅名がNかMかを見るようになりました。」「いつも目を通していますよ。」「いつも楽しみに拝読しています。」というお便りをいただきました。とても嬉しいです。

定食屋のメニューで2分間楽しむ法

先日、昼食のために『うどん屋』に行こうと会社の近所を歩いていたら、喫茶店の前に『味噌(牛すじ)カレー』という看板が立っていました。

この夏、かき氷用の『味噌味シロップ』という異色の組み合わせを自宅で作って失敗した私にとって、味噌とカレーという異色の組み合わせが気になりました。その日は朝から『昼食は、うどん』という気持ちで居りましたが、一瞬で味噌カレーの気持ちに書き換わりました。

初めて入るお店なので、座って直ぐに「味噌カレー、1つ。」とオーダーしたい気持ちを抑え、メニューや店内の掲示物にゆっくりと2分間ぐらい目を通すのが梅田方式。

カレーという事はカツを乗せたバージョンが有るかもしれませんし、他にも頼みたいメニューが有ればカレーのご飯を少なめにして貰って両方を注文して味わいたいものです。ろくすっぽメニューも見ずにオーダーした後で時間つぶしにメニューを見て「これも食べたかった」と後悔してしまうのは避けたいものです。今回、他にも頼みたいメニューが有りましたが、メニューの丸々1ページを使って『味噌(牛すじ)カレー』が紹介されているのを見て、思う存分これを楽しみたい気持ちになり単品のみ注文。(トッピングは存在せず。)

気になるお味ですが、とても美味しかったです。作り方を見ていないので想像して言いますと、牛スジ・モツ・ニンジン等を甘い味噌で煮たものに、薄っすらと舌が感じる程度のカレー粉を混ぜたようなルーでした。具にチクワが入っているのも印象的でした。

私は、味噌カレーを食べながら、漫画『孤独のグルメ(扶桑社)』を思い出しました。スーツ姿の主人公の男性が、見知らぬ場所で見知らぬ店に入る漫画です。どの話も、まず始めに入るお店を探し、メニューや周りのお客さんの食べているものをみながら何を注文するかを考え、注文したものを「うまい」と食べるという流れです。この漫画を読んでからというもの、お店でのメニュー選びが更に楽しくなりました。

私も、その主人公と同じようにメニュー選びと食事を存分に楽しみ、またあの味噌カレーを食べにこようと思いながら店を後にしました。

梅田の就寝中に襲った二人の影とは

前号で「007が秘密道具を受け取るシーンが大好きで、私は工学部の野呂先生から研究道具を渡される時に同じ気持ちになっている。」と書きました梅田です。少しだけ、追加のエピソードをお聞きください。

あれは数年前の寒い日の晩の事でした。当時、三重大学の構内に有った会社オフィスでの仕事を済ませ、車で自宅に帰り、愛犬の散歩と夕食を済ませ、暖かい風呂に入って疲れた身体を癒しました。そうしているうちに、深夜23時になったので車で三重大学工学部に向かいました。

その日は、野呂先生から「就寝中に測定する装置の試作品が出来たから試しに工学部の部屋で使ってみて。」と呼ばれていました。工学部の建物に着き、野呂先生と学生さん4名から機器の説明を受けて機器を装着。そして任務に赴き、華麗に007のように敵と戦うわけでもなく「その場の布団で単に寝るだけ」の梅田。

何時間経った頃でしょうか、分厚い扉がガチャリと開き、2名の男性が就寝中の私の枕元にやってきました。男達がしゃがみこんで私を覗き込んだ時に私はエイヤッと布団から飛び出て身構える、いや実は男達が私と思った物体は実は丸めた布団で私は机の陰から躍り出た・・・・という展開は全く無く、学生さんが「梅さん、朝だよ。」と起こしにきてくれただけでした。もちろん、扉が開く音でスッキリと目を覚まし、笑顔で「おはよう諸君」と言うことも無く、寝ぼけ眼でボーっとしながら学生さんたちに装置を外して貰う梅田。私が007なら敵に捕まっています。このように私は戦うヒーローの素質は無いと分かり、自宅では就寝時に警備装置をかける事にしました。

茶話会の運営をお褒めいただきました。

茶話会にご参加いただいた方からお褒めのメール・お電話をいただきました。すごく嬉しいので、メールを2通ご紹介させていただきます。

『FAXで申込をした後、間もなく確認書を頂き、また正式に招待状まで頂き、恐縮しています。手間がかかり大変かと思いますが、非常に丁寧なご対応敬服に値します。申込をした後、確認書がないのが一般的ですが、申し込む立場としては、「受け付けてもらった」という安心感があり、大変有難いです。以前、機能食品通信に、情報管理の重要さを書いておられましたが、ここまでキチンと実践している方は少ないと思います。弊社社員にも、好事例として朝会などで紹介したいと思っております。』 『電車・バスの乗り継ぎから、会場でも色々とお気遣い頂き、大変有意義な時間を過ごす事が出来ました。』

このようにお褒めのお言葉をいただき、ありがとうございました。スタッフ一同、とても喜んでおります。お時間を割いてお越しいただく皆様への感謝の気持ちを込めた『おもてなし』の心は、もちろん弊社の臨床試験にご協力をしてくださる被験者さんへの説明資料作りにも活かされております。

痒みの茶話会も、盛況でした。

11月17日(水)に『掻いている時に発生した音を使ったヒトの痒み評価技術の茶話会(技術説明会)』を行いました。

開発者のお一人である、三重大学工学部ナノセンシング研究室 准教授 野呂雄一先生に講師と機器のデモンストレーションをしていただきました。

申込FAX用紙の『質問スペース』にお書きいただいた以下の質問への回答を組み込んだご講演内容にしていただきました。 「実施を請け負う施設はどこ?」「実施費用は?」「測定の細かい条件は?(寝具等)」「機材があれば、自宅でも測定出来る?」「防音された部屋じゃないと測定できない?」「測定に適した季節は有る?(季節変動)」「局部・全身など場所別の解析可能?」「痒みそのもの以外の応用はありますか?(ストレス等)」 近日、これらのご質問の回答を組み込んだパンフレットを作成しようと思っております。貴重なご質問ありがとうございました。完成しましたらお送りしますのでご興味のある方はご予約ください。

この日、野呂先生がご講演をされた時に冒頭でおっしゃられた言葉が、今も心に残っています。「講演の最中でも遠慮無く質問をしてくださいね。後で聞こうと思ってメモとかしておいても、細かい所を忘れてしまいますよね。だから質問したい時に挙手して聞いてくださいね。」という内容です。そして、その方法のおかげで、数多くの質問をいただく事が出来ました(3分に1度の割合でご質問いただきました。)。

『講演・発表をしながら、その最中に出てくる質問にもお答えする方法』でご参加者の皆様との呼吸を合わせられるお姿を見て「私も、お話している相手との呼吸を合わせられるようになろう。」と思いました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

015号 2010年12月

■ 今回のテーマ

・大阪で3D映画の次を行く技術に遭遇し、驚きました。

・USJで皆が私に振り返るのです。

・測定機器の動作チェックを欠かさない梅田。

・測定機器の使用方法は、測定日毎にチェックリストで確認します。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

寒さが一段と増して参りましたので、お風邪にはお気を付けください。

皆様から「定食屋でメニューを見るのが楽しくなりました。」「通信、読んでいますよ。」というお便りをいただきました。とても嬉しいです。

大阪で3D映画の次を行く技術に遭遇し、驚きました。

先日、大阪に在りますUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)に、クリスマスのイベントを観るための日帰り旅行をしました。

本日のお目当ては、アトラクションではなく2つの屋外イベントです。

昼間の『ハッピー スノー パーティ』は路上脇で鑑賞するパフォーマンス。電車型で道を進むステージに載ってダンサーやスヌーピー達が登場し、歌や踊りを披露。 夕方の『天使がくれた奇跡』は広場で観る舞台劇。大きな舞台セットでの歌・踊りそしてツリーのイルミネーションが壮大とのウワサ。広告に【ツリーも、ショーも、今年がフィナーレ】と書いてあったので、特に夕方のイベントは見逃せません。

朝6時に三重県津市の自宅を出発し、朝9時半にUSJに到着。正面ゲートから3分ほどまっすぐ歩いた所に有ったベンチに腰をかけ、ホッと一息。ベンチで地図を確認していると、どうやら現在地は4Dとやらいうアトラクションの前との事。「4Dって何?」と振り返って見たところ『シュレック4-Dアドベンチャー』『セサミストリート4-Dムービーマジック』という看板が目に飛び込んできました。

その4-Dというのは3D(立体)以上に何が凄いのかと急いでパンフレットを確認しましたところ、3Dの立体動画だけでなく『香り・臭い・振動』が付加されて4-Dとの事。なんだか映画の未来に触れたような気がしました。  今回は観ませんでしたが、次の楽しみが出来ました。

USJで皆が私に振り返るのです。

引き続き、USJのお話です。

15時頃の話。17時45分からの屋外イベント『天使がくれた奇跡』の観賞場所である広場を確認しに行きましたところ、驚きました。メインステージ前の広場の面積の3割ほどが既に場所取りの方々で埋まっているのです。まだ3時間弱あるというのに場所取り合戦が始まっているという人気ぶりを見て「これは良い場所で見ねば!」と、ワクワク感が増してきました。私はUSJには既に2度行った事が有り、今回はアトラクションよりも屋外イベント鑑賞を目的としていたので、さっそく場所取りを開始する事に。保温機能付きのレジャーシートを地面に敷き、風で飛ばないようガムテープでしっかりと固定し、腰を降ろしました。

とはいえ、あと3時間弱あります。「ヒマだな」と思いながら、周りを見渡すとスパイダーマンのアトラクションが一番近い様子。売店にスパイダーマンの漫画でも有れば時間つぶしに最適だろうなと思いながら小走りで駆け込み、3冊ほど買ってきました。寒い海風が身に染みるなかで、レジャーシートに座りながら漫画を熟読する梅田。

しばらくして、ある事に気づきました。近くを通った方が何かコソコソと何かを言いながら私の方を見返すのです。きっと、ガムテープを借りたいのだなと気づいている私。なぜなら先ほどまでレジャーシートの上にガムテープが置いてあった時に、色々な方々が借りに来たからです。

・・・いや、違いました。

私が読んでいた漫画「スパイダーマン(作画 池上遼一)」が原因。

日本人がスパイダーマンの格好をしてマスクだけ外している姿の表紙を見た方々が「なぜ、日本人なの?」という驚きを感じたみたいです。

実は、売店で唯一売っていたスパイダーマンの漫画は日本で描かれたものだったのです。主人公はアメリカの青年『ピーター パーカー』ではなく、日本の男子高校生『小森 ユウ』なのです。1970年頃の別冊月刊 少年マガジンに掲載されていたそうで、時代背景は昭和40年頃。黒い学生服の高校生がスパイダーマンに変身して戦う物語。能力も格好もアメリカの本家(マーベル・コミック)とほぼ同じで、壁に張り付いたり、もちろん手首から糸を発射します。

余談ですが、東映の実写版も存在するそうです。私も観た事は無いのですが1978年頃の作品で、主人公『山城 拓也』がスパイダーマンに変身して戦うそうです。さらに主人公の基地が宇宙船だったり、その宇宙船が全高60メートル巨大ロボット『レオパルドン』に変形して戦うという「それってスパイダーマンか?」と驚く設定も必見との事。

いずれにせよ、「USJで日本人版のスパイダーマン漫画を読んでいる男が居たけど、あれって何だったのだろう?」というモヤモヤした気持ちの方々を大量発生させてしまった梅田でした。

測定機器の動作チェックを欠かさない梅田。

私が好きな業務の1つに測定機器の動作チェックがあります。他の業務に影響が出るといけないのでサササっと済ませますが、私が欠かさず真剣に行なう姿勢はずっと変わりません。

あれは9年ぐらい前にDNAマイクロアレイ(DNAチップ)という細胞内等で発現している遺伝子情報を網羅的に検出する道具を使った研究をしていた時の事。研究では欠かす事のできない『ピペットマン』というマイクロリットル単位の微量の液体を量り取るマイクロピペットについてのお話です。

私が自分用として確保してあるお気に入りのピペットマンを大切に扱い、収納・保管も丁寧に行なっているのを見たT教官がおっしゃられた「感心だな。ピペットマンは武士でいうところの刀だ。ピペットマンが正確に機能しないと研究者生命に関わり、討ち死に同然だからな。」というお言葉が心に残っております。

愛着をもって扱っていれば、不調が発生する前に違和感で気づけるようになったり、自分自身の手に馴染んでくると更に上手い使い方を思いつくという剣の達人のような世界がみえてくるそうです。

その話を聞いてから、自分の関わる試験・実験道具は、ただ使うのではなく出来る限りこまめに自分でメンテナンスしようと思ったのです。その気持ちに応えてくれているからか、私は無事に研究をし続ける事が出来ております。

測定機器の使用方法は、測定日毎にチェックリストで確認します。

前述の通り、私自身で真剣に動作チェックを行なった様々な機器ですが、測定日の現場では梅田が忍者顔負けの分身の術で多数に分裂し丹念に測定をします・・・・というわけにはいきません。

そのうえ、1日に何千回という繰り返し計測をしても正確さが失われない研究者達が測定を担当しますので、私が分身の術を披露しなくても大丈夫なのです。

測定担当者達の正確さは折り紙付ですが、万が一のミスが万が一でも発生してはいけないため、それを防ぐ仕組みが必要です。そういう仕組みを作るのが私の仕事なのです。

そこで私は大学時代の担当教官(ネルソン先生)の教えである、準備・実験・試験行程のチェックリストを作っておき、現場でのようにチェック(完了)マークを入れるという手法を採用しております。これが有れば細かな設定や手順通り行なったという記録にもなりますし、何よりも忘れによるミスを回避できます。

更に、三重大皮膚科の磯田先生から教えていただいた『写真と短文で的確に伝える方法』を組み込む事により、忙しい現場でもサッと読み返す事ができるようにもなっております。

このようにして、正確性に磨きをかけるために様々な工夫を織り交ぜているのが機能食品研究所なのです。

測定項目の種類につきましては『臨床試験の受託> 測定項目の種類について』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

016号 2011年1月

■ 今回のテーマ

・社用車が移動や運搬以外でも活躍。

・限界にチャレンジ。

・大河ドラマ「江(ごう)」と三重県津市。

・皮膚撮影から広がった世界。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

年明け頃からインフルエンザの方が増えておられるそうなので、皆様もお気を付けください。私は昨年末にワクチン接種をしてあります。

皆様から「USJで色々な方に振り返られたお話、笑えました。」「ホームページで過去の号が読めるのは良いですね。」「測定用の機器の動作テスト方法やマニュアル自作のお話から、研究に対する愛みたいなものを感じました。」というお便りをいただきました。とても嬉しいです。

社用車が移動や運搬以外でも活躍。

6年半ぐらい前(2004年4月〜)から乗っている社用車ですが、ドアとトランクに社名が書いてあります。

三重県内・大阪・名古屋のような近場への移動や、臨床試験(ヒト試験・食品試験)の現場への荷物運搬などで毎日活躍をしております。

移動・運搬の他の役割といえば広告宣伝ですね。色々な方から「ビルの窓から外を見たら肌色の車が見えたから、梅田さんが我が社に到着したと分かったよ。」「肌色の社用車、このまえ名古屋西インターで見かけたよ。」「今日貴方と初めて会うのですが社名は肌色の車を何度か見て知っておりましたよ。」と言っていただけるので効果を実感。     肌色ではなくバニラクリーム色ですが。

6年前の話です。とある方と居酒屋で会食をしていた時に「この前、肌色車の梅田さんと赤信号で隣同士だったんですよ。」と言われ、手でも振ってくだされば良かったのにと思いましたが「すごい真剣な顔で、鼻クソをホジッていたので、そっとしておきました。」との事で納得。

「いや~、恥ずかしいったらありゃしない。」と、おどけながらも脳裏では「いつ何どきに誰が見ているか分からないので、一挙一動に気を配らねば。」と真剣に思った梅田でした。

限界にチャレンジ。

引き続き、肌色(バニラクリーム色)の社用車のお話です。

鍵に解錠ボタンが付いており、車から数メートル程度離れていてもボタンを押せば鍵が開きます。

昨年12月下旬の頃から、なぜか朝一番に乗る時だけ調子が悪く、解錠ボタンを押してもウンともスンとも言わないので、仕方なくドアの鍵穴に鍵を入れて開けるしかありません。

車のディーラーの整備担当さんにお電話で伺ったところ、車本体の不具合ではなく鍵に入っているボタン電池が切れかけているとの事。

切れかけた電池は冷えると動作に必要なパワーが出ない事が有るそうです。なるほど、鍵の束を私がズボンのポケットに入れて活動している日中は、鍵の中のボタン電池が梅田の体温で暖まり普通に動作していという事で納得。朝一番に乗る時は、鍵が冷たくてパワー不足だったのです。

そこで遊び心が芽生えた梅田。

車のディーラーさんから「毎日乗っているのに6年8ヶ月もの間、電池交換せずに済んでいる例は初めて聞きました。」と言われたのが嬉しかったので、このさき何年もつかを試してみようと長寿記録にチャレンジする事にしました。ようは朝一番に鍵を暖めておけば不便は無いのです。

それから2週間後の吹雪の日の午後。吹雪のなか必死になって歩きながら車向かいました。ようやく車に到着し、急いで乗り込んで暖房で暖まろうと思った矢先、あまりの寒さでポケットの中の鍵が冷えてしまい解錠失敗。急いで手動で開けようとしたのですが、手が寒さでガチガチに震えてしまいドアの鍵穴に鍵がなかなか入らず「これはたまらん。」と叫び、長寿記録チャレンジ終了。 同乗するスタッフの目が怖かった。

大河ドラマ「江(ごう)」と三重県津市。

今年の大河ドラマ『江(ごう) 姫たちの戦国』。

どうやら、この『江』という主人公の女性が三重県津市も『ゆかりの地』らしく、商工会や三重大が各々PRキャラの旗やグッズを作ったりと、たいへん賑わっております。

TVをつけると「江が●●した寺です」「江の★★である■■氏が▲▲▲した場所です。」という話題で持ちきりで、弊社から徒歩2分の所に有る城跡も何か物語に関係が有るそうです。

このように江の話題で持ちきりなのは良いのですが、なかにはネタバレ情報を聞きたくない方もみえるらしく、弊社が入居しているビルのエレベータの中で70歳ぐらいのご婦人3人組が「(歴史に基づいているとはいえ)お江さんの種明かしは聞きたくないよね。」とお話されているのを耳にしました。

なので、私の口から江について誰がどうしたとかいう話題は出さないように気をつけております。

皮膚撮影から広がった世界。

皮膚の試験ですが機械による保湿・蒸散測定の他に皮膚科専門医(磯田医師)のスコア判定を併用する事がほとんどです。

被験者さんの皮膚の拡大写真を2種類の方法で撮影しておきます。そして、後日それを見ながら皮膚科専門医が4段階評価で『角質の傷み(いたみ)』『肌理(きめ)』『くすみ』等の項目各々を「0:なし 1:軽微 2:軽度3:中等度 4:重度」のように評価します。段階数は評価項目や目的によって様々です。

もちろん、どの写真が被験物質群かプラセボ群かを皮膚科専門医は知らない状態で判定します。被験者番号何番と何番が同じ群という情報もお伝えしていない状態なので、先入観無しでの判定が出来ます。

たとえば角質の傷み(いたみ)を例にしますと、「0:なし(落屑(らくせつ)無し) 1:軽微(点状の落屑)) 2:軽度(鱗状の落屑) 3:中等度(膜状の落屑) 4:重度(全体に落屑)」という5段階基準に沿って判定を実施。

その判定結果スコア数値を基に、この被験者さんの脇腹は使用開始前は最も悪い状態『4:重度(全体に落屑)』だったのに、被験物質を毎日1回ずつ4週間使用し続けたら最も良い『0:なし(落屑無し』に変化したなどの結果を一目で全員分把握できる表を作ります。

そして、その表の情報を基に被験物質群の方々とプラセボ群の方々の結果の差や、4週間の期間による数値の推移を統計解析するのです。

その判定に使う拡大写真ですが、弊社の皮膚分野の試験統括医である三重大皮膚科 磯田医師(皮膚科専門医)が分身の術で何人にも増えて華麗に問診と撮影を・・・って前号と同じ文章ですね。

実際は『口唇の拡大写真』のように口唇を裏返す力加減や拡大レンズを押し当てる力加減が困難な場合は、磯田医師ご自身がシャッターを押されます。

それ以外の写真は、磯田医師との入念な技術打合せをされたプロのカメラマンさんが2名がかりで入念に撮影をしてくださっております。

そのプロカメラマンさん達ですが、建物・風景・人物・スポーツ・イベントなど様々な写真・動画の撮影をされておられ、その多岐にわたるご体験談をスタッフ一同が身を乗り出して聞き入っております。すごく楽しいお話なのです。

たとえば鈴鹿サーキットでF1の車を撮影のために待ち構える場所の決め方や、どうやってシャッターチャンスを狙うかという話や、カメラの種類と特性など、聞けば聞くほどワクワクします。

おかげで、テレビで『F1』や『サッカー』などを観ると観戦スタンド前の報道席にみえられるカメラマンさん達の姿を観て「おお、格好いいカメラだ!」「あのカメラ、見た事有る!」とワクワクするようになり「こうやって人生において興味の世界が広がるのだな」と感じました。

今ではニュース番組で政治家・芸能人の方へのインタビュー時に時折写るカメラにばかり目が行くというか、カメラを見るのが目的になっている梅田でした。

皮膚測定の種類につきましては『臨床試験の受託> 測定項目の種類について』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

017号 2011年2月

■ 今回のテーマ

・恵方巻きとビーグル犬。

・ビーグル犬とイタチ・・・。

・試験現場で測定データを守る梅田。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

「毎号楽しく拝読させていただくとともに、同僚多数に回覧させていただいております。先号の(大河ドラマの)津の記事には、鈴鹿出身の者が喜んでおります。」というお便りをいただきました。とても嬉しいです。何より嬉しいのが、同僚の方々に回覧していただいている事です。1人でも多くの方にお読みいただけるよう、これからも精進いたします。

恵方巻きとビーグル犬。

2月3日(木)は、津で行われた『第7回バイオクラスター交流会 ~創薬・機能性食品とクラスター~』でブース出展と会社紹介プレゼンをさせていただきました。

このイベントは2日間行われまして、講演・討論会・ブース展示・懇親会で構成されておりました。いつも弊社の臨床試験(内科分野)で統括医をお引き受けいただいておりますNPO法人みえ治験医療ネット・三重大学医学部臨床創薬研究学講座 西川政勝教授の「医薬品から見た機能性食品の将来像」というご講演をはじめ、企業様のご講演「機能性食品の海外展開における課題」や、日経BP 医療局主任編集委員 宮田満さまが進行役をつとめられる討論会「今後の機能性食品のあり方」、健康食品管理士認定協会の理事長をされておられる事も有名な鈴鹿医療科学大学保健衛生学部 長村洋一教授のご講演「機能性食品の現状と今後の動向について」など、とても勉強になった2日間でした。

初日の帰り道に「いやぁ、勉強になったなぁ~」と大満足で家に帰り、パジャマに着替えて晩ご飯。今日は節分なので、恵方巻きです。今年の恵方は南南東、食卓から南南東は我が家のビーグル犬『来輝(らいき)』の居るサークルゲージ(檻)の有る方角です。恵方巻きといえば、願い事をしながら無言で全てを食べきると叶うらしいです。そこで、妻と私は揃って愛犬のサークルゲージを見ながら黙々と恵方巻きを食べ始めました。食べ続けて2分ぐらい経った頃でしょうか、ふと気づくと、愛犬が不安そうにこちらを見ていました。食後に愛犬と遊んでいる時も、ずっと私の口元を心配そうにチラリチラリと見て確認をしますし、翌朝も同じ様子。

ひょっとしたら黒くて長い棒と戦っていたと思ったのでしょうか? 真偽を確かめる方法が私には無いので、本人(本犬)以外、答えは分かりませんが・・・。

ビーグル犬とイタチ・・・。

引き続き、我が家の愛犬(ビーグル犬)のお話です。

はじまりは3ヶ月ぐらい前のこと。愛犬が室内でオナラをしました。

とてもクサいので、「うわぁ、クサい!」と手をバタバタさせた梅田。

翌日も、翌々日も愛犬は私の近くでオナラをするようになりました。妻にはまったく被害無し。妻の考えでは「真剣に怒るでもなく、ワーワーと何かを言いながら手をバタバタさせる姿が面白いから貴方に向かってだけオナラをするんじゃないの? リアクション見たさにプーってやるんだよ。」という事で、リアクションを一切せず臭いを我慢しつづければオナラブームは収束するはずとのこと。

その我慢作戦を実行したところ愛犬が「あれ? オナラをしたのに、リアクションがない?」という顔でこちらをチラリチラリと見るようになりました。この我慢を続ければオナラをしなくなると心でガッツポーズをした梅田。

1日あたり6回前後発生するオナラ攻撃を我慢し続けた5日目、テレビを見ながらウトウトと寝ている時に目の前で発生した異臭に驚き 「なにこれ!」と叫んでしまいました。「しまった! 至近距離という技を新開発しやがった! これで振り出しか?」と後悔した時は後の祭り。ヤツが「よっしゃ! 大成功」という得意満面の顔で、こちらを見ていました。この時、どうやら新たな技を開発する楽しみを与えてしまったみたいです。私のリアクションの有無・度合いを確認しながら、連発したり風上から発射したりと技を開発しては試す繰り返しになってきました。犬ですがイタチごっこ。

そうです、ヤツのオナラブームは手をかえ品をかえ、Plan(技の開発を計画)→ Do(技の実行)→ Check(反応を評価)→ Act(技の改善)→再びPlan→Do・・・・という繰り返しのPDCAサイクルを彷彿させる試行錯誤を経て、確実に私の鼻腔にヒットする精度を上げていくようになりました。

普段は家族の言うことを守る犬なのに「オナラは駄目だよ」と言っても止めない事に困惑する梅田。どうやらヤツは妻とだけ居る時はせず、私が居るときだけオナラをするという事実まで分かり何だかショック。

私と愛犬は散歩を一緒に楽しむ仲だと思っていたのに、オナラをひっかけてやれと思われているとはショック。あれ?散歩?・・・。ふと、とある事が頭に浮かんだ梅田。散歩の時に屋外でオナラをする事が有る私。屋外なので誰も近くに居ないなら直ぐに臭いが消えて迷惑はかからないだろうと思っていました。でも、犬の嗅覚では丸わかりですね。ひょっとして我が愛犬にとって、オナラは楽しい散歩の合図であって、私に「散歩に行かないかい?」というお誘いのコミュニケーションなのではと前向きに考える事にしました。

そんな【前向きな推論】を披露するや否や、妻から「海水で芋を洗って、塩辛い味を付けて食べる習慣が代々10年以上伝承されている幸島の猿たちみたいに、梅田家の犬たちも代々オナラによるコミュニケーションの技を伝承していくと思うと辛い。貴方の散歩中のオナラが憎い。」と言われ、余計な【前向きな推論】を披露しなきゃよかったと後悔しました。

試験会場で測定データを守る梅田。

2号前の機能食品通信で肌の測定機器の動作テストと使用方法の手順書について書きました。その追加エピソードです。

臨床試験の試験会場に、多いときでは1日で100名を超える被験者さんが測定に来られます。100名を超える人数ともなると朝8時から16時頃まで休憩時間を除いてずっと日誌の記載内容チェック・被験物質の受け渡し・問診票確認・問診視診・写真撮影・機器での肌測定をし続ける事になります。

たとえば肌の保湿性測定を例に出しましょう。肌の表面にプローブを押し当てピッ(7秒の合間)ピッ(7秒の合間)ピッ(7秒の合間)と少し合間を取りながら測ります。神経を集中させて根気よく測定します。試験にもよりますが、たとえば1名で4カ所を測定するとします。これも試験によりますが1カ所を7回測る場合、保湿性だけで1名で28個のデータとなります。4x7=28データ。100名で2800データですね。これらデータをデジタルで記録しております。

この保湿性の測定チームは2人1組、少年ジャンプの忍者風に呼ぶと「ツーマンセル」です。測定の事のみ考えて測定に専念する測定者と、被験者番号や測定データ種類・数に間違いが無いことを確認しながら測定機器に繋いだ【ノートPCのハードディスク】に記録をする記録者の2人組です。記録係は、その【ノートPCのハードディスク】の記録を30分毎に【SDカード】にコピー(バックアップ)をとります。その【SDカード】を伝書鳩の足にくくりつけ、忍びの里に有る作戦本部に送ります。はい、最後のはウソです。話は戻りますが、30分毎のコピーにより測定機に繋いだ【ノートPCのハードディスク】が故障しても直近30分で測定した被験者さんが帰宅途中だったとしても会場周辺にみえられるため、急いで連絡・お願いすれば再測定が可能という考えなのです。

午前の測定が終わり、午後の測定開始までの間、私は測定スタッフ・カメラマン・医師から測定データ・写真データ・問診視診判定データを【SDカード】で受け取り、梅田のポケットに入っている【USBメモリ】にバックアップとしてコピーをしておきます。午後の測定の開始時に【SDカード】を各々に返却し各自のPCに装着します。午後の測定も無事に行い、試験終了。

ここで「お仕事完了。」とはならず、【SDカード】に入った今日の被験者さん全員分のデータのコピーを、私の【USBメモリ】にその場ですぐにコピーをします。この行程は最も気を遣います。会社のサーバまで持って行く最中に何かあってはいけないので、同じデータを3つ以上に複製し別々の方法で移動させるのです。朝8時からの測定のために、朝5時起きで動き回っているため本当は直ぐに帰って、とっとと寝たいかもしれませんが、最後の詰めを誤るわけにはいきません。

複製を3つ以上に分散させて運搬し、それから会社オフィスに帰り、サーバにデータを移して仕事完了。もちろん会社オフィス以外にも複製を配置しておき、会社オフィスでの危機発生対策とします。

これらのように、1日に何度もデータのバックアップ作業をして疲れないかと聞かれます。でも、もし万が一、災害などが発生した時の事を考えてください。もちろん、被験者さん達を安全な場所に誘導し避難を完了させる事を第一に行います。その後、私は【ノートPCのハードディスク(原本データ】)、【SDカード(30分毎のバックアップまたは最終的なデータ)】、【USBメモリ(午前中のデータまたは最終的なデータ)】の無事の確認と回収をします。大切な測定データが無事な確率を上げるための努力なので全く疲れません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

018号 2011年3月

■ 今回のテーマ

・愛用品への苦渋の選択。

・気持ちを悟られない方法。

・4月22日(金)に痒みの茶話会を行います。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

3月は卒業(修了)のシーズンですね。私ですが、2003年からずっと三重大学工学部 野呂准教授の研究室の学生さんや院生さん達と【音で痒みの度合いを計測する研究】をご一緒していただいておりますが、何年経っても3月のお別れのシーズンは苦手です。寂しくてたまりませんが、メソメソしても仕方が無いので無理して笑顔を作っております。

話は変わりますが、先月号もお読みいただき、ありがとうございました。「試験現場で測定データを死守される姿に感心しました。」「幸島の猿と梅田家の犬の文化伝承の比較が笑えました。」というお便りをいただきました。とても嬉しいです。

愛用品への苦渋の選択。

私のお気に入りの十徳(じっとく)ナイフは、はさみ・ナイフ・栓抜き・ドライバ・ヤスリなどが付いています。

いつも仕事カバンに入れている必須アイテムでして、

カバンの中に入っていないと出張時で困ります。

でも、今回ばかりはカバンの中に入っていて、困りました。

仕事で飛行機に乗るため、身体検査するゲートで列に並んでいた時の事。列の先にある【ライターやナイフを捨ててください】という透明な箱が目に映り「しまった・・・」と青ざめる私。

その日は、日帰りで神戸と東京での仕事でした。午前中に神戸での用事を済ませ、神戸の会社のTさんと一緒に神戸空港から東京まで飛行機でひとっ飛びして用事を済ませ三重県に帰るというスケジュール。

自分独りの移動なら直ぐに身体検査の列から飛び出て解決策を探すのですが、今はTさんと一緒の移動なので、下手な行動は慎まねばなりません。涼しい顔をしながらも、頭の中ではグルグルと色々な方法を考えておりました。『私のカバンは手荷物として肌身離さず持っていたいから大荷物として預けられない。新たにカバンを購入して十徳ナイフを入れて大荷物として預ける。』 『空港のお土産屋に戻って何かを買って、それと一緒に自宅まで宅急便で送る。』 『郵便局を探して十徳ナイフだけ自宅に送る。』うむむ、どの案も列から離れねばならないので断念。

そうしている間にも身体検査待ちの列はだんだん進み、とうとう【ライターやナイフを捨ててください】という透明な箱に到着。十徳ナイフをカバンから取り出し、捨てる覚悟を決めた時、係員の方が駆け寄ってきて「その万能ナイフ、貴方が乗る航空会社は大荷物として預ける事ができますよ。いま直ぐに、カウンターまで行ってください。飛行機の搭乗時間まで余裕が有りますから心配有りません。」と教えてくれました。Tさんの「捨てずに済んで良かったですね。独りで悩まず言ってくだされば一緒に案を考えたのに。」という優しいお言葉に背中を押され、急いで大荷物を預けるカウンターに走る梅田。

カウンターに着くと、ビニールでコーティングされた【A4サイズが入る茶封筒】を渡され、その中に十徳ナイフを入れてガムテープで口を閉じて預けて完了。

そして、空の移動が終わり羽田空港に着陸。飛行機を降り、トランクやカバンなどの荷物が流れてくるコンベアから出てきた私の封筒。封筒を回収し、開封して十徳ナイフを取り出すまでの一部始終、複数の乗客の方々から「何が入っているのだろう?」という熱い視線を受け続けたのは言うまでもありません。

気持ちを悟られない方法。

ヒト試験(臨床試験・食品試験)のお話です。

試験の本番(摂取・塗布・使用開始)に向けて、お客様からのご相談 → 試験の目的を明確化 → ご契約 → 仕様書・試験計画書を作成 → 三重大学の倫理委員会に申請 → 被験者さんを募集 → 被験者さん選出のためのスクリーニング測定 → スクリーニング結果を基に群分け(どの方をどの群にという割り付け)→ 試験の本番という流れで進めます。

どの行程もお客様のお考えと想いをしっかりと伺い、私は「それならば、この測定項目とこの計算方法が最適です。」「では、このデータも参考用にとっておきましょう。」「この工夫をする事により精度を更に上げ、細かな有効性データも見逃さないようにします。」とトコトンまで何度も何度も熱いハートでお客様と一緒に練り上げていきます。

それらの行程が終わると、いよいよ試験本番(摂取・塗布・使用開始)がスタートです。その時に梅田はお客様に「キーオープン(群の内訳開示)完了まで、試験の公平性を守るため、感情を入れないメール文章での連絡に切り替わります。お手数をおかけしますが、なるべくメールでの連絡でお願いします。」とお願い(宣言)します。

なぜなら、本試験より先は電話でお客様と連絡を行った場合「あれ?梅田の声のトーンがいつもより明るい気がする。何か良い結果を隠している?」とか「梅田の声のトーンが気のせいか低いな、外出先だから声を押し殺しているか、もしくは試験結果が良くなかったのを隠している?」のようにお客様側で推測が生じるかもしれません。

私を含め弊社のスタッフのうち一部の者は、試験の実施中に常にデータに目を通しております。その理由ですが、試験が終わってから結果を見たら、実は試験最中に有害事象(身体に悪い影響が発生)が起きていたなんて事が有ってはいけないため、安全性の観点から常にデータを把握しておく責任があるためです。このような理由から、お客様側で深読みをされなくても済むようにメールで「ただいま4週目測定が無事に終了しました。医師問診に於ける脱落者無しです。」「4~8週目用の荷物、計5箱、確かに受領し内容物確認を完了しました。」のようになるべく要件のみを短文で書いて済ませてしまいます。

しかし先日、それが原因で失敗をしてしまいました。

それは、とある木曜の昼の話です。早く結果をお伝えしたいという気持ちでデータ処理を頑張り、試験結果の速報データが出来上がりました。私は心の中で『いつも通り1晩寝かして、明日になってから最終チェックをして提出しようか? まだ提出締め切りまで余裕があるけど、お客様からしたら早くにお知りになられたい情報なのは明らか。明日の金曜にお見せできればお客様は週末をモヤモヤせずに過ごしていただけるのではないか。でも、もし明日の金曜がご不在なら無理してでも本日中(木曜)にお渡しした方が良いのでは。』と思ったのです。

なので、さっそくメールで「今週木・金曜の中でメールとお電話をできる時間帯をお教えください。」とお伝えし、回答を待ちました。変な誤解を生じるといけないので「メールと電話をしたいというのは、こちらが速報を送ったら、数分以内にメールでキーオープン(群の内訳開示)して貰いたいのです。それから電話で速報とキーオープンを見ながらお話しましょう。」という蛇足な文末は止めておきました。するとお客様から「木曜はいつでもOK、金曜の14~15時以外はOKですよ。」と回答をいただきましたので、では明日の金曜17時でとなりました。

そして翌日の17時に速報メールをお送りし、間髪入れずにキーオープンのメールを戴きました。この瞬間に感情が解禁です。すぐにお電話で結果について感情を隠すこと無くお話をさせていただきました。その時、お客様が「昨日のメールですが、ひょっとしたら悪い話だからメール直後に電話でお話をしようという事かなと、深読みしていました。良い結果だったので気にしていませんが。」と笑いながらおっしゃられました。

お客様は笑っていらっしゃいましたが、ドキドキされた事は事実です。こんな事は有ってはならない事と反省し、次からは本番開始前に「今から感情を入れないメール文章でのやりとりとなります。特にキーオープン直前に細かく日程を伺うメールを送りますが、深読みしないでください。」と予めお伝えしますという【再発防止策】をご報告いたしました。

このように常日頃から気をつけて行動をしておりますが、私の修行が未だ足りないため、どうしても気づかない事もあります。そのため、このようにお客様から感想のお言葉(&機能食品通信への掲載のご許可)を戴けます事を、とてもありがたく思っております。 皆様、お気づきの点等ございましたら、どんな些細な事でも是非ともお知らせください。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 公平性を保つために』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

4月22日(金)に痒みの茶話会を行います。

【ヒトが痒くて掻いている音をカウントする技術】の説明会(茶話会)を、開発者のお一人である三重大学工学部 野呂先生をお招きして4月22日(金)12~15時に弊社(津市大門)にて行います。

昨年11月に行った時に参加者様からお寄せいただいたご感想などを基に、内容を更に充実させます。いただきました匿名のアンケート内のご感想の一部をご紹介させていただきます。【●当社も製品(医薬品)の性能を数値化・可視化することに色々と苦慮しています。掻く音をかゆみ指標にするのはおもしろいアイディアですね。参考になりました。】【●経路案内、会場での対応、手書きの礼状・・・等々 御社の丁寧な対応に感激致しました。今まで測定者の主観が入る方法でしたが、音による測定は客観的データがとれる点が非常に良いなと感じました。言うならば、測定方法のデジタル化という意味で革新的だと思いました。(以下略)】【●おいしいお弁当を食べながら興味深く楽しいお話ができて良かったです。掻破行動計測機について分かりやすく説明していただき勉強になりました。かゆみだけでなく様々な分野への応用に期待しております。】【●とても有意義な茶話会でした、私は現在「かゆみ」を研究しており動物から得られたデータを人にどのようにあてはめ考えていけば良いかに苦労しております。(中略)人での試験が出来るということは本当にすごいと思いました。(以下略)】 皆様、貴重なご感想・ご意見をお寄せいただき、誠にありがとうございました。

4月22日(金)にご参加いただけます方は、まずは弊社までお申し込みください。皆様のご応募、心からお待ちしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

019号 2011年4月

■ 今回のテーマ

・5分で『試験デザインの作り方を説明する』方法。

・経口摂取の試験を簡単に説明する方法。

・皮膚の試験を簡単に説明する方法。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。東日本大震災の被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。

5分で『試験デザインの作り方を説明する』方法。

今月の機能食品通信は【簡単に試験を説明する方法】という特集です。

今年に入り、複数のお客様から「(自社の)別の部署の方に、ヒト試験(臨床試験・食品試験)とは何かを数分で説明したい。」「同僚の方に、ヒト試験をA4の書類2枚程度で簡単に説明したい。」というご相談いただきました。お客様のお役に立つのであれば、何分・何時間でもご説明しますし、何十・何百枚でもご説明資料を作ります。しかし【数分】とか【書類2枚程度で簡単に】という事は、まずは『大きな枠』だけで充分という事です。これを家電やパソコンソフトの説明書で例えますと、先に全て読まれる方がいれば、部位やボタンの説明だけ大まかに読んでおいて必要が生じるたびに追加で読まれる方もみえられます。そのため家電やパソコンソフトには分厚いマニュアルの他に、クイックマニュアル(簡易マニュアル)という数ページの「これだけ知っていれば、そこそこ使えます。」という説明書が付いてくるのだと思います。そこで弊社も、試験デザイン作成のクイックマニュアルを作成しました。まずは相手の方に3コマ漫画を2つ見ていただき「どのヒト試験も『 被験物質を使用 → 測定 → グラフ化 』という基本スタイルです。」とご説明します。すると相手の方から「つまり、その3コマ漫画の2コマ目の測定項目が色々あるのですね。どんなのが有るの?」という質問をしてくださるので、第一段階は成功です。

初対面のご挨拶と3コマ漫画の説明で1分ぐらいかかるので、あとは4分で測定項目の種類などをザックリとご説明する事になります。

経口摂取の試験を簡単に説明する方法。

ではさっそく測定項目の説明です。ここでは食品・ドリンク・サプリメントなどのように経口摂取(口から摂取)する試験の場合です。

まずは例を書きます。○の中に入っている数字は後ほど説明いたします。

例1【☆(試験の)目的】

サプリメント摂取で「①空腹時の血糖値」が下がる事の確認

【★(測定する)項目】

①空腹時の血糖値

⑭内科問診・安全性確認用の血液検査

【●(摂取・使用・塗布する)期間】

4週間

【▼測定(する日)】

摂取開始3週前、摂取0週目(摂取前)、摂取4週目

【■(被験者さんの)人数】

20名x2群(被験物質群とプラセボ群の計2群)

続いて、あと1つ例を書きます。

例2【☆(試験の)目的】

ドリンク摂取で「③空腹時の中性脂肪」が下がる事の確認

【★(測定する)項目】

③空腹時の中性脂肪

⑤各種コレステロール

⑭内科問診・安全性確認用の血液検査

【●(摂取・使用・塗布する)期間】

8週間

【▼測定(する日)】

摂取開始3週前、摂取0週目(摂取前)、摂取4週目、摂取8週目

【■(被験者さんの)人数】

25名x2群(被験物質群とプラセボ群の計2群)

この分野をご存じ無い方であっても、5つ(☆★●▼■)の内容を変えていけば良いと把握していただけると思います。

では、各項目にはどんな単語が入るかの一例を列挙します。

【☆(試験の)目的】【★(測定する)項目】

①空腹時の血糖値

②食事直後の血糖値の推移

③空腹時の中性脂肪

④食事直後の中性脂肪の推移

⑤各種コレステロール

⑥体脂肪率

⑦腹部断面画像の面積解析

⑧血圧

⑨リラックス・ストレス

⑩眼精疲労

⑪体温変化

⑫血流量変化

⑬唾液分泌速度

⑭内科問診・安全性確認用の血液検査

⑮被験者さんご自身のアンケート(使い心地など)

【●(摂取・使用・塗布する)期間】

1回、2回、2週間、4週間、8週間、12週間

【▼測定(する日)】

摂取開始3週前、摂取開始2週前、0週目(摂取前)、4週目、8週目、12週目、終了日から2週後、終了日から4週後

【■(被験者さんの)人数】

15名×2群、20名×2群、30名×2群

この5つを先ずはザックリと組み合わせておき、後ほど具体的な内容を詰めていけば良いのです。

皮膚の試験を簡単に説明する方法。

では次に、化粧品石鹸・衣類・美容機器・ヘルスケア用品のように皮膚(身体の外側に)使用の場合です。

ここでは【☆(試験の)目的】【★(測定する)項目】のみ増えます。

①肌の保湿(角層水分量)

②バリア機能(経表皮水分蒸散量)

③肌の張り(粘弾性)

④肌表面の油分(油分量)

⑤写真判定(角質の傷み(いたみ)、肌理(きめ)、くすみなど)

⑥シミ・シワ・ニキビなど(皮膚画像自動解析システム)

⑦皮膚科専門医による問診

⑧皮膚科専門医による問診時の視診判定(乾燥・紅斑など)

⑨被験者さんご自身のアンケート・VAS(使い心地など)

⑩内科問診・血液検査(安全性確認)

では例を作ってみます。

例3【☆(試験の)目的】

化粧品使用で「①肌の保湿(角層水分量)」が上がる確認

【★(測定する)項目】

①肌の保湿(角層水分量)

⑦皮膚科専門医による問診

【●(摂取・使用・塗布する)期間】

4週間

【▼測定(する日)】

塗布開始2週前、塗布0週目(塗布前)、塗布4週目

【■(被験者さんの)人数】

20名x1群(同一人物の左右別々の腕に被験物質とプラセボを各々塗布し20名×2群と同じ量のデータを確保)

ここまでご説明しますと「それならば、美容ドリンク・美肌サプリメントのように食べたり飲んだりする物質の肌試験も出来るよね?」というご質問に至ります。もちろん出来ます。

例4【☆目的】

ドリンク摂取で「①肌の保湿(角層水分量)」が上がる確認

【★項目】

①肌の保湿(角層水分量)

⑩内科問診・血液検査(安全性確認)

【●期間】

8週間

【▼測定】

摂取開始3週前、摂取0週目(摂取前)、摂取4週目、摂取8週目

【■人数】

25名x2群

これで5分間での説明が完了です。とある初対面の方から「例4まで進むと【 】内の( )は無くても大丈夫。」というご意見を戴きました。皆様のご意見ご感想をいただけます事を、いつも感謝しております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 測定項目・期間・人数の組み合わせ』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

020号 2011年5月

■ 今回のテーマ

・5分で『動物試験を説明する』方法。

・8年目の機能食品研究所。

・今年もインターフェックスに出展します。

・痒み評価の茶話会を実施しました。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

「先月号の記事(5分で試験デザインの作り方を説明する方法。)を、新入社員への説明用に使わせて貰いました。」「先月号を他の部署のひとが欲しがっていたから、機能食品研究所のホームページに置いてあるデジタル版を渡しておいたよ。」というお言葉をいただきました。こうやって皆様のお声をいただけます事、心から感謝しております。

5分で『動物試験を説明する』方法。

弊社によく寄せられるお問い合わせに「食品・サプリメント・化粧品分野で必要な動物試験の種類を教えて欲しい。」「動物試験をやってくれる所を紹介して欲しい。」という内容が有ります。

お客様のお役に立つのであれば、何分・何時間でもご説明しますし、動物試験の会社さんへの同行だってします。しかし、この場合にお客様にとって必要なのは【動物試験の会社さんに初めて連絡される前に知っておかれると良い情報】【動物試験の会社さんの連絡先】の2点と思います。仮に【動物試験の会社さんの連絡先(日本バイオリサーチセンター 業務企画部 吉田様・橘様 TEL058-392-2431)】だけお渡しして「そちらに問い合わせていただけば、しっかり説明していただけますよ。」とお伝えするだけでは、せっかく弊社にお問い合わせをしてくださった意味がありません。

そこで考えたのが、先月号と同じく【クイックマニュアル(簡易マニュアル)】という「これだけ知っていれば、そこそこ分かります。」という説明書です。もちろん被験物質(検体)の内容によって必要な試験の種類や数が変わってきますが、大まかに把握していただくには充分と思います。

ここでは『経口摂取(飲んだり食べたり)する被験物質の場合』と『塗布(肌に塗る)する被験物質の場合』の2つを説明させていただきます。

経口摂取(飲んだり食べたり)する被験物質の場合

①単回投与毒性試験

マウスやラットに被験物質を1度だけ投与し、主に一般状態を観察します。急性毒性試験とも言います。

 

②反復投与毒性試験

マウスやラットに被験物質を1~9ヶ月間毎日投与し、一般状態、体重変動、血液検査、病理学的検査など多くの項目について被験物質の安全性を観察します。

 

③有効性(機能性)確認試験

高血圧、高脂血症、糖尿病などを発症させたマウスやラットに被験物質を投与し、症状の緩和程度を確認観察します。

 

④遺伝毒性試験

微生物を用いる復帰突然変異試験(Ames試験)などの試験があります。被験物質に遺伝子の突然変異誘発性の有無を確認します。被験物質が遺伝子に悪影響を与えないかが分かります。

塗布(肌に塗る)する被験物質の場合

⑤皮膚刺激性試験

毛を刈ったウサギ、モルモット、ミニブタなどの背中に被験物質を1日または14日間の塗布をし、発赤や腫れ等の有無から刺激性を観察します。

 

⑥皮膚感作性試験

モルモットを用い、被験物質の皮膚での感作性の有無を確認する試験です。(感作 : アレルギーなど抗原抗体反応)

 

これら①~⑥の他にも、様々な動物試験を用いて被験物質の性質に応じた安全性試験や機能性試験を行い、人での反応や影響を予測します。

この内容は梅田が執筆いたしました「ヒト試験(臨床試験・食品試験)を用いた安全性・機能性・効能・効果証明への段階的取組&活用法 食品と科学 52(8), 79-82, 2010」にも載っております。ご興味いただけました方は梅田までお知らせください、全文をお送りいたします。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 動物試験の種類』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

8年目の機能食品研究所。

皆様のおかげで、弊社は2004年4月に起業し、8年目になりました。これからも「お客様のご要望をしっかり理解・把握し、弊社の持つ技術で更に1枚以上の何かを上乗せしたサービス提供する。」という気持ちで精進いたしますので、末永くお付き合いいただきますようお願い申し上げます。

今でも会社を設立した2004年4月の事を鮮明に覚えております。通常、会社を新たに作る場合には法務局に「こういう【内容・目的】の会社です。」と明記した定款(ていかん)という書類を申請します。

定款の【内容・目的】のうち【内容】である会社名、所在地、株式の額・発行数、決算方法、株主総会の実施方法、役員の構成については会社の作り方の本とインターネット上の文例のおかげで直ぐに書けました。【目的】の欄については「どんなサービスを提供したら、世の中やお客様のお役に立てるでしょうか?」と、三重大学の教官・職員や三重県産業支援センターにご意見をいただきに伺い、メイン業務である「臨床試験」だけでなく、将来行いたいと決めていた「研究機器・ソフトウェアの開発・製造・販売」など盛りだくさんに詰め込みました。

次は、その定款を公証人役場で最後のページに「公式な書類ですよ」という1枚の書類を入れて製本していただき、法的効力を付与して貰いました。余談ですが、月曜ゴールデン(旧、月曜ミステリー劇場)の2時間ドラマ『世直し公務員 ザ・公証人』というシリーズをご存じでしょうか? 私が観た話は、飲み屋のママが、いつもツケで飲んでいるお客さんとの『支払いの約束を書いた紙』を公正証書にして法的効力を付与すれば踏み倒しを防止できますか?と相談に現れた事がきっかけで、このドラマの主人公である公証人の先生が事件に巻き込まれてしまい、先生自らが前職の検事時代に培った技術で捜査・解決をするストーリーでした。

こうして定款を公証人役場にて法的効力を付与して貰ったその足で法務局に向かいました。法人設立用の代金の印紙を貼り、窓口カウンター横にある透明な受付ボックスに書類を入れたと同時に、職員の方々が起立し「法人設立ですね、頑張ってください。」と拍手をしてくださるようなドラマみたいな展開は無く、入れた書類がボックス内でパサリと乾いた音を立てて提出完了。 それから待つこと1週間。法務局から「書類を受理しました。貴方がボックスに書類を入れた日である4月21日が設立日となります。」という電話がかかってきて晴れて設立なのです。

今年もインターフェックスに出展します。

今年も6月29日(水)~7月1日(金)に東京ビックサイトで行われるインターフェックス ジャパンに出展いたします。

同時開催される以下の8つの展示会を1度に見学できますため、主催者HPに載っている言葉を借りますと「原料・バイオ技術・製造機器など全工程を一度に見られます。」という内容盛りだくさんなイベントです。8つの展示会の内訳は以下の通りです。 『①インターフェックス ジャパン 医薬品、化粧品、洗剤 研究開発・製造技術国際展』 『②医薬品包装EXPO ファーマパック』 『③医薬品受託製造EXPO』 『④医薬品、化粧品 物流・搬送EXPO』 『⑤製薬ITソリューションEXPO』 『⑥ファーマ ジャパン 医薬品原料 国際展』 『⑦コスメティクス ジャパン 国際化粧品開発展』 『⑧国際バイオEXPO』

弊社ですが、毎年このイベントに出展しており、6年目になります。

今年も冷たい【紙パックのお茶】を用意して、皆様がお立ち寄りくださるのを心からお待ちしております。

痒み評価の茶話会を実施しました。

【ヒトが痒くて掻いている音をカウントする技術】の茶話会(技術説明会)を、開発者のお一人である三重大学工学部 野呂先生をお招きして4月22日(金)12~15時に弊社にて行いました。お忙しい中ご参加くださいました皆様、野呂先生、工学部の院生の皆様に心からお礼を申し上げます。

今回の茶話会は、昨年11月に茶話会を行った時からこの4月までの5ヶ月間に新たに増えた情報を入れ込んでグレードアップいたしました。当日は、いつもの茶話会通り、まずは先生とお食事をしながらご歓談いただきました。次に、皆様からよく質問をいただく内容と回答のご紹介を弊社がプレゼンテーション。それから野呂先生に技術説明のご講演をしていただきました。少しの休憩を挟んだ後、実際に新技術(音で自動カウント)と従来技術(撮影した動画を見てカウント)について機器を使ったデモンストレーションを野呂先生と工学部の大学院生さんに行っていただき、最後に質疑応答を行いました。

今回も、皆様から多くのご意見ご感想をいただきました。おかげで、技術の発展やデータの提出方法の改良に繋げる事ができております。こうやって皆様のご意見・ご感想をいただけます事に、心の底から感謝をしております。

最後のページまでお読みいただき、ありがとうございました。

021号 2011年6月

■ 今回のテーマ

・一挙一動が試験結果を変えると思うのです。

・ 初めての白衣

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「動物試験の種類一覧、参考になりました。」「展示会(インターフェックス)に、今年も顔を出すね。」「(前号を読み)会社設立を疑似体験できました。」というお便り・メール内の追伸をいただきました。こうやって皆様からコメントを寄せていただけます事、心から感謝しております。

一挙一動が試験結果を変えると思うのです。

ヒト試験の測定日当日、試験を依頼されたお客様(メーカー様)が試験会場である三重大学内に見学にみえられる事があります。

追記:2017年9月現在、倫理的な観点からメーカー様名公表を行っております。

見学をされたお客様からよく言われるのが「【流れるような導線と被験者さんへの対応】に感心します。すごく自然で柔らかい雰囲気ですね。その雰囲気のおかげからか、被験者さんが『正確な良い試験になるように、しっかりと協力をしよう。』と思ってくださっている気持ちが伝わってきます。」というお褒めの言葉です。私は「お褒めいただき、光栄です。嬉しいです。」と少し落ち着いた雰囲気でお礼を言いながら、心の中では『やったー。被験者さん・統括医・スタッフの気持ちと努力をご評価いただけた。わーい。』とテンションが上がっております。

この【流れるような導線と被験者さんへの対応】は統括医の先生とスタッフによって綿密に練り上げられ常に進化し続けるマニュアルによって日々進化しております。

少し具体的にお話させていただきますと、ヒト試験の測定日は大きく分けますと以下の2つの行程で成り立っています。

①スクリーニング(被験者抽出用の測定)

②本試験(有効性・安全性評価用の測定)

1つめの行程【①スクリーニング(被験者抽出用の測定)】は、有効性・安全性評価用の測定(本試験)のために行います。

たとえばコレステロールの試験なら、各種コレステロール・体脂肪・その他の血液項目・病歴がこれぐらいの範囲・内容の方で試験をした方が良いと入念に計画を立て、その範囲に当てはまるであろう被験者さんを実際に測定して抽出します。

統括医の先生の話では「その試験の被験者さんとして的確かどうか見極めに重点を置いてじっくりと問診をしている。さらに、被験者さんと色々とお話を聞くなどをしてコミュニケーションも重要視している。それが試験内容を理解し正確にご協力をしてくださる被験者さん、つまり質の良い試験を成立させるための被験者さんを抽出する秘訣。」との事です。

スタッフも、被験者候補の皆様に試験の目的・意味・気を付けていただきたい項目を文章・ビデオ・イラストを使い正確に説明し、被験者さんの「協力しよう」というお気持ちに対し感謝の気持ちを込めて一挙一動に気を付けて行動しております。

2つめの行程【②本試験(有効性・安全性評価用の測定)】は、名前の通り試験の本番です。①で入念に抽出した被験者さんのご協力のもと、正確な有効性・安全性を摂取・塗布・測定によって評価していきます。

統括医の先生の話では「試験によって生じた有害事象がないかにも重点を置いてじっくりと問診をしている。」との事です。

スタッフも一挙一動に気を付けております。被験者さんへの応対で【使う言葉・かもしだす雰囲気】だけでなく、【使ってはいけない言葉・かもしだしてはいけない雰囲気(NGワード・NG雰囲気)】など綿密に決めてあります。ついうっかり使ってはいけない言葉をアドリブで言ってしまおうものなら被験者さんの協力により得られたデータの信頼性・正確性が欠けてしまう悲劇が生じる可能性があります。そのため、NGワード・NG雰囲気には細心の注意を払っております。

このNGワード・NG雰囲気の例をあげますと、たとえばダイエットの試験で被験者さんからの「自分が痩せていった・痩せていっていない」という言葉に「そうですね。(同調)」「いいえ(否定)」という言葉・雰囲気を出してしまおうものなら、被験者さんが『日常生活のリズムを変えないでくださいという約束だったね。』と分かっていても階段を使う頻度が無意識に増えたり、食事で無意識にダイエットに適したものを選んでしまい体重が減る可能性が生じます。他にもたとえば血圧の試験で「お約束の来院時間を守ってくださいね。」という言葉・雰囲気を出してしまおうものなら、被験者さんが『少し焦ったり、早歩きするだけで血圧が上がるといから、平穏な心で測定会場に向かう約束だったね。だから、この交通渋滞でも気にしなくても大丈夫。』と分かっていても、無意識で遅刻への罪悪感によりドキドキして血圧が上がってしまう可能性が生じます。このように、被験者さんの「協力しよう」と思ってくださる気持ちが、NGワード・NG雰囲気のせいで無駄になってしまう危険がありますので要注意なのです。

このように、誤った一挙一動が未来(試験結果)を悪しき方向に曲げてしまい、試験結果が事実と違うものになってしまうというリスクを含んでおります。沈黙は金なりと言いますが、被験者さんのご厚意への感謝の気持ちを大切にしたいので「必要事項だけお伝えし、後は黙っていよう。」というのは絶対にしたくありません。

そこで弊社は、誤った一挙一動が未来(試験結果)を悪く変えてしまう事を恐れるのではなく、試験を公平・正確に行うための一挙一動のノウハウにより精度・再現性の高い未来(試験結果)に近づけて行くのだという気構えでヒト試験を行っております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 試験会場の見学』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

初めての白衣。

会社のロッカーの整理をしていたら、学生時代の白衣が出てきました。

私は学部(近畿大学農学部)の4年間、エコプロジェクトというサークルで農学系の技術で環境に対して出来る事の勉強会・畑作業・山登り・自転車旅行などを楽しんでおりました。そのサークル活動の時には面白おかしくて楽しい雰囲気の先輩達が、部活以外の時に大学の廊下を白衣姿で真剣な表情で歩いている姿を見て「すごく格好いい。」と思った大学1年生の時の記憶が今も忘れられません。その後、学科や研究室が違うサークル仲間の同級生や後輩まで白衣で歩くようになってきて「やはり格好いい。そして、うらやましい。早く私も着る必要が生じないだろうか。」とも思っておりました。

今になってよく考えると白衣は清潔を保つ目的の道具であり、着用している姿形を見て【うらやましい】と思うのは変な話。でも、当時の私は白衣にあこがれがあり、大阪日本橋の道具屋筋という色々な道具が揃っている商店街に行った時に白衣コーナーを探したり(コックさん用の調理白衣しか無かった。)、研究機器カタログで白衣のページを何度も読み返しておりました。

そしていよいよ大学4年生の春、担当教官のネルソン先生との研究打合せの時に、今後は神経毒やら発癌性物質を扱うから白衣が必要ですねという話題が出てきました。「やったー」という心を抑えて落ち着いた雰囲気で「お勧めの白衣メーカーとか有りますか?」と先生に伺ったところ、おもむろに実験机の引き出しから畳んである白衣を取り出され「私のお古ですが、あげます。」とプレゼントしてくださいました。

とても嬉しかったです。

大喜びで袖を通したら、同じ研究室の仲間が 大 爆 笑 。

袖口にゴムが入っていてギュッと絞られる構造により、薬剤等に触れて汚してしまったり、試験管に当たって倒してしまう事の予防できる。

使い込まれて柔らかくなった生地のおかげで、動きやすく肩もこらない。

・・・でも私が着ると「割烹着にみえる。」との事。

試しに仲間が着てみたが、格好いい。 私、嫉妬。

その後も研究室の誰が見ても割烹着に見えると言うので、大学の廊下を白衣でさっそうと歩く夢は叶えませんでした。自粛。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

022号 2011年7月

■ 今回のテーマ

・インターフェックスの設営と接客。

・景品表示法・薬事法の勉強会で目からウロコが。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「試験現場で、被験者さんや結果に悪影響を及ぼさないための工夫、なるほどです。」「梅田さんが白衣を着ると割烹着みたいになる話、その姿が目に浮かびました。」「インターフェックス(展示会)に行く予定だったけど急用が入ってしまいました。ごめんなさいね。」というお便り・メール内の追伸をいただきました。こうやって皆様からコメントを寄せていただけます事、心から感謝しております。

インターフェックスの設営と接客。

6月28日(火)の昼過ぎ、梅田は『国際展示場駅(りんかい線)』を降り、東京ビックサイトの東ホールへと向かっていました。

この日は、翌日から3日間行われるインターフェックスの展示ブース設営作業です。暑いなか大汗をかいての力仕事なので、動きやすく汗はけの良いTシャツと薄手のズボン姿の梅田たち。今年も万協製薬様と共同出展をしていただいたので、一緒に設営作業です。

ブースに到着しますと、荷物と備品のチェックを開始します。液晶テレビ・ビデオ再生機・商品案内パネル・パンフレット・チラシ・サンプルなどが無事に届いているかをサササッと確認します。

次に机・椅子・展示台・冷蔵庫の配置をします。万協製薬様との共同出展も今年で6年目(6回目)なので、大体のイメージは決まっております。周囲のブースや通路の広さなどが毎年違うので、実際に各方向から歩いてみて立ち寄りやすそうな雰囲気をかもしだす配置を考えます。

展示台の場所が決まったら液晶テレビを設置し、実際にビデオを再生してみます。万協製薬様のテレビと弊社の2台が各々別のビデオを流しておりますため、音が変な重なりを起こしていないかを先ず確認します。次に実際に通路の各方向から歩いてみて観やすさ・聞きやすさをチェックします。併せて周囲のブースに迷惑をかけていないかも入念に確認します。もちろん会期初日に周囲のブースの皆様に「お気づきの点が有ったら遠慮無くお知らせください。」という挨拶まわりも欠かしません。

そして、ここからが大仕事です。壁面に商品案内などのパネルを掲示していく作業です。まずは地面にパネルを立てかけてみて横幅を確認しながら配置。次にブースの壁面の最上部にチェーンをひっかけ、垂れ下がったチェーンにパネルをS字フックで固定します。納得がいくまで高さの調節を行うので、付けてみて遠くから確認し、更に調節するという繰り返しです。蛍光灯によってパネルが光って見辛くなったり、ブースの骨組みや看板に遮られていないかを注意しながら、何度も何度も納得がいくまで繰り返す必要が有ります。とても重要な部分なので、じっくりと行います。

いよいよ最後の行程です。サンプル品・パンフレット・チラシを展示台に配置し、冷蔵庫に紙パック入りのお茶を入れ『毎年恒例の冷たいお茶』の準備をします。電気コードを赤いカーペットの色と同じ赤色のガムテープで地面に固定し、赤いカーペット全体を粘着ローラーでコロコロと掃除をして終了。

こうやって設営作業を終え、PC・カメラ・ビデオ再生機などのような貴重品を手持ちカバンに詰め込んでブースを後にします。

その後、ビックサイトの近くにある中華料理屋で万協製薬様と美味しく食事をし、ホテルに戻って風呂・メールチェック・頼まれていた仕事を済ませてから明日に備えてサッサと布団に入り就寝。

そして迎えた展示会の初日。

昨年と同じく「食品・化粧品のヒト試験・臨床試験で安全性・機能性を証明いたします。」という私の声が入った13秒のビデオを繰り返し流し、興味を持って立ち止まってくださった方に「宜しくお願いします」と言ってチラシをお渡しさせていただく作戦を採用。

今年も特に自分に言い聞かせたのは『来てくださった方は他にも色々と見られたい場所が有るはずだから時間が惜しいはず。聞かれた事に、的確に回答するけど、こちらから不要な売り込みをして時間を奪ってはいけない。』という事です。

結果ですが、3日間でお越しくださった初対面の方のみを数えますと

28名の方々と 10分ほどじっくりとお話をさせていただき

89名の方々に 5分ほど質問にお答えし

41名の方々に 3分ほど大まかな説明をし

98名の方々と 1分弱のご挨拶させていただきました。

もちろん、既にお付き合いの有る方々も数多くお越しくださいました。お立ち寄りいただき、ありがとうございました。とても嬉しいです。

余談ですが複数の方から「ビデオの音量は普通なのに、ナレーションの梅田ボイスが人混みでも鮮明に聞こえる。」「展示会というと行きたいブースを見落とさないよう、目をこらして歩かねばなりません。でも機能食品研究所のブースはビデオの声が自然に耳に入って来るので目で見付ける前に耳で発見できる。」というご感想をいただきました。何だか照れてしまいますが、とても嬉しいです。

景品表示法・薬事法の勉強会で目からウロコが。

機能食品通信13号の『大阪なんば駅で、狸や狐につままれたかと冷や汗が出ました』という記事に書きました通り、昨年の9月に大阪産業創造館(サンソウカン)で『薬事法・景品表示法 広告表現戦略』という講演がありました。薬事法と景品表示法を対比させながらの説明で、とても理解しやすかったです。そして、今年の6月23日、梅田は大阪産業創造館へと近鉄電車と地下鉄を乗り継ぎながら向かっておりました。目的は前回と同じ講師の方が開催される『これだけは知っておきたい 薬事法・景品表示法・健康増進法セミナー』の受講です。今年は『なんば駅の表記がNAMBAで「ん」が「N」でなく「M」になっているのを見て、狐や狸につままれたのではと不安になる。』などのアクシデントは一切無く、無事に到着しました。

今回は、午前中に大人数に対しての講演『入門編』が有り、午後は少人数に対しての講習会『ワーク編(応用編)』の二本立てでした。午前中は用事が有った事と、昨年すでに入門編を受講してあった事から資料のみ戴くという事で、午後の『ワーク編(応用編)』のみ予約をしておきました。

内容ですが、午前午後ともに薬事法・景品表示法・健康増進法の文章の抜粋と、実際の雑誌広告・新聞広告などを使って『この表現は薬事法違反だから使ってはいけません。』『この表現は景品表示法違反で実際に警告や排除命令が出ています。気を付けてください。』『この表現は的確です。』などのような実践的な説明がありました。言葉がほんの少し違うだけで大問題に発展する事例には、いつも目からウロコが落ちます。

他にも、医薬品・医薬部外品・化粧品・ヘルスケア用品・特定保健用食品(トクホ)・栄養機能食品・いわゆる健康食品・美容雑貨・衣類のような種類毎にルールが異なるという事と、広告に表記してある内容について国から根拠・裏付けのデータの提出を求められた時の期限が思いのほか短い事などの説明で、参加者の方々から「なるほど。」「それは気を付けねば。」という感嘆の声が漏れているのが聞こえて来たのが印象的でした。

この日、私が最も楽しみにしていた内容は、午後の『ワーク編(応用編)』のみの特典である販促演習でした。実際に広告を作ってみる方法の指導を個別で受けられるのです。

私は今まで、メーカー様が商品作りをされるお手伝いを、ヒト試験(臨床試験・食品試験)による【機能性・使用感・安全性評価】【学会発表・論文発表】の部分のみお手伝いさせていただいておりました。この部分においては、私はメーカー様のご要望と気持ちを少しでも多く汲み取る努力と、様々なデータ収集と発見を出来るような努力を重ねてきました。しかし、製品が出来てきて広告を作られる段階になると、私は経験・知識が乏しいためにお役に立てていませんでした。それならば、広告を作られる工程について、私が知識を増やしておこうと思ったのです。そうする事により、広告作りでも何かしらお役に立てるかもしれないですし、現にヒト試験(臨床試験・食品試験)の計画を立てる時に組み込むと良い測定項目・使用感のアンケート項目について新たなアイディアが沸いております。

このように、様々な分野の技術・知識を吸収し続け、皆様のお役に立てるよう精進いたしますので、そんな弊社と末永くお付き合いいただけますと幸いでございます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

023号 2011年8月

■ 今回のテーマ

・続、仕様書(試験デザイン)作りへの「こだわり」。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「まるで自分が展示会のブース設営をしたかのような気持ちになれる記事でした。」「お客さん(メーカーさん)がどんな気持ちで広告を頑張って作っているかを、少しでも多く理解しようと努める梅田さんの姿勢、たいしたものです。」「暑いから身体には気を付けてくださいね。」というお便り・メール内の追伸をいただきました。こうやって皆様からコメントを寄せていただけます事、心から感謝しております。

続、仕様書(試験デザイン)作りへの「こだわり」。

最近、お客様から「仕様書(試験デザイン)作りについて、もっと詳しく教えて。」というお問い合わせを多くいただくようになりました。「もっと詳しくと言いますと、どのような部分を詳しくお話しましょう?」と伺いましたところ、「お客様の求めている内容を汲み取りながら作成する具体的な方法を知りたい。」「(お客様が)他の仕事を多く抱えていて忙しいため、ヒト試験の発注作業にだけに注力できない。それでも、(お客様との)しっかり意思疎通が可能ですか?」との事でした。

弊社ホームページ上のバックナンバー【機能食品通信1号(2009年10月発行)記事名: 仕様書(試験デザイン)作りへの「こだわり」】を読み返してみたところ、ギリギリ識字できるか出来ないかという右のイメージ図の横に「麺もスープも具材もこだわっている頑固なラーメン屋のオヤジの如く、こだわりぬいた仕様書(試験デザイン)を作り、それを基に精度の高い試験計画書作成・試験実施をするのが弊社の自慢です。しかし、現代に於いては頑固すぎるラーメン屋が流行ったのは昔の話です。お客様が求めていないものを売りつけるのは独り相撲になってしまうのでバランスも大事と心得ております。」と書いては有りますが、確かに【具体的な方法】は書いてありませんでした。失礼しました。

それでは、具体的な方法についてお話させていただきます。

まず、この仕様書(試験デザイン)とは何かという説明ですが、試験計画書の基ネタを指しております。1枚の紙に「題名」「二重盲検法(ダブルブラインド)などの種別」「群の構成・内訳」「摂取・塗布期間」「主な測定項目」「その他の測定項目」「測定スケジュール」「概算」「目的」「被験者背景」「有効性判定方法」「安全性判定方法」「統計解析の方法」「御契約から報告書提出までのスケジュール」「参考文献名」の情報を入れ込んであります。

「血液・尿検査の項目のように文字数が多い場合」や、「皮膚等の測定方法・条件に注釈が必要な場合」「測定日によって項目が違う場合」は【別紙】を用いて明確に把握出来るようにしております。

もちろん、試験計画書そのもの、つまり十数枚以上にわたるワープロ・ワード文章を用い何度も何度も変更履歴・朱書き・打ち消し線を使ってお客様・先生・弊社で打合せをする事も可能ですが、ご多忙なお客様・先生の労力を少しでも減らす事ができればという気持ちで1~3枚の紙だけで全体が把握出来る仕様書(試験デザイン)というシステムを作ったのです。

これらを練り上げる方法ですが、メールでエクセルやパワーポイントのファイルでやりとりをし、お客様から「梅田さん、私の追加希望を朱書きで入れておいたから、統括医の先生にご意見をいただいて貰えませんか?」とか、弊社から「○○様、弊社としては朱書き・赤丸の項目を付け加えてみると更に良いと思います。一方、青色で打ち消し線をしてある部分は目的から察すると不要かもと思いますが、いかがでしょうか? これらは、大学の統括医・統計アドバイザーの先生がたのご意見を伺ったうえでのご提案です。」のように意思疎通を明確に行います。

では、最後に仕様書(試験デザイン)内の項目を簡単にご説明をいたします。

【題名】何を確認する試験かという内容を短文で表します。例:○○抽出物による食後血糖値上昇抑制試験。

【(二重盲検法(ダブルブラインド)などの)種別】被験者(モニター)さん・統括医・弊社スタッフなど試験現場に関わる全員が、どの被験者さんが何を摂取・塗布しているかを知っている・知らないかなどの種別。現場の全員が知らない場合を二重盲検法(ダブルブラインドテスト)と言い、先入観・恣意・思惑が入らない試験が出来るため、弊社は原則としてこの方法を使用しています。

【群の構成・内訳】被験物質とプラセボ(コントロール)を何名ずつで実施とか、どの被験者(モニター)さんも被験物質とプラセボ(コントロール)を各々別々の期間に両方とも摂取・塗布するなど。例:25名×2群

【摂取・塗布期間】何分・何時間・何日間どのように摂取・塗布するかなど。例:最初の1週間は前観察として全員がプラセボ(コントロール)を摂取し、次に4週間は各群に割り振られた物質を摂取。

【主な測定項目】最も結果を期待している項目を1つ書きます。これが主解析項目となります。例:LDLコレステロール

【その他の測定項目】主解析項目の次に結果を期待している項目を数個書きます。これが副次解析項目となります。例:HDLコレステロール、体脂肪率、中性脂肪、体重

【測定スケジュール】何週目で何を測定するなど、表にします。例:下のイメージ図参照。

【概算】実施時期・被験者数別などに分けた額です。例:8月開始●●●万円、9月開始●●●万円

【目的】主な測定項目・その他の測定項目と重複しますが、この試験の目的を文章化します。例:●●抽出物8週間摂取によるLDLコレステロールおよびその他脂質系への効果を探索する。

【被験者背景】年齢幅・性別・血液や肌状態の条件など。例:20~45歳、男女、乾燥肌(機器測定値●●μS未満)

【有効性判定方法】どの項目が、どのような数値になったら有効性有り、それに届かずともこの数値になったら傾向有りと判定するなど。例:0週目に対する変化量の群間差で有意差が●.●▲未満であれば有効性有り、●.■●未満であれば傾向有り。

【安全性判定方法】安全性の判定方法です。例:全被験者の各データをカルテ化して統括医が判定し、必要に応じて●●検定にかける。

【統計解析の方法】統計解析の方法です。例:群間は●●検定をし、多重比較補正は●●を使用。

【御契約から報告書提出までのスケジュール】御契約から報告書完成までの流れです。例:10月上旬、御契約・統括医を交えたスタートアップミーティング。11月上旬:計画書案完成 11月中旬、倫理委員会書類提出 11月下旬:試験のシミュレーション実施・計画書の完成・倫理委員会への修正報告 12月、倫理委員会承認・被験者募集開始 1月下旬、摂取開始 3月下旬、摂取終了・速報提出 4月下旬、報告書案提出・御社を交えた打合せを重ねてから完成。

【参考文献名】どんな文献を参考としたかを明確にします。例:●●使用による食後中性脂肪上昇抑制 XXXX vol.62 320-329 2010

【★別紙血液・尿検査の項目のように文字数が多い場合】採用する可能性の有る測定項目を全て記載しておき、その試験で採用する項目に○を付けていきます。こうする事により、後になってから「しまった、●●という項目もやっておけばよかった」という後悔が発生せずにすみます。例:右のイメージ図参照。

【★別紙 皮膚等の測定方法・条件に注釈が必要な場合】&【★別紙 測定日によって項目が違う場合】たとえば同じ機械でも設定・測定回数・条件などは試験毎に変わりますし、測定日・部位も明確にしておきます。例:下のイメージ図参照。

これらの項目を何度も何度もというまで練り上げて「もう、目を閉じていてもイメージ出来る。」「もう、これ以上は変更無さそうだ!」となってから試験計画書(ワープロ・ワード文章)に流し込む事になります。

いかがでしたでしょうか? なるべく簡潔に書いてみましたが、具体的なイメージを思い描いていただけましたでしょうか?

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 仕様書とは』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

弊社は、御社で作成された仕様書・試験デザイン・試験計画書の検証・チェックも承っております。9月末まで、特別価格キャンペーンをしておりますので詳細は同封のチラシをご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

024号 2011年9月

■ 今回のテーマ

・香りが楽しめる映画と、広がる梅田の妄想。

・倫理委員会って何?

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「仕様書(試験デザイン)を1枚の紙で練り上げる方法、とても良いですね。パッと1枚見るだけで全体が把握出来るって便利です。」「お客さん側は、様々な仕事を抱えているなかの1つがヒト試験の発注。だから、忙しいなかでも気持ち&考えをくみとって形にしてもらえること、ありがたい。」「部署が変わりましたので、宛先の修正をお願いします。」というお便り・メール内の追伸をいただきました。こうやって皆様からコメントを寄せていただけます事、心から感謝しております。

香りが楽しめる映画と、広がる梅田の妄想。

料理対決の映画で、立体映像かつ場面に併せた香りが出てくると良いのに・・・・。さらに野球観戦みたいに売り子さんが「ただいまスクリーンに映っております味沢シェフのミートパイ、いかがですか~。」「山岡さんのメインディッシュ、魚の照り焼き残りわずかです。」と映画上映中に売っても良いのでは・・・と妄想している梅田です。はい、今回も映画の話題です。

先日、劇場版「仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル」という映画を観に行ってきました。題名に将軍と書いてあったのと、出演者に松平 健さんの名前が有った事から「暴れん坊将軍と仮面ライダーが共演?」とドキドキしながら観に行きまして、期待を裏切らない出来に大喜びしてきました。もちろん主題歌名にマツケンという言葉とサンバという言葉が入っています。

少し話は変わりますが、劇場の映画って本編が始まる前に広告や今後ロードショーされる予定の映画紹介が有りますよね。今回、「スパイキッズ4D ワールドタイムミッション」の予告を観て興味がわきました。

題名にある4Dというのは4作目という意味の他に、立体映像(3D)+におい(1D)=4Dという意味があるとの事。そうなるとにおい(香り)の提供方法が気になります。過去の例では【一部の劇場のみのサービスでしたがジョニー・デップ主演映画「チャーリーとチョコレート工場」】や【USJに有る「セサミストリート」の立体映像アトラクション】は劇場全体に香りが広がり香りを楽しめたそうです。今回、予告編の言葉を借りると【こすると「におい」が飛び出す! 4DミッションカードをGETしよう! 限定100万人】との事。そのカードの画像には番号が1から8まで印刷してあり「(映画の)画面に出てくる番号をこすってね」と書いてあるそうです。

これが将来DVD・ブルーレイで発売となった時にはカードが何枚付いてくるのだろうか? 他にもレンタル屋さんで借りる時には店員さんから「カードは何枚付けましょう?」と質問を受けるのかな?と、1分ほどの予告編を観ながら想像(妄想)を巡らせた梅田。その話を妻にしたら「よくそんな短時間で想像(妄想)が膨らむね。」と言われ、その習慣はいつから生まれたのだろうかと思い返してみました。

それは私が小学生3年生の頃の話です。月刊誌【学研の科学】【学研の学習】のバックナンバーが私の部屋の本棚にありました。確か3~5年生用のものが70冊ぐらいだったと思います。3つ年上の従兄弟が読み終わったものを「お古で良ければ」とドッサリと譲ってくれたのです。ピンホールカメラ、植物栽培セット、シーモンキー飼育セット、手回し発電機などの夢のような魅力的なオマケが・・・・付いていませんでした。そりゃそうです、従兄弟から「お古でよければ」と戴いたものなのでオマケ無しで本だけです。とはいえ、オマケ無しでも色々な特集や読み物、読者のコーナーなどが盛りだくさんなので、夢中になって何度も何度も読みました。・・・・というのは建前で小学3年生の梅田は実はオマケが欲しくて仕方が無かったのです。

特に【学研の科学】のオマケが私には魅力的だったようで、読めば読むほど「このオマケ、実際に触ってみたい。」という気持ちが沸いてきました。身近な材料で作れるものは自作しましたが、材料が足らなかったり既製品を買うしかなさそうな場合は、父や祖父に「こういう仕組みで●●が出来る機械・道具が欲しい。」と、熱意を持っておねだりをしました。当時はインターネットが無かったため簡単に商品一覧やカタログを見る方法が無く、買って貰える事が決まっても休日まで待って模型屋さんやデパートに足を運ぶしか方法が有りませんでした。つまり、寝ても覚めても休日が来るのが楽しみでたまらない状態が続きます。手回し発電機で豆電球20個の並列つなぎを試す自分の姿を夢にまで見る小学3年生の梅田。そのうち想像が妄想の域にまで広がり「その手回し発電機を私が改良し、車のバッテリー切れの時に手でグルグル巻くだけで充電できるという商品を作れるかもしれない。その功績により史上最年少の宇宙探検のメンバーに迎えられたら嬉しいな。」などという科学も常識もへったくれもない妄想の世界まで突入してしまうほどでした。買って貰ったら買って貰ったで「よく飽きないな」と言われるほど壊れるまで遊びました。 壊れたら壊れたで切ったり貼ったり代用品を付けるぐらいで直るなら自分で直して大切に使いました。

今ではさすがに科学・常識の範囲内・延長線上で想像(妄想)するように成長しました。関係者による証言では「測定機器・用具・パソコン・プリンタ・除湿器などの機器カタログを見ている時、とても嬉しそう。」との事で、今でも性格は変わらないようです。

そう言われてみると、弊社が仕事を頑張れば頑張るほど結果として扱える測定機器・用具が増えていくので、この仕事を始めて良かったなぁと再認識した梅田でした。

倫理委員会って何?

先日、こんなお便りをいただきました。

「よく論文とかで【●●病院の倫理委員会の承認を得て試験を実施した】って書いてあるけど、あれって何? 絶対に必要なの?」「倫理委員会の書類作りって大変じゃないの?」という内容でした。

ヒトに何かを渡し、それを飲んだり食べたり塗ったりしていただく試験、つまり【介入】をする試験は倫理委員会にて試験実施の許可を得る必要が有ります。弊社の行うヒト試験(食品試験・臨床試験)は全て三重大学の先生に統括していただき実施している事から、三重大学医学部附属病院で審査をお願いしております。

その審査ですが絶対に必要なうえ、申請用の書類作りは大変です。大変ですが、弊社が全て行いますので、お客様(メーカー様)には安全性データなどを弊社にご提供いただくだけでご負担がかかる事は有りません。

先ほどから倫理委員会、倫理委員会と連呼しておりますが、これがいったい何なのかをご説明いたします。広辞苑によると【倫理(りんり)】とは人倫のみち。実際道徳の規範となる原理。道徳。との事で、その中に出てきた【人倫(じんりん)】とは、人と人との秩序関係。(中略) 人として守るべき道。人としての道。よって、ヒト試験での場合【倫理】とは人に対して試験を行う時に配慮すべき内容・事項と言えると思います。

では、具体的にはどのような項目を審査するかですが、全ての項目を書ききれないので、私が重視している項目のみ噛み砕いて列挙します。【試験の目的】【被験者(モニター)さんに参加をお願いせねばならない理由】【必要以上の採血量・測定回数で負担をかけていないか】【同意の取り方は妥当か・無理強いとか嘘は無いか】【負担摂取・塗布量は妥当か】【プライバシーを守る方法は妥当か】【不測の事態が起こった時の対応方法は妥当か】など、多岐にわたる項目の審査を受けます。

その書類を作る時に、私は1つのルールを心に据えております。それは「被験者(モニター)さんは【家族・友人】のように大切な人だという事を片時も忘れない。」という自主ルールです。わざわざ時間を割いて試験に協力してくださっている被験者さんは弊社にとって大切な人なのです・・・・という事は当たり前の事実ですが、ヒトというものは初心を忘れますし感謝・敬意も時間が経つとナアナアになってしまう事が有り得ます。なので「片時も忘れない」という言葉をルールに入れました。こうすれば「少しぐらいの余分は苦痛・不便は許していただけるかも。」などという甘えが生じる危険を避ける事ができます。

このように、苦痛・不便が無いようにと常日頃から心がけておりますが、食後血糖値試験などのように1日に何度も採血をせねば結果が分からない試験も有ります。その場合、何度も採血が有る事をしっかりと明記しますし、必要最低限の採血量を心がけております。4年前の事ですが、被験者さんから「1日に何度もの採血って本当は少し苦手だけど、良い研究をしたいという機能食品研究所の熱意と、負担を少なくする取り組みを知ったので参加を決めた。」と言っていただけた時は、涙が出ました。

弊社の考えをまとめますと【お客様(メーカー様)の目的やご要望】を被験者さんの負担を最小限にする方法で実施・実現するための方法の妥当性を人道的立場と医学・科学的立場で審査していただくのが倫理委員会なのです。その書類を作成するために自問自答を繰り返す事により「試験計画・手法」「被験者さんへのご説明方法」が洗練されていくのだと機能食品研究所は思っております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 倫理委員会に提出する情報』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

025号 2011年10月

■ 今回のテーマ

・皮膚測定会場をリニューアルしました。

・11月22日(火)、内覧会を行います。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「小学生のとき、私も(学研の雑誌)科学が大好きでした。懐かしい。」 「料理対決の映画を観ながら、その料理を食べるアイディアが面白い。」 「(秘密道具満載の)仮面ライダーオーズの映画に行くほどの梅田さんなら、この実験用具も好きそうだから試しに使ってみる?(目を輝かせながら実験用具を触らせていただいていたら『よかったら、それ、あげますよ。』とプレゼントしてくださいました。ありがとうございます。)」「倫理委員会の要点が分かりました。」 「被験者(モニター)さんへの試験説明イラスト、いい感じですね。」というお便り・メール内の追伸・お話をいただきました。ありがとうございます、とても嬉しいです。

皮膚測定会場をリニューアルしました。

それは9月上旬の休日の朝の出来事です。朝6時に目覚め、先ずはカレンダーを観ながら、本日の予定をイメージする梅田。10時にビーグル犬『ライキ』を定期健康診断に連れて行き、スーパーで食料品を買い、昼からショッピングモールや家電屋さんで昼食や買い物をして、晩は家のホットプレートで肉や野菜を焼いて食べる平穏な予定。

でも、まだ朝6時。自宅のノートパソコンのスイッチを入れ、仕事用のiPhoneと、趣味用のiPodtouchをUSBケーブルで繋ぎ、さて情報を更新しようとしたのですが、情報が見当たりませんという表示が出ました。

「ああ~~、何かが壊れた!」と、冷や汗が出ました。しかし、たとえiPhoneが壊れてもiPod touchで同じ地図やカレンダーなどのアプリが使えますので、冷静です。

でも、どうやら壊れたのは外付けハードディスクのようです。

自宅のノートパソコンが8年前のものという事で、いつ壊れても良いように外付けハードディスクに情報を入れてありました。その外付けハードディスクが壊れても良いよう、更に別の外付けハードディスクを用意し、2週間毎にコピーをしてバックアップをとってありました。とはいえ、自宅の金庫に入れてある無事な方の外付けハードディスク内の情報は最新では無く、少なくとも数日以上前のもの。正直言って、この数日で追加した情報を思い出しながら収集・管理して再度入れるのは面倒だと思いました。

そこで、『動かなくなった外付けハードディスクを一時的で良いので復活させ、最新データを救出(コピー)しよう作戦』を開始。まず手始めにUSBケーブルを取り変えてみたり、別のPCに繋いだりしても駄目、縦にして垂直に机に叩きつけても駄目(8年前にうまくいきました。)、耳を押し当てながら様々な角度に傾けて動作音が発生する傾け方を探しましたが駄目(4年前にうまくいきました。)、「もう、捨てちゃうんだからね」と非生物が相手なのに暴言を吐いて突き放す作戦も駄目(一見、アホらしいと思う作戦ですが、数日前に社内PCで成功。偶然であって、成功した理由は、きっと他にあると思いますが。)の全てに失敗し、八方塞がり。有料のデータ復旧サービスに出すことも考えましたが、趣味用iPod touch内のデータは・・・・・・趣味データだけは他人に見られたくないので断念。いったい何を入れているのだ、梅田。

そんななか、機能食品通信6号(2010年3月)に掲載した「物は壊れます。」の文章を思い出しました。

うむむ、自宅も会社みたいなハードディスクを買っておけばよかったと後悔につぐ後悔。1年半前に検討した時は、高価な機械を買うぐらいなら定期的にバックアップをしようと自ら却下した案件だったのです。

そこで、「厳重じゃなくて良いから、もっと安いのは無いかな」とインターネットで調べたところ、2万円前後で良さそうな感じのものが。それはUSBで繋ぐ外付けハードディスクなのですが、その本体に2つのハードディスクが入っており、自動で両方ともにまったく同じ情報が入るミラーリングが出来るのです。こういう仕組みをRAID(レイド)1と言います。さっそく購入して繋いでみると、これは便利。私が買った機種は何の設定もしなくても、USBに繋げば自動でRAID1の機能が使えるラクチン設計でした。こんなにお手頃価格で便利なら、もっと早く買っておけば良かった。・・・と、思いながら機能食品通信17号(2011年2月)の記事「試験会場で測定データを守る梅田」を思い出しました。

皮膚測定会場のリニューアルを10月1日に行う我が社。リニューアルの目的は『より迅速に、より精度高く。』という事で、私が担当となっている【機器配置】【被験者(モニター)さんの導線・測定順序】【機器・カメラ撮影の道具選定・環境設定】については改良案が完成しておりました。しかし、どうにも【データ取得と保護】の行程では良い案がありませんでした。当時の案は、全ての測定機器用PCから全て『1カ所の一括管理用ハードディスク』に繋いでおくという方法でしたが、不具合が起きたら全測定機器の測定業務に支障が出ます。よし、それならば各々の測定PCに、このミラーリング(RAID1)が可能なハードディスクを1セットずつ付けようと決定。おかげで、定期的にバックアップデータ(SDカード)を作成する手間は省けましたし、定期的にその回収にまわる梅田の姿が無くなりました。

話は変わりますが、ここで他の改良部分を幾つかご紹介いたします。

【機器配置】は、測定動作のロスが少なくなるように、道具の配置を精査しました。理想は、流れるような手さばきです。今までは測定者の手先の器用さに頼りすぎていました。今回の改良で、手先の器用さに便利な配置の効果が上乗せされ、時間短縮と更なる精度向上が実現。

【被験者(モニター)さんの導線・測定順序】は、今までも快適に測定を受けていただくことにより、心境の変化や、余分な徒歩による発汗・体温変化を防止しておりました。発汗により経表皮水分蒸散量の数字が狂いますし、体温変化も保湿測定等に影響が無いとは言い切れません。今回、更なる快適さを突き詰め、ストレスを更に減らしました。

【機器・カメラ撮影の道具選定・環境設定】は、測定者・撮影者から生の声を聞き、この道具は変更したいとか、カメラの光源・反射板・暗幕はこうしてほしい、リクライニングの有る椅子に被験者(モニター)さんに座っていただいた方が測りやすいという測定現場スタッフや専門家のご意見を参考にし、各方面の精度を向上。

そして実際に、このリニューアルした皮膚測定会場の運営を開始し「より大規模な試験を更に精度高く実施できる」と確信した梅田でした。

11月22日(火)、内覧会を行います。

リニューアルした皮膚測定会場(三重大学構内)の内覧会を行います。今回は茶話会(さわかい)と違い、先生の講演やお食事会は有りません。

開始時刻ですが 10時、11時、12時、13時、14時、15時、16時の7回のうち、どれかを選んでいただきます。所要時間は45分です。せっかくお越しいただきました皆様に、じっくりご説明したいため、各時間6名以内の少人数を予定しています。皆様には、USJのアトラクションのように、ツアーコンダクター梅田による説明とデモンストレーションを観ながら次々と皮膚測定機器を巡っていただきます。保湿・蒸散。粘弾性・皮脂・回復皮脂・シミ・ニキビ・pH(ペーハー)・拡大撮影カメラなどの皮膚測定機器をご用意しておきます。

「これは観てみたいな」と、ご興味いただけましたら、同封のFAXでご応募ください。詳しい地図や交通手段のご説明をお送りいたします。皆様のご応募を、心からお待ちしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

026号 2011年11月

■ 今回のテーマ

・手書きイラストと、梅田。

・手書きPOPの書き方講習会に行きました。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「私もハードディスクの故障に泣いたことがあります。」「同時に2つのハードディスクに保存される外付け機器が2万円前後で買える事、参考になりました。」「皮膚測定会場の内覧会、行きますね。」「内覧会の日、別の予定があるので残念ながら行けません。また開催する日を教えてください。」「いつも緑色の(機能食品通信)を楽しく読んでいますよ。」というお便り・メール内の追伸・お言葉をいただきました。こうやって皆様からコメントを寄せていただけます事、心から感謝しております。

手書きイラストと、梅田。

「最近の機能食品通信のイラストは、どなたが担当しているの?」という質問をいただく事があります。 あれは梅田が書いております。

機能食品通信8号の通り、昨春までイラスト作成を担当してくれていたスタッフさんは海外留学のため退職。その時、数ヶ月先の分までイラストを作っておいてくれました。

おかげさまで、その時に企画していた臨床試験の被験者(モニター)さんへの説明書類や、機能食品通信のイラストに不自由しませんでした。そのうえ、そのスタッフさんから、イラストや広告原稿などを作る時に使う『イラストレータ』というソフトの使い方の基礎を教えて貰ってあったので、既存イラストや、既存の雑誌広告データの簡単な加筆修正なら出来ます。たとえば、機能食品通信のトップ絵の『梅田の似顔絵イラスト』の持ち物や衣装を加筆修正しているだけなのです。

その数ヶ月後、機能食品通信12号内の『映画キャッツ&ドッグス2を観てきました。』という話題で、眼鏡をかけたビーグル犬のイラストが必要になりました。新たに1から書き起こそうと真っ白なパソコン画面に線を1本ずつ書き始めましたが、絵心・センスの不足から、5分で断念。紙にボールペンで書いてスキャナで取り込んだものを掲載。その絵を見られた方々から「お風呂でリラックスしている時に、眼鏡ビーグルの姿を思い出します。癒し系の絵かもしれませんね。」「『ネクタイしてます』という補足説明が面白い。記憶に定着するね。」「味(あじ)がありますね。」というコメントをいただきました。

この「味がある」という言葉を聞き、大学時代の事を思い出しました。、機能食品通信15号に少し書きましたが、私の大学時代の担当教官の先生は『準備・実験・試験行程のチェックリストを作っておき、現場でのようにチェック(完了)マークを入れるという手法』をされていらっしゃいました。これが有れば細かな設定や手順通り行なったという記録にもなりますし、チェックリストの作成をしている時に1度はイメージトレーニングが出来ているので実験の精度が高くなります。そして、その話は続きがございまして、それらを毎回手書きで書き起こされていらっしゃいました。ワープロ書きよりも手書きの方が、お勧めとの事です。

その先生から実験の指導をしていただく時も、先生が手書きチェックリストを用意してくださいました。次からは梅田ひとりでその実験ができるようにと、私は手書きで自分のノートに写しました。大人数で行う授業の実習ではなく、私の研究のための実験専用チェックリストと思うと、ありがたさと嬉しさも倍増でして【文字・文章】から【注意すべき点の説明イラスト】まで丁寧に書き写しました。このように模写をするという事は、私も【注意すべき点の説明イラスト】を手書きで描くことになります。先生のイラストは綺麗・的確・スマートです。私が真似をして書いたものは・・・・。 それを見た方々が口を揃えて「なんというか、味が有る。」と言うのです。その中の1人、大学の同級生のN氏に「味があるという意味を辞書で調べたが『(かみしめて知るような)物事のおもむき』『面白み』とある。つまり悪い意味では無いね。」と聞いたところ肯定の回答を得られたため、画力は気にせず手書きイラストを続けようと判断。

その時代から今に至るまで大体において伝えたい事は伝わっている様子なので、しばらくは手書きでササッとかいたものをスキャナで取り込むこの方法を続けようと思っております。

手書きPOP作成の講習会に行きました。

あれは10月下旬の少し涼しくなってきた日のこと、津市の商工会議所の『手書きPOP(ポップ)作成の講習会』に行ってきました。手書きPOPの本を出版されてベストセラーになっている先生の講習会です。

POPといえば、一瞬で興味をひくことができる宣伝。皆さんも、書店、スーパー、飲食店などで魅力的なPOPを見て購入・オーダーされた事が有るかと思います。

その技術を手に入れれば、【被験者(モニター)さんへの説明文書の表現の幅が広がるのでは?】【東京ビックサイトでの展示会で『メーカーさんの目に止まるパネル』を作るヒントになるのでは?】と期待した梅田。よって、1ヶ月前から予約を入れ、カレンダーを見るたびワクワクしておりました。そして、当日、弊社のスタッフさんが忙しそうに仕事をしているなか、別に遊びに行くわけでは無いのですが『ウキウキする気持』ちを抑えながら「仕事用の勉強をしてきます。」という冷静な声と顔をして会社を出発。そして、徒歩3分で会場に到着(目と鼻の先)。

会場は4名1グループになるよう机が配置してあり、私と向かい合わせの席には、いつもお世話になっている社長さんが既に座られていました。軽く挨拶を済ませ、机上の物品を確認しますと黒・赤・オレンジ・緑などの色とりどりの筆ペンが置いてありました。筆ペンが好きな私は「これらの効果的な使い方も教えて貰えるかも。」と嬉しくなりました。

まずは、ヒトの心に止まる「味のある文字」を書く方法の説明と、実際書いてみる演習です。

次に、相手に伝えたい物・サービス・内容をリストアップし、何を載せるべきかの精査の方法。キャッチフレーズの作成方法。効果的な文字・イラストの配置方法についてでした。

実際に書いてみる演習は参加者の皆さんが自社の物・サービスを例として使って作成するという、実戦に則した内容だった事も相乗効果となり、会場全体から真剣な雰囲気が伝わってきました。

最後、参加者各自の机を講師の先生が見てまわり、先生が手にとって皆さんに見せながら「とても分かりやすいですね。ここはこうしたらいかがですか?」などと評価されるのです。「なに、あのイラスト。皆さん上手すぎる。」と心の中で驚き、自分が書いたPOPをソッと裏返して上に本を重ね、先生の目にとまらないよう隠し通した梅田でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

027号 2011年12月

■ 今回のテーマ

・皮膚測定会場の内覧会を行いました。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

12月に入り、寒さが厳しくなってまいりました。皆様ご多忙とは存じておりますが、どうかお身体にはお気を付けください。

「最近のイラスト、梅田さんが書かれていたのですね。」「現在、資料を作る時には有料の素材集からイラストを探して使っています。私も自分でイラストを作ってみようかと思いました。」「風邪などに気を付けてくださいね。」「(三重大開発の)痒み測定装置がテレビに出ていましたね。」というお便り・メール内の追伸・お言葉をいただきました。こうやって皆様からコメントを寄せていただけます事、心から感謝しております。

皮膚測定会場の内覧会を行いました。

開始前の準備

11月22日(火)の朝、自宅のビーグル犬の顔を見ながら「あかさたな~♪ はまやらわ~♪」と発声練習をしていた梅田。この日は、【リニューアルした皮膚測定会場の内覧会(三重大学構内)】でした。茶話会(さわかい)と違い『先生のご講演』や『先生を囲んでお食事をしながらの談話』は無く、内覧会は私が全てご説明をしますため「あかさたな~♪ はまやらわ~♪」と声のコンディションを整えていたのです。

内覧会は毎時00分開始、所要時間45分というタイムスケジュールで実施しました。

まずは00~05分の5分間でご挨拶をし、05~35分の30分間で皮膚測定機械のデモンストレーション、最後に35~45分の10分間で質疑応答をし、完了です。そして15分後には時計の針が00分を指し、次の部が開始です。

せっかくお越しいただきました皆様に、じっくりご説明したいため、各時間6名以内の少人数で行いました。皆様には、USJのアトラクションのように、『ツアーコンダクター梅田』による説明とデモンストレーションを観ながら次々と皮膚測定機器を巡っていただきました。ツアーコンダクターとして最適な服装を考えましたが『私が着た時だけ、なぜか割烹着を着ているようにみえる白衣(21号参照)』で登場したら真面目なのか笑わそうとしているかコンセプトが不明になってしまうので、無難に『スーツ』になりました。

当日、お越しくださいました皆様、予定が合わないから次の機会に申し込みますというご連絡をくださいました皆様、機器デモンストレーションのご支援に駆けつけてくださいました(株)インテグラル 吉田様に深くお礼申し上げます。

皮膚測定機器のデモンストレーション

さて、このデモンストレーションですが『皮膚画像自動解析システム』から行いました。顔の写真を撮影し、パソコンでの画像解析にてシミ、かくれジミ、毛穴、メラニン、ポルフィリンなどを計測出来る装置です。私の顔写真で作ったパネルを見ていただき、撮影OKの挙手をしてくださったかたの『お顔』でデモンストレーション撮影・解析をさせていただきました。

次は『肌の保湿(角層水分量)』です。皮膚表面のコンダクタンス(伝導度)にて水分保持量を見ます。水分を含んでいればいるほど電気が流れる量が増えます。微弱な電流なので、ピリッとした痛みなどは一切ありません。

『バリア機能(経表皮水分蒸散量)』は、皮膚から蒸発する水分量を見ます。バリア機能が損なわれると皮膚から水分が蒸発し、水が逃げる(蒸発する)量が増えます。

『肌表面の油(油分量)』は、弊社では2種類使っております。どちらも原理は同じでして、皮脂を吸着するテープを皮膚に貼り付け、テープに付いた皮脂の「量・にじみ具合」を機械で数値化・目視判定します。平常時の皮脂量だけでなく、洗浄後30分間で皮膚表面に出てくる皮脂を計測する事も出来ます。

『肌の張り(粘弾性)』は、吸引装置とセンサーにより、皮膚の硬さや弾力性・伸展性を見ます。筒状のセンサーを肌に押し当て、ポンプで吸い上げます。吸い上げた時に皮膚が伸びるスピード・長さや、開放した時の戻るスピード・長さを使って自動計算します。

『等倍・拡大写真判定』は、皮膚科専門医の認定を受けた医師が、乾燥・紅斑・肌理(きめ)などをスコア化して評価します。

角質の傷み(いたみ)を例にしますと、「0:なし(落屑(らくせつ)無し) 1:軽微(点状の落屑)) 2:軽度(鱗状の落屑) 3:中等度(膜状の落屑) 4:重度(全体に落屑)」という5段階基準に沿って判定を実施します(16号参照)。たとえば被験物質のクリームを使う前は「4:重度」だったのが、使用4週後に「2:軽度」になったと評価したり、数値データからプラセボ(対照)との差を確認する事もできます。

『肌表面のpH(ペーハー)』は、肌を計測出来るよう平坦な形になったガラスプローブを肌に押し当て計測します。酸性・中性・アルカリ性の度合いが数値で出てきます。

以上が、機器説明でした。他にも様々な機器がございますので、ご興味の有る方は梅田までお問い合わせください。

機能食品研究所、7つの特徴

この日ですが、機器の測定デモンストレーションを30分間かけてじっくり実施したかったため、機能食品研究所の特色についてのご説明時間は設けず、お持ち帰りいただく『機器説明の資料』の空いたスペースに以下の通り『7つ』の特色を記載するのみとしました。

1.第三者評価をする会社である機能食品研究所は、お客様の「正確な臨床試験データが欲しい」「良い結果を出すために試験計画立案の時点から親身になってサポートして欲しい」というお気持ちにお応えします。お客様と弊社の二人三脚でゴールを目指します。

2.試験結果についての論文執筆・投稿・雑誌記事作成などもお請けしております。お客様は「こうして欲しい」とご要望をしてくださるだけで良いのです。

3.何事も入念な準備が結果に大きな影響を与えます。「初期値が綺麗に揃うと良いな」「この被験物質の効き目が出やすい方々で集めたいな」というご期待に応えます。

4.同じ道具・機械・用具を使っても測定者の違いによる誤差が生じます。その問題を解決するためのノウハウと熟練の技術が有ります(ノウハウは秘密です)。

5.商品の開発をされている方の「早く結果を知りたい」というお気持ちに応えます。特急料金はかかりますが、試験完了から数日以内の速報提出も可能です。

6.お客様が自社で測定されると、機器数や測定内容の項目数が多い場合、精度管理が更に大変です。専門業者である弊社なら項目数17の実績が有ります。

7.項目数が多い場合、5分で1名の測定をしたとしても1日に100名を超えるデータを取得するのに8時間以上かかってしまいます。弊社では項目数に関わらず精度を保ちながら150名の測定も可能です。

以上、内覧会実施内容のご報告でした。

次は春頃にアンコール開催をしようと思っております。

これら測定項目の詳細につきましては『臨床試験の受託> 測定項目の種類について』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

028号 2012年 1月

■ 今回のテーマ

・ドラゴン?

・魔法みたいなパソコン技。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

昨年もご愛顧いただき、ありがとうございました。本年も皆様のお役に立てるよう、技術とサービスを磨いて参りますので、末永くお付き合いいただきますよう何とぞ宜しくお願い申し上げます。

先月号も、お便り・コメントをいただきました。「皮膚測定機器の説明がのっていて、参考になりました。」「道具が大好きな梅田さんらしい内容でしたね。」「7つの強みが具体的で良かったです。(職場内で)測定機器の種類の説明をする時に使わせて貰いました。」「(テレビ番組)カラダのキモチの痒み特集、偶然観ましたよ。(掻いている時に)生じる音を使った痒み評価で三重大学の先生が出ていらっしゃいましたね。」

こうやって皆様からコメントをお寄せいただけます事が、励みになっております。とても嬉しいです。

ドラゴン?

今年は年賀状を、機能食品通信1月号に同封する事にしました。

まずは、弊社が入っているビル1階のお店の文具コーナーで『切手無しハガキ』を買ってきます。そしてインクジェットプリンタで印刷をし、下に5分の1ほど空けてあるスペースに1枚ずつボールペンの手書きでご挨拶メッセージを書き込みました。

イラストですが、『一部で味(あじ)があると言われている絵』を載せたいと思い、私が筆ペンで描き、それをスキャナで取り込んでからPC上で色塗り。ドラゴンボールを7つ集めた時に出てくるシェンロンのような、空中に浮かぶ長くて力強くてカッコ良い龍を書く技術は梅田には有りません。空想上の生き物なので図鑑には載っておりません。どこかの本に書いてあった話では、龍とはカラダ部位が鹿、ラクダ、ウサギ、蛇、鯉、鷹、虎、牛のパーツで出来ているという言い伝えもあるそうです。前置きを色々書きましたが、私がこの文章で言いたい事は、イラストが『牛』や『鹿』や『馬』に見えたとしても、ご存じの通り今年は『辰年』で正解です。

魔法みたいなパソコン技。

私ですが、パソコン操作や実験機器取り扱いなど、誰かの手技手法を見せていただくのが大好きです。ジロジロと相手の手元を見ていると失礼なので「勉強させてください。」と一言お願いをして見せていただく事にしております。または、偶然目に映ったすごい技術に見入ってしまった時は「そのやり方、知りませんでした。勉強になりました。ありがとうございます。」と必ずお礼を言うことにしております。

何年か前の話ですが、ワードやエクセルなどで『コントロールボタン(Macならコマンドボタン)を押しながらYボタンを押す』方法を知り、感銘を受けました。これが『Y』ではなく『C』ならコピー(複写)、『X』ならカット(切取)、『V』ならペースト(貼付)、『Z』なら行程を1つ戻る。『Y』だと何が出来るかと言いますと、繰り返し作業(反復)が出来ます。前にやった操作を次の場所に有る文字・数字等を使って再現できるのです。たとえば、文章内で朱書きにしたい単語が30カ所ほど有るとします。まず1つ目の『朱書きにしたい部分を選択して色を変えるボタンを押し』ます。その直後に連続して行うのであれば、またわざわざ『色を変えるボタンまでカーソルを合わせて押す』のではなく『コントロールを押しながらY』で朱書きになります。この技術を知り、私は作業効率がグンとアップしました。

他に勉強になった例ですが、たとえばワードで文章を作るとき文字の大きさを変えるとしましょう。『文字の大きさの数字の選択肢一覧にある数字から選ばれるかた』もいれば、『その選択肢一覧にカーソルを合わせ、選ぶのではなくお目当ての大きさの数字を直接キーボードで打ち込むかた』もみえます。そのほかにも『選択肢の近くにある【Aというアルファベットのマークの横に▲(大きくするという意味の矢印)が付いたボタン】をポンポンと数回押して好きな大きさになるまで押すかた』もみえます。

文章をコピーして貼り付ける時にしても、『マウスで文章の起点をクリックし、クリックしたまま終点までカーソルを持って行って離して範囲を指定するかた』もみえれば、『シフトキーを押しながら上下左右の方向キーを押して文章の起点と終点指定するかた』もみえられます。

コピー(複写)やペースト(貼付)も『右クリックでコピーやペーストを選ぶかた』や『コントロールキーを押しながらCやVを押して行うかた』、なかには『範囲を指定して白黒反転している状態の文章・単語の上に矢印を重ねてからマウスでカチッと押し、そのまま移したい場所までズリズリと引きずって移動(ドラッグ)』させるかたもみえます。

他にも、『よく打ち込む文章を登録しておき、その文頭の数文字打ち始めると100文字程度の候補文章が出てきて選べるようにしているかた』もみえますし、『よく使う文章を、別のファイル(テキスト帳等)に複数羅列しておき、必要に応じてコピー(複写)とペースト(貼付)するかた』もみえます。

普通に使うだけでも色々と便利なコンピュータですが、便利な手技手法を知れば知るほど作業効率がアップしていくのを感じます。私は新たな手技手法を見るたび、まるで魔法でも見ている気持ちになり、そして自分でも同じ事が出来るようになると同じく魔法でも使っているようなワクワクした気持ちになります。

このように誰かに手技手法を見せていただき「おお、すごい。」と感動するのが好きな梅田ですが、いつ頃からこのような習慣・興味が始まったのだろうかと思い出を辿ってみました。

あれは小学3年生事です。当時(1980年代)はファミコン(ファミリーコンピューター)ブームの最中でした。雑誌を見ても友人の話を聞いても『スーパーマリオ』とか『ゼビウス』のようなファミコンゲームの話題で持ちきりでした。私も両親におねだりをし、ファミコン本体を買いに連れて行って貰いましたが、大ブームの影響で5件のお店をまわっても全て売り切れ。6件目に行った隣町の大型店舗(ユニー)のオモチャ売り場も、残念ながら売り切れ。数日待てば入荷するかもしれないから、予約してはどうかと言われましたが、待ちきれません。「次のお店につれてって欲しい。」と父に言おうとした時、父が立っていた所に展示してあった『MSX(エムエスエックス)』というテレビにも繋げるパソコンが目に映りました。ご存じのとおりファミコン本体は紅白の本体に『カセットを指す場所』が有り、本体から伸びた2本の線に各々ゲームを操作する十字キーやら押しボタンが付いた『コントローラ』が付いております。このMSXは本体に『カセットを指す場所』と『コントローラ』だけでなく『パソコンのようなキーボード』まで付いている未来を感じさせる構成でした。父に聞いてみると「ゲームも遊べる。プログラムを組んで動かす事もできる。音楽の譜面を打ち込んでおいて自動で演奏も出来る。」との事。これは面白そうだと思い、MSXを買って貰い帰宅。その翌日、学校に登校しMSXを買って貰った事を友人達に話したのですが、彼らがMSXを知らなかった事と私が魅力を充分に伝え切れなかった事から、すぐに話題はいつも通りのマリオやらゼビウスへ。そうだった、ブームに乗りたかったのが目的だった・・・と思い出し、落胆。でも、ファミコンブームに乗れなくても、この素敵なアイテム『MSX』とやらを思う存分楽しめれば良いやと気持ちを切り替えた小学3年生の梅田。余談ですが、私は独りっ子なので「兄弟が親とファミコン本体を買いに行ったのに、なぜかMSX買って帰ってきた。許せない。」とう悲劇の物語は発生しておりません。

さて、このMSXですが、初心者用の解説本も買って貰ったのですが私には『プログラムを組む』とか『楽譜を打ち込んで音楽を自動再生』という技術は難しすぎて夢のまた夢。クラスメイトとのファミコン話には相変わらず加われないうえ、MSXで格好良い事もできず八方塞がり。購入から数日後、別のクラスの友人と話していたら、その友人の兄がMSXを持っているという事が判明。どうやら私の周囲では、中高生の兄弟がMSXを持っているというパターンが多かったらしく、その方々を紹介してもらい色々な年齢の友人が出来ました。私から見たら、彼らは魔法使いか何かのような魅力的な事が出来る素敵な方々で、あこがれました。プログラムを組んで音楽用カセットテープにデータを記録しておく機械を繋いで使っていたり、飛行機の操縦桿のようなコントローラを繋いでフライトシュミレータで大空を駆け巡ったり、海外製のゲームの日本語移植版を楽しんでいる話を聞かせて貰ったり、実際に触らせて貰ったり、自分も親に頼んで拡張機器を買って貰って使いこなすというワクワクの毎日でした。そしてそのMSX好きな素敵な方々ですが、私の周囲限定かもしれませんがコンピュータ以外も独特な世界観を持っているかたも多く、読んでいる漫画、聞いている音楽、好きな小説の趣味が今まで聞いた事もないようなものばかり。クラスメイト達が知らない世界を私は知っているのだという気がして、嬉しくてたまりませんでした。その体験のおかげで、私は色々な方々の手技手法や趣味の話を見聞きするのが大好きな人間になったみたいです。

この正月、名古屋高島屋の喫茶店でケーキを食べながら父に「今になって振り返ってみると、小学3年生にファミコンを買いに行ったのにMSXを買ってきた事が、今の私の性格を形作っている気がする。あの日、(父が)MSXコーナーに立っていたのは、偶然?」と聞きましたが、明確な回答は無く静かに微笑んでおりました。あれは『色々なものを見聞きしてきなさい。』という気持ちを込めた、幼い息子への無言のメッセージだったのかもしれないと思っております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

029号 2012年 2月

■ 今回のテーマ

・営業活動と、カーブと梅田。

・ヒト試験会場での見学と測定(前編)。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「(年賀状の)ユニークな絵に、梅田さんの温かい人柄がしのばれました。」「(パソコン操作で)コントロールボタンとYの同時押し、すごく便利ですね。おかげで反復作業がはかどりました。」「便利な技術を魔法や忍術のように感じるのが梅田さんですね。」というお便り・メール内の追伸をいただきました。こうやって皆様からコメントを寄せていただけます事、心から感謝しております。とても嬉しいです。

営業活動と、カーブと梅田。

我が社はお客様からお問い合わせをいただきましたら、梅田がお伺いする事にしております。アポイントをいただきご面談いただくにしましても、お問い合わせのお電話をいただくにしましても、お客様の貴重なお時間を割いていただいています。割いていただく時間を少なくするめにはどうすれば良いのだろうかと、常に考えています。

まずはお客様の求められるゴール、つまり『目的』と『期日』を第一に伺う事にしています。たとえば「お考えの目的は、学会発表ですか?」「論文掲載ですか?」「プレス発表ですか?」「社内資料ですか?」と質問し、次は期日を「今年度末までに論文掲載まで完了ですね。」「●月頭までに速報データ提出ですね。」「●月の●●学会総会の締め切り日までに報告書完成ですね。」「報告書が出来てから商品発売だから、少しでも早いほうが良いのですね。」のように教えていただきます。

このように『目的』と『期日』を最初に伺いましたら、それを達成するために必要な道順が私の頭に自ずと浮かんできますので、必要な情報を必要な順にお話していくことになります。とはいえ、私はまだまだ未熟でして、弊社が提供できるサービスを必要以上にアレもコレも言いたい気持ちが沸く事があります。その時は「貴重な時間を割いていただいているのだから、蛇足は厳禁。そんな時は『カーブの話』を思い出せ!」と自分に強く言い聞かせ、脱線を防ぎます。

この『カーブの話』についてお話させてください。私は自動車の運転免許を大学3年生の時に取得しました。自動車教習所は下宿から自転車で10分の所に有り便利でした。

1月の雪がちらつく日に、入所案内のパンフレットを貰いに行き、石油ストーブにあたりながら職員のかたから料金の説明を聞きました。マニュアル車の場合、学科・実技教習がセット料金で20万円強。詳しい額はうろ覚えですが「自動車を使った実技教習で合格印を貰えなかった時は、1回6千円の補習料金がかかります。」との事。ギャグ漫画や芸人さんのコントで「今日の路上講習は不合格だ、印鑑は押さないぞ。」というお約束の展開を山ほどみてきたため、補習の存在は知っていたのですが、漫画やコントのキャラクターは6千円の出費覚悟で悪ふざけをしていたとは根性あるなと再認識。1日のバイト代相当(時給800円×8時間)の額がかかるという事を自分の事として想像してみると冷や汗が出てきた大学3年生の梅田。

この冷や汗には理由が有りました。自動車といえば、高校の時にゲームセンターで遊んだ体感型ゲームを思い出しました。横幅1メートルぐらいの大画面と、ハンドル・座席・アクセル・ブレーキが配置された座席シートがあり、そこに座って遊ぶゲーム。友人達が華麗に1位2位を争っている時に、私はコースからはみ出してばかりで常に最下位。そんな私は何回補修を受ける事やら。1回補習で6千円、2回なら1万2千円、4回で2万4千円、うむむ、考えるだけで恐ろしい。そんな悩みを頭の中でグルグルと巡らせながらの教習所からの帰り道、テレビゲームの店に立ち寄りました。週刊ファミ通(旧称:ファミコン通信)というゲーム雑誌にプレイステーションというゲーム機のソフト「免許をとろう 自動車教習所シミュミレーション」と「グランツーリスモ2」の記事が書いてあったのを思い出したからです。誰もが目的から考えると「免許をとろう」という直球ストレートな題名のソフトを選ぶはずですが、「グランツーリスモ2」を購入。国内と国外合計40社の実在する車種が実写さながらの立体的な描写(ポリゴン)で動き、国内ライセンスとか国際ライセンスのような試験が疑似体験できるモードも有ると書いてあったので、かっこいい世界を堪能しながら運転技術が身に付くなんて一挙両得だねと6千円を出して購入。つまり補習1回分の額のゲームソフトで疑似練習をしておき補習を回避出来るなら安いものよという考え。

下宿に帰り、ゲーム機にゲームソフトを入れてスイッチオン。お、これだ、これ、ライセンスをとるモードを選んでスタートボタンを押す。『時速100キロで急カーブを何秒以内に通過せよ。』という1つめの課題を前に「ああ、これ運転免許用じゃないね。」と気付きました。この日、何度やっても時速100キロでカーブは曲がれませんでしたが、ローギアから出発しスピードが出るにつれ徐々に上位の数字のギアに上げていく操作を初めて疑似体験し「カッコいいな。これがギアをガコガコって入れ替える動作なのね。」とワクワクしたものです。

その翌日、入所のお金を窓口で支払ってから、窓口の近くにいらっしゃった教官の先生に「カーブが曲がれず迷惑をかけるかもと思うと怖いです。」と正直に話しました。先生は笑顔で「きっと目の前2mや3mのところばかり見ているね。それだと右にハンドルを切りすぎた、左に切りすぎたと1秒毎に慌ててしまって危険。カーブの終わりのところを目で見ながらカーブに突入するんだよ。目が向けば、体もそちらに向く、そうしたら身体が勝手に最適な角度にハンドルを回すし、そこに至る道のりで注意を払わねばならない部分が自然に目に飛び込んでくるよ。」と笑顔で教えてくださいました。その晩、昨日購入したテレビゲームに再チャレンジをしたところ、時速100キロでカーブが曲がれました。やったー、私も曲がれた、これなら運転も怖くないとガッツポーズ。おかげさま補習の追加出費無しで教習を修了できました。

この経験から、自動車の運転に限らず何か行動するときはカーブの終わりにあたる『目的』と『期日』を見据えてから行動する習慣になりました。

ヒト試験会場での見学と測定(前編)。

弊社は、【ヒト試験(臨床試験・食品試験)を発注してくださったメーカー様】に、その発注していただき実施している試験現場の見学をしていただいております。リラックス度合いを測定する試験のような被験者さんへの圧迫感を少しでも減らしたい試験や、被験物質を飲んで30分後・60分後・90分後・120分後の採血を行うような常に秒単位での精度が必要とされるうえ、測定し直しが出来ないような覆水盆に返らずな試験は事情を説明したうえで見学をご遠慮いただき、現場の雰囲気が分かる写真をお送りしております。

弊社を設立した2004年、初めて受注したヒト試験を実施している時のお話。その試験を発注してくださったメーカーのご担当者様から「梅田さん、採血の最終日に見学したいけど良い?」とお電話が有りました。私は「ぜひ、お越しください!」と即答、続けて「しかし、どのように見学をしていただくと良いかを少し考えさせてください。」とお伝えして電話は完了。次に、私が気をつけるべき事を以下のように3点思い浮かべ、対策を考えました。『1 被験者さんへの過度な緊張が有ってはならない。』『2 試験実施の精度が落ちてはいけない。』『3 メーカー名を被験者さんに知られてはいけない。』

あまり細かく「あれは駄目です、これは駄目です。」と【試験を発注してくださったメーカーのご担当者様】に言うのも失礼です。色々と考えた結果「10時ごろに、普段着でお越しください。」というシンプルな一言で3点が解決できるという結論になりました。

弊社の場合、ヒト試験実施会場では、白衣は医師と採血担当看護師のみ、スーツは現場責任者の梅田のみです。他のスタッフは全員普段着なのです。白衣やスーツのような堅い服装の人数は少しでも減らしておく事により、被験者さんに対する圧迫感が発生しないようにしております。柔らかい表情と、堅くない服装により、日常と同じリラックスした状態で試験を行う事ができるようにしているのです。これで『1 被験者さんへの過度な緊張が有ってはならない。』は解決です。

メーカーのご担当者さまにとっても、被験物質への想いと情熱が山ほど詰まった大切な臨床試験です。見学の説明は梅田が丁寧に行いたいのです。しかし、その日の梅田の最も重要な仕事は試験実施現場での精度を保つことです。早い時間帯は各測定・採血工程が予定通り機能する事や、機器の動作が安定している事を先入観無しに落ち着いて入念に確認したいため、心に少し余裕が出てくる時間帯以降に来ていただきます。これにより『2 試験実施の精度が落ちてはいけない。』は解決です。

『3 メーカー名を被験者さんに知られてはいけない。』は、見学時にはお客様のご所属が分かってしまわないよう、文房具にメーカー名がプリントされていないものを使っていただきます。メーカー様としても開発中であることは極秘事項である事がほとんどです。被験者さんがメーカー名を知る事によって生じるプラセボ効果も避ける意味も有ります。

この見学方法で8年間近くやってきて、色々なメーカー様から色々なお言葉をいただきました。「この被験物質の開発に6年かかりました、今日の見学はまるで娘の小学校の入学式に来たような気持ちです。」「信頼してお任せしてあるけど、見学する事で信頼が増しますね。」「想い入れが強い商品なので、ここまで来たぞという嬉し涙が出ました。」これらのお言葉を胸に、見学の方法にも改良を重ねていく梅田でした。

これら見学方法の詳細につきましては『臨床試験の受託>試験会場の見学』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

030号 2012年 3月

■ 今回のテーマ

・ヒト試験会場での見学と測定(測定編)。
・4月24日(火)に、技術説明会を行います。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「確かに(自動車でカーブを曲がるとき)目が向けば体もそちらに向き、あわせてハンドルも勝手に動きますね。」「(ヒト試験会場を)見学をする時を思い描くことができました。」「毎号、(バインダーに)綴じていますよ。」というメール内の追伸・お会いした時にコメントをいただきました。暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

ヒト試験会場での見学と測定(測定編)。

先月号(機能食品通信29号)では、試験を発注してくださったメーカー様に、発注していただいた試験現場の見学をしていただける事。見学時に気をつけていただく3点『1 被験者さんへの過度な緊張が有ってはならない。』『2 試験実施の精度が落ちてはいけない。』『3 メーカー名を被験者さんに知られてはいけない。』を、書きました。今月号は、その続編です。

あれは6年前の夏の日、メーカー様にお招きいただき「血液関連の試験を頼みたいのだけど・・・。」と、ご相談をいただきました。語尾が『だけど・・・』でしたので、私は「何かネックとなる事がございますか?」と、詳しく伺いました。自社で新開発した血液分析方法を試してみたいけど、採血後10分以内に前処置を完了させねばならないとの事。私は「手順を教えてくださったら、実施可能かの検討のため予行練習します。」と回答しましたが、希釈方法のルールが多岐に渡るうえ多くの経験・鍛錬が必要なので、出来ればご自身でやってしまいたいとのこと。私は3秒ほど考えたのち「そのお気持ち、よく分かります。では○○さま、採血日の全日程、その血液分析項目について現場で指揮をしていただけませんか? 弊社スタッフをアシスタントにつけます。」とご提案し、その方法にて満足していただけました。もちろん、どの被験者さんがどの群なのかという情報は現場に居る弊社スタッフ・医師・看護師・測定にお越しくださったメーカー様の誰も分からないようになっておりますので「この方、対照群だから、この数値はおかしいな、もう一度測りなおそう。」という恣意(しい)は生じないので大丈夫です。

その経験から、弊社は「測定機器を自社開発したので、それを現場に持ち込みたい。」「皮膚に粘着シールを貼って優しく剥がして角質を採取するとき、自社開発した分析方法に最適な力加減で採取したい。」「何百万円の機器を買ったから、それを現場に持ち込みたい。できれば自分で測定したい。」などのご要望に、この方法でお応えしております。

関連した内容での昔話ですが、5年前の皮膚試験の現場での事です。皮膚科専門医の先生が、椅子に座っている被験者(モニター)さん相手に【問診】→【顔・胸・腹・背中・腰・足を視診しながら5段階のスコア判定をして用紙に記入】→【背中の写真撮影】→【腰・足の拡大写真撮影】→【機器測定者が測定すべき場所の目印付け】をご担当してくださいました。ID確認や数値記入などのような部分は弊社スタッフがアシスタントをしておりますが、数時間もの間2種類のカメラを持ち替えて『直立』と『立て膝』の体制を繰り返し【背中・腰・足】の撮影をされているお姿を見て、「先生、カメラ撮影を弊社スタッフにお任せいただけませんか?」と質問しました。

先生は笑顔で「気持ちは嬉しいけど、皮膚は平坦とは限らないからピントを合わせるのが難しいよ。」とおっしゃいました。たとえば拡大写真ですが、カメラのレンズの先から伸びている丸いリングを皮膚に圧がかからないよう優しく当てて撮影をします。そのお話を伺いながら私が試しにやってみましたが、平坦な部位であっても苦戦し、丸みを帯びている部位はどうにもピントが合いません。ものの数分でカメラを構える手が疲れ、震えてきました。学生時代に1日中モクモクと顕微鏡を覗きながら交通量調査のようなカウンターを片手にカチカチと細胞数のカウントをしていた経験から「ピントぐらい・・・」と、軽く考えすぎていた事に反省。ならばと、先生とプロのカメラマンさんをお招きしての検討会議を開き、次の試験からご担当していただく事になりました。

私の考えですが、「説明書を読んで習得します。」と「使った経験がある。」は、似ているようで違うと思っております。同一の包丁を使ったとしても熟練者との差が出ます。もちろん、お客様から「その機器を使った事が無いのであれば、使い方の練習をしてから測定をしてください。」という依頼をいただいた時は、入念に使用練習をし、更に写真入のマニュアルを自作して自らの技術にまで昇華させてから本番で使用します。測定者の腕前による微細な誤差でも、採取したデータが多ければ誤差が積み重なって大きな差を生んでしまわないとは言い切れません。これは難しいなと思う時は、お引き受けする前に入念にお客様と意思疎通・打ち合わせをして解決策を必ず見つける事にしております。皆様、測定項目・方法でお悩みの時も、何なりとご相談ください。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 機器の持ち込み』にもございますので、お目通しいただけますと幸いです。

4月24日(火)に、技術説明会を行います。

4月24日(火)、技術説明会を行います。前回は昨年11月に皮膚測定機器のデモンストレーションを毎時0分から45分間で行いました。「あっという間だった。」「もっと長時間でも良いと思う。」というご意見・ご感想をいただきましたので、今回は90分間かけて、機器説明だけでなく企画立案・文献調査・動物試験・ヒト試験・学会発表・論文投稿・プレス発表の方法について、梅田が分かりやすいスライドを使ってご説明いたします。13時開始または15時開始のどちらかの部をお選びいただくことになります。場所は前回と同じ三重大学構内にある弊社の皮膚測定会場(津駅からバス15分 + 徒歩5分です。)。会費はワンコイン(税込500円)。今回も、皆様のお顔を見ながらお話を一歩一歩進めていきたいので、各時間とも定員8名様という少数で実施いたします。一方的な講演よりも、知りたい事を何度でも質問できる雰囲気を今回も重視しております。

今回の目的はヒト試験企画から学会発表までの工程をたった90分で疑似体験していただきます。疑似体験・イメージトレーニングをしておけば、お客様が将来、ヒト試験をしたいと思われたときに「2012年4月に梅田の話を聞いて何度も頭の中でイメージしてあるから、必要な情報・手順・材料・注意点が自ずと思い浮かんでくる。」と、お役に立てるようなご説明をさせていただきます。

この疑似体験・イメージトレーニングについて、昔話があります。私は楽器の演奏をするのが好きです。発表会・演奏会・学芸会・部活にて1人で舞台に立つ場合も、上手い下手は別としましても大失敗は無く何とか乗り切れました。これはおそらく、母が「演奏だけでなく、舞台を歩く姿・お辞儀の姿・演奏中の目線など全て頭の中でイメージしておくと良いよ。」とか「NASAの宇宙飛行士も、イメージトレーニングを採用されているらしいよ。」と教えてくれたおかげだと思っております。余談ですが、少年ジャンプの某忍者漫画に「作戦を頭に入れたらシュミレーションを頭の中で三回以上やっといてくれ。イメージトレーニングをやるやらないじゃ作戦成功率がまるで違うからな。」というセリフが有ります。

あれは高校1年生の春から半年間、生徒会で会計という役員を勤めました時の話。1年生なのでその高校でどんなイベントが有るか、全く知らないため不便もありました。例えば体育祭ですが、男子生徒全員で同じ動きをする団体演技で『エッサッサ』というプログラムが有りました。生徒会室で会長から「明日の体育祭、出席できなくなった。だから男子の全生徒の前でのお手本役を梅田に任せる。」と頼まれました。どこかの大学がやっていて有名だけどテレビで見たことない?と聞かれましたが残念ながら知りません。「上半身裸になって足を前後に開いて腕を交互に出したり引っ込めたりしながら『エッサッサ』と叫ぶのだよ。」と会長自らのお手本を見せていただき、それを真似てみましたが明日までに習得できるか、不安。ふと窓ガラスに映った自分の姿がタコ踊りにしか見えず不安は増大。

今の時代なら携帯で会長のお手本をムービー録画したり、インターネットの動画サイトで調べられたのですが、無策のまま不安を抱え家に帰りました。食事と風呂をサッサと済ませ、自室の鏡の前でモクモクと練習しましたが、カッコ良さとは無縁の動きしか出来ません。会場で壇上に上がるまでの動作、タコ踊りもといエッサッサをする姿、お辞儀をして壇上から降りるまでの一挙一動と表情を想像しましたが、成功イメージが全く沸いて来ません。先ず最初にマイクの前で「いやぁ~、昨日やり方を知ったばかりで。ははは・・・」という言い訳をしようかとも思いましたが、逃げに走らずと真剣な顔でタコ踊りをし続ける方が良いと判断した高校1年生の梅田。全校生徒が「わははは」と笑い出しても、全校生徒が「おいおいおい~」と怒り初めても、真剣な顔と元気な声で完遂しようと何度も何度も自分に言い聞かせ、気がつけば朝に。重い足どりで登校し、いよいよ30分後に本番が迫ったとき、グラウンドに大雨が。体育館への会場変更・移動により時間のロスが生じ、エッサッサは無しに。余談ですが翌年以降、エッサッサは我が高校のプログラムには載る事はなく、文化の伝承は途切れると大変と実感。あの体育祭から20年近く経った今、ネットでユーチューブという動画サイトにて日体大のエッサッサを観て「すごいカッコイイ。」と感動しながら、あの大雨で中止にならなかったらと思うと冷や汗が出ました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

031号 2012年 4月

■ 今回のテーマ

・フーデックスジャパンの見学をしました。

・工学部の先生が展示・発表をされます。(痒み計測機)

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第1回)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「(希望すれば)依頼メーカー側の担当者が測定現場で測定者になれるのも魅力ですね。」「機器測定は自分たちでやりたいから、それ以外を機能食品研究所に任せるという方法も有ると知れて良かったです。方法によっては、研究スタッフ付きのレンタル研究室のように思えますね。」「4月24日(火)の『ヒト試験企画から学会発表までの工程を、たった90分で疑似体験できる技術説明会』に、うちのスタッフが行くから宜しくね。」「イメージトレーニングの話、感心しながら笑いました。」「エッサッサが気になったので、(ネットで)動画を探して観ました。」というメール内の追伸・お会いした時にコメントをいただきました。暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

フーデックスジャパンの見学をしました。

3月6日(火)~9日(金)に幕張メッセで行われました『FOODEX JAPAN/国際食品・飲料展』の見学をしてきました。

ヒト試験をご依頼くださいましたお客様から「3月頭の展示会までにヒト試験結果の速報データを知っておきたい。」というご要望いただいた時にその名を知りまして、ネットで調べてみました。この展示会、アジア最大級の食品・飲料専門イベントとの事で、今年は約3000社(72ヵ国)が出展、今年で37回目(37年目)の歴史有るイベントとの事。私ですが、ちょうど関東での用事が有りました事から4時間ほど見学の時間が作れるので、見聞を広げるために行く事にしました。

そして当日、海浜幕張駅から徒歩15分で幕張メッセに到着。『着いたら入り口まで入場券を持って行ってあげるよ。』というお客様のご厚意に甘え、携帯で到着報告。入場処理を済ませ、そのお客様のブースまでご案内いただき皆様にご挨拶。多くの来場者さんが入れ替わり立ち替わりお立ち寄りになられていましたので、これ以上のお時間を割いていただいては申し訳無いと早めにご挨拶完了。そして次は、弊社が入って居るビルのテナントさんが出されているブースにご挨拶、そちらのご担当者様がFacebookに『出展します。』と書かれていたのでお伺いしようと決めておりました。その後も、知り合いのかたが出されているブースで1~2分ずつご挨拶をし、第一目的を達成。

次は第二目的です。改めて見渡してみると、すごい活気です。国内・海外の様々な食品・食材・飲料が並んでいます。展示だけでなく試食・試飲も賑わっています。幕張メッセの1~8ホールが入って居る建物を目一杯使っており、ものすごく広いのです。東京での次の用事に余裕をもって到着するためには、あと3時間で見学を完了する必要が有ります。計算すると1社あたり約4秒(3時間=10800秒。10800秒÷3000社=約4秒/1社)。右を見ては「おお、この新商品の食品、美味しそう。いつ発売だろう。」「海外ドラマで見た事が有るお菓子だ!」、左を見ては「調理前の原材料を初めて見た。迫力あるなぁ。」「その国で生まれた料理の調理実演だ、良いもの見たなぁ。あのトロリとした感触、美味しそうだな。」正面を見ては「その国で生まれた衣装を着て、カタログを配っている。旅番組の気分だ。」「世界中の食材が集まるマーケットを歩いている気分だ。」と、ウキウキ・ワクワク・感動しながら無休の3時間早歩き作戦を完了。

電車で次の予定に向かう途中「あ、1つも試食してない。見るのに夢中になりすぎた。」と気付き、しまったなぁと後悔した梅田でした。

工学部の先生が展示・発表をされます(痒み測定装置)。

3月のとある金曜の晩。仕事を終わらせ帰宅し、リラックスできる部屋着に着替え、コタツに入って愛犬の顔を見ながら晩ご飯の支度を待っていました。すると携帯電話がピピピピと鳴りました。私が院生時代から今に至るまでずっとお世話になっている三重大学工学部 野呂先生からのお電話です。ヒト用の【痒み測定装置】について、4/25(水)~27(金)に東京ビックサイトで行われる『 BIO tech(旧 国際バイオEXPO)』にご出展と、2日目(木曜)に口頭発表をされる事になったそうです。「梅田君、機能食品通信に招待券を入れたら『痒み測定装置』の宣伝になるかもしれないね。もし必要なら、詳細情報とか招待券発注の申込書を送ってあげようか?」というご提案をいただきました。私は「ぜひお願いします。」と即答し、通話終了。

電話の直後、コタツの中でウキウキしながら「どんな展示をされるのだろう?」「どんな発表をされるのだろう?」「4月発送の機能食品通信に、ご招待券を入れよう。」「今は金曜の晩だから週明け月曜にFAXかメールをいただき、直ぐに招待券900枚の取り寄せ注文をしよう。」と考えを巡らせていたら、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴りました。あれ、今日は宅急便が来る予定は無いし、町内会のゴミ収集当番も未だ時期では無い気がすると思いながら「は~い」とドアを開けました。すると野呂先生らしきかたが立っていらっしゃいました。今まで野呂先生の事を考えていたので幻覚でも見たのではと思いましたが、まぎれもなくご本人。「帰り道の途中で、梅田君の家の横を通れたから持ってきてあげたよ。郵便受けに入れるか、サッと渡そうとね。」との事で、いただいた手提げカバンには詳細情報と招待券のサンプルが入っていました。「すごく嬉しいです。ご足労いただき、ありがとうございます。」とお礼を言い、先生のお車をお見送りしました。

家に入り、洗面所の鏡を見て気付きました。偶然ですが『灰色一色の長袖』と『灰色一色のズボン』という組み合わせで、灰色の全身タイツみたいな感じになっていました。台所に居た妻に向かって「ああ恥ずかしい。偶然とはいえ、この服装は変だ。でも、なぜか先生は驚いたご様子は全く無かったんだよ。」と話したら、妻は「いや、深夜に【痒み測定装置】の実験で工学部に行く時、上がオレンジで下もオレンジとか、上が赤で下も赤という格好で出て行ったのを何度か見たよ。私は変だよと何度も注意したけど・・・。この前、工学部の学生さんが見慣れたって言っていたから、野呂先生も既に慣れていらっしゃるのでは。」と言っていました。

そして今、この原稿を載せますねと野呂先生にメールとお電話をしたところ「服装のこと気付いていたよ。晩のくつろいでる、オフの時間用の格好だからねと思った。」という暖かいご回答をいただきました。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第1回)

題名だけを見ると、10日で速報が出せるなんて、えらい簡単な商売をしていますねと言われてしまいそうですが、あくまで主要解析項目の数値・グラフによる結果の速報でございます。報告書の文章完成までは考察など何度も何度も練り上げる時間が必要です。

弊社は、2004年4月に起業しまして丸8年経ちましたが、お客様のほぼ全員が『速報を1日でも早くお知りになられたいというお気持ち』でしたので、質を保った状態での時間短縮を実現しました。実現と2文字で言うと簡単ですが、可能にするための工夫とチャレンジを繰り返した積み重ねの結果でございます。速報だけでなく、弊社の仕事の各工程で、同様の苦労話や創意工夫がございますので、順を追ってお話をさせてください。

まず、今号は全体の流れについてご説明いたします。その理由ですが、先日、とあるお客様の所で全体の流れを紙に書いてご説明しましたところ「機能食品通信の過去号に『仕様書』とか『倫理委員会』とか『測定』のような単語や詳細説明が出てきていたから知っていたけど、流れとして並べて貰うと分かりやすいね。」とご感想をいただきましたからです。今回のお話のシリーズは、今まで機能食品通信の記事にした内容と重複する内容もございますが、改めて流れとして並べ前後関係などを意識した文章でございますので、お読みいただけますと幸いです。

今号はここまでです。次号は仕様書と計画書の創意工夫や体験談です。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 速報について』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

032号 2012年 5月

■ 今回のテーマ

・BIO techの見学をしました。

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第2回 仕様書・計画書作成)

・医薬品・化粧品・洗剤の最先端技術がひと目で解るインターフェックスに7度目の出展。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

皆様から「展示会って、見に行くと元気になりますよね。」「フーデックスジャパン見学のオチが予想外。試食しすぎた知人が山ほどいるのに。」「野呂先生の暖かいお人柄が伝わって来ました。」「10日で速報を出す方法のシリーズ、楽しみです。」というお便りをいただきました。皆様の暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

4月24日(火)に三重大学内で行いました「ヒト試験企画から学会発表までの工程を たった90分で疑似体験できる技術説明会」にご参加いただきました皆様、「その日は都合が悪いので、別の機会があれば参加するね。」とご連絡くださった皆様、ありがとうございました。ページ数の都合により、その時の内容・様子は来月号に掲載いたします。

BIO techの見学をしました。

4/25(水)~27(金)に東京ビックサイトで行われた『 BIO tech(旧 国際バイオEXPO)』の見学をしてきました。

先月号の記事『工学部の先生が展示・発表をされます。(痒み計測機)』の通り、ヒトが寝ている時に無意識で掻いた音をカウントする【痒み測定装置】について、三重大学工学部 野呂雄一先生が展示と口頭発表をされますため、ご挨拶と聴講が第一の目的でした。

朝6時15分発の名古屋方面への特急を待つ津駅のホームにて、野呂先生のお姿を発見。号車は違いますが同じ時刻発の近鉄特急・新幹線のぞみで展示会場に向かわれると伺い、品川駅の新幹線ホームから同行させていただけませんかとお願いしました。そして品川駅からの道中、スマートフォンのアプリ作成・配布方法について私が疑問に思っている事を先生にお話し、先生のお考えや実例を教えていただきました。お話に夢中になっていたら、あっという間に国際展示場駅に到着。ビックサイトに向かって徒歩10分。BIO tech会場と廊下を挟んだ対面で開催されているホビーショーの看板を見て「何を展示しているんでしょうね。ホビーって書いて有るだけに、なんだか楽しそうな展示会ですね。(日本最大の手作りホビーフェア。裁縫やアクセサリー作成に興味が有るので、時間が有れば行きたかったです。)」と雑談をしながら9時40分に会場に到着。野呂先生が展示されるブースの企画・展示などをされた三重大学の先生がたと三重ティーエルオーの皆様にご挨拶を済ませ、痒み測定装置のデモンストレーション機の設置のお手伝いをして開場時間の10時を迎えました。野呂先生のご講演時間は12時10分からだったので、それまでの2時間のうちに会場を全てグルーっとまわろうと計画。毎度の事ながら滞在時間の秒数を出展ブース数で割り算し、歩くスピードを決定する梅田。「お、昔使った事が有る測定機械の後継機が発売か。」「なんと、こんな研究方法があるのか!」「この研究成果、すごい。」と、ワクワクしながら見学をし、思う存分堪能しました。

その後、野呂先生のご講演を拝聴。拝聴後、先月号に同封しましたご招待券でお越しになられた数名のお客様から「ご講演聞きましたよ、とても興味深い技術ですね。」とお声がけいただき、ご感想などをいただきました。このような夢中になれる時間は、あっという間に経ってしまいます。携帯電話のアラームのバイブレータが『ヴーッヴーッ』と、次の用事に出発する14時を知らせたので、会場を後にしました。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第2回 仕様書・計画書作成)

お客様から『先月号で工程に①~⑧のように流れに番号を付けてありましたが、「⑤試験実施」と「⑥グラフ案」の間に「速報」を追加すると分かりやすいですね。』というお便りをいただきました。アドバイス、ありがとうございます。その通りと思います。以下の通り⑥に速報を挿入しました。ホームページ上のバックナンバーも修正しました。

①仕様書作成 試験内容を表にして、練り上げ。

②計画書作成 仕様書を基に文章化。

③倫理委員会 ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。

④被験者募集 試験の目的に最適なモニターさんを選出。

⑤試験実施  被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。

⑥速報    主要解析項目のデータ集計・グラフ化。

⑦グラフ案   グラフ案を作成。

⑧文章案    文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。

⑨完成     仕上げ。

今月号は、「①仕様書作成」「②計画書作成」の創意工夫や体験談をお話します。

8年前の起業時から『お客様のご要望の試験内容は、この測定項目・この測定部位・この測定スケジュールで良かったですね?』という確認を込めてエクセルで作った表(仕様書の前身)と概算をセットで提出しておりました。それをご覧になられたお客様から「試験を発注します。」とご連絡をいただきましたら、20枚前後の文章から成る試験計画書をワードで作り「では詳細は、この試験計画書に赤ペンや変更履歴を入れたものをキャッチボールしながら練り上げましょう。」としておりました。

そのキャッチボールですが、お客様や統括医の先生から「8ページ目の、摂取方法の部分だけど食前と食後を入れ替えて。」「15ページ目の統計解析の主要解析と副次解析を入れ替え、あと粘弾性の0週目に対する変化量の4週目のみの群間比較を4番目の副次解析に追加して。」「4ページ目の被験者背景の部分だけど、測定日前日の食事は22時以降禁止ではなく20時以降に変更。」などのご連絡をいただき、最新版の情報に更新していきました。関係者全員に最新版の内容を常に把握していただけるよう、メール文章の末尾に現在の計画書バージョン番号を記載し、バージョン毎の変更内容が明確にわかる別資料も作り、少しでもスムーズに話が進むようにと工夫を重ね意思疎通の行き違いが生じないよう細心の注意を払いました。

5年前のある日、前にも試験を発注してくださったお客様から「試験を発注しますね。こちらの要望を、概算と一緒に貰った表(仕様書の前身)に赤ペンで書いておきましたよ。今回は今からの詰めの作業で文章ばかりの計画書を使わず、この表を使いませんか?」とご提案いただき、想像以上の時間短縮効果が得られました。話がスムーズに進んだのです。この経験から計画書の文章で出てくる文章の内容を仕様書の表に全て入れる事にしました。具体的には以下の項目が2~3枚の紙に盛り込まれています。「題名」「二重盲検法(ダブルブラインド)などの種別」「群の構成・内訳」「摂取・塗布期間」「主な測定項目」「その他の測定項目」「測定スケジュール」「概算」「目的」「被験者背景」「有効性判定方法」「安全性判定方法」「統計解析の方法」「御契約から報告書提出までのスケジュール」「参考文献名」「血液・尿検査の項目」「皮膚等の測定方法・条件」(詳細は機能食品通信23号に掲載してあります。)

その後、お客様や試験に関わられる先生がたにヒアリングをしましたところ「2~3枚の表だけで話が出来るのは魅力。別の仕事で頭が一杯でも、瞬時に頭を切り換えて対応できるよ。」「2~3枚の表だと、社内で企画・広報・営業など様々な部署の方々に『こういう試験をするけど測定しておきたい項目や、使用感アンケートの設問の追加は有りませんか?』という質問の回覧をする速度が上がり快適。」「今までのあらすじを、サッと把握し直せるので、見落としの心配が無いね。頼み忘れが無いかしらという心配もしなくて良い。」というご感想をいただき、皆様からの声を聞かせていただける弊社は幸せ者だと改めて思いました。

この「①仕様書作成」の行程にて、何度も何度もというまで練り上げて「もう、目を閉じていてもイメージ出来る。」「もう、これ以上は変更無さそうだ!」となってから「②試験計画書作成」を行います。仕様書には無く、試験計画書で新たに出てくる内容は、試験を行う背景・理由や有害事象発生時の対処方法です。この計画書作成時に、以下のような内容を再確認いたします。「有効性・効果が認められた時、グラフがこのような感じになります。」「主要評価項目(解析方法)で有効性の有意差が出なくとも、副次的評価項目で更に細かくこの項目・条件で有効性を探索します。」「この評価項目でこのような数字が出たら、考察に●●が■■だったと書けます。」「有効性も確認出来たら、●●学会誌に投稿か▼▼学会で発表を予定。安全性のみが確認出来たら、■■雑誌に投稿ですね。」。このように、結果の使用方法などのような試験後の事について、関係者全員の認識にズレが無い事を確認し、計画書完成です。

そして、次の工程「③倫理委員会」へと進みます。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 仕様書とは』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

医薬品・化粧品・洗剤の最先端技術がひと目で解るインターフェックスに7度目の出展。

6月27日(水)~29日(金)に東京ビックサイトで行われます、インターフェックスジャパンに出展いたします。毎年、万協製薬様と共同出展をさせていただいており、今年で7年目になります。ご招待券を同封いたしました。皆様のご来場を心からお待ち申し上げております。ブース番号は東ホール39-23です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

033号 2012年 6月

■ 今回のテーマ

・4月末の技術説明会と指し棒。

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第3回:倫理委員会編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

皆様から「(計画書を作る前の行程である)仕様書作りを2~3枚の紙を使って入念に行う理由が分かりました。」「6月末のインターフェックスジャパン、見学に行きますね。先月号に載っていた展示ブース位置の図、簡便ながらも的確ですね。」というお便りをいただきました。皆様の暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

4月末の技術説明会と指し棒。

4月24日(火)に三重大学内で行いました「ヒト試験企画から学会発表までの工程を たった90分 で疑似体験できる技術説明会」にご参加いただきました皆様、「その日は都合が悪いので、別の機会があれば参加するね。」とご連絡くださった皆様、ありがとうございました。

今回の目的はヒト試験企画から学会発表までの工程をたった90分で疑似体験していただく事でした。お客様が将来、ヒト試験に関する何かをされる時に「必要な情報・手順・材料・注意点は大まかに聞いた記憶がある。」と思い出していただければと思い、以下の①~⑦の『ヒト試験成功への7つのステップ』をご説明するための32枚のスライドを準備し、実施いたしました。

お越しいただいた方々に、後ほど感想を伺いましたところ「全体を見渡して流れをイメージ出来る機会が得られて良かった。」「機能食品通信の内容を更に掘り下げての説明が良かった。所々、該当の号のバックナンバーを使っての説明も有り、既存の知識を上手に拡張できた。」「いままで機能食品通信では語られる事がなかった『論文投稿や学会発表の大まかな流れ』が聞けて良かった。実は、同僚や部下から原稿やスライド作成だけを頼まれるばかりで、手続き等は自分でやった事が無かったのです。」「学会発表や論文投稿に初チャレンジしようと思っている所でした。これらの流れの説明が有り、おかげで想像が広がりました。機能食品通信に掲載されたら、社内で回覧しますよ。」というメール・お電話をいただきました。想像以上に感想をいただきましたので、少しはお役に立てたかもしれないと安心しました。

ご感想をいただきました『論文投稿や学会発表の大まかな流れ』は以下の通りです。投稿先や学会によって変わりますが、だいたいこんなものとご想像ください。その学会の会員でないと投稿や発表出来ない事が多いので投稿規定・発表規定を必ずご確認ください。

【論文投稿の流れ】

↓投稿先の雑誌・学会誌を探す。

↓ 原稿作成(要旨・目的・材料と方法・結果・考察・図・表など)。

↓ 原稿を投稿先に送る。

↓ 査読員や編集者による内容確認と修正必要箇所の指摘。

↓ 指摘された箇所の修正・掲載費用支払い。

↓ 掲載。

【学会発表の流れ】

↓ 発表する学会の総会を探す(開催日程と締切日に注意)。

↓ 応募(要旨など)。

↓ 学会事務局での発表の可否選考。

学会の総会のプログラムパンフレット刷り上がり。

↓ 口頭発表者は学会が指定した分数以内で話せる枚数のスライドを作成し学会会場に持参(10分間以内など)。ポスター発表者は、学会が指定したサイズのポスターを作成し学会会場に持参(1.5mx1mサイズの紙など)。

話は変わりますが、私はプレゼンテーションをするとき、上映スクリーンと演台が近いうえ規則・規制が無い場合は『指し棒』を使います。恥ずかしながら、私は大人数を前にすると緊張します。「グラフのここから、ここまでの4週間で平均9%減少します。」のように該当箇所を指すために身体を動かすと、緊張がほぐれる気がして重宝しています。

12年ぐらい前の話。私が大学生の時、既に周りはレーザーポインタが主流でした。赤色の点が投影されるものが一般的でしたが、なかには赤色の輪が出るもの、皆さんがスクリーン上でポインタを直ぐに発見出来るように赤い点や輪がブブブブと小刻みに点滅するもの、赤ではなく緑色の点が出るものなど、まるで映画スターウォーズのライトセーバー(光の剣)のような多種多様さに「どれを買おうかしら」と大学生梅田は心が躍りました。しかし、関西を中心に活動をされている やしきたかじんさん(歌手・タレント)が指し棒を使われているのをみて、あえて指し棒にしました。テレビ番組「たかじんONE MAN」や「たかじん胸いっぱい」等の番組で、ニュースや話題の写真・イラストのパネル(スライド)を強弱つけてご説明される『パネル芸』を見て、「カッコイイなぁ」とあこがれたのです。

6年前、たかじんさんがテレビで「あまりにバンバン折るもんだから、メーカーさんが山ほど提供してくれた。」と言っておられた事から、あれは市販品だったのかと知った梅田。柄が黒く、伸縮する部分が銀色、先っぽの▲(三角)部分はオレンジ色の指し棒、ご存じのかたも多いのでは無いでしょうか? さっそくネットで調べましたところ「カイメイ」というメーカー名らしいと分かりましたが、その時は通販での入手手段は分かりませんでした。その日の晩、最近オープンしたばかりのホームセンターに別の用件で行きましたところ、発見。たかじんさんが指し棒を持っているイラストのPOPと現物の10倍ぐらいの大きさのモックが天井から吊してありました。おお、これはたかじんさんの指し棒が欲しいと言って買っていく方が多いという事ですなと、微笑みながら1本購入する梅田。たかじんさんは、「これはアカン。なんとかせい!」とか言いながらパネルを指し棒でバシバシと叩いて折ってしまう事が多いのですが、私が真似したら見ている方々がドン引きすると思ったので1本を大切に使っております。

指し棒を使うという事はスライド操作用のパソコンが置いてある演台から少し離れてしまうため、スライドのページ送り装置が必要です。私は小さなワイヤレスマウスを使っております。長さ8センチ弱なので、マイクと一緒にマウスも手中にすっぽりと収まります。ホイールを回したり、左ボタンをクリックすればページが進みますし、質疑応答時に別のファイルを開いたりというパソコン操作をしたい時は片手の手のひらを机上代わりにしてマウスとして使えるので便利です。

このように、右手は指し棒、左手はマイク&小さなワイヤレスマウスという独特な組み合わせでプレゼンをする梅田でした。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第3回)

前号は行程の「②計画書作成」までお話させていただきました。

全体の流れ→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

今月号は、「③倫理委員会」の創意工夫や体験談をお話します。

通信24号掲載の記事「倫理委員会って何」と重複しますが、ヒトに何かを渡し、それを飲んだり食べたり塗ったりしていただく試験、つまり【介入】をする試験は倫理委員会にて試験実施の許可を得る必要が有ります。【試験の目的】【被験者(モニター)さんに参加をお願いせねばならない理由】【必要以上の採血量・測定回数で負担をかけていないか】【同意の取り方は妥当か・無理強いとか嘘は無いか】【負担摂取・塗布量は妥当か】【プライバシーを守る方法は妥当か】【不測の事態が起こった時の対応方法は妥当か】など、多岐にわたる項目の審査を受けます。

弊社の場合、三重大学で審査を受けており審査1ヶ月前締切、審査は毎月開催です。お客様から「倫理委員会に提出して審査を受けるまでの1ヶ月間は何をするの?」というご質問をいただきました。

その1ヶ月間は倫理委員会に提出した内容の範囲内で試験の詳細を詰める事が出来ます(それが出来るような申請書の書き方をします。審査日までには、詰め終わらねばなりません。)。他にも、メーカー様と試験統括医を交えた試験内容の最終調整のための会議も出来ますし、次の工程である被験者(モニター)さん募集の準備も入念に行えます。

お客様の「1日も早く試験結果を見たい。」というお気持ちに応えられるよう、常に進め方の無駄を省く工夫を生み出しております。かといって、無駄を省きすぎたり急ぎすぎて試験内容の詰めの作業が疎かになるなんていう本末転倒な事にならないようにも気を配っております。

そして、次の工程「④被験者募集」へと進みます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

034号 2012年 7月

■ 今回のテーマ

・インターフェックスジャパンでの梅田監督の華麗(?)な舞台裏、大公開

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

皆様から「指し棒への思い入れが伝わってきました。」「レーザーポインタをスターウォーズのライトセーバー(光の剣)に例える所が梅田さんですね。」「論文投稿と学会発表の流れ、参考になりました。」「倫理委員会の申請書を出してから承認を得るまでの1ヶ月の有効利用法、なるほどです。」というお便りをいただきました。皆様の暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

論文投稿と学会発表の流れにつきまして、お客様から「その学会の会員でないと投稿や発表出来ない事が多いので投稿規定・発表規定を必ずご確認くださいと明記しておくと良いよ。共著者全員の年会費だけで費用がかさむからね。」というアドバイスをいただきました。ありがとうございます、確かにその通りでございます。さっそくホームページ上のバックナンバーに、その旨を追記いたしました。皆様から「こうすると、もっと良いかも。」とか「こういうサービスや書類を提供してくれたら良いな。」というご要望をお寄せいただけます事、幸せに思っております。弊社はお寄せいただきましたお声のおかげで、様々なサービスを進化・創出する事が出来ております。ありがとうございます。

インターフェックスジャパンでの梅田監督の華麗(?)な舞台裏、大公開。

6月最終週の水~金曜の3日間、毎年恒例の行事であるインターフェックスジャパンでの展示会に出展しました。今年も数多くの方々にお立ち寄りいただけました事、とても嬉しいです。

そして7年連続で共同出展をしてくださいました万協製薬株式会社様(外用剤の受託製造をされています。)には、今年も数多くのお知り合いをご紹介していただきました事、誠にありがとうございました。5年前のインターフェックスジャパンの帰り道に松浦社長様から教えていただきました「商売というのは牛のヨダレのようなもので、出し続ける事に意味がありますよ。(機能食品通信10号参照)」というお言葉のおかげで、今年も多くの方と再会でき新たなご縁にも巡り会う事ができました。さらに今年は、背面の壁を挟んだ隣が三重県薬事工業会様とみえメディカルバレー様の共同出展ブースでした。三重県庁健康福祉部様が中心となって展開されている「みえメディカルバレー構想」の一部として弊社も入れていただいております。この構想の根幹の1つである「NPO法人 みえ治験医療ネット様」と、そのNPO法人の常務理事の先生が教授をされている「三重大学大学院 医学系研究科 臨床創薬研究学講座様」には、弊社創業時からご指導・ご支援をいただき続けており、内科分野の統括医や安全性アドバイザー、統計アドバイザー、倫理委員会申請書の内容確認をお引き受けいただいております。

さて、その展示会ですが、初日8時間、2日目8時間、最終日7時間の計23時間あります。お知り合いの方々から「元気だった?」「久しぶりだね。」「招待状ありがとうね。」とお声がけ戴いたり、商談机で冷たいお茶を飲みながらお話させていただく事により、梅田の心に「毎年の努力で素晴らしいご縁が広がっています。今年も頑張ろう。」という喜び由来の【気合い】がみなぎって参ります。その【気合い】を何に使うかと言いますと、【新しいお客様とのご縁が有るように、的確な行動をする原動力】にします。いつ、そのような素晴らしい巡り合わせのチャンスがあるか分かりません。そのため、トイレへの往復と、5分で済ます昼食以外はブース内に居る事にしております。でも、ご縁が有ると良いなぁというオーラが身体中からにじみ出ていると、何だか近寄りがたいと思いますので、ブースの少し奥で涼しい笑顔で立っております。

私にとって展示会は2つの目的があります。1つ目は、既存のお知り合いのメーカー様とお会いする事。2つ目は、新しいお客様とのご縁が生まれるように自社PRをする事です。

新しいお客様(初めて会うかた)とお話をする流れは以下の通りです。今年は、弊社のブースの前で立ち止まられたかたに、チラシをお渡しし「何かご質問等ございましたらご質問ください。」と言って数歩離れる事にしました。チラシをお渡しした直後、もっとお話したいという気持ちを押し殺しながら少し離れ、涼しい笑顔で余所の方角を向いて立っておきます。相手のかたから「ちょっと聞きたいのだけど」とお声がけいただきましたら、質問された内容に的確にお答えします。弊社の特色を述べたいという気持ちは我慢し、相手の方の質問への回答に専念します。この時点で新しいご縁が成立と思っております。相手のかたの名刺を頂戴していなくても、記憶の片隅で覚えていただければ、後日お問い合わせが有るかもしれないからです。「もう少し、じっくり詳しく聞きたい」と言っていただいたり、そんな雰囲気が感じ取れましてから「よろしければ、こちらの席でお話させてください。」とブース内の商談机にお招きしました。この商談机では、評価可能な項目についての他、以下のようなお話が多かったです。

【会話 その1】 お客様「学会発表や論文投稿の原稿作成や申込みとかもお願い出来る?」 梅田「はい、できます。」 お客様「企画から発表まで全部任せられるのは便利ですね。」

【会話 その2】 お客様「雑誌広告用の文章・図表の案の作成もお願いできる?」 梅田「はい、お任せください。」 お客様「そんな事まで頼めるのですね。私は開発担当だけど、うちの広告担当も交えてお話を聞かせて欲しい。」 梅田「承知いたしました。各メーカー様毎に広告で使われる言葉や表記される内容のルールが違います。試験を企画される段階から広告担当のかたにもご同席いただき、ご意見をいただいておいた方が良いですね。」

ここからは、舞台裏の話です。一番の難関は初対面の方々に、弊社のブースの前で立ち止まっていただく【きっかけ作り】です。これには、かなり苦労しております。【食品・化粧品・ヘルスケア用品のヒト試験をやっています。】と、伝わらなければ立ち止まるものも止まらない。例年感じている事なのですが、皆さん歩くスピードが速い。例年、液晶テレビで10秒程度のビデオ(スライド&ナレーション)を繰り返し流し、「ヒト試験」という言葉が耳に届けば目的達成としておりましたが、更なる成果を得るためにもビデオを進化させる事にしました。白地に絵や写真が載ったスライド・・・いや、紙芝居と私のナレーションという従来のものも気に入っていました。今年はデザインを格好良くし、バックミュージックを追加する事にしました。6月の私はヒト試験の報告書作成業務がメインの業務。メイン業務に支障が出ないよう「1時間で作る」と決め、さっそく取りかかりました。 過去に撮影した写真を配置し、ここで音楽スタートとかテロップを入れるとか、ナレーションの音量調整などを、パソコンで行います。気分はまるで映画監督。幼い頃、祖父から8ミリビデオのフィルムをハサミで切り、つなぎ合わせたい別のシーンのフィルムに透明な粘着テープで張り合わせる編集方法を教えて貰った事を懐かしく思い出しながら、黙々と作業をしましたところ、あっという間の30分で完成。私の腕前うんぬんよりも、動画作成ソフトウェアの性能が良かったため、なんだか海外のニュース番組みたいなカッコいい動画が完成。気軽に写真・動画をデジタルで撮影し、コンピュータにより簡単に編集できるなんてすばらしい時代だなぁと実感。ちなみに昨年購入したMacに付属していたiMovieというソフトを使用。

短時間でのビデオの完成に気を良くした梅田は、壁面に飾る展示パネルのリニューアルも計画。前々から、会場の照明が映り込みの心配が無い布っぽい素材のタペストリーを作りたいなぁと思っていたため、これは良いチャンスと着手。イラストレーターというソフトを使い、「①摂取 塗布」「②採血 測定」「③解析 発表」というヒト試験が一目で分かる3コマ漫画と、「食品 化粧品 ヘルスケア用品のヒト試験・食品試験・臨床試験」とだけデカデカと書いたデザインを作成。これならば、展示会会場で多くの方々の目に映るだろうと思ったのです。メールで入稿して待つ事数日、長い筒に納められて到着。私の腕前うんぬんよりも印刷会社さんの上質な印刷技術とタペストリーの綺麗な成形が良い感じを醸し出しており、大満足の仕上りでした。初めての注文だったので、その仕上りを確認してから同デザインの2つ目を発注。2つ目は展示会会場に直接届けて貰いました。

ビデオやタペストリーを、自分で企画して作る自分の姿に「私って映画監督みたい。梅田監督って良い響き(うっとり)。こういう道も有りかも?」という新鮮なドキドキ感を味わう事が出来ました。うっとりしながら心の中で、今回のビデオのスタッフロールを想像してみました。 【脚本:梅田幸嗣 撮影:梅田幸嗣 美術:梅田幸嗣 ナレーション:梅田幸嗣 監督:梅田幸嗣】 うむむ、これらの技術を全て磨くのは困難・・・というか妄想をしている時間があったら本業に精を出さねばと我に返る梅田。 ヒト試験(臨床試験・食品試験)受託会社の梅田は、今日も【ヒト試験の技術を磨くため】日々精進し続けております。

連載「機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?」は来月お送りします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

035号 2012年 8月

■ 今回のテーマ

・ホロデッキでの梅田。

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第4回:被験者募集編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「梅田さんがウキウキしながら広告ビデオやタペストリーのデザインをしている姿が目に浮かびました。」「梅田監督が現実に引き戻された瞬間の顔を見てみたかった。」「展示会会場で貴社ブースのビデオとタペストリーを見ました。良い感じの出来と思いましたよ。」というメール内の追伸・お会いした時にコメントをいただきました。暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

ホロデッキでの梅田。

趣味のお話。先日、マイクロソフト社のXbox360(エックスボックス サンロクマル)というゲーム機を購入しました。ダンスゲームが欲しくなったのです。

このXbox360ですが、キネクト(Kinect)というカメラ・赤外線センサー・音声マイクが一体型の装置が有ります。それをテレビ周辺に設置するだけで、身体の動きを感知してゲームに反映してくれるのです。つまり、テレビの前で イェイ イェイ と踊りまくる梅田の全身を感知し「その動きクールだぜ。」とか判定してくれるのです。

購入前、マイクロソフト社のホームページで本体の種類や必要物品を確認していたところ、SF映画【スターウォーズ】仕様の本体が1ヶ月前に限定発売されていた事を知った梅田。全身を使って遊べるスターウォーズのゲームの発売記念セットなのです。戦っている演技をするとゲーム画面内の主人公が同じ動きをして戦うのです。行きつけの家電屋さんに電話をしたら1個だけ在庫が有ったので、今すぐに買いに行こうと決心。妻に「ダンスゲーム買ってくる」と伝え、店に向かう梅田。スターウォーズで出てくるR2-D2という名前の「ピポパパパー」と喋る白い円筒形のロボットのような模様の本体。C-3POという金色の人型ロボットと同じ金色の操縦コントローラーが付いてくるナイスな限定セット。ダンスゲームは在庫が無くて入手できませんでしたが、スターウォーズのゲームが付いてきていたので、先ずはこれだけで良いだろうと思い家に帰りました。

家に帰り、はやる気持ちを抑えながらゲーム機をテレビに繋ぎ、ドキドキしながら電源スイッチオン。R2-D2の「ピポパパパ」という音が本体から鳴り、気持ちが高ぶる梅田。この音声も限定版の本体だけの特別仕様なのです。次にキネクトというセンサー装置をテレビの上に設置し、「右に行って」「左へ行って」など画面に表示される指示通り動く事で、センサーの調整し、準備完了。

さてスターウォーズのゲームDVDを本体に入れ、手ぶらでテレビの前に立つ梅田。ライトセーバー(光の剣)を構える格好をするとテレビ画面内の主人公が同じ構えをし、ブォンブォン振り回すような動作をすると主人公も同じ動きを。私が軽くジャンプをすると何メートルもの高さをギューンとひとっ飛び。幼い頃、ライトセーバーを片手に冒険する空想したり、友人と剣道の竹刀でスターウォーズごっこ遊びをした私。ああ、夢が叶った。こんな素晴らしい疑似体験が出来る現代の子供達がうらやましい。

次から次へと押し寄せる悪のロボットをちぎっては投げ ちぎっては投げを繰り返すうち、背後でガタッという音がしたので、「敵かっ!」と振り返ったら妻が目を白黒させて立っていました。扉の隙間から後ろ姿を観たら、どう考えてもダンスとは思えない動きだったので、なんという革新的な踊りだろうと思ったそうです。テレビ画面を見せたら「なるほど、スターウォーズの戦いをしていたのね。」と納得。

その日の晩、その身体を検出する装置の仕組みをネットで調べながら、私が大好きなSFドラマ【スタートレック】で出てくるホロデッキを思い浮かべました。ホロデッキは何も無い真っ黒な部屋(数メートル四方)に現実と遜色無い架空の空間を作り出す技術。その仮想空間内でスポーツや戦闘訓練が出来ます。ちょっと走ったら壁にぶつかるのではという疑問が生じますが、目に見えないベルトコンベアーみたいなものが足もとに有り、歩いてもヒトの場所は変わらず周りの景色の立体映像の方が動いているというSF設定です。こういう世界が近づいてきたのかもしれないと、ワクワクしました。

話は再び【スターウォーズ】に戻ります。こんな面白いゲーム、友達にも見せてあげたいと思い、プレイしている自分の姿を携帯の動画で撮影しました。革新的な踊りをしているようにしか見えない動きの梅田が映っていたので、そっと動画の削除ボタンを押しました。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第4回)

前回(前々号)は行程の「③倫理委員会」までお話させていただきました。全体の流れは以下の通り→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

今月号は、「④被験者募集」の創意工夫や体験談をお話します。

機能食品通信5号(被験者への説明資料の「こだわり」)と26号(手書きイラストと、梅田。)に書きました事と重複しますが、被験者さんを集める時や、被験者さんに試験方法を説明する時に、試験内容をしっかりとお伝えせねばなりません。

その気持ちの原点は16年前にラジオで聞いた冗談話。

お医者さん「なんで朝ご飯を食べてきちゃったの?」

患者さん  「パンなら良いと思って・・・・」

冗談話やコントだから笑えるけれど、現実での行き違いは取り返しのつかない悲劇を招く事も有るので、常日頃から気を付けております。

たとえば先述のパンの話を弊社の仕事に置き換えるならば、採血の有る試験の説明は【朝ご飯をお控えください】ではなく【前日21時以降の食べ物をお控えください。スープ・お茶・コーヒーも食べ物なので禁止。飲み物は水のみ飲んで大丈夫。】と明確にします。

【こういう試験にご協力いただけませんか?】【こういう条件のかたを募集しています。】【こういう頻度で採血します。】【こういう頻度で被験食品を摂取して貰います。】【試験期間中は、こういう事に気を付けてください。】など、的確に伝われば伝わるほどヒト試験の精度は上がります。

十人十色という言葉が有りますように、同じ説明資料をご覧いただいても感じ方や解釈は人それぞれと思います。それだからこそ、皆様に的確にお伝えするためにイラスト・言葉遣い・レイアウト・配色を試行錯誤のうえ改良しながら、【伝える技術】を磨き続けております。

そして、次の工程「⑤試験実施」へと進みます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

036号 2012年 9月

■ 今回のテーマ

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第5回: 試験実施の話)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「タイトルにホロデッキ(疑似体験装置)と書いて有るのを見て、スタートレックの話題だなと直ぐにわかりました。」「病院での『何で朝ご飯たべちゃったの?』『パンなら良いと思って。』という冗談話を思い出すたび笑えます。」「(通信を)拝読すると、お元気そうで何よりです。」というメール内の追伸・お会いした時にコメントをいただきました。暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第5回)

前回は行程の「④被験者募集」までお話させていただきました。

全体の流れは以下の通り→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

今月号は、「⑤試験実施」の創意工夫や体験談をお話します。

試験実施の行程について多くいただく質問は2つ有ります。

その1:測定機器が万が一壊れたら?

その2:試験現場の視察・測定機器の持ち込みは可能?

機能食品通信15号「測定機器の動作チェックを欠かさない梅田」「測定機器の使用方法は、測定日毎にチェックリストで確認します。」と、29~30号「ヒト試験会場での見学と測定。見学編・測定編」と一部内容が重複しますが、今回はこの2つについてお話させていただきます。

その1:測定機器が万が一壊れたら?

いつ壊れても困らないように、2台以上ずつ機器を用意してあります。どうしても2台以上用意できない場合は、万が一の故障時の返金等を含め御契約を検討していただく前に必ずお伝えする事にしております。

測定機器ですが、正しい扱い方で大切に使っておりますため、全く壊れません。メンテナンスも入念です。2台以上ずつ所有している事を「心配しすぎだなぁ。」と思われるかもしれません。測定データの消失が怖くて複数台のハードディスクに同時に記録されるようにしたり、急な停電時でも測定機器が使えるように非常用電源を用意したりと、梅田の頭は『心配』の言葉で埋め尽くされているのではと思われるかもしれません。

いえ、それは『心配』ではなく『即座に対応できる体制』なのです。

私ですが、【新スタートレック】が大好きです。これは宇宙船エンタープライズ号Dのジャン=リュック・ピカード艦長らの物語。艦長の思慮深い行動も好きですが、中高生の時の私は敏腕エンジニアのジョーディ・ラ=フォージ中尉と、コンピュータの脳と機械の身体を持つデータ少佐の活躍にワクワクしていました(階級は放送開始時のもの)。未知の現象の影響を受けて各種センサー・通信機・エンジンの不具合発生、更にあと何時間以内に修理出来ないとブラックホールに引き込まれるなどタイムリミットが生じる・・・みたいな手に汗握るストーリーが多いこの作品。それらのトラブル発生時に、彼らは「補助回線に切替えました。」「直ぐに部品を取替えます」と言って即座に対応します。その『即座に対応できる体制』を梅田は見習い、弊社の『写真入り機器取り扱いマニュアル』に、予備機を使わねばならなくなった時用の手順も記載しました。なるべく機器間の測定誤差が出ないように、使える部品から順に取り替えていき仕方が無い場合のみ総取り替え&誤差の特定という手順にしております。

ある日、弊社で事件は起きました。被験者さんの測定中に機械が故障しました。1週間前に機器メーカーでの定期点検をして貰ってあっただけに、驚きました。しかし驚くのは一瞬だけです。様々な壊れ方に対する各々の解決方法を用意してあるので心配はありません。先ずは、お待ちいただいている被験者さんに「復旧作業中、少々お待ちいただけますでしょうか?」と、お願いをします。それと同時に手順通り故障部位を特定し、部品交換を完了。新スタートレックの彼らのような頼もしさを目指し、梅田はこれからも『即座に対応できる体制』を磨いていきます。

 

その2:試験現場の視察・測定機器の持ち込みは可能?

★視察について。

弊社は、メーカー様(ご依頼主)に、その発注していただいた試験現場の見学をしていただいております。リラックス度合いを測定する試験のような被験者さんへの圧迫感を少しでも減らしたい試験や、被験物質を飲んで30分後・60分後・90分後・120分後の採血を行うような常に秒単位での精度が必要とされる覆水盆に返らずな試験は事情を説明したうえで見学をご遠慮いただき、試験当日の現場を撮影した写真をお送りしております。

見学していただく時、3つだけお約束いただきます。

1 被験者さんへの過度な緊張が有ってはならない。

緊張して汗をかくと、皮膚のバリア機能による水分蒸散量

なのか汗が蒸発したかの区別が付きません。

他にも血圧や心拍数上昇のリスクも避けなければなりません。

2 試験実施の精度が落ちてはいけない。

試験現場で梅田がメーカー様に各場所をご説明している最中

被験者さん対応や、機器・温湿度チェックのため

一旦離れる事があります。精度保持のためご容赦ください。

3 メーカー名を被験者さんに知られてはいけない。

どこのメーカー様依頼の試験をしているという情報は

被験者さんにお知らせしておりません。

我が社のスタッフのふりをして見学していただきます。

この3点をご留意いただければ、あとは自由に試験会場をご見学いただけます。見学時間は30分間ぐらいの方もいらっしゃれば2時間じっくりの方もいらっしゃいます。お越し戴きましたお客様から「この被験物質の開発に6年かかりました、今日の見学はまるで娘の小学校の入学式に来たような気持ちです。」「信頼してお任せしてあるけど、見学する事で信頼が増しますね。」「想い入れが強い商品なので、ここまで来たぞという嬉し涙が出ました。」というお言葉をいただくたび、視察をしていただける事は重要だと実感しております。

★実施の一部担当について。

お客様から「自社で新開発した血液分析方法を試してみたいけど、採血後10分以内に前処置を完了させねばならない。」「測定機器を自社開発したので、それを現場に持ち込みたい。」「皮膚に粘着シールを貼って優しく剥がして角質を採取するとき、自社開発した分析方法に最適な力加減で採取したい。」「最新の機器を買ったから、それも使って測定したい。」というお話・ご相談事をいただく事があります。その場合「測定日の全日程、その測定項目について現場で指揮をしていただけませんか? 弊社スタッフがアシスタントをします。」とご提案しております。

もちろん、どの被験者さんがどの群なのかという情報は現場に居る弊社スタッフ・医師・看護師・測定にお越しくださったメーカー様の誰も分からないようになっておりますので「この被験者さんは対照群だから、この数値はおかしいな、もう一度測りなおそう。」という恣意(しい)は生じないのでご安心ください。

私の考えですが、「説明書を読んで習得します。」と「使った経験がある。」は、似ているようで違うと思っております。同一の包丁を使ったとしても熟練者との差が出るそうです。そのため、熟練者の方が目の前に居らっしゃるのであれば「宜しければ、三重県まで測定にお越しいただけませんか?」とご提案しております。もちろん、お客様から「貴社で使い方を習得してください。」というご依頼をいただいた時は、入念に使用練習をし、更に写真入のマニュアルを自作する過程でイメージトレーニングも重ねます。測定者の腕前による微細な誤差でも、採取したデータが多ければ誤差が積み重なって大きな差を生んでしまわないとは言い切れません。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥とも言いますので、使用法について細かいニュアンスまでお客様に確認をして準備を重ねます。その姿勢をご評価してくださったお客様から「意思疎通がしやすいから、機能食品研究所の事を一緒に研究をしている仲間のように思っているよ。」と言っていただいた時は、嬉しくて眠れませんでした。

そして、次の工程「⑥速報」へと進みます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

037号 2012年 10月

■ 今回のテーマ

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第6回:速報編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「新スタートレックの話題が2号連続で出て来ましたね。」「測定機器の故障時の対応手順を知れて良かったです。」「依頼した試験を見学できるシステム、良いですね。」「機器持ち込みや、依頼者自らが測定者になれるというのも魅力的です。」「いつも通信を読んでいますよ。」というメール内の追伸・お会いした時にコメントをいただきました。暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第6回: 速報編)

前回は行程の「⑤試験実施」までお話させていただきました。

全体の流れは以下の通り→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

今月号は、「⑥速報」の創意工夫や体験談をお話しです。

■話し声がパッタリ止む時期。

弊社は梅田が営業マンをしております。営業のご挨拶から、試験内容の打合せ、試験の実施、統計解析・グラフ化、報告書の納品まで全ての行程にて梅田が一貫して窓口を行っております。

どの行程もお客様のお考えと想いをしっかりと伺い、私は「それならば、この測定項目とこの計算方法が最適です。」「では、このデータも参考用にとっておきましょう。」「この工夫をする事により精度を更に上げ、細かな有効性データも見逃さないようにします。」とトコトンまで何度も熱い気持ちで打合せを重ね、お客様の目的・目標を実現するお手伝いをしております。

いよいよ明日から試験本番(摂取・塗布・使用開始)がスタートですという時の話。その時、梅田はお客様に「速報提出時、つまりキーオープン(群の内訳開示)完了まで、試験の公平性を守るため、感情を入れないメール文章での連絡に切り替わります。お手数をおかけしますが、なるべくメールでの連絡でお願いします。」とお願いしております。

これには理由が有ります。試験実施中に電話でお客様と連絡を行った場合「あれ?梅田の声のトーンがいつもより明るい気がする。何か良い結果が出ている事を隠している?」とか「梅田の声のトーンが気のせいか低いな、外出先だから声を押し殺しているか、もしくは試験結果が良くなかったのを隠している?」「この話口調だとポジティブな結果だったと思う。ネガティブな結果だったら、ここまでスラスラと喋らないだろうから・・・」のようにお客様側で深読みが生じるかもしれません。

私を含め弊社のスタッフのうち一部の者は、試験の実施中に安全性に関わるデータには目を通しております。その理由ですが、試験が終わってから血液データ等の結果を見たら、実は試験最中に有害事象(身体に悪い影響が発生)が起きていた事が分かったなんて事が有ってはいけません。安全性の観点から常にデータを把握しておく責任が有ります。原則として、有効性に関わるデータは把握しないようにしておりますので、試験中は知りません。 しかし、お客様からしましたら「試験中の時期でも実は知っているはず。」と思われて当たり前です。私が逆の立場でも、そう思います。私の話す内容がお客様の深読みを生じさせてしまうなんて、私って罪作りな男です。このような理由から、お客様側で深読みをされなくても済むようにするためにはどうしようと考えました。その結果、口頭は失言のリスクが有るので、何度も推敲できるメール連絡にすれば良いという結論に至りました。沈黙は金なのです。

このようにして、試験前は【熱血梅田】、試験中は【口を開かない梅田】、速報後は【熱血梅田】という、流れが生まれました。

試験中はメールで「ただいま4週目測定が無事に終了しました。医師問診に於ける脱落者無しです。」「4~8週目用の荷物、計5箱、確かに受領し内容物確認を完了しました。」のようになるべく要件のみを短文で書いて済ませてしまいます。試験前はあんなに色々と熱く打合せを重ねていたのに試験が始まったら梅田が静かなので「少し寂しいね。」と言われた事もあります。

要件のみを短文で書く時ですが、言葉足らずが原因で失敗をした事があります。機能食品通信18号と重複しますが、それは、速報データが完成した木曜の昼の話です。早く結果をお伝えしたいという気持ちで速報用のデータ処理を頑張り、試験結果の速報データが出来上がりました。私は心の中で『いつも通り1晩寝かして、明日(金曜)になってから最終チェックをしてから提出しようか? まだ提出締め切りまで余裕があるけど、お客様からしたら早くにお知りになられたい情報なのは明らかと思う。 明日の金曜にお見せできればお客様は週末をモヤモヤせずに過ごしていただける。もし明日がご出張ならば1晩寝かさず本日中にお渡しした方が良いのでは。』と思ったのです。さっそく私はメールで「本日(木曜)または明日の金曜の中でメールとお電話をできる時間帯をお教えください。」とお送りし、回答を待ちました。するとお客様から「木曜(本日)はいつでもOK、金曜(明日)の14~15時以外はOKですよ。」と回答をいただきましたので、では明日の金曜17時に宜しくお願いしますという事になりました。そして翌日の17時に速報メールをお送りし、間髪入れずにキーオープンのメールを戴きました。この瞬間に感情が解禁です。すぐにお電話で結果について感情を隠すこと無くお話をさせていただきました。その時、お客様から「昨日のメールですが、ひょっとしたら悪い話だからメール直後に電話でお話をしようという事かなと、深読みしていました。良い結果だったので気にしていませんが。」という感想を教えてくださいました。お客様は笑いながら教えてくださいましたが、今の今までドキドキされていた事は事実です。今後こんな事は決して有ってはならないと反省し、次からは試験開始前に「今から感情を入れないメール文章でのやりとりとなります。特にキーオープン直前に細かく日程を伺うメールを送りますが、深読みしないでください。」と予めお伝えする再発防止策をご報告いたしました。

このように常日頃から気をつけて行動をしておりますが、私の修行が未だ足りないため、どうしても気づかない事もあります。そのため、このようにお客様から感想のお言葉(&機能食品通信への掲載のご許可)を戴けます事を、とてもありがたく思っております。皆様、お気づきの点等ございましたら、どんな些細な事でも是非ともお知らせください。

10日で速報を出せる方法。

弊社は通常、試験の最終日(最終測定日)から、データ量にもよりますが約14日で、有効性に関する速報データ・グラフをお出ししております。お出しした内容をご覧いただいたお客様から「早いね。」「この期間で、これほどの情報が出てくるとは驚き。」と言っていただけている事から、ご満足いただけていると実感しております。

お客様は1日も早くデータをご覧になられたいという気持ちです。そのお気持ちに応えるためにも、速報データを迅速に作成するための効率的なシステムを3つ作りました。

①ほぼ自動の作表システム

②統計解析とグラフの自動作成

③オリジナルのチェック表

これら3つを簡単に説明いたします。

【①ほぼ自動の作表システム】は、測定現場にて測定機器からパソコンに自動記録されたデータをそのまま使って作表できるスグレモノです。パソコンに繋がっていない機器や自動記録非対応の機器の場合も、少ない作業で作表できるようになっております。

【②統計解析とグラフの自動作成】は、①の行程で作った表をそのまま統計解析ソフトにかけられるようにしてあります。そして各種グラフを即座に作れるような雛形を各種用意してあります。

これら①と②については、いつか、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の冒頭出てくる、朝、ベッド脇に有る目覚まし時計のアラームを止めると、それに繋がれたトースターや玉子焼き機が自動で作動し朝食が完成というカラクリのように、1つの入力で多数の成果物が自動で出てくるような洗練したシステムにしたいと思っております。

【③オリジナルのチェック表】は、速報作成の各工程に於いて一切の先入観を捨てた状態のヒトの目でトリプルチェック(3回まわりの確認)をする時に、無駄なくスムーズに行えるチェック表です。

これら3つを駆使すれば量にもよりますが約14日で速報データをお出しできます。もっと早く速報が必要な場合は、なるべくご契約前にご相談ください。10日以内も可能です。月並みな方法で恐縮ですが、ご相談をいただきました時に予定表の空きがあれば、全て速報作りを入れ、努力と根性で更なる期間短縮を実現します。その場合は特急料金がかかります事は、ご容赦いただきますようお願いします。

このように、機能食品研究所はお客様の「早く正確な結果を知りたい」というお気持ちに応えられるよう速報作成の技術を磨いております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 速報について』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

そして、次の工程「⑦グラフ案」へと進みます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

038号 2012年 11月

■ 今回のテーマ

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第7回:グラフ編)

・国際航空宇宙展でテーマ曲を脳内再生。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「私は仕事柄、補助金等の審査員をする機会があり、結果が分かっているのにお話しできず、いい結果であってもお伝えできずに、応募者の方に『深読み』させてしまったことが何度もあります。いい結果と分かっていても、お伝えできないのは本当に辛いですよね。でも、前号で、どのように工夫しておられるか拝見して大変参考になりました。」 「創意工夫により14日間で速報提出できる体制を作り、あと4日分の短縮はどうやるの?と思ったら最後は根性なのねと笑えました。確かに梅田さんを見ていると最後は根性で猛ダッシュしちゃうねと納得。」 「通信の過去号で測定機器・評価可能項目・仕様書が載っている号を紐で綴じてパンフレットみたいにして、3部ほど送って貰えませんか?」というお言葉をいただきました。皆様の暖かいお言葉やリクエストのおかげで、弊社は色々な事が出来るようになっております。ありがとうございます。先述のパンフレットみたいな冊子ですが「それ送って欲しい。」というかたがいらっしゃいましたら、お気軽にお知らせください。

 

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第7回: グラフ編)

前回は行程の「⑥速報」までお話させていただきました。

全体の流れは以下の通り→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

今月号は、「⑦グラフ案」の創意工夫や体験談のお話しです。

先月号の行程「⑥速報」にて、様々な工夫と根性を駆使しお客様にいち早く速報のグラフ数個と生データをお届けしましたら、次は速報用グラフ以外の測定項目のグラフ案の作成です。

行程①②にて仕様書や計画書を作成する時に、予めお客様に「何に使われますか?」「論文投稿用ですか?」「社内研修資料用ですか?」「何月何日までにグラフが欲しいというご要望はありませんか?」など伺い、こんな図を納品する事になりますねとお話を詰めておきます。この時点で、研究・開発部署のかただけでなく営業のかたや広報のかたともお話を詰めさせていただく事が多いです。例えば、アンケート結果をグラフ化したイメージをお伝えしますと、お客様側のイメージも広がるそうで「それならば、こういう形と色使いのグラフが良いな。」と、ご要望いただいたりと、着地点を思い浮かべたお話ができます。とは言いましても、その話をするのは結果が出てくる半年前だったりするので、いざグラフを作り始める時期にはお客様側での使用用途が増える事が多いです。「やっぱり、カラーだけじゃ無くて白黒版も作って欲しい。」「前は要らないって言ったけど、やっぱりグラフに吹きだしで『数値が有意に増加。つまり保湿性が増加。』のような説明を入れ込んで。」「やっぱり、有意差マークと多重比較補正を考慮に入れたP値だけじゃなく、前に梅田さんが言っていた粗のP値の併記もお願いしたい。」「縦1メートル、横2メートルのサイズでプリントする事にもなったから、線の太さと色の調節も頼んで良い?」「円グラフで頼んだけど、帯状グラフに変更したい。」「パワーポイント2007じゃなくて、2003で最適に表示できる方法でお願い。」「印刷所に送るだけで良いようにイラストレータというソフトで入稿できないかな?」など、グラフ作りの前に言っていただけば、それを目指して作れば良いだけなので、大体のご要望にお応えできます。そうなると、速報用に作って提出済みのグラフの作り直しはせねばなりませんが、それはお客様のお役に立つならばと笑顔で対応。

私は、弊社にて実施させていただきました試験結果グラフの使用用途やグラフ作成へのご要望が増えるのは良い事と思っております。グラフを作る前に欲しいもののイメージが固まっていらっしゃるのは、こちらとしてもありがたいです。グラフはもとより報告書まで完成してから「追加料金払うから、こういうグラフも新たに作り替えてよ。」と言われた時は、早い時期にお客様のイマジネーションが沸き立つような説明を梅田が出来なかったのではと思い「余分な出費をしていただいて、申し訳無いです。」とお詫びした事もあります。そのお客様が「既にいただいたグラフも大満足。満足しながら何度も見返していたら、更なる使用用途のアイディアが浮かんだわけよ。」と言ってくださったのは本心だったのか優しさだったのか、どちらだったのだろうと思い出しては悩む事もあります。そのお話を数年後に別の仕事の時に「数年前のアレって、実際どうだったんですか?」とご本人に伺ったら「考えすぎ(笑)。でも自分の行動を振り返るって、自己成長に繋がるから良いね。」と豪快に笑っていらっしゃいました。

このように、機能食品研究所はお客様の「試験結果を有効活用したい。」というお気持ちに応えられるよう、時には悩んだり一笑してもらったりしながらグラフ作りの技術を磨いております。

そして、次の工程「⑧文章案」へと進みます。

国際航空宇宙展でテーマ曲を脳内再生。

私は、宇宙が大好きです。宇宙で人類が生活する時に美味しく健康増進にも役立つ食生活を送れるための研究に携わりたいという目標が有ります。あと、スタートレックで出てくるような、非侵襲・非破壊で身体や物体を計測・分析できる万能スキャナ(トリコーダ)が発明されたら宇宙で使ってみたいという夢が有ります。万能スキャナを自分では開発出来ないので、誰かが開発・発売してくれたら買うよという現実味の有る一歩引いた夢をみる梅田。実は作る側になりたいけど、気は確かか?と思われるのが怖いから野望を言えない梅田。

そんな梅田ですが、10月に名古屋で開催された国際航空宇宙展に行ってきました。開催半年前のある日、同じく航空宇宙好きの皮膚科 磯田先生から「こういう展示会があるよ。宇宙関係の仕事をしたいって言っていたから、初出展をして宇宙関係の仕事を取ってきては?」と教えていただいた事が行くきっかけでした。予算の都合もあったので今年は出展ではなく、どんな展示会かを見に行って来ました。

今年は名古屋で開催された国際航空宇宙展ですが、会場は港(ポートメッセ名古屋)と空港(セントレア)の2カ所に分かれておりまして、私が行きました初日は港だけでの開催でした。名古屋駅から「あおなみ線」で乗り換え無しの1本、金城ふ頭駅で下車したら徒歩5分で到着。便利な時代になりましたなぁと実感。 私は大学入学前まで愛知県で生まれ育ったので、このポートメッセ名古屋にはよく行きました。当時は「あおなみ線」が無かったので、地下鉄でした。名古屋駅から栄駅で1回乗り換え、名古屋港駅の1駅手前の築地口駅で下車し、そこからバスにゆられること20分という道のりでした。築地口駅の次の駅である名古屋港からもバスが出ているのですが、フリーマーケットや、犬猫が大集合のペット博、同人誌の即売会、車の展示ショーなどのイベントに向かう人たちで行きのバス停や帰りの地下鉄の駅が大行列。友人が「1つ前の築地口駅で降りれば、バスの本数はすくないけど大行列を避けられるって裏技を聞いたよ。始発駅・始発停留所である名古屋港駅と違い、バスも電車も座れないけどね。」と教えてくれ、我々はその裏技を愛用。今の世の中ならブログやらツイッターでその方法が広く認知され、その裏技も大行列だったのではと時代の違いを実感。

さて、展示会はと言いますと、私の目当ては「宇宙食」「大きなエンジン(航空用・ロケット用)」「JAXA(ジャクサ)の展示ブース」でした。会場に着いた時、既にお腹がグーグー鳴っていましたが、屋台が並んだコーナーの美味しそうな焼きそばやらラーメンを横目に見ながら「宇宙食が売っていると思うから、それまで我慢だ。そう決めていたんだ。」と自分に言い聞かせる梅田。 まずは大きなエンジンを見て「おお、これが莫大な動力を生み出すのね。この重厚なボディと、縦横無尽に這う大小様々な管が何とも素晴らしくマッチしている。」と、機能面だけでなく美しさにも感動。ふと横を見るとヘリコプターの実物が飾ってあるコーナー発見。ヘリコプターといえば超音速攻撃ヘリ・エアーウルフという海外ドラマを中学生の時に観ていたので、あのテーマ曲が頭に流れながらうっとりした表情で見てまわる。

そしてJAXAのブースでは「はやぶさ」の模型を見ながら、「宇宙キター」という変身ポーズでおなじみの仮面ライダーフォーゼのヒロインが歌っていた「がんばれ、はやぶさくん」の歌が頭の中に流れる。宇宙服の展示を見ながら、今年、アニメや実写映画になった「宇宙兄弟」という漫画のアニメ版テーマ曲が頭に流れる。私は何かを見ると勝手にテーマ曲が脳内で再生されるようです。私だけでしょうか?

そんななか、お腹の空き具合が最高潮に達した時に、お土産屋コーナーで宇宙食を発見。乾燥タコ焼き・水で戻すお餅・レトルトカレーを購入し、持ち込みOKの飲食スペースを探し、移動。ロケットのエンジンを眺められる特等席にて、乾燥タコ焼きをボリボリと頬張り、お餅をペットボトルの水でふやかして食べるという、最高の食事を満喫。頭の中は、映画版「美味しんぼ」の主題歌。宇宙用カレーは家に帰って家族と一緒に食べようという楽しみの余韻を残しつつ、会場を後にしました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

039号 2012年 12月

■ 今回のテーマ

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第8回:文章案編)

・自室でダンスに興じる梅田

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「宇宙で人類が生活する時に美味しく健康増進にも役立つ食生活を送れるための研究に携わりたいっていう夢、かなうといいですね。」「その場に合ったテーマ曲が脳内に流れる話、好きです。」「グラフを作る時に、こちらの細かい注文に応えてくれてありがとう。欲しいとイメージしていたグラフが手に入ったのは梅田さんの入念なヒアリングと、そのタイミングのおかげですね。」「機能食品通信は毎号、毎号、拝見しています。編集だけでも結構な労力だろうなと思います。」「11月号で出てきていた機能食品通信の要点をまとめた冊子(パンフレット)だけど、隣の開発課のひとが欲しがっていましたよ。2部ほど送ってください。」というお言葉・お便りをいただきました。皆様、誠にありがとうございます。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第8回: 文章案編)

先月号は「⑦グラフ案」にて様々なヒアリング方法と工夫を駆使し、お客様の求めていらっしゃる内容・形のグラフを作成するお話でした。

全体の流れ→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

今月号は、報告書の「⑧文章案」の練り上げについてです。

まず、【目的】・【背景】・【材料と方法】・【実施施設】などを「②計画書作成」にて作成した『計画書』から書き写します。この部分は、あっという間に終わります。

 

次に「⑦グラフ案」にて作成した『統計解析結果を入れ込んだグラフ』の内容を、文章化します。たとえば「空腹時血糖値の0週目に対する4週目の変化量では、群間に於いて被験物質群の有意な減少が認められた。(P<0.01 粗のP値0.0063)」のように、事実をモクモクと文章化し、それらをズラッと並べていきます。

さて、その次が一番の肝となる「考察」をまとめる作業です。ここでは、統括医の先生が作成されるお手伝いをさせていただきます。「②計画書作成」の時に試験を依頼されたメーカー様と統括医の先生を交えた打合せをして決まりました「目的・意図」に沿って文章を構成します。次に、試験を依頼してくださったメーカー様のご担当者様・関係者様に、梅田が意見・感想を聞いてまわります。そうしますと「試験を計画した当時は、とりあえず測定しておきましょうという話だった測定項目で有効性が新発見できた件だけど。この事ついても、もっと重点を置いて書けませんかね?」など、色々と新たなご要望も出てきます。試験の結果、出てきた有効性の有意差や傾向の数が多いと、どの項目に重点を置くかとか、文章構成の順番のご要望を数多くいただく事になります。 「そんなに色々な方々の意見・感想を聞いてまわって反映していては『船頭多くして船山に上る(指図する人が多いので,とんでもない方向に物事が進む。)』になり、まとまりのない文章になりません?」と言われる事もあります。関わられた皆様の熱い気持ちを的確に反映できるのであれば、努力を惜しみません。書き直しては読み返し、書き直しては読み返しの試行錯誤を重ね、試験報告書の文章案が完成します。

 

このように、機能食品研究所はお客様の求められている文章案を、試験結果として出てきた有効性の有意差や傾向の事実に沿いながら【的確にご提供できる技術】を磨いております。

そして、最後の工程「⑨完成」へと進みます。

自室でダンスに興じる梅田

機能食品通信35号(今年8月号)の記事「ホロデッキでの梅田」にて、スターウォーズの登場人物になりきって戦う演技ができるゲームのお話をさせていただきました。

マイクロソフト社のXbox360(エックスボックス サンロクマル)という【家庭用のゲーム機】と、キネクト(Kinect)というカメラ・赤外線センサー・音声マイクが一体型の【装置】が有ります。それをテレビ周辺に設置するだけで、身体の動きを感知してゲームに反映してくれるのです。コントローラーを握る必要も無いですし、身体に何かしらのセンサーを付ける必要もありません。四肢・体幹の動きをカメラとセンサーだけでリアルタイムで解析・判別・判定・ゲーム内に反映をしてくれるのです。 今年の春、「【ゲーム機本体】と【ダンスゲーム】を買ってくる。」と妻に言い残して家電屋さんに1人向った梅田。ダンスゲームが売り切れていたため買って来たのが【スターウォーズのソフト同梱の、スターウォーズ登場ロボットのカラーリングをしてある本体】。帰宅するなりテレビに接続し、光る剣を持って戦っている演技を後ろから見た妻が「いったい、何という踊り?」と目を白黒させていた事件が、35号掲載のお話でした。その数日後、念願のダンスゲーム(ダンスセントラル1と2)を入手しました。今月号は、そのお話です。

晩、仕事から帰り、夕飯を済ませ、愛犬と遊んだり家の事をした後に、お風呂に入って身体を温めます。お風呂からあがって身体を拭いたら自室に向かい、Xbox360のスイッチをオン。運動靴を履き、暖まった関節がスムーズに曲げ伸ばしできる事を確認したら、貸し切りのダンススタジオでのダンスレッスン開始です。私は、妻がお風呂に入っている30分間が私のお稽古ごとの時間としております。その時間を使い、機能食品通信4号(2010年4月)「ニンテンドーDSがきっかけで名城大学にて受験?」の記事のように、ニンテンドーDSというタッチペン操作ができる携帯ゲーム機の「日本経済新聞社監修 知らないままでは損をする『モノやお金の仕組み』DS」という学習ソフトをプレイして、「日経TEST」を受験しに名城大学まで行った事もありました。他にも「ユーキャン ペン字トレーニングDS」をゲーム屋さんで買ってきて、ペン字の練習をしていた時期もありました。 同じくDSで「監修 日本常識力検定協会 いまさら人には聞けない 大人の常識力トレーニングDS」をプレイして、常識力検定の受験申込をしたものの仕事の都合で受けに行けなかった事もありました。 これまた同じくDSの「絵心教室DS」にて、DSのカメラで撮影した写真を模写する練習をしてみたりと、1日30分は本業以外の技術を習得するためのお稽古ごとに充てております。

 

さて、このダンスセントラルですが、今秋に3作目が出まして、3作合わせると140曲以上収録。携帯電話のCMの曲(レディガガさん)や、EXILEの曲とか、YMCA(ヤングマンの原曲)など新旧色々と勢揃い。なかでもお気に入りなのは1980年代のファンキータウンという曲。曲も好きなのですが、振り付けの中に映画サタデー・ナイト・フィーバーでジョン・トラボルタさんがやっていた片手を腰に、片手で天井を指さすポーズっぽいのも入っていて、踊っていて何だかすごく気持ちいいのです。まるでディスコのスターにでもなった気分になってしまい、誰かが見たら自己陶酔しすぎだろうとツッコミが入りそうな程。でも大丈夫、自己陶酔しようが風呂上がりのどんな格好で踊ろうが、自宅で人目や服装を気にせず踊れる開放感と、汗をかいても直ぐにシャワーに行けるという充実した嬉しい環境。出張中・夜勤が有る時・疲れている時は眠いのでサボりますが、それ以外は踊っております。

私のダンスには昔話が有ります。大学生の時ですが、大阪は梅田(地名)にある【ゲーム会社直営のゲームセンター】にて、ダンスゲームや音楽ゲームのロケテ(ロケーションテスト)が頻繁に行われていました。このロケテとは、開発中のバージョンのゲームを設置し、人気度合い調査や難易度調整用のデータを採取する事等を指します。レコードのターンテーブルと鍵盤でDJを体験できるゲームとか、ドラム演奏が出来るゲームなど、そこに行けば新しいものが体験できたのです。休日は、大阪市東成区(大阪城周辺)の下宿から片道30分ほど自転車をこいで、これら新しいものを遊びに行っていました。余談ですが大阪は江坂に有名な格闘ゲームのメーカーが有り、新作が出るシーズンには、そちらのロケテにも行きました。1つ悩みが有りまして、上手な人たちを見ると「何だか私の腕前では、人前で踊るのが恥ずかしいな。」という気持ちが有りました。当時、その話を友人にしたら「梅ちゃん。嘘言ったらアカン。君、パラパラを踊るゲームのロケテ、嬉々として踊っていたやん。パラパラ知らんくせに、ようやるわと思った。どの口が恥ずかしいなんて言っとるの?」と言われ、意外と神経が図太い自分を発見できました。

大阪での大学生活も終わり、大学院に進むために三重県に引っ越してからは、近所のフィットネスクラブで水泳・筋トレ機器・ダンスレッスンが受けられるという事で入会。ダンスレッスンを受けている時に、水泳教室に来ている子供達が窓から笑顔で見ていくのです。ああ、皆さんダンスが好きなのねと思っていたのですが、更衣室で子供達から「梅田くんの踊る姿が楽しい。」「見ると元気になるわ。」と言われた時から妙に意識してしまい、「子供達が見ているから、しっかり踊らねば。少し面白くアレンジした方が良いのでは?」という変な目的に変わってしまい、見知らぬ方々に対してもサービス精神な自分を発見できました。

このように、色々な昔話を経て、気軽に人目を気にせずダンスが出来る環境を手にして感激の梅田。そんななか、パソコン・PS3・Xbox360に本物のエレキギターを繋いで遊ぶ海外ソフトの日本語版の発売を知りまして・・・・・・・。        次号に続きます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

040号 2013年 1月

■ 今回のテーマ

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第9回:完成編)

・エレキギター初挑戦(前編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

2013年も良いサービスを創出できるよう、更に精進いたします。

「報告書の文章案を作るときに、お客様の声に傾聴して満足度が高いものに仕上げる姿、安心できます。」「私も家でダンスをしたくなってきました。」「指を天に指すイラストを見て、ジョン・トラボルタの話だと一瞬で分かりました。」「風呂から上がって身体を拭いて自室に行き、踊る。服装を気にせず踊れる。踊った後に直ぐに風呂に入れる。これら3つの文を総合しますと、運動靴のみで踊っているような、いや気のせいですね。」というお言葉・お便りをいただきました。皆様、誠にありがとうございます。複数の方から、運動靴だけ?というコメントいただきました。多くの方に気付かれてしまい、お恥ずかしいです(色々な意味で)。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第9回: 完成編)

前号は報告書の「⑧文章案」のお話でした。そして次は最終工程である「⑨完成」です。

全体の流れは以下の通り→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

まずは「⑥速報」「⑦グラフ案」「⑧文章案」で出来上がったものを、印刷します。次に、社内の皆に「今から3時間は、電話対応以外は何もしないよ。集中モードに入るよ。話しかけるなら今すぐ済ませてね。」と宣言します。次にお手洗いを済ませ、椅子の上にあぐらをかいて、ゆったりとした気持ちで印刷物に目を通します。数日前に「⑥速報」「⑦グラフ案」「⑧文章案」の工程が各々終わった時には「やれる事はやった」と完全燃焼しております。しかし、⑥⑦⑧全てが揃った状態で、ゆったりと全体を見渡してみると【配色】やら【文字の大きさ】【表のマス目の大きさやら】【文章の言葉遣い】など、色々と改良したい部分を発見してしまいます。全部揃って初めて全体のバランスを見渡しながら調整が出来るのかもしれません。もしくは、私にセンスが無いだけ。いずれにしましても、気付いた部分を徹底的に調整していきます。

次に製本作業です。プリントアウトしたものを、ページが透明袋になっている冊子に入れていきます。重要な内容のページは見開きでパッと見る事ができ、それら以外は数枚ずつテーマ毎に束ねて1ページとしております。お客様からは「半年ぶりに見たとき、サッと重要点だけ把握できた。」「部署内で回覧した時、即座に要点が分かると評判が良かったですよ。」とお言葉をいただきました。

今の世の中はデジタル時代なので、プリントアウト物をお客様がコピー機にかけて複写ではありません。よって製本物の冊子には「CD-R」「DVD-R」「USBメモリ」等のデジタルデータをお付けしています。最近は光学ドライブが付いていないPCが増えてきたのでほとんどUSBメモリでの納品です。このUSBですが、予備を含めて2セットお付けしております。なぜ2セットかと言いますと、理由が有ります。お客様が夜中にプリントアウトされる時、経年劣化等による破損のため読めないなんていう事故が発生しても、予備があれば安心では?と思ったからです。今までお客様から「記録メディアが読めなくなった。」と言われた事が無いので杞憂かもしれません。しかし、【将来、何かしらの時にお客様のお役に立つかもしれない】と思っていますので、2セットお付けするのは今後も続けます。余談ですが、とあるお客様から「深夜に仕事をしている時の話。その場に居ない同僚がCD-RをどのPCに入れっぱなしにして帰ったかが分からず大慌て。二十数台有るPCの電源を付けて、CDのトレイを開閉して調べるしか無いと途方に暮れた時に、予備が有る事を思い出し、助かりました。」というお言葉をいただいた時、【将来、何かしらの時にお役に立つかも】という気持ちは無駄では無いと実感。

最後は納品です。お客様にご挨拶に伺い、手渡しで製本物をお渡しいたします。(場合によりましては、それ以外のお渡しの仕方もあります。)納品日程は、出張初日の午前中が多いです。これは、梅田が午前中に納品に来ると宝くじが当たるというゲンかつぎが有名でお客様から「ぜひウチも、午前に」・・・・ではなく、ただ単に私が機密情報を持って歩く時に緊張するからです。納品以外の出張時に持ち歩く資料は、原則としてお客様の会社名や被験物質名を消したものを持ち歩きます。その一方、納品用の報告書は会社名も被験物質名も記載されている、機密情報の塊です。私は1秒でも早くお渡しして緊張から解放されたいのです。

あれは確か8年前の起業したての頃の話。あまりにドキドキしながら歩いていたら、警察のかたから「君、気分でも悪いの? 少し休んでは?」と声をかけていただいた事もあります。今では経験を積み重ね、涼しい顔をして歩いておりますが、内心はドキドキなのです。ようやくお客様の所に到着しましたら、スーツのボタン・チャック付きポケットに入れて肌身離さず持っていたUSBメモリを2本取り出し、製本物内の収納スペースに入れ込み、お客様に「お仕事をご一緒させていただき、ありがとうございました。」とお礼を言いながらお渡しします。なぜUSBメモリに鈴が付けてあるの?と質問を受ける事があります。あれは弊社の紛失防止策です。社内では鈴と大きめのマスコットを付けておく事により存在感を出し、書類の合間や荷物への紛れ込み防止をしております。納品直前にマスコットは外しますが鈴は残しておくのは、スーツのポケット内でチリンチリンと音がしていた方が【うん、落としていないね。】と、安心だからです。

このように、機能食品研究所は報告書の完成と納品も全力投球です。

全9回のシリーズにお付き合いいただき、ありがとうございました。

エレキギター初挑戦(前編)

10年以上前の話ですが、大学院 修士1年生の秋に行われた学園祭の事。サークルの先輩から「梅田君。学園祭の特設ステージで、サークル紹介が5分間できるから申し込んでおいた。弾き語りとかしながらサークル紹介してくれないか?」と頼まれたのです。「では中学時代に吹奏楽で鍛えたトランペットをば。」と申しましたが「息継ぎの合間に喋るのかい?」と即座に却下。他に無いかと聞かれたため、しばらく触ってないですがバイオリンなら・・・でも愛知の実家に楽器は置いてありますし、メンテナンスしていないし・・・と自信不足で逃げ腰の梅田。先輩の「大丈夫。知人からバイオリン借りてきてあげる。」というご提案で決定。学園祭当日にバイオリンを受け取り、我らが【三重大学ベンチャークラブ】のサークル紹介の時間が来ました。えいやっとステージ上に上がりバイオリンを演奏しながら「研究内容を基に起業したいひとは、三重大学ベンチャークラブへいらっしゃい♪」と陽気に歌い、その状態でステージ上をグルッと一回り。ふと周囲を見渡すと、大学生だけでなく小さいお子様から中高生・市民の方々など幅広い年齢層が目に映り『お祭りなのに、こんなヒネリも何もない単調な出し物で良いのか?』と、余計なサービス精神が心中に沸いた梅田。バイオリンが故障して演奏不可になった時用にとポケットに忍ばせておいた【手品】を披露。

そして再び演奏をしながらステージ袖の階段を駆け降りて終了。その直後、数分ほどステージ周辺をウロウロしながらサークル入会希望者の出現を待ちましたが、皆無。知り合いの方々や初対面の子供達が「面白かったよ」と声をかけてくださるのみ。サークルの活動内容をスピーチするだけの方が良かったのではと後悔。2ヶ月後、知人の所属研究室の忘年会に参加させていただく事が有りました時に初対面の学生さんから「バイオリンと手品、学園祭のインターネット配信の動画で見ましたよ。」と言われ「えっ、あれって配信されてるの?まいったなぁ~。これはお恥ずかしい所をお見せしました。」と盛り上がりました。他にも数年後、弊社の学生バイトさんから「梅田さんの事、過去に学園祭のネット動画で観たこと有ります。」と言われたりもしました。つまり、学園祭の時はサークルの入会者獲得には繋がりませんでしたが、長い目で見れば得るものは有ったと実感。ただ、初対面の相手が私のヘンテコな姿を知っているのは、何とも複雑な気持ちです。研究のお願いをしに三重大学内の先生の所に初訪問した時に「君の事は前から良く知ってるよ。」と言われ、研究成果?それとも変な芸の方?と不安になった事も。

このような経験を経て、ここからは現在のお話。先月号で書きました通り、私は自宅の自室で身体を使って遊べるゲームでダンスの練習しております。自室で気軽にお稽古ごとができる事が気に入りましたため、ダンス以外には何か無いかしらとインターネットで調べましたところ、パソコン・PS3・Xbox360に本物のエレキギターを繋いで遊ぶソフト『ロックスミス』の日本語版が発売される事を知りました。方法は、ゲーム機やパソコンにゲームソフトのディスクを入れる。USBケーブルをゲーム機やパソコン側に挿し、そのケーブルのもう一方の端がエレキギターに差し込むプラグになっているので楽器本体に挿す。エレキギターは世の中に出回っている物ほとんど使えるとの事。もうそれだけでギター演奏が出来るらしいのです。ゲーム用にアレンジされた譜面を見ながら、画面上に流れてくるマーカーに沿って弦を指で押さえておき、流れて来たマーカーが手元のライン上に重なった瞬間にジャーンと弦を弾く。収録曲は有名な曲ばかり。こんな感じの説明ビデオを観ながら「すごい楽しそう。エレキギターを全く触った事が無いけど、チャレンジしてみよう。」と決定。梅田のエレキギターライフ、開幕しました。

そして次号、エレキギター初購入の話に続きます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

041号 2013年 2月

■ 今回のテーマ

・愛犬のスマホへの執着心について専門家の先生に伺いました。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「報告書のデジタルデータを予備も含め2セット納品。とても助かりますよ。」「機密情報を持って歩く時の緊張感。よくわかります。」「USBメモリに鈴を付けるって良いアイディアですね。」「サークル紹介の舞台でバイオリン演奏しながら歌い、合間に手品。想像してしまいました。」「梅田さんの学生時代のサークル紹介の話、拝読させていただきました。大変面白いですね。そして、梅田さんの親切心がよく分かりますし、今につながっているように思います。応援していますのでこれからもがんばってください。」「御社の仕事に取り組まれる熱意と姿勢に感銘しています。」「パソコンやゲーム機にエレキギターを接続して練習できるゲーム、僕も買おうかなと思いました。」というお言葉・お便りをいただきました。皆様、誠にありがとうございます。とても嬉しいです。

愛犬のスマホへの執着心について専門家の先生に伺いました。

我が家にはビーグル犬(名前はライキ)が1頭おります。2008年3月3日生まれなので、もうすぐ5歳(5年)になります。余談ですが3月3日(桃の節句)は、こち亀の両さんの誕生日でもあります。

生後数ヶ月のライキ、梅田の声が出る自動給餌装置と仲良くなる?

あれは2008年2月の事、数ヶ月後にペット可能な家に引っ越す事が決まりました。近所のペットショップにて「ビーグル犬を5月のゴールデンウィーク初日から飼い始めたいのです。」と予約。4月中旬にお店から電話があり「お待ちかねのビーグル犬がお店にやってきました。梅田さんの家に連れ帰って貰うのは2週間後ですが、良かったら今週末に会いに来ませんか?」と言われ、週末にウキウキ気分で店頭にて初顔合わせ。頭からお尻まで全長30cmぐらい(生後50日目)の可愛い姿を見た我ら夫婦は「2週間後のゴールデンウィーク初日が楽しみ!」と大喜びし、お店の人にお礼を言って帰宅。そして2週間後、ペットショップからお迎えして、愛犬との生活開始。大型連休を丸々使って、家や家族に馴染ませました。

連休が終わりますと、1点、問題が発生します。昼食と夕食をあげる事です。子犬のうちは1日3食与えたいのです。日中、家に誰も居ないうえ、帰りが遅い日もあるので、何かしらの仕組みが必要です。しかし、これは4月の時点で【犬の飼い方ガイドブック】を熟読し、自動給餌装置を購入して対策済みなのです。この装置、ご飯を入れる所が4つ有り、蓋により隠れております。1つ目の蓋を12時にオープン、2つ目は18時にオープン、3つ目は・・・のように4つ各々を与える時間を別々にセットできます。更に、飼い主の声を録音・再生も可能なので、蓋がオープンする時に「ライキ、ごはんだよ~」という私の声が再生されます。 乾燥状態のドッグフードは未だ与えない方が良いと本に書いてあったので、水分でふやかしておくのですが、5月ともなると暑さで痛む可能性が有り。でも大丈夫、氷のうの収納スペースが有るのでご飯鉢は冷たく保たれるのです。

この装置により、朝は私がご飯を持っていき「ライキ、ごはんだよ~」と言って直接与え、昼と晩は自動給餌装置が梅田ボイスで「ライキ、ごはんだよ~」と言って給餌する日々の繰り返し。数週間後の休日の事、私は1日中家に居たので自動給餌装置は洗って台所で干してありました。正午になると台所に有る自動給餌装置からの「ライキ、ごはんだよ~」が聞こえ、ライキが大興奮。すごい喜びながら尻尾を振る姿に『おお、私の声を聞くだけで大喜びじゃないか。かわいいなぁ。』と私は喜んだものです。しかし、『録音・再生した私の声を本当に私の声と認識しているのか? 機械の動作音による、ただの条件反射か?』という疑問は有りました。ならば色々なヒトの声を録音して検証してみようかしらと計画した矢先【自動給餌装置をひっくり返した衝撃で装置のフタやご飯鉢をバラバラに分解し、床に散らばったフードを食べる。】という掟破りの荒技を編み出してしまい、目の前に置いたら即座にひっくり返してしまう事から、検証どころではなくお蔵入りとなりました。

ライキ、4歳半にて電話の声が分かる犬になる?

幼少期のライキの頭は黒いヘルメットみたいな色でしたが1年(1歳)経つと、茶色と白になりました。

私は夕食後にコタツ机で本を読んだりノートパソコンで作業をしております。ライキは、少し離れた所で骨型ガムを噛みながらノンビリしております。机の上の本・ノートパソコン・携帯電話等には全く無関心で、決して触ったりしません。私が寝転がってテレビを観始めると『今は近寄っても大丈夫だな』と判断するらしく、『遊んでちょうだい。』と寄ってきます。

時は過ぎて、昨年11月のお話(ライキ4歳半)。晩にコタツ机で作業をしていた時に、実家の母から私のスマホに電話がかかってきました。私は「両手がふさがっているからスピーカーから声が聞こえるハンズフリー通話のボタンを押しますね。」と言ってスマホを机の上に置き【スピーカー】というボタンをタッチ。母の声がスピーカーから聞こえた途端、ライキがコタツ机の上に飛び乗って来て、スマホを何度も覗き込んでいました。ひょっとしたら、長期出張時に面倒をみてくれる実家の母が来たと勘違いしたのかもしれません。それから数週間、ライキはスマホを置いてある所をチラリチラリと見て、常に置き場所を把握するようになりました。彼にとって、疑問が残る事件だったのかもしれません。

その1ヶ月後(昨年12月)。このお話を、ライキが子犬の時からお世話になっている獣医師 森岡先生(アニー動物病院 医院長/三重大学 医学部 微生物講座ご所属)にお話しましたところ「興味深いね。うちの病院には飼い主さんから預かっているワンちゃん達が居るよ。今度、飼い主さんから電話が有ったら受話器から電話の声を聞かせて反応を見てみよう。」と、梅田の疑問解決にご協力いただける事になりました。「それでは森岡先生から結果をいただいたら、三重大学の音の専門家の先生にもお見せしてみます。」という流れをお話しし、帰宅。

その1ヶ月後(今年1月)、森岡先生から「反応が無かった犬も居るけど、あそこにいる秋田犬は明らかに飼い主の声って分かっていて、電話を切った後もしばらくはしゃいでいたよ。今のところ猫は試した数か少ないからか反応した例はないね。いずれにしても詳しくは、もっと調査が必要だけどね。」と結果を教えてくださいました。この結果から私は『電話機を通すと音声の周波数の一部がカットされるが、飼い主の声質によってはその影響を受けない事もある?』と、イメージをしました。

その後、野呂先生(三重大学工学部ナノセンシング研究室 准教授)のお考えを伺いに行ってきました。野呂先生には、アトピー性皮膚炎の痒み度合いをボリボリという掻いた音で測定する技術の開発など、私が学生だった頃からずっとお世話になっております。弊社としても痒み測定装置の開発だけでなく、作図・画像判定ソフトの開発・測定用器具の開発などでも大変お世話になっております。

まず結論を先に書きますと「スマホのスピーカーから聞こえてくる実家のお母さんの声を、実家のお母さんとして認識しているかもしれないね。もっと検証が必要だから、断定できないですが。」との事です。

【注意:以下の情報は、資料・文献によって記載数値が違う事を留意してくださいと野呂先生から言われております。】 電話の音声は、会話を聞き取れるようにしているだけなので、音声はイマイチ(これで音楽を聴いたら音質が悪い)。とはいえ全ての音の波を情報に変換して電話線や電波に乗せる事は情報量が多くて色々と非効率的。よって人間本来の声は200~7000㎐(ヘルツ)で構成されているなか、電話は300~3400㎐のみ使用。つまり本来の声の一部の情報が削られている。

この削られる事によって声質が変化を受けやすい人も居るし、そうでない人もいる。だから電話を通すと別人みたいな声になるヒトが居て、犬も人と同じで電話を通すと違って聞こえているはず。ちなみに人間は20000㎐あたりまで聞こえ、犬は60000㎐あたりまで聞こえるかもと言われている事から、電話機の3400㎐以下の音声は犬にとって「電話の声は総じて低くて聞き辛い。」と思っているかもしれないね。

他にも犬が各個人を特定する方法が声・匂い・動作の特徴・身体の特徴など個体差があるかもしれない。普段の付き合い方も有るかもしれなくて、何か貰える時だけ飼い主の声に反応して寄ってくる犬も居れば、声が聞こえるだけで寄ってくるとか、手招きをしているのを見て反応とか色々有るため、それにより電話の声だけ聞いて反応するしないが分かれるのかもしれない。・・・というご説明をいただきました。

獣医師の森岡先生、音の専門家の野呂先生のご指導ご協力のおかげで、奥の深い世界の入り口をまた1つ知る事ができました。森岡先生、野呂先生、いつも私のヘンテコな好奇心による質問にもお答えいただき、誠にありがとうございます。これからも末永くご指導ご鞭撻いただけますと幸いでございます。

予告しておりました「エレキギター初挑戦(中編)」は次号お送りします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

042号 2013年 3月

■ 今回のテーマ

・片道3時間で梅田、登場。

・エレキギター初挑戦(中編)

先週は日曜のお話。駐車場から動物病院の建物までの距離を、犬用の運搬ゲージを両手で持ち上げながら「よいしょ、よいしょ」と運んでおりましたら、道ですれ違った女性に「お顔が可愛いですね」と言われてドキッとした機能食品研究所、梅田です。 『ああ、犬の事か・・・』と気付くまでの数秒間、照れていた自分がお恥ずかしい。

さて、先月号は犬の聴覚の話をお送りしました。皆様から「犬が聞く事が出来る音の高さの半分以下しかヒトは聞こえていない事に驚き。」「電話を通すと別人みたいな声になる理由が分かって良かった。」「うちの犬、家族と電話している時だけ電話の近くに寄ってくるよ。」「音の周波数って何だろうと思っていたので、知る事が出来てよかった。」「犬が『ヒトの電話の声は総じて低くて聞き辛い』と思っているのかもしれないという部分に納得。」というお言葉・お便りをいただきました。

4月11日(木)の三重大学内での茶話会(さわかい)の告知についても「その日、行きますよ。」「行きたいから日程を調節中。」「交通の乗り換え案内を見て知ったけど、東京駅から津駅まで3時間って意外と近いですね。」というお声を寄せていただきました。

皆様のコメント、とても嬉しいです。誠にありがとうございます。

片道3時間で梅田、登場。

『弊社や三重大での茶話会・技術セミナー』や『三重大にて試験統括医の先生を交えての打合せ』『臨床試験当日の現場視察』等で全国各地のお客様に三重県 津市にお越しいただく機会が多く有ります。今回は三重県津市への交通手段のお話です。

まずは三重県の場所です。

テレビ番組『シルシルミシル』や『月曜から夜ふかし』で興味深い特集をやっていたのを観ました。三重県にはJR東海とJR西日本の両方が乗り入れていて、国土交通省、気象庁、警察庁では東日本に分類。広辞苑、文部科学省、NTTは西。まっぷるでは東海・中部、るるぶでは近畿だそうです。 このように三重は、中部と近畿へのアクセスがしやすい位置に有ります。

津駅からはバスです

三重大学は津駅からバスで北へ6分の所にあります。

弊社は津駅から南へバスで6分のバス停『三重会館前』の目の前の建物です。 どちらも国道23号線沿いに位置しており、弊社から大学までバスで乗り換え無しの12分です。

名古屋駅から

名古屋駅から近鉄特急またはJR快速で48~54分。

津駅は近鉄とJRはホームが並んでおりますので、どちらに載っていただいても同じ所に着きます。

東京駅から

東京駅から名古屋は、皆さんご存じの通り新幹線で1時間40分。

N700系のぞみなら、最前列と窓際は電源コンセントが有るので携帯の充電が出来ます。私は『極小サイズの電源タップ』をカバンに入れております。自分が窓側に座っている時、通路側の方がデジタル機器を使われていたら「電源が必要ならおっしゃってくださいね。」と一言お伝えする事にしております。結構喜ばれます。

新幹線は名古屋駅のホームに着きましたら、乗り換えです。JRは乗り換えに徒歩5分、近鉄は連絡通路を使えば徒歩10分です。JRも近鉄も約50分で津駅に着きます。JRと近鉄のどちらにするかは、ホームからの近さと、発着時間を照らし合わせて取捨選択される方が多いそうです。

近鉄の連絡通路の場所ですが、新幹線から在来線への乗換改札を使い、JR在来線の通路を通って一番奥に有ります。初めてのかたは駅員さんに聞かれた方が確実です。新幹線の改札から外に出られてから近鉄の入り口を探すのはお勧めしません。5分は時間をロスします。

まとめますと、東京から名古屋が1時間40分、乗り換えで10分、名古屋から津まで50分です。津から弊社までバスを乗り換え含めて10分なので合計2時間50分で到着できますという事です。

新幹線の券とJR津駅までの切符を買われる時の注意点

JR名古屋駅からJR津駅までは『快速みえ』が乗り換え無しで便利です。それ以外の『快速』は亀山駅での乗り換えが必要です。

実は『快速みえ(乗り換え無しで津に着く)』と、『快速(亀山駅乗り換え)』は値段が違うのです。『快速みえ』は名古屋駅から津駅の区間内にある河原田駅(鈴鹿周辺)から津駅まで【伊勢鉄道】の路線を使っているので少し乗車賃が違います。

この文章を書きながら『9年前に新宿の自動券売機でJR津駅まで買えなくて驚いたなぁ。今はどうなんだろう?』という疑問が生じました。先ほどJR東海お客様センターに電話で伺いましたところ「今は東京や品川など関東圏内の駅の自動券売機で買われる時も『快速みえ、つまり伊勢鉄道の津』を選べるようになっていますよ。都合上、自動券売機では『快速みえ』の座席指定席までは購入できないですが、自由席は乗れますよ。」との事。この情報、これからは新幹線でいらっしゃるお客様にお伝えしようと思いました。

大阪駅や難波駅から。

大阪駅(同じ敷地内に梅田駅有り)から難波駅まで約20分、難波駅から津駅まで1時間30分~2時間。合計2時間半で到着できます。

どうでも良い話ですが、私は大学入学時に大阪市内に引っ越したのですが、地下鉄で初めて梅田駅のホームに降り立った時、不思議な感覚でした。その入学当初、先生から頻繁に「難波君」と呼び間違えられる事が有り、「地名で覚えて失敗したよ。」と聞いて納得。

空の便も、便利です。

陸路と来ましたら次は空路のお話です。中部国際空港(セントレア)の目の前から高速船が出ております。午前と18時以降は毎時1本、それ以外は2時間毎に出ており、約45分で津の港に到着です。津の港から津駅に向かうバスも出ておりますし、弊社の建物はバスや車で5分です。

片道3時間で梅田、登場。

これらのお話から私が東京や大阪に3時間以内に到着出来ている事がお分かりいただけたと思います。 4月11日(木)に三重大学内の弊社の研究室での茶話会(さわかい)、時間は3時間かかりますが交通の便は良いので「行ってみようかな、でも遠いかな?」と思われている方は、ぜひともご応募ください。列車の中で読書をしていたら、あっという間です。

 

機能食品研究所への交通アクセスの詳細(写真入り)は以下の通りです。
・〒514-0027 三重県津市大門7-15津センターパレス4F 詳細な交通手段はこちら
・〒514-8507 三重県津市栗真町屋町1577 三重大学 総合研究棟2 A棟4F 詳細な交通手段はこちら

エレキギター初挑戦(中編)

昨年、パソコン・PS3・Xbox360に本物のエレキギターを繋いで遊ぶソフト『ロックスミス』の日本語版が発売される事を知りました。方法は、ゲーム機やパソコンにゲームソフトのディスクを入れる。USBケーブルをゲーム機やパソコン側に挿し、そのケーブルのもう一方の端がエレキギターに差し込むプラグになっているので楽器本体に挿す。エレキギターは世の中に出回っている物ほとんど使えるとの事。もうそれだけでギター演奏が出来るらしいのです。ゲーム用にアレンジされた譜面を見ながら、画面上に流れてくるマーカーに沿って弦を指で押さえておき、流れて来たマーカーが手元のライン上に重なった瞬間にジャーンと弦を弾く。収録曲は有名な曲ばかり。インターネット上で、こんな感じの説明ビデオを観ながら「すごい楽しそう。エレキギターを全く触った事が無いけど、チャレンジしてみよう。」と決定。

まずはゲームソフト(楽器とゲーム機を繋ぐUSBケーブル付)をネットで予約。次に楽器探しです。楽器屋さんに行く事も考えましたが、ネットでノンビリと探してみようという事に。探してみるとカッコイイものから美しいものまで数多く取り揃えられています。高価な買い物なので、よく分かっていない状態で「えいやっ」と購入し、後で「こちらを選んでおけば良かった。」と後悔するのは避けたいところ。

よって、まずは入門セットを買って練習しようと、約1万7千円で『エレキギター本体』『ソフトケース(持ち運び用)』『アンプ(音がでるスピーカー)』『シールド(ギターとアンプを繋げるケーブル)』『予備のシールド』『ストラップ(立って弾く時に肩にひっかける)』『ピック(弦を弾く物)』『ピックケース(ピックの収納)』『教則本』『教則DVD』『譜面台』『チューナー(調弦用)』『縦置きスタンド』『予備の弦』『イヤホン』『クロス(掃除用)』『ポリッシュ(本体のケア)』『スライドムーブ(弦のケア)』『ポイントクリーナー(機器接続部分のケア)』『ストリングワインダー(弦を巻く道具)』『ハーモニカ(オマケ)』がセットになったものを購入。

こうしてエレキギター初挑戦が始まりました。(後編へ続く)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

043号 2013年 4月

■ 今回のテーマ

・浜参宮(はまさんぐう)に参加させていただきました。

・お客様のお声で進化する茶話会。

2004年4月に起業しまして、ちょうど9年経ちました機能食品研究所の梅田です。皆様にご愛顧いただきましたおかげで9年間、ヒト試験を通じて皆様の開発のお手伝いをさせていただく事ができました。これからも、お客様のご希望とお気持ちをしっかり伺い、満足度の高い成果物を提出できるよう努力いたします。

さて、先月号は三重県津市から東京も大阪も3時間で行ける事と、エレキギターの入門セットを買いましたというお話をお送りしました。皆様から「三重県が意外と近いのが分かりました。これなら気軽に試験会場の視察に行けますね。」「新幹線の座席の電源コンセントをタップで増やして隣の方に勧めるって良いですね。」「中部国際空港セントレアから船とバスで1時間って便利ですね。」「ギターの入門セット、私も買おうかなと思いました。」というお言葉・お便りをいただきました。皆様に、こうやってお言葉をいただけますこと、とても嬉しいです。

浜参宮に参加させていただきました。

4月7日(日)、浜参宮(はまさんぐう)に参加させていただきました。

20年に1度の建て替え行事、式年遷宮(しきねんせんぐう)

伊勢神宮のお社などを20年毎に建て直す行事がありまして、これを式年遷宮と言います。間違えた事を書いてしまうといけないので、インターネット上の百科事典【ウィキペディア】より転載しますと『神宮では、原則として20年ごとに、内宮(皇大神宮)・外宮(豊受大神宮)の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替えて神座を遷す。このとき、宝殿外幣殿、鳥居、御垣、御饌殿など計65棟の殿舎のほか、装束・神宝、宇治橋なども造り替えられる。』との事。

妻の実家が伊勢神宮の近くにあるご縁で、この式年遷宮にまつわる様々な行事に参加させていただいております。

全国から材木が集まってくる御木曳(おきひき)

お社などを造り替えるとなると材木が必要となります。そのために全国各地から材木が集まって来まして、陸路は木で作った台車に乗せてヒトが引っ張り、水路は水に浮かべて縄でヒトが引っ張って運搬します。私は6年前、伊勢神宮の内宮に繋がる五十鈴川に浮かべた木を引っ張る『内宮領・川曳』に参加させていただきました。川といってもその時は水位が低く、ヒザ下のみが濡れる程度でした。危険な水位・水流の場合は安全面に配慮して数週間ほど延期されるそうです。

正殿に白い石を奉献するお白石持ち(おしらいしもち)

今から3~4ヶ月後の話ですが、7月に伊勢神宮の内宮(ないくう)、8月に外宮(げくう)での白い石を奉献する行事も参加予定です。石は地面に敷き詰められるそうです。未だこの目で拝見した事が無いのでネットで得た知識ですが、石の種類は「石英系白石」といわれ、三重県を流れる宮川流域に有るそうです。水晶のように少し透明感のある石肌を持つのが特徴。この白石持ちの前に身体を清める行事への参加が必要という事で、それが今回のテーマである浜参宮(はまさんぐう)なのです。

身体を清める浜参宮

4月6日(土)、妻の実家(伊勢市)にて「明日が楽しみだなぁ」と窓の外を見ると、ものすごい大雨。春なのに台風のような大荒れ。翌日の朝、雨がやんでいたので「おお、すごいラッキー」と感動しながら家を出まして、徒歩3分後に土砂降りに遭遇。こんな事もあろうかと傘を持参していて大正解。

土砂降りのなか、集合場所である猿田彦神社まで徒歩15分で到着し、待つ事20分、お迎えのマイクロバスが到着し、浜参宮の会場まで20分の道のりを10台編成で移動。1台40人乗れるとして掛ける10なので400名が向かっているという計算になります。大人数なのです。

会場となる二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)から徒歩10分のところにある公民館を出発点として、ハッピ姿で行列を組んで歩きます。そして皆で『木遣り歌(きやりうた)』を歌いながら歩くのです。

みなさん「20年ぶりだ、懐かしいなぁ」と言って歌っていましたが、三重に来て10年強の私にとって初耳の歌だったので「♪よぉ~いとこぉ、よいとこせぇ~」というサビらしき部分のみ歌いながら歩きました。

街並みを抜け、海沿いを歩いていると夫婦岩(めおといわ)とカエルの石像が見えて来まして、そこが目的地である二見興玉神社なのです。

お社に到着し、そこで神主さんにおはらいをしていただいた後、行きとは違う道を行列は組まずバラバラに歩きながら公民館へ。ふと、行きに通った道を遠巻きに見ると我々とは違うハッピの柄の方々が行列を組んで歩いている姿が。ああ、人数が多いから次から次へと色々な地区・団体の皆さんがお清めをしていただくのねと納得。(春~初夏の毎週末に実施されているそうです。)

帰ってきてから、Facebookに夫婦岩とカエルの石像をバックに撮影した写真をアップしましたら、『良いね』というボタンを押してくださった人数が自己最高を記録。ハッピ、似合っていますねというコメントを2名からいただき、とても嬉しい梅田。そういえば服装が似合っていると言われたのって、人生を振り返ってみますと剣道着・柔道着・作務衣・ハッピを着ている時のみで、洋服で言われた記憶がございません。    これからも和風な感じで、人生を歩もうと思います。

お客様のお声で進化する茶話会(さわかい)。

4月11日(木)に三重大学内で行いました「ヒト試験企画から学会発表までの工程を たった90分 で疑似体験できる茶話会(技術説明会・セミナー)」にご参加いただきました皆様、ありがとうございました。また、「4月頭は新年度で忙しいため、別の機会があれば参加しますね。」とご連絡くださった複数の皆様、ありがとうございました。皆様から具体的なお声・お考えをいただけるおかげで『4月頭はイベントに適さないから、これからは避けよう』と気づく事が出来ました。

今回の目的は内科・皮膚科試験の測定項目の説明及び、ヒト試験企画から学会発表までの工程をたった90分で疑似体験していただく事でした。お客様が将来、ヒト試験に関する何かをされる時に「必要な情報・手順・材料・注意点は大まかに聞いた記憶がある。」と思い出していただければと思い、以下の①~⑦の『ヒト試験成功への7つのステップ』をご説明するための36枚のスライドを準備し、実施いたしました。

『ヒト試験成功への7つのステップ』とは以下の①から⑦まで順を追って実施し、ステップアップしていきましょうという内容です。ご興味いただけた方は、梅田までお知らせください。資料をお送りいたします。

① インターネットで機能性情報を収集

② 動物試験で機能性・効能効果・安全性を証明

③ ①~②の結果を論文投稿・学会発表

④ 探索的なヒト試験

⑤ ①~④の結果を論文投稿・学会発表

⑥ マスコミ発表

⑦ 中・大規模なヒト試験

この『7つのステップ』を90分間かけてお話しました後、次は30分間かけて皮膚測定機器のデモンストレーションをいたしました。

顔全体の写真をとってシミなどの自動解析をするものや、保湿量、水分蒸散量を測定するものなど、希望される方には実際に体験していただきました。ご自身の測定データを欲しいとご要望いただきました方には後日お渡しするお約束をし、会自体は完了。

会自体は昨年と同じ時間(90分+30分 = 120分)で完了しましたが、昨年4月に実施しました時に「もっと長い時間、居たかった。」というお声をいただいていたので、今年はその後の時間を1時間空けておきまして、大正解。皆さんの前で挙手してではなく、個別でご質問される内容をお持ちのお客様とじっくりとお話をする事が出来ました。

お越しいただいた方々に、感想を伺いましたところ以下のようなコメントをいただきました(掲載のご許可をいただいてあります。)。『大部分を(計画書~報告)おまかせできるとのことですので、かまえずに試験ができるように思いました。(Y社T・O様)』 『程度と頻度が良く考慮されており、実に具体的で現実的な話だったので良く分かりました。ありがとうございます。(M社K・M様)』『ありがとうございました。私の仕事に使えそうな物がありましたら、又、教えてください。(A社M・M様)』など、お褒めのお言葉を頂戴し、嬉しい気持ちと同時に『これからもお役に立てるように更に努力しよう。』という気持ちを胸に会場を後にしました。

これからもお客様からいただけるお言葉・ご意見を大切に受け止め、更なるサービスの向上を目指しますので、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

044号 2013年 5月

■ 今回のテーマ
・全国どこでも梅田が参上。
・ オリジナルのキャラクター作成。

晩に自宅の風呂場で湯船に浸かって鼻歌を歌っていたら、近所の犬たちに「キューン」「クゥーン」と共鳴された梅田です。これは近所迷惑だと思い、鼻歌を封印。 また、早朝に自宅のトイレで大音量のオナラをした時、彼らが一斉に「ワンワン」鳴き出したので、オナラも封印。いずれの時も我が家のビーグル犬は我関せずと寝ていたそうです。

先月号は浜参宮(はまさんぐう)と茶話会(さわかい)のお話でした。

浜参宮について「今年は式年遷宮ですね、何となくしか知らなかったので参考になりました。」「お伊勢さん参り、したくなりました。」「伊勢神宮に観光に行こうと決めました。」「Facebookをされているのですね、お友達申請しますね。」とコメントいただきました、ありがとうございます。お友達申請も、とても嬉しいです。

茶話会について「回を重ねるたびに内容が進化しているのが分かります。」「『ヒト試験成功への7つのステップ』の資料、欲しいので郵送してくれませんか?」というコメント、ありがとうございました。資料は郵送・持参させていただきました。

全国どこでも梅田が参上。

新年度開始などの兼ね合いでしょうか、毎年4~7月は「ちょっと聞きたい事があるけど?」というお問い合わせ数が増えます。そういう時には、先に数分ほどお電話で少しお話を伺った後、お客様の所に訪問させていただく事にしております。

私の場合、同じ10分お話するのでも、お電話での10分よりも対面での10分の方がお客様の細かいご要望まで伺えるような気がしております。Skype(スカイプ)というテレビ電話や、大人数で同時に話せる電話会議など色々試してみましたが、あくまで私の場合ですが、ご訪問した方が一番良いのではと思っております。

先日、お客様から「梅田さん、今年3月号の機能食品通信で三重から東京は3時間というのは分かりました。あとは週に2~3日は営業マンとしてお客様の所に梅田さんが訪問している事を機能食品通信で書かれては?現場を知っている研究者の梅田さんが、いつでもお客様の所にフットワーク軽く参上できますというのは、とても心強い事ですよ。」とアドバイスをいただきました。アドバイス、ありがとうございます(お褒めいただき、照れてしまいます。)。

臨床試験の繁忙期は、試験実施に精神集中をしておりますので頻度が減りますが、通常は週に2~3日の頻度で、梅田がお客様の所に訪問させていただいております。臨床試験の測定は原則として土日に行っておりますので、臨床試験の実施現場を離れる事は有りません。

これらの軽いフットワークを可能にするのは『津駅(三重県)で始発の電車に乗れば朝8時半に東京駅到着が可能。』『21時20分東京駅発の新幹線に乗れば津駅に帰れる。』『中部国際空港まで1時間程度なので、全国どこでも速やかに移動可能。』という『意外と交通の便が良い』事が一番の理由です。

皆様、梅田に何かご質問がございます時はお気軽に「来てよ。」とお知らせください。全国どこでもフットワーク軽く参上いたします。

オリジナルキャラクター作成。

2年前、100円ショップで「熱で縮むプラ板」を発見。

皆さん、プラ板(プラスチックの板)に油性マジックで絵を書いて、熱で縮めるグッズをご存知でしょうか?

2年前に100円ショップで発見しまして、『懐かしいなぁ、子供の頃に町民図書館の文化祭で毎年自作キーホルダーを作ったな。』と思い出に浸りながら購入。さっそく自宅に持ち帰り、透明なプラ板に油性マジックでキュキュキュと絵を描きました。下書きも無しに書いた猫の絵は、猫だか何だか分からない生物、『せいぶつ』というか『ナマモノ』というかファンタジーな珍獣。これはいかんと、スケッチブックに色鉛筆で下書きを書いてから、透明なプラ板を上に乗せてキュキュキュと油性マジックでなぞり、キュキューキュキューっと色をベタ塗りして猫の絵が完成。次は書類用の穴あけパンチでキーホルダー用の穴を1つ空けてから、絵より少し大きめにハサミでチョキチョキと切る。それをオーブントースターで軽く熱し、縮んで少し反り返ったそれを取り出したら机上で本などを使ってプレスして平らにします。穴にキーチェーンを通し、キーホルダーが完成。 出来上がったキーホルダーは、油性マジックの塗りムラが有ったりと、色々と改善が必要なものだったので『将来、これを量産するには、どうすべきか。』など数日ほど考えを巡らせて、この取り組みは完了。

今年、ネットで「プリンタ印刷対応の商品」を発見。

猫キーホルダー作成から2年経った今年の頭、ネットで文房具を見ていた時に、何かの拍子にプラ板が目に飛び込んで来ました。

『手書きで書くのは量産が大変。プリンタで印刷出来たら塗りムラも無いし・・・。』という、2年前に至った結論を思い出しました。

熱転写のレーザープリンタの場合は熱でプラスチックが変形する恐れがあるから、有るとしたらインクジェット用だろうなと思って探してみたら、大正解。 少しウキウキしながら、さっそく購入。

まずはデジタルで絵を書きます。

先ずはパソコン上で絵を描きます。私のパソコンの画像フォルダを見ると、機能食品通信 今年2月号の挿絵で書いた愛犬【ライキ(ビーグル犬)】が目に入りました。これを着色してみようと思い、マウスやトラックパッドで入念になぞるのですが、慣れないからか上手くいきません。そういえば10年ぐらい前に趣味で買ったペンタブレット(ペン型マウス)が自宅に有る事を思い出し、押し入れから取り出しました。しかし残念ながら既に故障しておりまして、しぶしぶトラックパッドを指でチョビチョビとなぞりながら入念に色を付けする事に。次はキャラクター名を考えました。小さい方は生後数ヶ月の頃のライキ君なのでベビーライキ、大きい方は成犬になったライキ君なのでオトナライキはどうだろうかと思いましたが、何だかしっくり来ません。その時にブルーレイで観ていた海外SFドラマ『謎の円盤UFO』で出てくる戦闘機【スカイ・ワン】からヒントを得て、ビーグル・ワン、ビーグル・ツーと命名。

オーブントースターで熱をかけます。

インクジェットプリンタで印刷をし、穴を空けてからオーブントースターで熱する事10秒前後で5分の1ぐらいの面積に縮みます。逆に厚さは増して頑丈になります。

色落ち対策。

次は水を入れた紙コップに入れてみました。耐水性を見るためです。見事に色が落ちました。これは不味いと思い、知人に「ニスでも塗りますさ。」と話したら「ラッカーコートだね。」と返答が。ああ、ニスじゃなくてラッカーコートって言うのねと、ネットで見ていたらすごく懐かしいスプレー缶の画像が。高校時代に模型を組み立てた時に友人の勧めで買った商品と全く同一。さっそくその友人に「ラッカーコートでお勧めって有る? あれから20年以上経っているから、改めて質問。」と聞いたら、前と同じのを買って大丈夫よとの事。あと水性と油性が有るから、今回の場合は水性のラッカーコートを買おうねというアドバイスも。

鈴2つと、ヒモを付けて完成。

ラッカーコートにより色落ち問題を解決したので、あとは鈴2つとヒモを付けて完成なのです。鈴2つというのは私のこだわりでして、1つよりも2つの方がチリンチリンと大きく鳴るので紛失するリスクが減ります。試しにバザーに出してみたところ1ヶ月で6つ売れました。

鈴2つ付きのUSBメモリを仕事の納品時に持参する梅田。

話はすっかり変わり、仕事の現場に移ります。

3月某日、明日は臨床試験の試験結果の納品日。製本物の他に、データ入りUSBメモリ(鈴2つ付き)をスーツの内ポケットに入れ、ボタンをしっかりかけて持参するのですが、ふとビーグル・ワンの鈴2つ付き根付けを付けてみてはと思った梅田。 翌朝の5時、自宅で身支度をしながら「いやいや、これは仕事だぞ。真剣なデータ入りのUSBメモリに、このキャラクターは失礼だろう。」と我に返り、急いでプラ板部分のみ外して家を出発。   あの時、我に帰らなかったらと思うと冷や汗が。

納品についての詳細につきましては『臨床試験の受託> 報告書の完成』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

045号 2013年 6月

■ 今回のテーマ

・ 実はそれ、ぜんぶ三重なんです!

なるべく机上に書類を置かないのは『扇風機で書類が飛ぶのを防ぐため』という梅田です。机上にはPCのモニターが4つ並んでおり、デジタル化した資料を右に左に表示させて黙々と仕事をしております。

多数のお客様から「インターフェックスジャパン(展示会 7月10~12日 東京ビックサイト)の招待券、ありがとう。」とお便りいただきました、ありがとうございます。さて、先月号は『週に2~3日、梅田が営業マンとして出張している事』と『プリンタ印刷対応のプラ板でキーホルダーを作成』というお話でした。「(週に2~3日の)その話、知れて良かった。東京に来てというお願いがしやすくなった。」「プラ板、さっそく買ってみました。子供が大喜び。」「ビーグル・ワン、ツーと来たらスリーも居るんですか?」というコメント、ありがとうございました。はい、スリーも居ります。

実はそれ、ぜんぶ三重なんです!

今年の4月号に浜参宮(はまさんぐう)という、伊勢神宮の式年遷宮(しきねんせんぐう)行事に関する行事のお話を書きました。その後、多数のお客様から「式年遷宮が有る今年、三重観光したいものです。」というお話をたくさんいただきました。

先日、三重県庁に行った時に素敵なポスターを見付けました。

「おお、これは皆さんにお見せしたい。」と思い、三重県観光キャンペーン推進協議会さまにその旨お話しましたところ、機能食品通信と弊社ホームページ上のバックナンバー内にポスターのデザインを掲載するご許可をいただけました。今月号は、このデザインを12時の方向から時計回りで説明しながら三重の魅力についてお話させていただきます。

伊勢神宮

伊勢神宮では20年に1度の建て替え行事、式年遷宮という伊勢神宮のお社などを20年毎に建て直す行事があります。それが今年なのです。間違えた事を書いてしまうといけないので、インターネット上の百科事典【ウィキペディア】より転載しますと『神宮では、原則として20年ごとに、内宮(皇大神宮)・外宮(豊受大神宮)の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替えて神座を遷す。このとき、宝殿外幣殿、鳥居、御垣、御饌殿など計65棟の殿舎のほか、装束・神宝、宇治橋なども造り替えられる。』とのこと。

熊野古道・伊勢路

これもまたウィキペディアの情報ですが、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと通じる参詣道の総称。紀伊半島に位置し、道は三重県、奈良県、和歌山県、大阪府に跨るとの事。

その中でも伊勢路とは、伊勢国・伊勢神宮から熊野三山へ通じるものを指すそうです。8年ぐらい前に、歩いた事が有るのですが風景が美しすぎて息を飲んだ記憶があります。なお三重県熊野市には『三重県立熊野古道センター』という施設が有ります。そこのホームページをご覧戴くと分かるのですが、内容盛りだくさんで評判です。

忍者

伊賀流忍者の発祥地は、三重県伊賀市・名張市です。たまに、地元のニュースで手裏剣を投げて的に当てるイベントを見かけます。先ほどネットで調べたところ、第五回 手裏剣打選手権大会(主催:伊賀上野観光協会・伊賀流忍者博物館 後援:伊賀市)」というイベントを発見。今年の6~9月に大阪・愛知・京都・伊賀・九州・東京・静岡で予選があり、10月に本戦だそうです。 伊賀流忍者博物館と伊賀上野観光協会のホームページを見ますと、様々な展示やイベント盛りだくさんで、これは行かねばと胸が高鳴りました。

伊勢えび

美味しいお店がたくさんあるので、ぜひお楽しみください。

真珠

皆さんご存じのとおり真珠の養殖は三重県発祥です。うどん屋を経営しながら、10年以上の試行錯誤のうえ養殖に成功されたというお話を聞いて、ジーンと来ました。

海女(あま)さん

伊勢志摩観光協会さんが、海女小屋体験施設を運営されています。海女さんから体験談を聞けたり、海の幸などを焼いてくださるそうです。ネットの申込ページによりますと完全予約制との事。

松阪牛・伊賀牛

前に東京のかたから読み方を聞かれた事があるので調べてみました。松阪牛協議会様によると「特に『まつさかうし』『まつさかぎゅう』のどちらと決まってはいない。ただ、『まつさか』は市町村合併で『まつざか』とは呼ばくなりました。」、伊賀産肉牛生産振興協議会様によると「決まりは無いけど生きている牛は『いがうし』、お肉になると『いがぎゅう』と呼ぶのが一般的。」との事。

レジャー施設(ジェットコースタの絵)

ネットで調べてみますと、ナガシマスパーランド、なばなの里、鈴鹿サーキット、志摩スペイン村、伊勢安土桃山文化村(旧名:伊勢戦国時代村)、鳥羽水族館、志摩マリンランド、合歓の郷、伊賀の里モクモク手作りファームなど書き切れないほどのレジャー施設がヒットします。

友人・知人が三重に来たら一緒に楽しめる所が山ほどある事を再認識でき、何だか嬉しくなってきました。

モータースポーツ(チェッカーフラッグの絵)

モータースポーツが盛んな三重県に住んでいるからか、車・バイクのレースの選手・整備・報道・カメラマンをされている知人の方々から色々なお話を聞かせていただく事があります。コースで集中力を持続させるための工夫、限られた時間で整備する時の心構え、実況をする時に気を付ける事、撮影する時に待ち構える場所の決めかた・シャッターチャンスを狙いかたなど、聞いていてワクワクする事ばかりです。

数年前、一度は、あの鈴鹿サーキットのコースで走ってみたいなと思っておりましたところ、F1や鈴鹿8耐などのビックレースが開催される国際レーシングコースをゴーカートで走れると知り行ってきました(開催スケジュールをネットで確認する事必須)。最高速度30km/時のゴーカートで小学5年生以上が運転できます。風が気持ちいい、テレビ中継の車載カメラのあの風景です。実在の選手・レース漫画・アニメの登場人物が見ているあの視界を体験しているのだと思うと興奮が止まりませんでした。この文章を書きながら、また行こうとウズウズしてきました。聞いた話ですと、日によってはマラソンで走る事が出来る大会が有ったり、自家用車で走る事ができる大会とかも有るそうです。機会が有れば参加したいと思っています。

温泉

ネットで検索すると、数多くヒットします。さるびの温泉(伊賀市)、榊原温泉(津市)、鳥羽温泉郷(鳥羽市)、湯の山温泉(四日市)、東紀州の温泉(熊野市、伊勢市など)、長島温泉ゆあみの島(桑名市)片岡温泉(菰野(こもの)町)、島ヶ原温泉やぶっちゃ(伊賀市)、鈴鹿天然温泉花しょうぶ(鈴鹿市)、マツサカ温泉熊野の郷(松阪市)など、さまざまな場所に有ります。

弊社が有る津市に榊原温泉が有るのですが、近鉄電車で横を通ると巨大な自由の女神・ミロのビーナス・観音様らしき像が立っている「ルーブル彫刻美術館」が見えます。中には入った事が無いのですが、私の周りに熱烈なファンがたくさん居るので、いつかは行ってみようと思っております。

夫婦(めおと)岩

4月号の浜参宮(はまさんぐう)の記事に出てきました二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)に有る夫婦岩です。

これでポスターのご紹介は終わりです。三重に観光に行かれる計画を立てられる時は、この号の事を思い出していただけますと嬉しいです。

今後の号では、本日ご紹介した各々の体験談をお送りできればと思っております。まずは8月号で伊勢神宮の式年遷宮行事(お白石持ち)の体験談を予定しております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

046号 2013年 7月

■ 今回のテーマ

・ 展示会の裏舞台、お見せします。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号の『実はそれ、ぜんぶ三重なんです!』というポスターに関する記事に「三重に興味がわきました。」「今年の夏は三重県に観光に行こうと思います。」というコメント、他にも「展示会、行きますね。」「暑いので熱中症に気を付けてね。」のような展示会関連やお心遣いのお便りを多数お寄せいただきました。ありがとうございます、とても嬉しいです。

展示会の舞台裏、お見せします。

7月10日(水)~12日(金)の3日間、東京ビックサイトでの展示会「インターフェックス ジャパン」に出展いたしました。今年も数多くの方々にお立ち寄りいただけました事、とても嬉しいです。

そして8年連続で共同出展をしてくださいました万協製薬株式会社様(外用剤の受託製造をされています。)には、今年も数多くのお知り合いをご紹介していただきましたこと、誠にありがとうございました。今月号は、その舞台裏のお話です。

ビデオの音楽【会期5日前】

会場の通路は、東京駅の構内のごとく、来場者さんはサササーッと通り過ぎます。弊社はブースの前で立ち止まっていただく『きっかけ作り』のためにビデオを用いておりまして、その改良を行いました。昨年に作成したビデオの編集ファイルを開き、この1年で撮りためていた写真の中から、これだと思うものと入れ替え。テロップの言葉はシンプルな内容に修正。そして次は音楽です。今回はTVドラマ版「孤独のグルメ」のサウンドトラックの音楽を使わせていただきました。

「孤独のグルメ」の漫画版については、機能食品通信14号(2010年11月 )にてご紹介しました通り、スーツ姿の主人公の男性が、見知らぬ飲食店に入る漫画です。どの話も、まず始めに入るお店を探し、メニューや周りのお客さんの食べているものを見ながら何を注文するかを考え、注文したものを「うまい」と食べるという流れです。私はこの漫画を読んでからというもの、お店でのメニュー選びが更に楽しくなりました。

そしてその漫画のTVドラマ版が2012年1月から始まりまして、今年7月からはシーズン3(第3期)が放送中です。昨年のインターフェックスジャパンの直後、ネット上の報道記事で原作者の久住昌之先生が「『孤独のグルメ オリジナルサウンドトラック』はJASRAC登録無し。全曲著作権フリーです。映像演劇宣伝等にどうぞお使いください。コピーして演奏してYouTubeにでもなんでもあげてください。でもその際ボクに一本メールくれたら嬉しい。」とTwitterで発表されたという内容を読み、この1年間ずっと「ぜひ2013年の展示会で使用させていただきたい。」と決めていたのです。勇気を振り絞り、Facebookで原作者の久住先生にメッセージ(ファンレター)を送りましたところ、「良いですよ。」とご快諾いただけました。大好きな漫画の原作者の先生からお返事いただけた事が嬉しくて、天にも昇る気持ちでした。(この文章の掲載も、久住先生のご許可をいただいてあります。)

荷物を発送する。【会期4日前】

展示会会場に、『ブースの壁に飾るタペストリー』『配布するチラシ・パンフレット』『DVDビデオの再生機』『テレビ』を発送します。

度重なる発送でボロボロになったテレビの箱をガムテープで補強しながら、数年前を思い出しました。7~8年前はブースの前で「食品・化粧品・ヘルスケア用品のヒト試験・臨床試験やっています。」と呼び込みの発声をしながらチラシを配っておりました。発声部分を自動化しようと思い、6年前(2008年)にビデオを自作。その後、お客様とブース内の机でお話をしている時、つまり私がチラシ配りをしていない時の方がビデオの前に人が集まる事を知り、チラシ配りを止めました。弊社の場合ですが、ちょっとチラシだけ持って行きたいという方々にとって、私が居ると『他にも色々なブースを観たいから、話しかけられたくないなぁ。』と思われるのかもしれません。色々と聞きたいかたは、お客様から話しかけてくださるので、良い意味でじっと待つ作戦にしました。

設営をする【会期1日前】

会期は毎年水・木・金曜なので、火曜日の午後は東京ビックサイト内でのブース設営です。先ずは、周りのブースの方々にご挨拶をしてまわります。その後、慣れた手つきで万協製薬のスタッフさんと荷物の開梱・壁にパネル&タペストリーを掲示・テレビ&ビデオ設置・展示物を行います。最後に通路を歩いて見え方をチェックし、清掃をして完了。

朝の梅田・晩の梅田【会期中】

朝10時から開場なのですが、私は原則として8時台にはブース内に居ります。その時間は東京ビックサイト内のコンビニが空いているのです。時間に追われる事なく『水3本』と『おにぎり4つ(朝食&昼食用)』を購入し、ひっそりと静まりかえった自社ブース内にてノートパソコンで仕事をしながら『おにぎり2個』をモクモクと頬張ります。開場30分前頃になりましたら、ブース内の2つのビデオの再生を開始(弊社ビデオ&万協製薬様ビデオ)。その頃になるとブース出展をされている会社さんが「はじめまして。御社は臨床試験されているのですね。チラシ貰いますね。」「今年も会いましたね。お元気でしたか?」「10時になると持ち場を離れられないから、今のうちにご挨拶をば。」とお声がけしてくださったりと、賑やかになります。また、初日・2日目の閉場後30分間も出展社さんが帰りがけに寄ってくださるので、私は早めに来て遅く帰る事にしております。

昼の梅田【会期中】

お立ち寄りくださる方々は、色々な目的が有りますので、どの方にもスムーズにお応え出来るように準備して待ち構えております。

具体的に、どんなお話が多かったかという例をご紹介いたします。【「急いでいるのでチラシだけ欲しい。」→チラシと名刺をお渡しします。】【「少し話を聞きたい」→立ち話でヒアリングします。】【「もう少し話を聞きたい」→ブース内の机で冷たいお茶を飲んでいただきながらお話します。】【「一度、来てくれない?」→ご訪問のお約束をします。】【「医薬品の評価が出来る所を知りたい。」→弊社と提携していただいている『みえ治験医療ネット様』のパンフレットをお渡しします。】【三重県のメディカルバレー構想・ライフイノベーション総合特区について知りたい→該当するパンフレットをお渡しし、三重県庁様が出されているブースの場所をご説明。】【「動物試験が出来るところを知りたい。」→動物試験の概要説明と動物試験会社(日本バイオリサーチセンター様)の連絡先が載っている機能食品通信20号を手渡しします。】

このように、みなさんの貴重なお時間を無駄にしないように、入念な準備をしておりますため「サッと聞けてよかった。」「的確な資料を即座に貰えて良かった。」等、お褒めのお言葉をいただきました。

来年のブース場所の確保【会期2日目】

開場入り口付近には、来年のブース出展の申込窓口が有ります。ああ、毎年有りますなと思いながら見ていたら、今年は壁に巨大な会場配置図が貼ってあって、その場で場所を決定出来る様子。まさに早い者勝ち。

その事を共同出展していただいている万協製薬 松浦社長にお伝えしたところ「すぐ申し込もう。梅田君、先に行って場所を押さえて来てくれるかい?」とご提案いただき、さっそく人通りが多そうな角を仮確保。仮確保した場所を関係者の方々に明確にお伝えするために会場配置図を指さして写真撮影する梅田。公平性を期すために窓口まで行って申し込んでの確保確定である事を松浦社長にお伝えしましたところ、走って駆けつけてくださり契約書完了。

申込窓口から自社ブースへと走って戻る最中、松浦社長に「お忙しいなか、ご足労をおかけいただき、ありがとうございました。即座に対応いただけて嬉しいです。」とお礼を述べましたところ、「時間をかけるべきは教育。教育は時間をかけるべきだと思う。それ以外の事は、直ぐ決められる事は直ぐ決めれば良いと思ってるよ。」と笑顔でおっしゃっていました。

最終日の晩、撤収作業を終えて宅配会社さんに荷物を引き渡し、さて帰ろうと歩き始めて何となく来年の会場配置図を見たら『ほぼ満杯』。

直ぐに決められる事は直ぐに決める事の重要性を実感しました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

047号 2013年 8月

■ 今回のテーマ

・ 伊勢神宮のお白石持行事での梅田。

風呂上がりの脱衣所での扇風機にあたる秒数を見誤る梅田です。涼しくて気持ち良い時に身体を拭き始めれば良いのに、あと数秒それを味わおうと思っていうちに寒気が走ります。欲張りはダメですね。

先月号の『展示会の舞台裏、お見せします』という記事に「準備からの事が書かれていて、梅田さんのお客様への配慮が凄く感じられました。」「来年も出展されるとのこと。是非伺わせていただきます。」「タイトル通り、この通信を読めば展示の一から十まで良く分かります。また、展示会に臨まれる梅田さんの姿勢も読者は理解されることと思います。」等、数多くのお便りをお寄せいただきました。ありがとうございます。とても嬉しいです。

伊勢神宮のお白石持行事での梅田。

伊勢神宮のお社などを20年毎に建て直す行事がありまして、これを式年遷宮(しきねんせんぐう)と言います。間違えた事を書いてしまうといけないので、インターネット上の百科事典【ウィキペディア】より転載しますと『神宮では、原則として20年ごとに、内宮(皇大神宮)・外宮(豊受大神宮)の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替えて神座を遷す。このとき、宝殿外幣殿、鳥居、御垣、御饌殿など計65棟の殿舎のほか、装束・神宝、宇治橋なども造り替えられる。』との事です。

正殿に白い石を奉献するお白石持(おしらいしもち)

7月に伊勢神宮の内宮(ないくう)、8月に外宮(げくう)にて白い石を奉献する行事に参加させていただきました。

実施日は居住地域などにより違います。正殿の中には普段は立ち入る事が出来ないので、貴重な体験です。石の種類は「石英系白石」といわれ、三重県を流れる宮川流域にて採取されます。

今月号は、この行事の参加体験談です。

水の抵抗との戦い、内宮のお白石持

7月26日、内宮のお白石持に参加させていただきました。

参加前に聞いた話によると、予め別の行事にて白色の石が準備されているとの事。その石を載せた木製の船(ソリ)を綱で引っ張って移動。内宮の敷地内に到着し、石を受け取って正殿にて地面に設置する流れ。

その話を聞いて思い出したのは伊勢神宮の式年遷宮の『御木曳(おきひき)』という行事。お社などを造り替える時の材木が全国各地から材木が集まって来まして、陸路は木で作った台車に乗せて人々の手で縄を引っ張って運搬し、水路は水に浮かべて同様に運搬します。私は6年前に【内宮に繋がる五十鈴川に浮かべた木を引っ張る『内宮領・川曳』】に参加させていただきました。川といってもその時は水位が低く、ヒザ下のみが濡れる程度でした。

お白石持行事の当日朝6時、妻の実家のリビングでお茶を飲みながら予定表を見ると、妻の実家が有る宇治地区の方々は初日の朝一番に出発する3艘のうち、どれかを引かせていただけるとの事。ゴール地点から1キロ前後ほど離れた川沿いの広場に7時に到着。ものすごい人数です。後で聞いた話ですと宇治地区だけで6千名が参加されていたとの事。

7時の開会式ののち、我々が偶然立っていた場所が1艘目の船の担当ですよ指示がありました。周りの方々が川に入るためにコンクリートブロックの壁面の傾斜をタタタッと降り始めたので、これは遅れてはいけないと続く梅田。 すいません、嘘を言いました。お尻と腰を壁面に付けて傾斜を恐る恐るズリズリと降りたのが真実。希望としては階段になっていて簡単に川に降りられる場所まで移動したかったのですが、ズリズリ降りた方が早かったのです。

川に入りますと、船からは2本の綱が出ておりまして、綱の長さはおそらく50メートルぐらいで太さは運動会の綱引きより少し細い具合。川にいち早く駆け下りてった方々が奥の1本を手に取り列を作られ、あっという間に満杯。私は手前の1本の列の綱を手に取り位置に付きました。ここから内宮の入り口まで川の中を約600メートル、内宮の入り口から石を各自受け取る地点までの陸上を約400メートル、綱引きの要領でグイグイと引っ張るのです。

川に入った方々が各々の配置に着くまで、弟(妻の弟)と親戚(弟の奥さんのお父さん)と雑談をしながら待っておりました。参加した親戚12名のうち川に入ったのは3名、残り9名は舗装された道路を川沿いに歩きながら船の歩みに合わせ、内宮に着いたら石を受け取って正殿に置かせて貰うという流れです。朝8時とはいえ7月下旬のため外は暑く、ヒザ上まで水に浸かっている事が気持ち良かったです。20分ぐらい待った頃でしょうか、歌が始まりました。周りを見渡すとハッピを着た皆さんズラーッと並んでいて、その間に数名の歌い手の方々が等間隔に凛々しく立っておられ、とてもカッコ良い眺めです。「おお、これは写真を撮らねば」と、ハッピの懐に入れてあったスマホを取り出す梅田。スマホは非防水の機種のため、ジッパー付きの袋に厳重に入れてあります。落下防止クリップ付きの伸縮自在なストラップも完備。先ずは手順を頭の中でイメージ。写真を撮るためにチャック付きの袋から取り出し、即座に伸縮自在なストラップに着いたクリップ(命綱)をハッピの胸辺りにガチッとロックすれば水に落ちる心配は無いと手順は決めてありました。

「さあ撮るぞ」とサッとジッパー付き袋から取り出して、クリップをハッピに付けてロック、スマホのカメラを起動して撮影しようと構えた瞬間、「エイヤー」という掛け声と共に綱が動き始めました。 そうです、エイヤーという合図は歌が終わって動き始めるぞという合図。それを知らなかった私は、グイグイ動く綱と人の流れのなか、足がもつれて転びそうになりましたが、綱にしがみついて体制を立て直す。体制を立て直したら、直ぐにスマホをジッパー付きの袋に入れてクリップのロックを外し、ストラップとクリップも袋に入れてジッパーをしっかり閉じるという作業をしながら綱引きに再合流。 少し話は変わりますが、私の好きなSFドラマに『スタートレック』があります。物語でよく有るパターンとして、宇宙船エンタープライズ号が不測の事態に遭遇しながらも地表や別の宇宙船に居る仲間を即座に転送装置(瞬間移動装置)で収容し、船体に防御スクリーンを張ってワープ航行で即座に離脱する流れがあります。はい、川でスマホを落とさないように必死だった話と同列にしてはいけませんね。

いずれにしましても、初日の先頭の船の隊列で開始早々にズッコケて脚光を浴びずに済みました。

ホッとしたのも束の間、20メートル先を引っ張っている方々が明らかに水深の深い所に突入し、腰からお腹辺りまで浸かりながら綱を引っ張っています。ジッパー付きの袋に入れたスマホの防水対策万全でしたが、万が一の水濡れが有るといけないので川に入らず見学している家族に渡し、ササッと綱に合流。

そしていよいよ我々も水深が深くなりお腹辺りまで浸かり、水の抵抗に負けまいとグイグイと歩みを進めていきました。歩けば600メートルは、あっという間ですが、所々立ち止まって歌ったり綱と綱をぶつけ合わせるシーンが有ったりと川の中を2時間ぐらいかけて進みました。綱をぶつけ合わせるシーンが数分毎に頻繁に有ったのですが、『かごめかごめ』や『マイムマイム(フォークダンス)』のようなノホホンとした歩み寄りではなく、ウワァーっと叫びながら縄を上下に波打たせて縄をぶつけ合うというヘビーな内容。転んで皆さんに迷惑をかけてはなるまいと、そのシーンのみ手を離し遠巻きに見ておりました。

そしてようやく川から陸に船が上がった船は伊勢神宮の内宮境内に到着。船に積まれていた『石の入った桶』が配布場所に運ばれ、参加者が各自用意した白い布に石を2個ずつ包んで、正殿まで数百メートルほど徒歩で移動。正殿の中に入ると約30名のプレスの方々から「はい、目線ください」とカメラを向けられ、何だか映画スターにでもなった気持ちに。石を地面に置くポーズをとりながら、右から左まで少しずつ顔の角度を変えて約30名の皆さんに一通りの目線を向けたスター梅田(自称)。

2週間後、名古屋で食事をしていた時、梅田父が「でも、君の姿はどのメディアにも登場していなかったな。」と笑っていました。

アスファルトの熱と固さにご用心、外宮のお白石持

内宮の行事参加から約3週後の8月18日、外宮での行事に参加させていただきました。今回は川ではなく一般道路のアスファルトの上で石満載の船(ソリ)を引っ張るのです。この日は宇治地区の方々だけで約3千名。2日目の朝一番に実施。朝一番とはいえ、アスファルトの熱が暑くてたまらないため、凍らせたペットボトルを保温バッグに入れて持参。転ぶとアスファルトの固さが怖かったため、ぶつけ合いのシーンのみ手を離していた事は言うまでもありません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

048号 2013年 9月

■ 今回のテーマ

・ 時間勝負の採血、その舞台裏。

製薬企業様80名の前で『認知性食欲と代謝性食欲』について講演させていただきました時、アンケート内の自由記述欄に「声が(ガンダムの)アムロ・レイに似ている。」と有り、新たな自分を発見した梅田です。2名のかたがアムロ・レイと書かれていたので書き間違いでは無さそう。今年の忘年会の一発芸は「ガンダム、いきまーす!」に、決まりです。

先月号の『伊勢神宮のお白石持(おしらいしもち)行事の体験談』に「今週末、伊勢神宮に行くんですよ。機能食品通信が参考になりました。」 「お伊勢さんの神事が事細かく記されていて、臨場感一杯、なかなか新聞や雑誌では知ることの出来ない内容で、最後の文までぐいぐい引き込まれていきました。やはり実体験に勝る記事はありませんね!」 「その行事、行けなかったので、体験談を読めて良かったです。」等のコメント・お便りを多数お寄せいただきました。皆様からのお声をいただけます事、誠にありがとうございます。励みになっております。

時間勝負の採血、その舞台裏。

弊社が受託している臨床試験は様々な試験系が有ります。たとえば、先ず 0 分目(初期値)の採血をしてから被験物質の摂取または塗布し、30、60、120分後のように何度も採血をして血液の数値の変化を確認する試験です。

被験物質を摂取した直後に『液体の糖分』を摂取すれば糖の吸収量の確認が出来ます。液体の糖分摂取の代わりに『食事』をして貰えば食事による血中の糖や中性脂肪の量が確認できます。この試験系を使えば、食後血糖値や食後中性脂肪の上昇抑制効果を期待できる被験物質とプラセボ群(対照群)の群間差が確認できます。

今回は、その1例として『被験物質摂取』と『食事摂取』をして血糖値の変化を確認する『食事負荷試験(食後血糖値の上昇抑制効果を確認する試験)』の舞台裏のお話をさせていただきます。

まずは被験者さんの募集。

弊社に登録してくださっている皆さんの過去の血液データを確認し、その試験に【最適かもしれない方々】に募集要項をお送りし、応募を待ちます。ご存じの通り人の身体のデータは時間が経つと変化しますため、【最適かもしれない方々】というだけで試験本番とはいきません。

先ずは予備試験(スクリーニング)を実施し、食後血糖値の上がり具合を実際に測定し、試験の被験者背景に合致する方々を選出します。

この募集時に弊社が気を付けている事は、候補者の方々に正確な試験内容を分かりやすくお伝えする事です。

先ず採血回数が多い事をイラスト入りで明記する事により見落としが回避でき、当日「あれ、今日こんなに何回も採血するの? 」と驚かれずに済みます。他にも『1回目の採血量は15㎖、これは目薬の容器ぐらいの量です。2回以降は3㎖で、お弁当の醤油入れぐらい。』と明記する事により「気にならない量と時間だな。」と応募を決めてくださる方もいらっしゃいます。せっかく時間を割いてご協力いただくのだからこそ、安心してご参加いただけるよう心がけております。

被験者さんに採血前日に気を付けていただく事の説明

次に気を付けているのは、採血前日までの注意事項の説明方法です。

機能食品通信5号と35号にも書きました通り

17年前にラジオで冗談話

お医者さん「なんで朝ご飯を食べてきちゃったの?」

患者さん  「パンなら良いと思って・・・・」

を聞いてから、言葉選びに気を付けております。

冗談話やコントだから笑えるけれど、現実での行き違いは取り返しのつかない悲劇を招く事も有るので、常日頃から気を付けております。

『通常の食事量でお願いします』『水以外は飲まないでください。』『タバコはこの時間以降は吸わないでください』等、説明不足や行き違いにより正確なデータが取得できない恐れがある事は予め明記しておきます。これらの内容は過去の試験時に被験者さんからいただいたご質問・ご感想を盛り込んだり、我々スタッフが先入観無しで「私が被験者さんならこういう疑問・質問が出てくると思う。」とシミュレーションのうえ吟味しております。

たとえば、待ち時間が長いとだけ書いておくと近所のショッピングセンターで時間を潰そうと思われるかたもいらっしゃいます。行動による血中の糖分の消費量を抑えるため『トイレ以外は待合室で待機をしていただきたい』事と、待機方法として本・漫画・ゲーム機を持って来てくださいと予めお伝えしておくと、被験者さんの貴重な時間を有効活用していただけます。

試験当日、進行表とストップウォッチが手放せません。

被験者さんの身体・生活のコンディションを整えていただき、試験当日を迎えましたら、正確な時間進行で試験を実施します。

0 分目の採血をしたら、直ぐに被験物質を飲んでいただきます。その後、食事(テストミール)を摂取していただき30、60、120分の採血をしていきます。

もちろん、採血室に順序良く正確な時間で被験者さんをお通しせねばなりません。スッと針を刺し、すぐさま採血してサッと抜く。この作業を、予定時間通り確実にこなしていくためには、予定時間の数分前には時間の余裕をもって採血室に被験者さんをご案内しておき、的確に時間通りに採血を実施する必要が有ります。

試験当日、複数の被験者さんがいらっしゃるため、時間管理が緻密になります。弊社は、時間を事細やかに書いて有る【進行表】を先入観無しに使う事と、【キッチンタイマー】を併用しております。

【進行表】は2つの方法で確認する方式で運用します。『 0 分目の採血から何分経ったという情報』『1人前の被験者さんの何分後に採血という間隔情報』です。

このかたは何時何分に 0 分目を採血したから30分後は何時何分で合っているなど、1つ1つ計算して現場で書き込んでいきます。4分間隔で進んでいるから、前のかたの4分後という先入観は危険です。実は 0 分目の採血前に急にお手洗いに行かれたからこのかただけ8分間だった場合、目もあてられません。通常、そういう情報はスタッフ全員に伝達・共有しておりますが、入り組んだ時間管理・運行をしている時に万が一のミスが生じないとは言い切れません。先入観無しで事実の時間を記録し、そこから30、60、120分を単純に足し算します。その次に、前の被験者さんとの間隔が合っているかどうかで検算をします。極めつけは、該当時間になると【キッチンタイマー】がピピピと鳴ります。単純ではありますが、この単純な方法の組み合わせに鉄壁の安定性が有ると思っております。20年ぐらい前に観たSF映画スタートレックで「配管は複雑になればなるほど壊しやすい(壊れやすい)。」というセリフを聞いてからというもの、私はどんな急いでいても焦っていても直ぐに遡って確認・検算できるようなシンプルな方法を作る事を心がけております。誰が見ても何を言っているのかサッと分かり、誤った使い方をすると違和感が目立って直ぐに気付くようなものを作れるようになりたいと、日々改良を行っております。

皆さんの体験談からヒントをいただく事も。

このように時間経過に伴う事象の変化の様子を確認する(タイムコースをとる)試験・実験・運用は、様々な研究分野・業界で行われております。そのため、色々なかたから「工場で生産に携わっていた時、時間差で次から次へと処理する経験をしましたよ。」「時間管理の苦労、すごく分かる。シャーレ上の細胞に10分毎に薬剤を注入した経験が有る。数が多いと、目が回るよね。」「そうそう、キッチンタイマーが必需品だよね。首から10個下げていたよ、私。」等、色々な思い出話や工夫話を聞かせていただく機会が多くて嬉しいです。皆様のお話にワクワクでき、そして勉強にもなります。これは自分でも試してみたいと思った方法については「その方法、すごく良いですね。使わせて貰っても宜しいでしょうか?」と必ずご了承をいただく事にしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

049号 2013年 10月

■ 今回のテーマ

・ 真夜中の測定と梅田。

機能食品研究所、梅田です。気温が寒くなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 寒い時期は外気の湿度が下がる事に伴いお肌も乾燥していくため、保湿性やバリア機能の評価に最適です。また、発汗が少ないので『あせも』等のトラブルが少なく、安全性評価にも最適です。

先月号の『食後30分毎の採血をする試験(食事負荷試験)』の記事について「摂取後に時間を追って採血する試験を考えていた所なので、ちょうど良かった。」 「進行表とキッチンタイマーを使って時間管理をしている梅田さんの姿が目に浮かびました。」 「試験前日までの被験者さんへの注意事項の説明方法、とても分かりやすいですね。」等のお言葉と詳細に関するお問い合わせを多数いただきました、ありがとうございます。皆様からのお声をいただけます事、とても幸せです。これからもより良い試験を出来るよう精進いたします。

■真夜中の測定と梅田。

■就寝時の評価・測定方法

就寝時や就寝前後の評価ですが、『何時に寝て何時に起きましたか?』『寝心地はいかがでしたか?』のような自己評価でしたらご自宅で日誌に書き込んでいただけば良いです。他にも『起床時の血圧の数値』でしたら、血圧計をお渡しし、腕への巻き方や測る時の注意事項を分かりやすくご説明する事によりご自身で測定・記録していただけます。

しかし、機械の装着・操作が困難なものの場合は22時頃に梅田が被験者さんのご自宅に車で訪問し、お家にあがらせていただき装着と操作、そしてすぐさま次のお宅に車で移動・・・・というのは非現実的。複数の被験者さんに同時にホテルまでお越しいただき、宿泊していただきながらの測定となります。

■ホテルまで3分で移動完了

機能食品研究所が入居している津センターパレスという建物はホテルと繋がっておりまして、2階に有る渡り廊下を通れば直ぐにホテルのフロントに到着です。測定日には台車に測定機器入りのコンテナを2~3個搭載し、会社のオフィスから出発すること3分で測定現場に到着なのです。今のオフィスに移転する前は、三重大学内に有った本社オフィスから車でホテルまで慎重に荷物を運搬し設営をしておりました。当時は雨や雪が降っても良いようにコンテナの中の物品をビニール袋で保護しておりましたが、今は建物の中の移動のみのため、その必要はありません。

■13時頃 設営

ホテルの部屋の清掃が完了する13時頃になりましたら設営作業を開始です。被験者さんが宿泊されるお部屋の目につく所に【ご挨拶文】や【注意事項の再確認】の紙を貼ります。次に、機器を設置したり有線での通信が必要な時は被験者さんのお部屋からスタッフ控え室までLANケーブルを床に這わせます。そして機器の動作チェックをして完了。そして夕方~晩に被験者さんがチェックインされるのです。

■21時頃 スタッフ・関係者打合せ

スタッフで打合せをします。測定内容によっては医師の先生・大学の先生との打合せも行います。物品や機械動作の最終チェックや、直前に開封・調整すべき材料の準備をします。

■22時頃 被験者さんへのご挨拶まわり

22時になりましたら、各部屋の被験者さんにご挨拶をしてまわります。被験者さんには『22時までにお風呂を済ませ、あとは寝るだけの状態でお待ちください』と予めお願い済みです。夜も遅いため、スーツ姿の梅田が訪問すると緊張されるかもしれません。そのため、Tシャツなどのラフな服装で伺います。ドアをノックし「機能食品研究所、梅田です。」と発声した後、3歩下がって待ちます。そして「こんばんは。ご協力、ありがとうございます。それでは、●●様は■番目にスタートさせていただくので▲▲分後に改めてお伺いします。それまで、おくつろぎになってお待ちください。」とご挨拶をして、その場を後にします。

■そして装着・測定開始

その日の被験者さん全員へのご挨拶の後、装着・測定開始です。測定開始順に被験者さんのお部屋にお伺いし、「梅田です、お待たせしました。」と発声しながらドアをノックします。この時もドアから3歩下がって待ちます。被験者さんが扉を開けてくださったら、「こちら、本日の担当の●●先生・■■看護師です。」のように、被験者さんにお伝えしてから入室します。次にドアのストッパーをかけ、開けっ放しにします。これは被験者さんに対し、部屋に何人もが出入りする圧迫感・息苦しさが無いようにという配慮です。とある女性の被験者さんから「梅田さんのピンクのスヌーピーのシャツ姿は、見ていて何だか安心できます。」と言われてから、女性の被験者さんの時にはピンク色のTシャツを意図的に着るようにしております。入室しましたら先ずは日誌の確認や必要事項のヒアリングを行います。同時に、機械・物品を台車・コンテナで搬入をし、予め被験者さんのお部屋に設置してある部品・電源・ケーブルとの接続作業を行います。その作業中は、被験者さんと簡単な世間話をし、リラックス状態を保っていただくようにしております。そしていざ装着します時は「それでは、正確かつ迅速に行いますね。」とお伝えしてから、集中して装着作業にかかります。とはいえ黙っていては気まずくなりますのでアシスタントへの指示を被験者さ

んが聞いても分かる内容「それでは13個の電極装着を開始です」とか「左の眼、レフトのアイいきます。」とか「髪を

丁寧にかき分け。ペーストよし。シールを丁寧に押さえつ

け・・・はい、貼り付け良し。引っ張り確認完了。」など、作業がキビキビと進んでいる様を感じていただけるようにしております。被験者さんから話かけていただいた場合は喜んで応じますが、お疲れのところ早く就寝されたいかたが多いと思います。そのため、迅速に装着し、装着後の動作確認を1発でOKさせるだけの正確な装着作業を優先するため、会話より作業を優先しております。

■真夜中でも駆けつけます

装着が終わりましたら、照明を切って我々はお部屋を後にします。夜中、何か有りました時は枕元のチャイムのボタンを押していただきます。身体中に線を装着してある場合は、ご自身でお手洗いに行くのも困難なので、呼ばれたら即座に駆けつけます。お手洗いの場合、装置をお手洗いの中まで移動させてから一旦廊下に私は退散。部屋の中から「終わったよ。」と聞こえたら、今度はベッドに戻っていただくための機器移動をします。

その夜中の連絡手段ですが、ホテル内の内線電話は夜中の番号のかけ間違いが心配です。暗い部屋でも簡単に押せるようにと、無線式チャイムの大きな押しボタン(10㎝φ)を枕元に設置。押しやすい構造だけに、寝返りで押してしまわれる事が欠点。脳波などのようにスタッフ控え室でモニタリングできる場合は『ああ、誤報だな』と分かるのですが、そうでは無い時は廊下をソローリと歩き、ドアを優しく微かな音量でノックして室内から「は~い」という反応が有るかを確かめます。次に被験者さんから預かってある鍵を使用し、1cmほど扉を開けて小さな声で「梅田です。」と言います。実は寝ていたのに起こしてしまったとあっては、測定内容の正確性が失われてしまうので細心の注意が必要です。反応が無く寝息らしきものが聞こえます場合は、そっとドアを閉じてスタッフ控え室に戻ります。

■朝、被験者さん起床

朝、被験者さんが目を覚まされますとチャイムでお知らせして貰えます。チャイムが鳴ったからといって直ぐにドアをガチャリと開けるのではなく、本当に起きていらっしゃるかの確認は怠りません。だいたい皆さん寝ぼけていらっしゃるので、口数少なくサササッと機器を取り外し、回収すべき機械・物品を運び出して完了です。私は自分の存在感を消して、空気のようにサラリと行動をする事により被験者さんの自然な目覚めになると思っておりますので、気分は歌舞伎の黒子です。

■その後、昼間の仕事に向かう梅田

被験者さんの部屋はホテルの清掃係さんに綺麗にしていただくのですが、スタッフ控え室は個人情報や精密機器が満載のため清掃を頼めません。そのため、ドアノブに替えのタオル等をひっかけておいていただきます。多い時には週に4連泊しますので、使用済みタオルが積み重なります。朝7~9時頃に全員の被験者さんの測定が完了し、私はホテルの渡り廊下を通って本社オフィスでの仕事に向かいます。気分はホテル住まいの作家・芸能人。

■様々な評価が出来ます

このホテルでの測定方法により、機器を変える事により様々な測定が可能です。たとえば三重大学開発のアトピー性皮膚炎の痒み度合いを掻破音で把握する機器などです。

皆様、お気軽にご相談ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

050号 2013年 11月

■ 今回のテーマ

・ 早朝からチーム戦。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号の『真夜中の測定』に関する記事に「梅田さんが頑張っている姿が、頭の中で見えてきました。」「文面から熱気を感じます。原稿作りに結構の時間を要することでしょうが、よりお励みください。」「夜中にピンクのスヌーピーのシャツで女性被験者さんに対応、何だか微笑ましいですね。」というコメントを多数お寄せいただきました。ありがとうございます。励みになっております。また、展示会『リーディング産業展みえ  場所:四日市ドーム』のブース展示と、イベント『パネルディスカッション&体験・展示 in東京日本橋三重の医療分野の取組紹介・三重でキャリアアップしませんか 場所:三重テラス(新日本橋駅・三越前駅すぐ)』のパネル展示にお越しいただきました皆様・感想のお言葉・メールをお送りいただきました皆様、誠にありがとうございました。戴きましたご感想は今後の展示内容の発展のため参考にさせていただきます。

早朝からチーム戦。

先月号は深夜の『ホテル』での睡眠時の脳波などの測定のお話でした。

今月号は日中の『三重大学病院』や『三重大学内の皮膚測定会場』での測定のお話です。

測定可能な項目例

まずは弊社で測定可能な項目を紹介させていただきます。この通信を読まれている皆様は、新商品開発のために自社内で測定されたり、外注されたりとご経験されている項目も多いと思います。

血圧降下   血圧

脂質系降下  空腹時・脂質負荷TG、

各種コレステロール、X線CT

血糖値降下  空腹時・糖負荷時血糖値、

HbA1c

眼精疲労軽減 フリッカ値、屈折率、

5メートル視力、VAS(ビジュアルアナログスケール)、

自覚アンケート

唾液分泌量増加  唾液分泌速度・量

リラックス効果  唾液IgA、唾液コルチゾール、唾液アミラーゼ

保湿・バリア等  皮膚伝導度、経表皮水分蒸散量、粘弾性、痒み

皮脂       通常時皮脂、洗浄後の回復皮脂

角質の傷み・きめ 表皮の表層と深層の拡大写真を皮膚科専門医判定

顔の状態     自動解析機械でシミ、シワ、ニキビ等を判定

これらの他にも様々な評価が可能でございますので、いつでもご相談ください。

弊社は多くの方々に支えられ、再現性の高い正確な臨床試験を実施しております。今月号は弊社を支えてくださっている重要な方々をご紹介させていただきます。

医師

弊社の臨床試験は『三重大学医学部』『みえ治験医療ネット』の医師の先生・教員の先生に試験統括・安全性アドバイザー・統計解析や血糖値評価等の各種アドバイザーをお引き受けいただき、試験の企画時から報告書の完成そして学会発表・論文投稿まで全ての行程で手厚くご支援・ご協力いただいております。

看護師・技師

採血・腹囲測定・視力検査・CTスキャンなどは、弊社常勤看護師と三重大等ご所属の看護師さん・医療系技師さんのチームで実施しております。

また弊社常勤看護師により試験参加前・参加中・参加後の被験者さんの健康状態・血液データの管理および有害事象発生時の窓口を行っております。

測定者

皮膚状態の測定や各種機器を使った様々な身体データの測定は弊社スタッフと三重大学の教官の先生・研究員さん・院生さんのチームで実施しております。

大学関係者さんは朝から夜中まで研究・実験をされている方々なので、長時間の測定が続いても手元がブレる事無く正確に測定が可能です(とてもありがたいです)。他にも測定の合間に測定データを複数の記録メディアに分散してバックアップをとったり、測定室内の温湿度環境を一定に保ったりしていただきます。

カメラマン

皮膚の写真を撮影し、『傷み』や『きめ』などを皮膚科専門医の先生が判定する試験項目も有ります。

被験者さんの性別や撮影部位によって撮影チームを編成します。『医師の先生&アシスタント(女性スタッフ)』または『プロのカメラマンさん』のチームです。プロのカメラマンさんはF1などのモータースポーツから三重県内の行事などで写真・動画の撮影のお仕事をされたり、写真スタジオを経営されていたりと、幅広い分野でご活躍されている方々で7年前からずっとお世話になっております。

試験運営(受付・会場案内・誘導)

被験者さんにスムーズに試験参加をしていただくための縁の下の力持ちです。試験の計画書作成補佐から被験者さん募集用チラシの作成・応募用紙の集計・電話応対・被験者さんへの地図やご案内等の発送・会場内での時間管理・出てきた数字データのチェックや作表・報告書作成補佐など何でもござれのチームです。

このチームはメーカー様と医師の先生の打合せ時から、同席させていただいております。その臨床試験の全体像と目的を熟知し、正確な試験を行うために何度も医師の先生と打合せを行っております。このように熟知しているだけに、試験結果のデータが出揃いキーオープン(群の内訳開示)がされる時は自分の事のようにドキドキしております。自分の受験の合格発表の気持ちとか。 もちろん第三者として評価をする立場なので恣意・思い入れが入らないよう弊社の『学術部』が正確性の担保のために情報を厳重に管理しております。

弊社は熱意と冷静の線引きをする事により、最大限の正確性・再現性を発揮できると思っております。このチームのスタッフは名刺に『試験実施部』と書いてあります。お仕事をお任せいただきました時は梅田と『試験実施部』が責任持って最後まで担当させていただきます。

測定当日の被験者さん

測定日当日の会場は多くの被験者さんにお越しいただきます。多い時は1日で150名ほど。その方々がスムーズに順路を巡っていただけるよう、試験会場の導線と雰囲気作りには細心の注意を払っております。

測定日の朝は早い

梅田はいつも朝5時に目覚めます。話は少し変わりますが東京出張日は朝5時55分に家を出て、津駅6時15分発の特急、名古屋駅7時24分発の新幹線に乗り、東京9時3分着です。そのパターンが多いのでその必要が無い日も目が覚めるようになりました。その必要が無い日は眠いので2度寝します。 話は戻りますが臨床試験の測定日の朝も早いです。朝7時頃には会場の最終チェックをし始め、7時30分頃には被験者さんの受付が始まります。測定日の朝5時に目が覚めると『ああ、今日は測定。先生がたとスタッフさん達も今頃起床されていますね。これってなんだか早朝からスポーツとかのチーム戦の会場に向かう時の気持ちだ。皆さん、本当にありがとうございます。』と感謝しながら起床します。

なぜそんなに早くに被験者さんの受付を開始するかと言うと、3つ理由が有ります。 1つ目は被験者さんに朝食を前日21時以降絶食でお越しいただく場合、お腹がすいていらっしゃるでしょうから早く始めて早く終わった方が良いからです。 2つ目は、被験者さんに急な用事・急なお仕事が入ってしまった場合「早い時間に臨床試験を済ませてから用事・お仕事に行けば間に合う。」という事も有り脱落のリスクが減ります。 3つ目は、朝早くから開始すると1日の測定可能人数の許容量が増やす事ができます。

弊社は被験者さんにご参加していただきやすい環境を探求するうち、朝7時30頃の受付開始というスタイルになりました。

このように機能食品研究所は、医師の先生・看護師さん・技師さん・カメラマンさん・測定スタッフさん・試験運営スタッフさんの【技術力】と【早起き】によって支えられているのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

051号 2013年 12月

■今回のテーマ

・ 西川先生と階段と梅田
・ 磯田先生の複数専門分野の融合

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

気温が更に寒くなってまいりました。皆様、お身体にはお気を付けください。先月号の『弊社の臨床試験の評価可能項目と実施体制』に関する記事に「ついに節目の50号まで発刊されましたね。読み応えがありましたよ。特に測定可能な項目例はインパクトがありました。多くの項目が測定できるのですね!! 本件をもっと、もっと強調されたらいいかと思います。」「臨床試験を実施する時に数多くの専門家・研究員・運営スタッフさんのチームワークが必要なのですね。」「臨床試験に関わられる方々と

の出来事(逸話)を聞いてみたいです。」「どんな方々が試験を実施されているか分かって良かったです。」などのお言葉・メールをお送りいただきました皆様、誠にありがとうございました。

西川先生と階段と梅田。

先月号にて、弊社が多くの方々に支えられ再現性の高い正確な臨床試験を実施しております事と、支えてくださっている『専門家の先生・医師の先生』『看護師さん』『研究員の先生・皆さん』『カメラマンさん』『運営スタッフ』の業種・担当内容をご紹介しました。今月号は『専門家の先生・医師の先生』のうち2名の先生についてお話させてください。

 

おひとかた目は、NPO法人 みえ治験医療ネット 常務理事・三重大学医学部附属病院 臨床研究開発センターセンター長・教授(2013年12月までは三重大学大学院医学系研究科 臨床創薬研究学講座 教授もご兼任)の西川政勝教授のお話です。

先生は様々なご研究・医師としてのお仕事の他に、三重県内での治験ネットワークを構築・運営され、新薬の治験・既存薬の臨床研究の支援にも取り組まれていらっしゃいます。

弊社の設立時から【計画書作成・倫理委員会申請・被験者同意取得・有害事象発生時の対応体制などの構築】【内科関係の臨床試験時の統括医師】【内科以外で新しい評価系を作る時の技術アドバイザー】【内科以外の試験に於いて血液による安全性が必要な場合の安全性アドバイザー】などをお引き受けいただいており、弊社の育ての親のお一人として成長を助けていただいています。

西川先生との出会いをお話させていただく前に、その直前の梅田の昔話を。あれは10年前、機能食品研究所の設立のための準備をしていた時の事。当時、三重大学大学院医学系研究科の院生だった梅田は皮膚科で『痒みを音で評価する研究』をしておりました。研究室を見渡すと私以外の大学院生は『医師の先生』『大学や短大の先生をされていらっしゃる医療従事者の先生』でして、研究と同時に患者さんの診察・治療・若手医療従事者の育成等をされていらっしゃいます。私は研究に打ち込みながらも『同じ研究室の大学院生の皆さんは研究以外でも活躍されていらっしゃる。一方、私は世の中のお役に立てていない。』という気持ちが膨らみ、何か出来ないかと色々と考えました。そんな時にご縁がありました鈴鹿商工会さんが、数社の社長様をご紹介してくださったので社長様がたのご要望を伺い「これならばお手伝いできますよ。10時間分の時給&交通費でいかがでしょう?」のように具体的な所要時間等を提示してお仕事を引き受けさせていただく事になりました。『中小企業の社長さんがプレゼンテーションされる時の発表スライド作り(作図・作画・読み原稿作り)』『商品紹介のビデオ動画撮影&編集』『子供たちにパソコンで行動をプログラミングできる動力&マイコン付きレゴブロックを教える教材作り&講師』『特許を調べ、その内容を分かりやすく説明』『論文調査』などをお任せいただきました。

そんななか、様々な方々のご支援・ご協力のもと食品やサプリメントの臨床試験会社を作ろうという事になりビジネスプランを練り始めました。その時、西川先生と初めてご面談いただき「食品やサプリメントの臨床評価会社を作りたいです。しかし私のみの技術力では未熟すぎて何ともなりません。」とお話しましたところ「良いですよ、協力しましょう。」と笑顔でお答えいただけました。あの時の先生の笑顔が今も忘れられません。

西川先生ですが日々新しい方法・技術・仕組みを作り続けられ、お会いするたびに前回伺ったお話は完成され、更に新しい事をされています。たとえば「三重県内にある100を超える病院をネットで繋いで、医療情報データベースを構築すると、とてつもない大規模の病院で試験を実施している事と同じになるよ。」と伺った数ヶ月後には「プログラマーさん達と入念に打合せをして完成したよ。」と笑顔でおっしゃられるのです。想像を絶する構築力・作業量・情熱を注ぎ込まねばならない事でも、先生はサササっと駆け足で作られ、次にお会いした時には「私はね、●●●な治験のやりかたがあると良いなと思って考えているんだよ。」と次の構想に着手されているお話をしてくださいます。

私ですが、常に自分は階段を上り続けておりその階段は終わりが無いと思っております。その階段をものすごい速度で駆け上がられる西川先生のお姿に私の頑張りなんて未だ未だ足りなさすぎると気が引き締まります。

磯田先生の複数専門分野の融合

三重大学医学部附属病院皮膚科 副科長 磯田憲一先生(2016年〜 みえひふ科クリニック 院長)についてお話させていただきます。

「食品・サプリメントの臨床試験受託します」と言って起業しましたが、私の大学院時代から指導教官をしていただいております皮膚科 教授・科長 水谷 仁先生と副科長 磯田憲一先生のご指導・ご支援とお客様からご要望いただきましたおかげで皮膚関連のお仕事も頂戴できるようになりました。

弊社がお客様からご相談をいただきますと水谷先生と磯田先生のご支援のもと、試験デザインを作り上げます。そして統括医師・現場指揮を磯田先生にお引き受けいただき臨床試験を実施いたします。

磯田先生との出会いは10年以上前、私が大学院生として皮膚科に所属させて戴く事が決まった時です。自己紹介時に張り切りすぎて舌がもつれてしまいましたが、磯田先生は暖かい笑顔で「頑張ってね」と言ってくださいました。その数日後、研究室の先輩である医師の先生から「三重大工学部さんに痒みを音で測る研究を提案に行くんだけど、梅田君も一緒に行ける? 水谷先生と磯田先生から梅田君も連れていくようご指名があったんだよ。」と伺い驚きました。水谷先生と磯田先生が新人の私を信じて任せてくださったと思うと嬉しかったです。ご期待にお応えせねばと、工学部さんでの打合せで知らない単語・内容が出てきたら書き留めておき次の打合せまでには調べておく繰り返しをし、少しでも多くの事を理解し研究のお役に立てるようにと努力しました。この計測機作りの企画からだんだん形になっていく行程を体験させていただくなかで得た様々な知識や技術は、かけがえのない宝物になりました。

しかし、なぜあの時にご指名いただけたのだろう?とずっと気になっておりました。ひょっとすると「農学部出身です」とご挨拶した時に舌がもつれて滑舌(かつぜつ)が悪く「コウガクブ出身の梅田です。」と聞こえてしまっていたからと思い、今こそチャンスとこの文章を磯田先生にご覧いただきながら伺いました結果、やはり聞き違いとの事でした。

磯田先生ですが、工学分野にも深く携わられておられます。先生のお部屋に伺いました時に電子工作で【学会の総会でスライドを送れるようにするスイッチ】を自作されていらっしゃったり、携帯ゲーム機(当時、携帯電話やPDAよりも発色が良い液晶を採用されていた)で皮膚科分野の勉強が出来るソフトを自作&学会発表されていたりと、思いを形にされるお姿を何度も拝見しております。他にも聞いた話ですが、医療現場で使える道具を数多く作られているそうです。

弊社の皮膚測定は様々な機器を使います。なかには測定機を製作する時も有ります。それらの行程において磯田先生から「これは、こういう仕組みのこういう機器だから、皮膚の特性上このような使い方が良いよ。あと、ここで出てくる数値には注意をするようにね。この部品は消耗しやすいと思うから替えの部品が居るね。」と医学と工学の両方の観点からご指導をいただけますため、弊社は様々な観点・視点から測定方法の精度向上を実現し続ける事が出来ております。

その磯田先生から数年前に「君は学部の農学と、大学院の医科学の経験の両方を活かすと良いよ。」とアドバイスをいただき、私も頑張れば魅力的な何かが生み出せるのではと思えるようになり、その事を思い出すたびに励みになっております。

このように『医療・研究で必要な道具・システムが次々と生み出される様』を間近で拝見させていただけるおかげで、私も将来そのような事が出来るようになりたいと思っております。常に新しい分野を学び続け、それらが自社のサービスの発展に繋ぐための方法を常に模索し続けております。これからもお客様のお役に立てるよう世の中の様々な技術を勉強しながら精進いたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

052号 2014年 1月

■今回のテーマ

・ 看護師チームのお仕事公開

機能食品研究所、梅田です。新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

先月号ではNPO法人 みえ治験医療ネット 常務理事・三重大学医学部附属病院 臨床研究開発センター センター長・教授 西川政勝先生と、三重大学医学部附属病院 皮膚科 副科長 磯田憲一先生(2016年〜 みえひふ科クリニック 院長)に弊社の臨床試験の統括医・アドバイザー・技術指導などをお引き受けいただいているお話でした。皆様から「先生とお会いしてみたいです。」「梅田さんが院生の時に何でも屋みたいな事をしていた話、興味深かったです。今のお仕事でお客様の要望を入念に伺う姿勢の源流ですね。」「思いを形にできる先生がたとのご縁、素晴らしいです。」「ノウガクとコウガクって確かに似ていますね。発音ミスが医工連携参加の発端だったかも?!というのが面白かったです。」という感想をいただきました。お送りいただきました皆様、誠にありがとうございました。とても嬉しいです。

看護師チームのお仕事公開。

昨年11月号では弊社は多くの方々に支えられ、再現性の高い正確な臨床試験を実施しています事と、支えてくださっている『専門家の先生・医師の先生』『看護師さん』『研究員の先生・皆さん』『カメラマンさん』『運営スタッフ』の業種・担当内容をご紹介しました。今月号は先月の『専門家の先生・医師の先生』に続き『看護師さん』についてお話させていただきます。

臨床試験会場での採血・腹囲測定・視力検査・CTスキャンなどは、弊社常勤看護師と三重大等ご所属の看護師さん・医療系技師さんのチームで実施しております。

また弊社常勤看護師により試験参加前・参加中・参加後の被験者さんの健康状態・血液データの管理および有害事象発生時の窓口を行っております。

中学生時代の梅田と採血とイメージトレーニング。

先ずは昔話を。世の中には『注射や採血は怖くないよ。』と言われる方がみえられます。とても羨ましいです。私は子供の頃からアトピー性皮膚炎で腕の関節内側の皮膚が厚く堅くなっている事や腕が太い事などから皮膚の下の血管が分かりづらいとよく言われました。

そのため子供の頃は病院に行くのが苦手でした。筋肉注射や皮下注射は1度刺して注入だけなので気が楽ですが、血管に針を刺さねば話が始まらない採血が怖かったのです。たとえば中学生の時の話ですが、先ずは左腕の関節あたりで採血を試みます。うまくいかないと少しずらして2回目。それでもうまくいかないときは腕を変えて右腕でも同様に3・4回目を実行チャレンジ。それでも駄目なら左手の甲を出し5回目にて採血成功という事が多々有りました。痛くしないようにと看護師さんがあの手この手で丁寧に行ってくださる事はとてもありがたいのですが、私1名の採血のため余分な時間を割いていただくのは申し訳無いなぁという気持ちが常に有りました。

そんなある日、私は気付きました。『最初から手の甲を出せば時間短縮では・・』と。採血室に入るなり直ぐに手の甲を出した私に看護師さんが「無理しなくても、まずは腕からで良いですよ。」と優しく言ってくださった事を覚えております。しかし自分の考えを試したいと話し、そのまま採血していただきました。結論から言いますと【いきなり手の甲は怖かった】です。 病院からの帰り道、『両腕で駄目だった。』というプロセスを経る事により私の心が『仕方が無い、手の甲を出そう』と覚悟を完了して恐怖が薄れるのではないか?それならば採血室に入る前に頭の中で『左腕2回と右腕2回駄目だった』と疑似体験・イメージトレーニングしておけば良いのではという作戦を立案。次の時に実行しましたところ、平然とした気持ちで『いきなり手の甲で採血』を乗り切れるようになりました。平然は言い過ぎですが。

このイメージトレーニングという単語ですが、機能食品通信で複数回出てきます。たとえば通信30号では梅田母から「(楽器の演奏会の舞台に立つ前に)演奏だけでなく、舞台を歩く姿・お辞儀の姿・演奏中の目線など全て頭の中でイメージしておくと良いよ。」「NASAの宇宙飛行士も、イメージトレーニングを採用されているらしいよ。」とアドバイスを受け、高校の体育祭にて男子生徒全員が校庭で隊列を組み短パン一丁でエッサッサと踊る行事の『壇上でのお手本・号令役』を私1人で行う事になった時もイメージとレーニングを重ね、堂々とした演技を習得。当日、雨の都合でエッサッサのみプログラムから消失しましたが。

また通信15号では大学時代の担当教官の先生から教えていただいた『準備・実験・試験行程のチェックリストを作っておき、現場で完了マーク()を入れるという手法』に於いて、チェックリストの作成する行程で1度はイメージトレーニングが出来ているため実験の精度が高くなりました。これらの事から私はイメージトレーニングを大切にしております。

弊社の臨床試験の採血体制

さて、時代は現在のお話です。弊社も世の中の医療機関と同様、被験者さんの心と身体に負担をかけずサッと採血を済ませていただきたいという気持ちを大切にしております。

タイムコースをとるような採血時間が限られている臨床試験において【食後30分、60分、120分ちょうどに時間の遅れなく採血出来ました。】というのは言うまでもありませんが、そのために被験者さんが痛い思いや不快な思いをされていてはいけません。食品・化粧品・ヘルスケア用品の有効性・安全性の研究のためにとわざわざ時間を割いてご協力いただいている被験者さんのご厚意に対し、我々はスムーズに参加していただく体制作りを改良し続ける事が最重要と思っております。

そのため、出来うる限りの環境と機材を揃え、スムーズな採血を心がけております。たとえば注射器(シリンジ)や注射針等の採血道具の種類・銘柄を複数用意しておき看護師さん毎に得意なものを使用して貰います。慣れた道具の方がスムーズです。真空採血管用の針が得意とか、難しそうな場合は翼状針を使う等、皆さん色々と違います。他にもスタッフがせかせかした雰囲気を出さない&採血室にノンビリとした音楽を流しておく事により被験者さんにリラックスしていただく。血管の収縮・拡張を加味し、採血に適した室温を保つなど弊社常勤看護師が中心となって様々な工夫を重ねております。

そして弊社のその気持ちが被験者さんに伝わっているからでしょうか、被験者さんから「携帯カイロで腕を暖めておいたよ。これで採血しやすくなったかな?」とか「私はね、こちらの腕のここらへんで採血して貰う事が多いよ。ご参考まで。」と、前向きにご協力をしてくださいます。とてもありがたいです。

この話はもう少し続きます。弊社常勤看護師の受け売りですが、採血は止血まで確実に行って完了です。止血の時も被験者さんに「しっかり

押さえてくださいね」と声がけをします。被験者さんによっては久しぶりの採血の方もみえられ、針を刺したら揉むのか押さえるのか迷われる方もいらっしゃいます。あらかじめ説明会ビデオにて「血管というホースに穴を空けたので押さえて漏れを防ぐのですよ。揉むと漏れ出てしまいますよ。」と勘違いが生じないよう丁寧に説明をしてあります。希にそれでも内出血してしまう事が有りますが、その時は問診担当の医師の先生に被験者さんの腕を入念に確認していただき、何日後まで追跡フォローするか等を我々に指示していただく体制となっております。

被験者さんの状態確認

弊社常勤の看護師は、試験現場では採血・測定の他に被験者さんの状態確認も大きな役割として行っております。

被験者さんが臨床試験会場に到着されると、先ずは毎日の生活記録の日誌を提出していただきます。次に問診票を書いていただきます。これら日誌と問診票を直ぐに確認し、重要と思われる情報を医師問診用資料としてまとめます。被験者さんの人数が多いなか医師の先生が複数ページにわたる日誌を確認される事は時間の都合上困難なためです。

そして、その日の被験者さんの問診が全員分終了した直後に、問診を担当された医師の先生と有害事象発生の有無等についてその日のうちに確認・情報整理をします。

また、試験当日以外の日は何をしているかと言うと試験参加前・参加中・参加後の被験者さんの健康状態・血液データの管理および有害事象発生時の窓口も行っております。例えば被験者さんから「ちょっと身体の調子が悪いのですが」と電話がかかってきた場合を例に挙げます。その場合、必要事項を的確にヒアリングし、直ぐに統括医師に緊急報告して指示を仰ぎます。症状が悪化する前に的確な対応を行い、いち早く被験者さんが安心できるように努めます。時間が経てば経つほど発生する事象・情報が増えてくるため被験者さんの負担も増えますし、被験物質との因果関係の有無の明確化が困難になります。対応が遅くなれば遅くなるほど覆水盆に返らずなので、弊社が最も注力している事の1つでもあります。

このように看護師チームにより【被験者さんの安全】と【有害事象と被験物質の因果関係確認】に必要な即座な対応も支えられています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

053号 2014年 2月

■今回のテーマ

・ 測定チームの方々との出会い(前編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号では看護師チームの仕事についてのお話でした。「採血される側の被験者さんが痛くないようにという心遣いも、御社の一貫した考え方・理想に沿っていますね。どちらの方向を向いても、どんな内容に対しても、軸がしっかりしていてぶれないですね。」「試験計画から考察作成まで、御社常勤看護師が目的を把握しているという事、とても心強いですね。」「今まで貴社の試験実施に関わる担当者の全体像が何となくしか分からなかった。でも、数ヶ月前の号から毎月いろいろな担当者の紹介の文章を読むうち、現場の構成だけでなく雰囲気が分かってきた。この特集、続けてください。」「エッサッサの話題、懐かしい(2年ぶり)。」というお言葉をお寄せいただきました。お送りいただきました皆様、誠にありがとうございました。とても嬉しいです、励みになっております。

測定チームの方々との出会い(前編)

昨年11月号では弊社は多くの方々に支えられ、再現性の高い正確な臨床試験を実施しています事と、支えてくださっている『専門家の先生・医師の先生』『看護師さん』『測定チーム(弊社研究員・大学の先生・院生の方々)』『カメラマンさん』『運営スタッフ』の業種・担当内容をご紹介しました。今月号は前々号の『専門家の先生・医師の先生』、前号の『看護師さん』に続き『測定チーム(弊社研究スタッフ・大学の先生・院生の方々)』についてお話させていただきます。

皮膚状態の測定や各種機器を使った様々な身体データの測定は『弊社研究スタッフ』『三重大学の先生』『院生の方々』のチームで実施しております。

朝から夜中まで研究・実験をされている方々なので、長時間の測定が続いても手元がブレる事無く正確に測定が可能です。他にも測定の合間に測定データを複数の記録メディアに分散してバックアップをとったり、測定室内の温湿度環境を一定に保ったりと測定に係る全般を担当していただいております。

測定をご担当いただく事になったきっかけ

では、なぜ『弊社研究スタッフ』だけでなく『三重大学の先生』『院生の方々』にもお引き受けいただけるようになったかという【きっかけ】をお話します。弊社は2004年4月に起業した時から三重大学の敷地内に本社または研究室が三重大学内に有る事から三重大学の『三重大学の先生』『院生の方々』とのご縁に恵まれております。

【きっかけ1】研究室の先生がメーカー様から相談・ご依頼を受けられた研究を弊社がお手伝いさせていただく時が有ります。計測は先生自らまたはその研究室の院生の方々が計測者をされる事も。そのご縁で、弊社の別の臨床試験の計測もお引き受けいただく流れ。

【きっかけ2】お世話になっている研究室の先生に「先生のところの院生さんにアルバイトをお願いして良いですか?」とご了承いただく流れ。

【きっかけ3】私が学内外で学生さん相手の授業・講習を担当させていただいた時に「こんな会社をやっています。アルバイト募集中。」と宣伝したのを見て来てくださる流れ。

・・・・このように、様々なご縁・ご理解とご協力により皮膚状態の測定や各種機器を使った様々な身体データの測定の再現性を保つ事が出来ております。もちろん免許が無いと測定出来ないものは免許をお持ちのかたにお願いしております。

研究室のデスクを見せて貰うのが好きな梅田

ご縁があった先生・院生の方々とお付き合いいただくなか、先生や院生の方々とお話・打合せをする時、通常は会議室・ゼミ室に通されます。何度かお話させていただいているうち、そのかたの研究机までお招きいただける事も有ります。心の中で『内部までお招きいただけるなんて光栄です。嬉しい。』とワクワクしながらお邪魔させていただく梅田。本題である研究の話が終わると、机上に置いてある模型・小物・事務機械などについて少々伺います。お招きいただいた場所の見える位置に置いて有る物を「これ何ですか?」と聞いても失礼ではないと思っております。逆に、引き出しからペンを取り出した時にチラッと見えた何かについては『見せるつもりの無いもの』と思うため触れません。あくまで話題にして良さそうな物のみです。

先生の机上には趣味の物はほとんど無く、スキャナやタブレット等の事務機器が置いて有る事が多く、私は「実はスキャナの買い換えを検討しておりまして、先生のスキャナですが使い心地はいかがですか?」とか「そのタブレットでサッとメモをとられる時はどんなアプリを使われますか?」など、ハイテク好きの私はワクワクしながら教えていただきます。

一方、院生の方々は、ジュース等についてくるロボット・人形・車などが置いてある事が多いと感じております。

ロボット・人形・車の世界ですがとても広く、知らないものが盛りだくさん。「あ、このガンダムはアムロが乗っていたものですか? でも色とか装備が違いますね。」と質問しますと、実はアムロが乗る前に作られた試作機で、アニメとかテレビゲームなどで登場するという事などを知る事ができ、とても楽しいです。聞くときに気を付けている事としては例えばガンダムですと「私、初代とZ、G、W、X、SEED、ダブルオーは観ました。ゲームはガンダムネットワークオペレーションをやった事が有ります・・」と自分の知識の量を先にお伝えしてからにしております。そうしておくと相手の方は「梅田さんが観てないターンAガンダムというテレビシリーズの主役機ですよ。メカニックデザインは映画『ブレードランナー』や『スタートレック』を手がけたシド・ミード氏(アメリカの工業デザイナー)なんですよ。」と、私のガンダムに関する知識に合わせてお話してくださるのです。

私ですが『ここまでは知っている、これ以上は知らない・・・という事の明確化』には気を付けております。小学生の時に同級生達がファミコンブームの時にMSX(マイコン)を購入したため、同級生達と会話が合わず、歳の離れた近所の中高生の方々にMSXの使い方を教わっておりました(機能食品通信28号より)。知らない事は知らないと言わないと、相手の方がせっかく話してくださったのに梅田が理解しきれていないという大変失礼な事が発生しますので細心の注意を払っております。

このような事を申しましたが、私に対しては趣味・研究・仕事など何でも気軽にお問い合わせください。私は「結論を言いますと答えはAです。確認しますと、これが先ずこうなりますよね。次にこうですね。そしてこれらを合わせるとAなのです。」と相手の頷いてくださる顔の動きや声に合わせて過不足無くご説明するよう心がけております。ただ、推し量りそびれ「あと少し詳しくお話した方が・・・」と話が長くなる事が有り、その点は直さねばと自覚しております。。

弊社にアルバイトに来てくださる皆さんですが、どの方も様々なこだわり・特技・精密作業をお持ちで魅力的です。今月号と来月号の2回にわたり、数名ほどエピソードを交え紹介させていただきます。

電車に詳しいAさん

アルバイトAさんとの出会いは3日連続で測定が必要な臨床試験の会場でした。彼は被験者さんだったのです。初対面の時に「どこかで見た事の有るお顔だけど思い出せない。」と記憶を辿るも回答を得られず、後日、共同研究先の院生さんの1人と判明。その研究室は約20名の学生さん・院生さんが所属されているので、研究で接点が無くお話した事が全く無いかたも多かったので『これからは接点の無い方も注意深くお顔を覚えねば』と思いました。

私は出張の準備をする時、携帯やスマホが万が一の不具合が生じても慌てないように、どの電車に乗るかという乗り換え案内やお客様の住所が分かる地図をプリントアウトした紙の束(道順リスト)を持ち歩く事にしております。「そういえばAさんは研究室の先生の出張の切符とかの手配をしたって言っていたよねコツを教えて貰えない?」と聞いてみたところ、「梅田さん、前に幾つか比べてみた結果、乗り換え案内は●●というサイトが良いですよ。地図は■■というサイトが断然使いやすいですよ。」と教えてくれたので、見やすい紙の束(道順リスト)を効率的に作れるようになりました。

ほかにも乗り換えで走ってクタクタだったという話をしたら「良い方法がありますよ。津からなら行きも帰りも近鉄は数字の小さな号車、新幹線は数字が大きな号車に乗ると乗り換えがスムーズですよ。」など、とても役立つ情報を伝授してくれました。

そんなAさんの研究室の机は電車グッズが並んでいました。『時刻表』というJRみどりの窓口で見た記憶がある分厚い本が有ったので、読み方を教えて貰ったり、貴重な切符コレクションや鉄道の写真集を見せて貰ったりと私の知らない世界が満載でした。

Aさんが大学院を修了して就職のため別の県に引っ越した後も、テレビで『昭和の時代から運行していた列車の最後の運行日』だとか、『新しい車体の運行初日』など観るたび「このイベントにAさんも行っているのかな?」と思います。

弊社の再現性の高い測定を支えてくれている『こだわり・特技・精密作業の技』をお持ちアルバイトさん達のお話は次号にも続きます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

054号 2014年 3月

■今回のテーマ

・ 測定チームのアルバイトさん列伝

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

毎年3月末は、ホーホケキョ♪という野生のウグイスの風流な鳴き声で目覚めるのですが、朝3時です。例年、数日経つと鳴く時間が昼間に移行するので「数日の我慢だ。シーズンの始めは張り切りすぎて早くに目が覚めて鳴きに来るのだろう。」と思いながら2度寝をします。

先月号は『測定チーム(弊社研究スタッフ・大学の先生・院生さんら)』のお話でした。今月号も引き続き、院生さんらのエピソード紹介です。

「大学の先生や院生さん達との連携のきっかけ話、読めてよかったです。良いご縁ですね。」「趣味の話に耳を傾ける時の熱心さを感じました。だからこそ会話が盛り上がるのだと思います。」「出張時の乗り換えのしやすさとか、重要ですね。」というご感想と、「いつも読んでいますよ。」というお言葉をお寄せいただきました。お送りいただきました皆様、誠にありがとうございます。いつも励みになっております。

測定チームのアルバイトさん列伝

昨年11月号では【弊社は多くの方々に支えられ、再現性の高い正確な臨床試験を実施】しています事と、支えてくださっている『専門家の先生・医師の先生』『看護師さん』『測定チーム(弊社研究員・大学の先生・院生さんら)』『カメラマンさん』『運営スタッフ』の業種・担当内容をご紹介しました。『専門家の先生・医師の先生』『看護師さん』に続き先月と今月は『測定チーム(弊社研究スタッフ・大学の先生・院生さんら)』についてお話させていただきます。

皮膚状態の測定や各種機器を使った様々な身体データの測定は『弊社研究スタッフ』『三重大学の先生』『院生さんら』のチームで実施しております。朝から夜中まで研究・実験をされている方々なので、長時間の測定が続いても手元がブレる事無く正確に測定が可能です。他にも測定の合間に測定データを複数の記録メディアに分散してバックアップをとったり、測定室内の温湿度環境を一定に保ったりと測定全般を担当していただいております。そして『院生さんら』は、弊社のアルバイトもしていただいております。先月号の「電車に詳しいAさん」に引き続き、今月号は2名のアルバイトさんの思い出話を「測定チームのアルバイトさん列伝」としてお送りします。

今月号の題名に【列伝】と入っている意味

この号を執筆するにあたり、過去から今に至るアルバイトさん達の事を思い出していた梅田。ふと、思考が脇道に逸れ、高校生の時に深夜に観ていた「今甦る!昭和ヒーロー列伝(中京テレビ制作)」という番組を思い出しました。その番組は1ヶ月に1回の放送で、2時間番組。1回の放送で1つの特撮番組を紹介する番組なのです。紹介作品は、忍者キャプター、スーパーロボット レッドバロン、電人ザボーガー、がんばれ !! ロボコンなど。2時間の中で第1話・代表的な話・最終話の計3本を取り上げて放送しており、毎月楽しみでした。第1話を観た直後に一気に20話ぐらい飛んで重要な話を1話分、そして次に更に飛んで最終話を観てありますため、その後の人生で誰かに人形や模型を見せていただいた時に「第一話と最終話を含む3話分しか知りませんが、格好良くて好きです。詳しく教えていただけませんか?」と、お話のきっかけになっております。ヒーローにも性格・背景・特技など色々とありまして、父親の造ったロボットに乗り込んで悪と戦うとか、機械に詳しい青年が自分達の乗り込むマシンの修理を行うだけでなく空いた時間に家電屋でバイトをしているとか、ギャグメーカー的なノホホンとしたオジさんなのに実はものすごく強いなど、人物の魅力も物語に引き込まれる要素の1つだと思っております。

話は戻りますが、弊社のアルバイトさん達が色々な技や特技を持っていて、そして一緒に過ごした日々を次々と思い出す時に、その魅力溢れる人柄はまさにヒーローだと気付きました。そのヒーロー達の活躍を次々と思い出す行程は私の人生に於けるヒーロー列伝なのです。

細かい作業が得意なYさん

さて今月号の1人目のヒーローは、工学部のYさん。彼との出会いは一緒に計測機器の開発を行う現場でした。その開発は数年に渡って行っており、春になりますと数名が卒業・修了のためチームを離れ、入れ替わりで大学4年生のかたが新メンバーとして入られます。

Yさんですが、初対面時の印象は寡黙でダンディな人。冬にオールバックの髪型でトレンチコートを着て歩いている姿はハードボイルド小説の探偵を彷彿さるほど。そして一緒に研究をしてみると、こちらの意図している内容を的確に汲み取り、それを機械・プログラムとして形にしてくれました。ある日、研究室でお茶を飲みながら彼と話をしている時、彼から家庭教師のアルバイトをしていた話を聞きました。彼いわく国語を重点的に教えたとのことで「工学部の貴方が国語ですか?」と聞き直

しましたところ、「物理でも数学でも何を意図しているかを読解できなければ解けないから、国語が重要なのです。」との事。おお、これが彼の意思疎通能力の高さの理由なのね、と心の中で納得。普段、機械・数式・プログラムを操っているYさんが実は国語にも造詣が深いという更なる魅力を知り、ワクワクしたものです。

そんなYさんですが、弊社でのアルバイト時間外に、休憩室でお菓子を食べながら何かしら手作りをしています。何かしらと覗いてみると、机の上にお菓子の包み紙で作った小さな折り鶴が有ります。高さ1センチ未満の小さな鶴です。ピンセットを使っているわけではなく爪の先を使って器用に折っていました。その鶴が出来る様を見ながら、私はハッと気付きました。彼らと研究開発していた計測機は皮膚に巻き付けるタイプの物だったのですが、皮膚にあたる部分はもちろん様々な部分がしっかりヤスリがけされていて、とっても滑らかで綺麗でした。こんな細かい所、相当な器用さと根気が要るでしょうという所まで加工してありました。これは空いた時間を使って手先の器用さのトレーニングし続けている成果では?と、私は気付きました。しかし、それを本人や人前で言うのは野暮な気がしたので黙っておりました。ほどなくして周りもそれに気付いたからか、いつのまにか小さな鶴折りがブームに。「家で小さな鶴を折っている」「疲れるから寝る前にやっている」という会話が社内でチラホラと聞こえてくるようになり、皆さんの向上心を肌で感じました。

そんなYさんですが学部の1年と大学院の計3年をご一緒させていただき、就職と同時に引っ越されました。今も目を閉じるとハードボイルドな探偵っぽいヒーローが、少し薄暗い探偵事務所の机で小さな鶴を折っている姿が浮かんできます。

自作が得意なHさん

続いて2人目のヒーローは工学部のHさん。学部の1年間と大学院の2年間の計3年間、平日・休日のアルバイトで活躍してくれました。

彼との出会いは、私が三重大学工学部の学生さん120名の前で授業を90分間させていただいた翌日です。私は授業の終わり際に「三重大学の敷地内に私の会社が有ります。アルバイト募集中です。」というスライドを皆さんにお見せして教室を後にしました。そして、その翌日、Hさんが「アルバイト興味が有ります。」と弊社に来てくれました。

彼は会社ではモクモクと熱心に仕事をしております、しかし私が機械関係で困っていると即座に駆けつけて解決してくれました。

たとえば、故障したタワー型パソコンの本体のフタを開いて「電源ボタンを押してもウンともスンともなので、パソコンの自己診断機能は使えない。メモリなど交換が可能な部品を1つ1つ取り替えてみようか。それともハードディスクだけ取り出して別のパソコンのスレイブ(外部記憶装置扱い)として繋ぎ、必要なデータを避難させるか。」と私が悩んでいたら、そっと横から「そこのコネクタ、一見刺さっているように見えますが振動か何かの影響で外れかけて接触不良を起こしているように感じます。」と、数多くある線のコネクタから原因を特定出来、時間をかけずに修理完了。

他にもノートパソコンのハードディスクが不調になった時の話。血圧測定時に使っている聴診器を持って来てパソコンに押し当ててカリカリという動作音を聞きながらデータ読み込みが出来る角度になるようノートパソコン本体の傾きを調整している時にトイレから帰って来たHさんは、一目で意図を読み取り「この角度、いかがですか?」とサッと手助けに入ってくれ、必要なデータをスムーズに外付けハードディスクに避難する事ができました。

他にも静電気に弱い測定機器の取り扱いマニュアルを作っていた時には、バイト帰りの彼から電話が有り「今、電器パーツ屋さんに居るのですが、梅田さんが欲しがっていたアース線(漏電防止・電気を逃がす)や除電用具を買っておきましょうか? お勧めのものを複数買って行きます。」と準備してくれたので、採用する道具の選定がスムーズでした。

どれもサッと済んでしまっているエピソードですが、その行動を自然体で出来る彼の知識と経験などによりサッと済む事ができたのです。

このような様々なこだわり・特技・精密作業の技をお持ちの方々(ヒーロー)により弊社の再現性の有る測定が支えられています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

055号 2014年 4月

■今回のテーマ

・ LINEスタンプを自作

・ おかげさまで10周年

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号は2号連続でお送りしました『測定チーム(弊社研究スタッフ・大学の先生・院生さんら)』の紹介記事の2号目でした。

「先ずは国語力が重要というアルバイトさんの言葉、ジーンと来ました。確かに読解力があってこその理解力ですね。」「梅田さんが聴診器でパソコンのハードディスクの音を聞きながら修理している光景が目に浮かびました。あ、いまカリカリと読み込む音がしているから角度そのままとか言う姿とか。」というお言葉をお寄せいただき、ありがとうございました。励みになります。他にも訪問先で初対面の方々から「通信、回覧しているので梅田さんの事を知っていますよ。」「緑色の通信、社内の壁に毎号誰かが貼ってくれているから読んでいますよ。」というお言葉、ありがとうございました。とても嬉しいです。

LINEスタンプを自作

1年ぶりの作ってみました企画

昨年5月号の機能食品通信では、プラ板に油性インクで絵を書き、オーブントースターで熱を加えると縮んでマスコットになるお話を書きました。特筆すべき点は、プラ板がインクジェットプリンタ対応のものを見付けたという事で、おかげで自作の根付を1個1個手書きでは無くプリンタで量産してフリーマーケットに出しましたというお話でした。その後、嬉しい事に毎月少しずつですが皆さんに買っていただけまして、昨年末に在庫僅少となり追加生産をしました。量産方法を確立してある事から慣れた手つきでの作業です。そして今月号は携帯電話のコミュニケーションアプリであるLINEのトーク機能(文字やスタンプと呼ばれるイラスト等を使ったチャット通信)のスタンプを作ってみましたというお話です。

LINEスタンプが自作できるらしい

今年の2月下旬のある日、何となくインターネット上のニュースで【LINEのスタンプを自作して販売できる。】という記事を発見。「おお、これは面白そうだ、作ってみよう!」と、ワクワクしながら着手しました。 結論から先に申し上げますと、【健康診断 正常値】というスタンプを作ってLINEの販売登録に関する審査窓口に提出を完了し、現在審査待ちをしている所です。

先ずは企画

自作できるというニュースを見るやいなや、さっそくノートに、過去に自作したビーグル犬のキャラクターであるビーグル・ワンら3匹が笑ったり踊ったりしている絵を描き始めました。余談ですがビーグル・ワンの名前は海外SFドラマ 謎の円盤UFO の戦闘機『スカイ・ワン』からヒントを得て命名。ふと何となくTwitterなどでネット上の話題をみると、すごく絵の上手な方々が自作スタンプの準備を開始するぞと言っていたので、画力以外の何かで勝負せねば作って終わりの自己満足になってしまうと思いました。

その夜、お風呂で湯船に浸かりながらノンビリと作戦を考えました。「うむむ~、私に画力が有ればものすごく楽しい機会なのに。」と、少し悲しい気分にもなりました。しかし気持ちを直ぐに方向転換。こういう時に私が思い出すのは「無いものを無い無いと残念がるよりも、現在手元に有るものを基に戦略を練るべき。」という言葉。これは私が大学院生の時にアルバイトをさせて貰っていた会社の創業者さんが教えてくださった言葉。さっそく自分が出来る事について色々と考えてみました。その結果、皆さんのお役に立つ情報発信、つまり豆知識入りのスタンプを作ってみようと思ったのです。私ですが色々な所で授業をさせていただく機会が有りまして、その時のスライドや資料には【要点を吹き出しで喋っている犬などの自作キャラクター】を入れております。そのバリエーションを増やす事にも繋がる一石二鳥なのです。近日、血液検査などの正常値についての授業をする予定がある事などから、第1弾はそれにしようと決定。

専門家の先生にメール

豆知識のスタンプ作成という方向性が定まりましたので、手元に有った絵を組み合わせて企画スライドを作りました。先ずは社内で回覧しましたところ、感触が良かったように感じました。

次はいつもお世話になっている専門家の先生に企画スライドを添付したメールで「LINEスタンプが自作出来るというニュースが発表されていました。詳しいルールは未だ分かりませんが、1セット100円(40個の絵柄/1セット)で1つ売れる事に半額が入って来るらしいです。私としましては色々な分野の早見表・豆知識のスタンプを作りたく思っております。先ず1つ自力で作ってみますので、それが上手くいきましたら、ご報告いたします。その時はご支援のご検討いただけますと幸いです。」とお願いをしました。さあ、後は前進あるのみです。

先ずはキャラクター作り

自宅にビーグル犬が居るからという事で犬の絵をと思いましたが、何となく今回は猫にしました。

先ずはOK・NG・保留や○×を作りました。会話でよく使いそうなものは入れておこうと思ったのです。

血液などの数値の会話で使うスタンプなので、上下や増減も作る事に。上下は指を上下に向ければ完了。しかし増減は、減った事が喜びに繋がるパターンも有れば同じ減るでも悲しみに繋がる事も有ると思います。よって増減は喜怒哀楽表現を抑え、目の形を矢印にして増減を表現する事にしました。ついでに上下も同じ目を採用。

血糖値や血圧などの数値を入れたものを作成

自作スタンプは40個で1セットという規定があります。

はい、血液・尿・血圧など40以上有りますね。第1段は何を採用すべきかに悩みまして社内の看護師さんらに相談し70項目ぐらいまで絞って貰いました。40個中、OK・NG等の意思表示等で10以上有るので残り30弱、そのうえ1つのスタンプに【血糖値 glucose 高いと糖尿病のリスク 正常値 ~110mg/dl(空腹時)】と入れたかったのですが文字が多すぎて視認性が悪いと分かりました。仕方なしに2つに分け、単位等削れる情報は削りました。一緒にお仕事をさせていただいている他機関のかたから「このスタンプを見て興味を持たれたかた用に、スタンプ内容の詳細説明をインターネット上に用意されては?」というアドバイスをいただいたのでその準備も並行して行いました。

そして完成

40個+紹介用画像等2個を完成させ、あとは登録をするだけ。4月何日から登録されるかは公表されていませんでしたので、毎朝公式ホームページをチェックして待つ日々。そして4月17日の晩、自宅で犬と遊びながら何となくネットを見ていたら受付開始の話題を発見「しまった! 今朝見た時は未だ開始されていなかったけど、昼頃もチェックする習慣にすべきだった。」と少し後悔。直ぐにパソコンをカバンから取り出し、登録完了。私が登録した自作LINEスタンプに割り振られた番号が2千番台だったため、数時間で2千件以上が登録されたと予想さ

れます。もしそうであれば審査順番2千件以上待ちです。大人気だなぁと思いながら審査結果を心待ちにしております梅田でした。

おかげさまで10周年

2004年4月に機能食品研究所を設立し、今月で10周年となりました。10年間頑張る事ができましたのは、お客様のご愛顧をいただけました事と、三重大学をはじめとする各機関様のご支援・ご指導いただきました事、そして弊社を支えてくださったスタッフさん達のおかげでございます。これからも再現性の有る臨床試験提供のための努力を重ねます。

何周年という記事を世の中で見かける時は、設立時の社会背景を振り返っているパターンが多いので、私も振り返ってみました。早速Wikipedia(インターネット上の百科事典)で2004年のニュース一覧を見ましたら【新紙幣発行(5千円札が新渡戸稲造から樋口一葉へ、千円札が夏目漱石から野口英世へと代わった)】や【マツケンサンバがヒット】【流行語が「チョー気持ちいい(北島康介)」「気合いだー!(アニマル濱口)」「・・・って言うじゃない。残念!・・・・斬り(波田陽区)」】【PSPの発売(プレイステーションポータブルという今年になっても新作ソフトが出ている息の長い携帯ゲーム機)】などが有り、「懐かしいなぁ」と思い出に浸りながら読み進めました。そう、大掃除などで昔の新聞が出てきて熟読してしまうが如く黙々と読む梅田。ふと我に返り「こんな夜中に何をしているのだろう。明日がこの記事の締切日なのに・・・。」と時間のロスを嘆きながら執筆を再開した梅田でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

056号 2014年 5月

■今回のテーマ

・ 5月アイフィア、7月インターフェックス
・ ダイジェスト冊子プレゼント

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号は『LINEスタンプを自作し、審査申請をしました』というお話でした。

皆様から「血液検査の正常値の話題になった時に使う正常値が分かるスタンプ、良いアイディアと思います。」「どこかにイラストは外注かなと思ったら、梅田さんが絵を描いたというところにフットワーク軽く色々なものを創出している機能食品研究所のカラーを感じました。」「その自作スタンプ、欲しくなりました。審査通過したら教えてください。」というお言葉をいただき、ありがとうございました。とても嬉しいです。4月17日の審査開始日に審査を申し込んだスタンプですが、現在のところ結果待ち状態のままです。毎朝、審査結果のページを確認しに行くのが日課となっております。

5月アイフィア、7月インターフェックス

今年は先ず先にアイフィアに出展

先月号の文末のニュース欄に【news: 展示会ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)・HFC(エイチエフイー: ヘルスフードエキスポ)(東京ビックサイト 5月21日(水)~23(金))に出展します。産官学連携コーナーでパネル1枚を掲示し、その前でチラシを配布しております。今号にご招待券を同封いたしました。 梅田の姿をお見かけになられたかたは是非お声がけください。】と記載し、ご招待券を封入させていただきました。

それをご覧いただいた皆様から「3日とも会場にいるんだね。ならば、どこかで寄らせて貰うね。」とか「立ち話をしに行くよ。」「うちも出展しているから、ブースに寄ってね。」「当日連絡が通じる電話番号を教えて。」というお声をお寄せいただきました。このようにお声をかけていただけて、嬉しいです。皆様にお会い出来るのが楽しみです(この文章は展示会の前に書いております。)。

そして7月はインターフェックスジャパン

アイフィアの次は7月にインターフェックスジャパンに出展いたします。毎年、万協製薬株式会社様と出展をご一緒させていただき今年で9年目になります。(今月号にご招待券を封入いたしました。)

ダイジェスト冊子プレゼント

プレゼントキャンペーン

メーカー様には今年2月号から毎号『ヒト試験のデザインの作りかた、動物試験の種類などサッと確認できる冊子、無料でお渡しします。』というキャンペーンチラシを機能食品通信に封入させていただいております。予想以上のご応募とご好評をいただいております事などから、もう少しそのキャンペーンを続けようと思っております。今号はその冊子(ダイジェスト冊子)が出来るまでのお話です。

10年間お客様の所にご訪問させていただき、気付いた事

あくまで私の考えなのですが、2004年4月に起業してからお客様の所に訪問させていただき続けて気付いた事が有ります。初対面時に弊社の会社説明は不要なのでは?・・・と。当たり前のお話ですいませんが、お客様は日々様々な業務を抱えられております。臨床試験の事を朝から晩まで毎日お考えになられる時間は無いのです。梅田が来た時にも、聞きたい事とそれに付随する新情報を効率的にご質問されると同時に情報を頭の中でまとめられ、梅田が帰ったら臨床試験以外の業務に頭の中を切り替えられるのです。お客様のお時間はとても貴重なのです。

よって梅田を目の前にされたら、先ずはお客様が聞こうと思われた事を存分に聞いていただくのが最良なのでは思っております。

そういう理由から、初対面のかたであっても私は「メール・お電話でいただきました内容は○○○ですね。その後○日経っておりますが補足事項等ございますか?」と本題からお話を始めております。本当は自社の強みなどをズラズラと並べ立てたいのですが、それは止めております。その理由ですが、先ずはご用意された質問をされた後「そういえば梅田さんの強みはどこですか?」のように聞いてくださる事が多いからです。一番嬉しかったのは「今、お会いして分かったのですが、私が数年かけて開発してきたサプリメントの臨床試験企画について、何というか他人事ではなく自分の事のように梅田さんは聞いてくださるのですね。」と言っていただいた事です。そしてその方からは後日「ホームページの機能食品通信のバックナンバー、読みましたよ。特に37号の『機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第6回: 速報編)内の【話し声がパッタリ止む時期】』が面白かったです。熱意と第三者評価の立場のバランスが絶妙ですね。」とお褒めいただきました。

試験本番中の梅田は第三者。

先述の記事について該当記事を少し説明させてください。

弊社の臨床試験は以下の①~⑨の行程を経ます。

①仕様書作成: 試験のデザインを作成。

②計画書作成: 仕様書を基に文章化。

③倫理委員会: ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。

④被験者募集: 試験の目的に最適なモニターさんを選出。

⑤試験実施 : 被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。

⑥速報   : 主要解析項目のデータ集計・グラフ化。

⑦グラフ案 : グラフ案を作成。 

⑧文章案  : 文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。

⑨完成   : 仕上げ。

 

【①仕様書作成~④被験者募集】の行程に於いて、お客様のお考えと想いをしっかりと伺い、私は「それならば、この測定項目とこの計算方法が最適です。」 「では、このデータも参考用にとっておきましょう。」「この工夫をする事により精度を更に上げ、細かな有効性データも見逃さないようにします。」とトコトンまで何度も熱い気持ちで打合せを重ね、お客様の目的・目標を実現するお手伝いをしております。

そして【⑤試験実施】の行程になり、いよいよ明日から試験本番(摂取・塗布・使用開始)がスタートですという時、私はお客様に「【⑥速報】提出時、つまりキーオープン(群の内訳開示)完了まで、試験の公平性を守るため、感情を入れないメール文章での連絡に切り替わります。お手数をおかけしますが、なるべくメールでの連絡でお願いします。」 とお願いし、試験実施中は客観評価の精度を徹底して保っているというお話です。もちろん【⑥速報】のキーオープン直後に熱い気持ちのスイッチが再び入り【⑦グラフ案~⑨完成】に取りかかります。

ご面談をいただく時の便利ツールを考えました

この機能食品通信ですが、毎号色々な話題を書いてまいりました。「臨床試験の種類」「皮膚測定機器の種類」「試験デザインの作り方」「仕様書作りのこだわり」「試験現場にお客様に見学していただく方法」「動物試験(前臨床)の種類」などです。

数年前頃から、それら機能食品通信のバックナンバーをご訪問時に持参し、お客様から質問をいただきました時に、該当号を取り出し、そこに赤ペンで『丸や線』を付けながら「これが皮膚の保湿性の測定機器でして、隣にあるのは蒸散量でバリア機能を測ります。」とスムーズに説明できるように努めております。そうすればお客様はメモをする必要も有りませんし、それに関連した内容もパッ

と見ていただけるのです。各号が入ったクリアファイルにテプラシールで「ヒト内科」「ヒト皮膚」「動物」と目印を貼り、サッと取り出せるようにしました。よく使う号とたまに使う号の傾向も分かってきて、不足なく少し多めに持ち歩きました。複数枚使ってお話しました時に黒色の綴り紐をお渡ししましたところ評判が良かったので、紐の束もクリアファイルに挟んで持ち歩きました。

このようにお客様とのお話中にサッと取り出して赤ペンで『丸や線』を付けながらお話をするのですが、お客様に見ていただきやすい向き・場所に紙が置いてあります。少し身を乗り出してテンポ良く話しながら逆向きの文章を見ながら書き込むのですが、綺麗に書くのは困難でした。しかし、だんだん毎回『丸や線』を付ける場所の傾向が分かってきたので、それならば予め記入しておこうという事にしました。

そして有る日、お客様にご面談いただいている時に「梅田さん、うちの会社の別部署に貴方を紹介してあげる話、先ずはパンフレットを渡しておいてあげるよ。」と言っていただけた時に「よくお話で出る機能食品通信の過去号に表紙(会社案内)を付けて紐で綴じたものを作ってみます。そちらをお渡しいただけますでしょうか?」と伺いましたところ「それ良いね。分かりやすいよ、きっと。」と言っていただけました。それをきっかけとして、機能食品通信ダイジェスト冊子の第1バージョンが出来上がりました。

その後、そのダイジェスト冊子を持ってお客様の所に伺うようになりました。その冊子に載っていない内容について「今まで書いた論文やメディア発表ってどういうのが有るの?」「提携して貰っているという NPO法人みえ治験医療ネット について詳しく知りたい。」「貴社が三重県庁のライフイノベーション総合特区の協力機関をしているらしいけど、その総合特区の全体像を知りたい。」などのご質問をいただく事があります。その内容は後日その冊子の表紙部分に新ページとして加えることにしております。その積み重ねにより現在では表紙ページ部分で12枚、機能食品通信の過去号部分で7号分という構成になりました。ご興味いただきましたら、同封の申込FAX用紙にてお申し込みください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

057号 2014年 6月

■今回のテーマ

・ 変身、展示物。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号は『5月はアイフィアという展示会、7月はインターフェックスという展示会に出します。』『機能食品通信の要所を綴じたダイジェスト版プレゼントに関する』というお話でした。

皆様から「(展示会の会場で2度立ち寄って気付いたのですが)展示物が数時間でバージョンアップしましたね。これは通信に書ける話題だと思いますよ。」「機能食品通信の要所を綴じたダイジェスト版が誕生した過程が分かって面白かったです。必要は発明の母とはこのことでしょうね。」というお言葉をいただき、ありがとうございました。とても嬉しいです。

あと、2号連続で話題に出ました『LINEの自作スタンプを申請受付開始日(4月17日)に申請した件』ですが、現在審査中とのこと。『動物のキャラクターは著作権違反が無いかのチェックに時間がかかる。』『血圧や血糖値などの正常値スタンプが日常会話で使えるという規定に沿っているかの判断に時間がかかる。』というのが審査に2ヶ月以上かかっている理由ではと思っております。いずれにしても修正の必要な場合は審査員のかたから直接メッセージが来るそうなので、それが届いたら急いで修正しようと思っております。

変身、展示物。

5月、アイフィアに出展しました。

展示会ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)・HFC(エイチエフイー: ヘルスフードエキスポ) 東京ビックサイト 5月21日(水)~23(金)の産官学連携コーナー内に出展させていただきました。

お立ち寄りいただきました皆様、行きたいけど行けなくなったとお電話・メールをいただきました皆様、ありがとうございました。

弊社パネルの場所

前号で申し上げました通り、今回はパネル1枚を掲示し、その前でお客様と立ち話をさせていただくスタイルでした。弊社のパネルの場所は、会場の一番左のゲートをくぐり、そのまま左の壁伝いに20メートルほど歩いた場所でした。

ブースを構えていないため、パネル1枚のみでどこまで集客力を高める事ができるかは工夫次第だなと思いました。

照明による反射

今回はパネル1枚と机上のチラシ設置のみでしたので3日間の会期初日の開場前の1時間で設営をしました。パネル表面には保護用の透明シートが付いているのですが、そこに照明の光が映り込み見辛くなる事が分かりましたので、カバンからドライバーを取り出し、パネルのフレームを固定してあるネジを外し、透明なシートを外しました。うん、これで見やすくなったと満足。このように先ずは光に気を付ける事にしております。

今回はパネル1枚のスペースでしたので持って行きませんでしたが、弊社のタペストリー(横断幕)タイプの展示物は反射防止のために光沢の無いマットな素材で作ってあります。

空きスペースで何をしよう。

パネルが光って見辛い問題の次に着手したのは空きスペースの有効活用です。

パネルと展示机の間にスペースが有ります。せっかくの空きスペースなので何かしてみようと思いました。机上に設置しておいたチラシの内容が分かるようにA4サイズ4枚分を貼り付けました。

何のパネル?

このような準備をしているうちに、初日の開場時間である10時になり来場者の方々がいらっしゃいました。パネルから少し離れた場所にてスタンバイしておき、パネルを見入ってくださった方には5歩ほど前進して近寄ります。名刺をお渡しして「いつでもご連絡ください。」と言って5歩ほど後ずさりしてスタンバイ用の位置に戻る私。ご質問があるかたは「ちょっと教えて欲しいのだけど・・・」とお声がけくださるので、その場合は立ち話になるという流れです。

後ろから見ていると来場者さんの独り言が少し聞こえてきます。パネルをご覧になった方が「ああ、ヒトの試験ね。」「なるほど、臨床試験か。」とおっしゃっているのを耳にし、パネルを読まれるまで何の会社か分からないのではと気付きました。ブースを構える展示会では臨床試験という言葉を目立たしてあるのですが、今回はそういうものがありません。

これはまずいと思い、東京ビックサイト内にある『ビジター&ビジネスセンター』に走りました。そこではコピー、データ出力、レンタルPCスペース、文具等の物販、大型出力などが出来る場所です。私は直ぐに印刷機に繋がっているPCにてパワーポイントを新規作成し、臨床試験受託という6文字をA3サイズ1枚内に配置。臨床の2文字は目立たせたいので朱書き。すぐさま印刷して料金を支払い、小走りで持って帰って来ました。その間、15分間。その15分間で得られたかもしれない出会いを犠牲にしている事を後悔しながら自社パネルの元に急ぐ梅田。

そして貼ってみて気付きました。

しまった! 意外と小さい。 来場者の方々が目を細めながら「おっ、臨床試験か。」と言いながら近づいて来られる独り言が聞こえるほど。しかし臨床試験受託という6文字に集客力が有る事が分かりました。

こうなると文字を大きくしたい。でも再び時間を犠牲にして印刷をしに行くのかと思うと少し悩みました。しかし現在は初日の午前。午後になると更に混むだろうと思うと、今後の2日半の成果のために動くなら今だと思い、先ほど印刷したセンターに小走りの梅田。

センターの係のかたも、『ああ大きな文字にしたいのだな』と気付いてくださったみたいで、「どうぞ」とスムーズに対応してくださいました。

先ほど1度作っているだけに作業はスムーズ。A3サイズ1枚あたり2文字にて作成。背景は黄色でベタ塗り。今回も臨床の2文字は朱書き。ポスターのような大型サイズの出力も可能でしたが1枚数千円かかる事から、作ってみてイマイチだったらと思うと勇気が出ず、1枚数百円のA3サイズを3枚にしました。貼ってみたところ10メートル離れていても読めたので、これなら良いと満足。

知人の方々が見つけてくださった理由ナンバーワンは・・・・

知人の方々が「梅田さん、お元気?」「通信に招待券が同封されていたから展示会に来たよ。」「私の会社、出展しているから休憩時間に来たよ。」とお立ち寄りくださった事も、とても嬉しかったです。

皆さん共通しておっしゃった言葉が「入り口ゲート入って左斜め前に、知った雰囲気の人物が居たから近づいたら梅田さん。」「入り口を入って直ぐ梅田さんだと分かった。」「真逆の入り口ゲートから入ったので、機能食品さんのパネルを通り過ぎちゃったかしらと思って歩いていたよ。最後の最後に出口付近に梅田さんが居て安心した。」との事で、パネルを見る前に分かったというお言葉多数、というか全てその理由でした。

知人の方々にとっては、臨床試験受託の6文字を目立たせるための試行錯誤よりも、立っている梅田が目印となったようです。

このようにして、新規のお客様との出会いと、既存のお客様(知人の方々)とのお話をする事が出来ました。皆様、ありがとうございました。次は7月2日(水)~4日(金)のインターフェックス ジャパン(東京ビックサイト)にて皆様をお待ちしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

058号 2014年 7月

■今回のテーマ

・ 紙上展示会 その1(餅つき編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号は『5月の展示会(アイフィア)の現場にて数時間のうちに展示物が変化しました。』というお話でした。

「変化していく様や会場のイメージが写真でも示されていて、分かりやすかった。」「7月(インターフェックスのように大きくブースを構える時)と違って、5月は横幅2メートルの空間のみでいかに呼び込むかの試行錯誤。なかなか楽しく読ませて貰いました。」「今は出先で印刷までできる時代、昔は手書きでした。」「通信で毎年初夏頃に展示会の話題を読むたびに今年こそ声をかけに行こうと思っておりました。梅田さんと会場で会えて嬉しかったです。」「次号のテーマですが、来場できなかった方のために紙上展示会みたいな乗りで、写真にあるパネルの内容を説明してはいかがでしょうか?」というお言葉やアイディアをいただきました。皆様、ありがとうございました。とても嬉しいです。

紙上展示会 その1(餅つき編)

今年で9年目

7月頭に東京ビックサイトで行われましたインターフェックスジャパンという医薬品の展示会に出展いたしました。お越しいただきました皆様、現場でお世話になりました皆様にお礼を申し上げます。

 

医薬品・スキンケア剤の受託製造をされている万協製薬株式会社様と出展を毎年ご一緒させていただき、9年目。万協製薬様に会いにいらっしゃった製薬メーカー様・化粧品メーカー様に私もご挨拶させていただけます事から、皆様から「毎年会うよね。そうか、もう9年目なのか。」「前に会った時から送ってくれている機能食品通信、読んでいるよ。今年も頑張っているね。」と励ましのお言葉をいただいております。とても嬉しいです。

そして今年は2年前の時と同じく、隣同士かつ背中合わせで『三重メディカルバレー様』『三重県薬事工業会様』の共同ブースが有り、相互のお客様の行き来も盛んでした。

紙上展示会

展示会に来られなかったかたから「どんな会話をしているの? 興味有ります。」「来場できなかった方のために紙上展示会みたいな乗りで、写真にあるパネルの内容を説明してはいかがでしょうか?」というお声をいくつかいただきました。今号から数回にわたり、展示会場でよくいただくご質問について、回答も合わせてこの紙上にて説明させていただきます。

先ずは初対面

ブース前にはテレビ画面が有り、私の声のナレーションと試験会場の映像が流れます。バックミュージックは昨年と同じくテレビドラマ『孤独のグルメ』の曲です(使用許可については46号に掲載)。

チラシ立てには『臨床試験受託』という言葉が目立つ緑色の紙で作ったチラシが入っております。足を止められたかたにはチラシと名刺をお渡しし「いつでもお問い合わせください」とお伝えして完了です。

え、それだけで完了? はい、会場に1000社以上のブースが有って全てをご覧になられる方々をお引き留めしては申し訳無いと思ったからです。

大学の先生と餅つき連携

これがチラシの表紙です。この機能食品通信と同じ紙(緑色)を使い、4ページ構成となっております。

まず一番始めに多くいただく質問は「大学の先生って忙しくて、なかなか話が進まないのじゃないの?」という内容。

「なぜそういう質問をされるのですか?」と伺うと「テレビドラマとかで大学病院を見るけど、何だか敷居が高そう。色んな製薬会社さんと廊下で並んで待つのでしょ?」「前に余所の大学の先生にお願いしたら、先生が忙しすぎて話が進まず苦労した。」との事。なるほど、そういう理由から生じる質問だったのですね。常に最新の知識と技術を用いて研究をされている大学の先生ですが、常に膨大な『診察・治療・手術・教育・研究』を同時進行されています。そのようなご多忙な先生と弊社は餅つき方式で連携を実現しております。

餅つきの杵で餅をつかれるのが先生であれば、臼の餅を手で整えたり新しい餅米を投入するのが弊社です。『わんこそば』で言うなら先生が「次」と思われる一瞬前にサッとお椀入れるのが弊社だと思っております。いずれもテンポとタイミングが重要です。杵を振り下ろされたのに「おいおい~、餅が入ってないよ。」とか、「次のそば、未だ?」となっては連携失敗です。先生の1つ1つの動作がものすごく速いので、その速度に付いていけるよう弊社は日々鍛錬を行っております。

たとえば『試験内容についての打合せ』の時には、多くの内容を一目で把握していただける資料を作り、メーカー様とも前もって入念に打ち合わせておき「ここは絶対に先生にご判断いただかねばなりませんね。」のように打ち合わせを入念にしております。打合せで使う資料は数枚ですが、いつ何を聞かれても良いよう、関連書類にカバンに忍ばせてあります。

『書類作成』では先生にご判断いただく部分を白紙で出さず「勝手に作文しましたが、修正をお願いします。」となるべくお手間を減らせられるようにします。もちろん全文赤ペンで真っ赤に修正されてくる事もあります。その時は、もっと実力をつけて先生のご判断に近い内容をご提案文に入れられるよう成長しようと気を引き締めます。

『結果の報告』は先生とメーカー様にご覧いただきやすいよう、グラフの線の太さと色、表の構成を工夫しております。何よりも自分が言い間違いをする事防止にもなっております。メーカー様が自社に持ち帰られて社内説明していただきやすいように、グラフ内に吹き出しや矢印を入れて「このグラフは数値が高いと保湿性高い」とか、「初期値に対して20mg/dl 有意に下がっており、血糖値効果作用があります」と分かりやすくしております。更に機器写真なども入れて、記憶に残りやすくもしております。

この餅つき方式を意識し始めたのは私が三重大学 医学部大学院(医学系研究科)の皮膚科にて修士・博士課程の研究させていただいた時です。私以外の院生のかたは医師の先生としての業務もされておられました。研究室での実験の最中でも病棟から内線電話・PHS呼び出しが入れば飛んで行かれる毎日。医師ではない私は地元の複数の社長様から『発表スライド作り』『文献調査』『学習テキスト作成』を単発でいただくバイトをしており時間の融通が利きました。ご多忙な医師の先生と一緒に研究をさせていただく場合や、ご指導をいただける研究の時、私で出来る部分は少しでも多くやっておこうと工夫しました。それでも私ではどうにもならない部分は先生にお願いせねばなりません。そして夜中、病棟での激務後に研究室に戻って来られ、1つ1つ丁寧に私の言葉を聞きながらご指導くださる医師の先生のお姿に、自分の『研究の技術』はもちろん『お伝えする技術』も向上させねば先生の睡眠時間が無くなってしまうと焦りました。同じく院生時代の話、早朝のゼミ・報告会ですが、病院の診察開始時間までの短時間で済ます必要が有りました。院生の皆様全員が同じ条件でして、5分間で簡潔に説明して教官から次の指示・判断を仰ぐ真剣勝負。このゼミの時間、皆様のプレゼン方法を徹底的に研究しました。短時間のうちに数多くの研究内容報告・相談を受けている聞き手(教官)に対し、何が必要な情報かの精査と洗練された言葉、かつ「ここは、これと似ていますが全く違うものです。」のような的確な補足事項。これらを聞きながら「私もいつかこのようなプレゼン能力を習得したい」とあこがれ、今も鍛錬中です。

これらの経験から、餅つきのようなテンポ良い連携が出来るよう技術を常に向上させようと工夫を重ねております。

先生との打合せ方法の詳細につきましては『臨床試験の受託> 統括医・専門家を交えた打合せ』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

次号に続きます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

059号 2014年 8月

■今回のテーマ

・ 紙上展示会 その2(イラスト編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

先月号より『紙上展示会』というシリーズを開始しました。東京ビックサイトでの展示会に来られなかったかたから「どんな会話をしているの? 興味有ります。」「来場できなかった方のために紙上展示会みたいな乗りで、写真にあるパネルの内容を説明してはいかがでしょうか?」というお声をいくつかいただきました事から、先月号から数回にわたり、展示会場でよくいただくご質問について、回答もあわせてこの紙上にて説明させていただく事にしました。

皆様より「表紙の絵で杵を持っていたので、いったいどんな話が始まるのかと思いましたよ。」「専門家の先生が研究を凄いスピードでされるなか、絶妙なタイミングで必要な書類・資料を用意される努力。お客さんや被験者さんにも同じようにされている事を知っていますよ。」「わんこそばを、次から次へと入れていく梅田さんの姿が想像できました。確かに一緒に仕事をすると『こんなこともあろうかと』とカバンから補足資料が出て来ますね。」というお言葉をいただきました。皆様、ありがとうございました。とても嬉しいです。

紙上展示会 その2(イラスト編)

チラシの存在感

展示会の弊社ブースのチラシ立てには『臨床試験受託』という言葉が目立つ緑色の紙で作ったチラシが入っております。『臨床試験受託』という文字は目立ってナンボだと思いますので文字背景はベタ塗りの黄色で臨床の2文字は朱書き、試験受託は黒文字です。すごく目立ちます。

展示会の来場者さんは様々なブースを巡られ、カバンには多くのチラシを入れて持って帰られます。そして、その翌日以降にお問い合わせのお電話・メールをくださるのです。そのようなご縁の始まりだったかたには「あのチラシのどこをご覧になって弊社にお電話・メールしてくださったのですか?」と伺う事にしております。

その時、以下のような回答をいただきました。「展示会の会場で機能食品研究所のブースに流れていたビデオの『臨床試験・ヒト試験』という音声を聞いて何となく立ち寄ったんです。その時は、会場中全部を見てまわりたいから、後で詳しく知りたくなったらと読もうと思ってチラシを貰って直ぐに立ち去りました。翌日、昼食後に昨日のチラシの整理をした時に、あのチラシが一番目についたので電話しました。」「問い合わせをしようと思った時、展示会から2ヶ月経っていたんですよ。チラシはどこかに無くしてしまって社名は忘れていたけど、臨床試験と三重大という単語が記憶に残っていたから、ネットで直ぐに検索できた。」「展示会でお会いした梅田さんの顔の似顔絵がチラシに載っていたから、問い合わせ電話をする相手の顔を思い出す事ができ、安心感があった。」

これらの事から、皆さんの記憶に残るような『存在感の有るチラシ』を作る事が、チラシを手にされてから実際にお問い合わせをしていただく事に繋がると再認識できました。

臨床試験を表現するイラスト

この紙を読まれている皆様は弊社が【臨床試験】と言えば主に食品・化粧品・ヘルスケア用品の有効性・安全性試験を指すと思っていただけます。

その事について展示会などで初対面の方々にお話を聞きますと『臨床試験』の他に『ヒト試験』『食品試験』『治験』『人体での試験』と呼ばれている方々がいらっしゃいました。そのため本当はチラシに『臨床試験・ヒト試験・食品試験・治験・人体での試験受託』と書いた方が多くの方々とのご縁を得る事が出来ると思います。文字数が多いですが。10年前の起業時に厚労省の健康食品関連の資料を見た時に『ヒト試験』と『食品試験』が併記されておりましたので、最近まで弊社のチラシは『ヒト試験・食品試験・臨床試験』と3つに絞って明記しておりました。

しかし、展示会の時のパネルを見るたび「文字数が多くて目立たないなぁ」と思っておりまして今年の5月の展示会(アイフィア)から『臨床試験』に一本化しました。これで本来なら通り過ぎてしまう方々に気付いていただける確率アップです。併せて補足説明の意味を込め『摂取・塗布』→『採血・測定』→『解析・グラフ化』というイメージが伝わる3コマ漫画も配置しておきました。

その結果、一部の初対面の方々から「ああ、ヒト試験の事ね。イラストを見て分かった。」とか「臨床試験という言葉だけだと何だかピンとこなかったけど。この3コマ漫画で分かったよ。」と言われました。

そして、『臨床試験』に一本化した結果ですが通信(今年の6月号)に書きました通り、多くの方々が何メートルも離れた所から見つけてお立ち寄りくださいました。

 

臨床試験の被験者さんにもイラスト併用

少し話は変わりますが、臨床試験の現場でもイラストは活躍しております。

臨床試験の被験者さんに文章で「採血が1日4回有ります」と文章だけでお伝えするのではなく、注射器のイラストを4つ描いておくとより分かりやすいと思います。ほかにも食事を抜いてくださいという【文章】と【食事のイラストにバツ印を付ける】など、併用しております。

このように、いかに分かりやすい書類を作思うようになりましてから、雑誌を見ては「おお、この配色は分かりやすい」、電車の中吊り広告を見ては「この文字の大きさは良い。」「このワンポイントの絵は効果的だ。」「この言い回しは心に残るね。」と様々な表現手法が気になって仕方がない梅田でした。

被験者さん募集チラシの詳細につきましては『臨床試験の受託> 被験者さんの募集』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

メーカー様との打合せでも視認性を追求

メーカー様との打合せでも、これらの考えは活躍しております。

たとえば臨床試験の測定結果のグラフ作成で説明しますと、メーカーのご担当者のかたは、皮膚の保湿性測定結果の数値が高いと湿性が高くなり、皮膚の蒸散量測定結果が低いとバリア機能が高いという事や血糖値や血圧の正常値についてもご存じです。そのご担当者さま以外のかたがご覧になられた時の事も考えてグラフを作っております。その、グラフ内に吹き出しや矢印にて「数値が高いと保湿性高い」とか、「初期値に対して有意に下がっており、血糖値降下作用があります」と結果や意味の脚注を入れ、どんなにお忙しいかたでもサッと見て把握していただけるように工夫をしております。

このように弊社では『イラスト・図』と文章の配置について常に考えて続けております。より分かりやすいものを作れるよう、これからも勉強を重ねます。

次号へ続きます。

■番外編
LINEの自作スタンプを、審査登録開始日に登録しましたと今年の4月号で書きました件ですが、日常会話に適していないという理由で作り直しをするよう審査結果が来ました。つきましては、血糖値や血圧などの正常値を、いかに日常会話っぽくすべきか考えているところです。審査通過までの道はまだ長そうです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

060号 2014年 9月

■今回のテーマ

・ 紙上展示会

その3(お客様にご準備いただく資料編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

今月号は、シリーズ『紙上展示会』の3回目です。展示会場でよくいただくご質問について、回答も合わせてこの紙上にて説明させていただいております。先月号も皆様からご感想や励ましのお言葉・お便りを数多くいただき、ありがとうございました。とても嬉しいです。

皆様よりいただきました内容で一番多かったのは「1つのイラストを描くのにかかる時間は?」というご質問でした。A4サイズのコピー用紙に鉛筆で下絵を描いて、筆ペンでなぞり、墨が乾いた所から消しゴムをかけ鉛筆線を消して完成。それをスキャナでパソコンに取り込んでパワーポイントなどに貼り付けております。時間にしてA4サイズ1枚あたり2~5分です。ペン型のマウス(ペンタブレットといいます)を使ってパソコンの画面上にデジタルで描く事もありますが、机上にペンタブレット用の板を出してきて繋いで・・・という下準備で2~3分かかってしまうため、時間が惜しいです。よってカラーイラストの時や、過去のイラストの一部修正で使い回す時にのみ使用しております。

紙上展示会 その3(お客様にご準備いただく資料編)

何を準備したら良いの?

展示会会場でお客様から「臨床試験を頼むとき、何を準備したら良いの?」というご質問を多くいただきます。このご質問はお電話でのお問い合わせでも数多くいただき、特にこの1ヶ月はそのお話が多かったように感じます。従って今月号はこの話題にしようと思いました。

そのご質問に対して

【1.目的】

【2.用量・安全性データ】とお伝えしております。

この2つがあると以下の行程の①~③まで充足できます。逆にこの2つが無いと計画が定まらず、本当にその臨床試験をすべきかというお客様側での検討もままなりません。

臨床試験の行程

①仕様書作成 試験内容を表にして、練り上げ。

②計画書作成 仕様書を基に文章化。

③倫理委員会  ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。

④被験者募集 試験の目的に最適なモニターさんを選出。

⑤試験実施   被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。

⑥速報       主要解析項目のデータ集計・グラフ化。

⑦グラフ案    グラフ案を作成。

⑧文章案     文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。

⑨完成        仕上げ。

①~⑨各々の工程について、弊社がどのように工夫をして取り組んでいるかについては機能食品通信のバックナンバー『機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか? 31号~40号(34号以外)の全9回シリーズ』が弊社ホームページに有りますのでご覧戴けますと幸いです。

さて、話は戻りますが、先ほど必要と申し上げました2点(【1.目的】

【2.用量・安全性データ】)について各々ご説明させていただきます。

【1.目的】

先ずは目的です。「目的は決まっているよ、血糖値試験をやりたい。」と皆様から即答していただけるのでありがたいのですが、もう少し詰めていく必要が有ります。

業種は違いますが、たとえば家を建てる時に「家を建てて欲しい。いくらぐらいかかる?」だけでは、何平米の土地の面積が有り、うち何割を建物の面積にして良いのか、ブロック塀は必要か、庭の樹木は必要か、駐車場は何台必要か、何階立てまで大丈夫な場所なのか、何階建てをご希望か、鉄筋なのか日本家屋なのか、壁の色、屋根の材質、浴槽の大きさやら給湯設備や乾燥方法、トイレの数・配置、部屋の広さと数が分からず価格の見当が付けづらいですね。臨床試験も同じでして「血糖値試験、やるとしたらいくら?」だけでは、食後30分後の血糖値なのか毎日摂取していただいた時の1ヶ月後の空腹時の血糖値なのか、2ヶ月後なのかが分かりません。どんな物質かも教えていただかないと、そのご希望された条件が妥当かどうかも分かりません。また、学会発表が目的なのか論文投稿が目的なのか、そしてその学会や論文がどのような格付けのものなのかを伺っておかないと、不必要に大規模な内容の臨床試験を企画してしまいかねません。これらの事から、具体的な目的を伺わせていただきます。

【2.用量・安全性データ】

目的の次にはどれぐらいの量をどれぐらいの頻度で摂取していただきたいなどのご希望と、安全性に関するデータです。

全くの新規の物質なのか、既存の物質なのか、市販されているものなのかなど、先にお教えいただきます。それによって、更にご準備いただかねばならない前臨床のデータ(動物や菌を使ったデータなど)が有るかどうかが早いうちに解かりますし、何より被験物質の内容が早いうちに解かっていると、ご希望されている用量の設定が妥当かどうか三重大学の専門家を交えた検討を早いうちに行えます。メーカー様内で「そんなに多量の有効性成分を配合したら、その材料代だけで幾らかかると思ってるの? 販売価格に影響が出るよ。」という議論が発生してしまうといけないので、なるべく早めにご希望の用量について入念に詰めておく必要があります。

安全性データはどこまで揃えるの?というご質問もよくいただきます。被験物質の種類・内容、摂取用量・期間によって大きく変わってきますが、先ずはそのお客様が既に販売されているかが一番初めの分岐です。既に販売されているものであれば、成分表・組成表・生産体制・販売・流通量などのデータを三重大学医学部附属病院の倫理委員会に提出して完了の事もありますし、全くの新規の物質ともなりますと被験者さんが使用しても大丈夫であるという前臨床データも必要となる事が有ります。後になってから新たな前臨床データの提出が必要と分かっては研究期間が延びてしまいますので、必要な情報を三重大学の専門家を交えて早めに精査する必要が有ります。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 倫理委員会に提出する情報』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

【1.目的】【2.用量・安全性データ】から試験計画の仕様を作成

これら2つをお伺いしましてから、次の内容を検討し、より具体的な内容を入れ込んだ仕様書(試験デザイン)を作成していきます。仕様書について詳細は機能食品通信23号に掲載してありますので、そちらもご覧いただけますと幸いです。

この仕様書ですが、試験計画書の基となる設計図を指しております。1枚の紙に「題名」「二重盲検法(ダブルブラインド)などの種別」「群の構成・内訳」「摂取・塗布期間」「主な測定項目」「その他の測定項目」「測定スケジュール」「概算」「目的」「被験者背景」「有効性判定方法」「安全性判定方法」「統計解析の方法」「御契約から報告書提出までのスケジュール」「参考文献名」の情報を入れ込んであります。

また、「血液・尿検査の項目のように文字数が多い場合」や、「皮膚等の測定方法・条件に注釈が必要な場合」「測定日によって項目が違う場合」は【別紙】を用いて明確に把握出来るようにしております。

もちろん、試験計画書そのもの、つまり十数枚以上にわたるワープロ・ワード文章を用い何度も何度も変更履歴・朱書き・打ち消し線を使ってお客様・先生・弊社で打合せをする事も可能ですが、ご多忙なお客様・先生の労力を少しでも減らす事ができればという気持ちで1~3枚の紙だけで全体が把握出来る仕様書でご提供するシステムを採用しております。

これらの内容を詰めてようやく【初めにご提示いただきました『1.目的』】を達成できる試験系かが分かり、お客様の社内にて実施の有無をご検討いただく事になる事が多いです。ここまでの行程ですが、弊社にて文献調査や、大学の専門家の先生を交えた打合せのうえで詰めていきますため費用がかかります事をご理解いただきますようお願いします。

仕様書の詳細につきましては『臨床試験の受託> 仕様書とは』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

次号へ続きます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

061号 2014年 10月

■今回のテーマ

・ 紙上展示会 その4(試験現場は川の流れのように編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

今月号は、シリーズ『紙上展示会』の4回目です。展示会場でよくいただくご質問について、回答も合わせてこの紙上にて説明させていただいております。

皆様から「毎月、拝見しています。60号まで来ましたね! 」「臨床試験の相談をする時に、どのような情報が有ると具体的な話にもっていきやすいか解りました。」「家を建てる時に色々と条件・内容が変わると値段も変動する。これは臨床試験でも言えるという事、そうですね。」「梅田さんに試験の事を相談すると『結果をどんな事に使われるのですか?』と、目的を先ず聞かれる理由が分かりました。発表したい学会の種別など、目的によって提案してくださる臨床試験の内容が変化していたのですね。」というご感想や励ましのお言葉・お便りを数多くいただき、ありがとうございました。とても嬉しいです。

紙上展示会 その4(試験現場は川の流れのように編)

先月号では『お客様にご準備いただく資料編』として、試験のご相談をいただいた時に先ず伺うのは【1.目的】【2.用量・安全性データ】ですというお話でした。今月号は弊社の臨試験現場に関する話題です。

1日に測定できる人数って。

展示会の会場やお問い合わせのお電話にて「梅田さん、1日に測定できる人数って何人?」とご質問いただく事が多いです。

なぜそのような内容かというと、どれくらいの規模の試験を頼めるかという目安をお知りになられたいからとの事。

私は「測定する項目にもよりますが、1日150名までが現実的、測定項目によってはそれ以上も可能です。時間がかかる腹部CTスキャン撮影などが加わりますと減少します。」とお答えしております。

発注した試験は見学できる?

試験現場についてのご質問で多いのは『発注された試験の現場見学が出来ますか?』という内容です。

はい、出来ます。弊社の臨床試験は、その試験を発注してくださったメーカーご担当者様に見学していただいたり、現場での測定をしていただいたりもしております。

【メーカー様の担当者様ご自身が現場で測定される】ってどういう事?と思われるかたもいらっしゃると思います。メーカー様より「日本に数台しか無い機器を自社で持っている。扱いのコツを機能食品研究所に習得させるのも手だが出来れば自分で測定をしたい。」「皮膚に粘着シールを貼って優しく剥がして角質を採取するとき、自社開発した分析方法に最適な力加減で採取したい。」「自社で新開発した血液分析方法を試してみたいけど、採血後10分以内に前処置を完了させねばならない。希釈方法のルールが多岐に渡るうえ多くの経験・鍛錬が必要なので、出来ればご自身でやってしまいたい。」などのご要望が有るためです。

もちろん二重盲検定(ダブルブラインド)を厳守する仕組みがありますのでメーカー様による測定に恣意・故意が入る余地はありません。

その場合、以下の3点のみご理解とご協力をお願いしております。

『1 被験者さんへの過度な緊張が有ってはならない。』

『2 試験実施の精度が落ちてはいけない。』

 

機能食品通信29・30・36号の内容と重複しますが、各々の項目について少し詳しく説明させてください。

『1 被験者さんへの過度な緊張が有ってはならない。』について。

弊社の場合、臨床試験の実施会場では、白衣は医師と看護師のみ。スーツは現場責任者である梅田のみです。他のスタッフは全員普段着なのです。よってメーカー様にも普段着でお越しいただきます。

白衣やスーツのような堅い服装の人数は少しでも減らしておく事により、被験者さんに対する圧迫感が発生しないようにしております。特に血圧やリラックス度合いの試験では圧迫感があると血圧は上がりますし、なかなかリラックスも出来ません。柔らかい表情と、堅くない服装により、日常と同じリラックスした状態で試験を行う事ができるようにしているのです。

これで『1 被験者さんへの過度な緊張が有ってはならない。』は解決です。

『2 試験実施の精度が落ちてはいけない。』について。

メーカー様にとっても、被験物質への想いと情熱が山ほど詰まった大切な臨床試験です。ご見学時の説明は梅田が丁寧に行いたいと思っております。しかし、その日の梅田の最も重要な仕事は、試験実施現場での精度を保つことです。特に朝の早い時間帯は各測定・採血工程が予定通り機能する事や、機器の動作が安定している事を先入観無しに落ち着いた目で入念に何度も確認する事のみに精神を集中しております。よって、メーカー様にはその確認作業が落ち着くと予想される時間帯にお越しいただければとご提案させていただいております。

これにより『2 試験実施の精度が落ちてはいけない。』は解決です。←注:2017年より倫理指針との兼ね合いによりメーカー様名公表となりました(どこのメーカーが製造したものかを開示せずに被験者さんに投与するのは人道違反という理由からです)。

見学をされたメーカー様のご感想

見学をされたメーカー様から様々なお言葉をいただきました。

「この被験物質の開発に6年かかりました、今日の見学はまるで6歳の娘の小学校の入学式に来たような気持ちです。」「信頼してお任せしてあるけど、見学する事で信頼が増しますね。」 「想い入れが強い商品なので、ここまで来たぞという嬉し涙が出ました。」 など多数いただきました。

見学のお帰りの際にお言葉をいただくたび、『臨床試験最終日まで気を引き締めて実施しますので後はドンとお任せください。』と心の中で思いながらお見送りする梅田でした。

試験現場は川の流れのように。

メーカー様の研究者様に試験現場の測定をご担当いただきました時に、このようなお言葉を頂戴しました。

「今日は3分毎に1名測定だったので1時間で20名、8時間で160名。あと測定者の休憩時間が定期的に入って9時間越えの測定業務、円滑でしたね。私は朝から夕方まで自分の担当する測定のみに専念出来た事に驚きました。つまり被験者さんが会場にいらっしゃって、問診を受けられ、測定、被験物質の授受、日誌のチェックなどを各担当者さんが次から次へとトコロテン方式でこなされる様は圧巻。これら各工程が川の流れのようにスラーっと流れていくって、凄いですよ。」

「機能食品研究所に臨床試験を発注する前に、自社内で社内倫理委員会にかけたうえで数名の被験者さんを相手に小規模な予備試験をする事が有ります。よって私は肌の保湿やバリア機能を測定する機器の扱いにも慣れています。でも私は複数の商品に於いて商品の企画・素材の基礎技術の開発・マーケティングの打合せ・後輩の指導など色々な仕事をしているので毎日のように臨床試験の測定ばかりをしていては他の仕事に差し障りが出る。でも全てを外注先に丸投げしたくない。自分の意見に沿って要望通りにやってくれるうえ、現場に立つ事ができる機能食品研究所はとても頼みやすい。」など数多くのご感想をいただきました。

戴きましたそれらのお言葉から弊社の進むべき方向である『お客様のお役に立てるサービス提供』が更に見えてきたように思えております。弊社は皆様からのご意見・ご感想のおかげで進化する事が出来ております。これからもお気づきの点等ございましたら、是非ともお知らせいただきますようお願い申し上げます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

062号 2014年 11月

■今回のテーマ

・ 紙上展示会 その5(文献調査編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

寒さが厳しくなってまいりましたが、皆様お変わりございませんか?

今月号は、シリーズ『紙上展示会』の5回目です。展示会場でよくいただくご質問について、回答も合わせてこの紙上にて説明させていただいております。皆様から「いつも読んでいますよ。」「CTスキャンと採血では1名あたりの所要時間が違い、1日あたりの測定可能人数が変わる。確かにそうですね。」「見学をする時の注意点が載っていたので、こんど見学に行く時のために回覧しておきましたよ。」「服装の違いによる圧迫感の差。説明イラストを見ながらイメージしたところ、本当に心拍数が変化しました。」「試験現場で試験の正確な実施を保ちつつ、見学のために来訪された依頼メーカーさんへの説明対応をされているのですね。忙しいですね。」というご感想や励ましのお言葉・お便りを数多くいただき、ありがとうございました。とても嬉しいです。

紙上展示会 その5(文献調査編)

先月号では『試験現場は川の流れのように編』として、試験現場のご見学時にご注意いただきたい内容について『1 被験者さんへの過度な緊張が有ってはならない。』 『2 試験実施の精度が落ちてはいけない。』 『3メーカー名を被験者さんに知られてはいけない。』とご説明させていただきました。今月号は文献調査サービスの話題です。

文献調査のお問い合わせが増えました。

今年5月に出展しました『ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)』、7月の『インターフェックスジャパン(医薬品・化粧品・洗剤 研究開発・製造技術国際展)』にて文献調査は出来ますか?というご質問をよくいただきました。その後も数多く同様のご質問をいただいております。これというのも、食品の機能性表示のルールが新しくなる事が、大きな理由のようです。

新しい【食品の機能性表示】とは。

この通信を読まれている食品をお取り扱いのメーカー様にはご存じの内容でございますが、現在の我が国では、関与成分が添加された個々の商品について臨床試験などを実施し、消費者庁の審査・許可をうけ【特定保健用食品(トクホ)】として血圧・血糖値・中性脂肪・整腸などについて「糖の吸収を穏やかにするので、食後の血糖値が気になる方に適しています。」「おなかの調子を整えたい方やお通じの気になる方に適しています。」などのように機能性を表示できます。

他にも、含有される栄養素・ミネラルに関しては国が定めた規格基準の一覧表内にある成分に関しては一日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分量が定められた上・下限値の範囲内にあれば【栄養機能食品】として「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。」「ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。」 などのように機能性を表示できます。

このたび2015年4月から新しい【食品の機能性表示】が始まる事になり、【トクホ(特定保健用食品)】や【栄養機能食品】の他に、新たな方法・制度で食品の機能性が表示できると言われております。表示できる内容ですが、疾病名を含まない「健康維持・増進に関する表現」を、「目」や「脳」など身体の特定の部位や、「免疫」「ストレス」など、身体の機能を言及した表現が可能と予想されているそうです(健康産業新聞 2014年11月19日号より抜粋)。その表記のためにメーカー様が準備される必要の有る内容ですが、以下の2つの方法のうちどちらかを充足していれば良いらしいとの事です。(細かい内容が分かりましたら、改めて機能食品通信でご報告いたします。)①商品に含有されている関与成分について、自社以外のかたが書かれたものでも良いので臨床試験の論文が世に出ていれば、複数の文献を集めて統計的に再評価するシステマティックレビューを実施。②商品そのものについてUMIN(ユーミン)臨床試験登録の後、臨床試験を実施し、その結果を査読付きの論文に掲載。

いずれも弊社において実施可能でありますため、お客様のお役に立てるように入念にサポート体制を整えております。

探して見つからない情報は無い。

私は、レイモンド・チャンドラー氏のハードボイルド小説の主人公である探偵フィリップ・マーロウが言っていた「探して見つからない情報は無い」という意味合いの言葉が好きです。この言葉ですが、事件の関係者から「なぜ貴方は、こうも様々な情報を見つけられるの?」みたいな事を聞かれた時の回答だったと記憶しております。私はこの言葉を知ってから、調べ物をする時に「探して見つからない情報は無い」と自分に言い聞かせて探す事にしております。もちろん『存在しない情報である事が分かる』という結果に至る事もありますが、この言葉を胸にして探すと「未だ未だ情報は存在するはず」と貪欲に調査が進むので座右の銘にしております。

この原稿に、この言葉の由来についてもう少し詳しく書きたいと思ったので、夕食後に自宅の書棚から該当小説を取り出してパラパラとめくってみたのですが、その台詞の記載場所が見当たりません。インターネットで検索するも「タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない」などの有名なフレーズは出るのですが見当たらず。それならばと電子書籍版を購入し、その電子書籍内で思いつく単語を色々と入れて検索したのですが、どうしても見つからない。こうなってくると気になって仕方が無い梅田。しかし「今晩中に下書きを書いておきたい別の原稿がある。」と思い出し、時間をかければ見つかるのにと後ろ髪をひかれつつも、割ける時間との兼ね合いで断念する事に。

この言葉の由来探しをしながら『メーカー様から弊社が文献調査の仕事をいただけるのは、メーカー様ご自身で調べる時間があれば調べられるけど色々な仕事を抱えられてお忙しいので、外注されるのですね。』と再認識した梅田でした。

院生時代の文献調査。

私ですが、機能食品通信51号に書きました通り、大学院生時代に三重県鈴鹿市の商工会さんから、数社の社長様をご紹介していただくなどし、複数の会社の社長様のお手伝いをさせていただいておりました。

お手伝い内容は『中小企業の社長さんがプレゼンテーションされる時の発表スライド作り(作図・作画・読み原稿作り)』『商品紹介のビデオ動画撮影&編集』『子供たちにパソコンで行動をプログラミングできる動力&マイコン付きレゴブロックを教える教材作り&講師』『特許を調べ、その内容を分かりやすく説明』『論文調査』 など色々とお任せいただきました。まずは社長様のご要望を伺い「これならばお手伝いできますよ。10時間分の時給&交通費でいかがでしょう?」のように具体的な所要時間等を提示して引き受けさせていただいておりました。

特に思い出深かったのは、120件の医療関連の機械・道具に関する特許を調べ、各々の機械の技術及びどのような病態を対象としているかの情報をスライドに起こしてプレゼンするお仕事でした。話を伺うと、機械の専門家と医療の専門家を交えた会議にて特許の資料を見ながら話をすると、専門外の部分つまり半分がよく分からないのでお互いの不足分を補完する必要が有る。それを1つずつ会議の場でやっていると日が暮れる。だから梅田君が両方の技術を噛み砕いて双方に説明して欲しいとの事。

この仕事、依頼から〆切りまで6日間と短かったため、時間との闘いでした。院生としての研究を疎かにせず調査を行う方法を考えました。当時やっていた細胞関連の実験の合間に数分ずつの待ち時間が有りましたので、キッチンタイマーを同時に2つセットし、次の作業までの時間を有効活用。キッチンタイマー2つというのは、1つが壊れても必ず次の作業開始時間に鳴るからです。これでうっかり時間が過ぎてしまって実験失敗となる事を防止できます。それらの合間に120件分の特許資料の束に目を通しておきました。そして家に帰ってから機械の仕組みや部品や、病態に関する内容を調べました。そして1つの特許につき1~4枚のスライドをパワーポイントで作り、1つの特許につき1分以内で説明する練習も行ないました。

そして当日、機械作りの会社の社長さん数名と、医療系の大学の先生数名、特許の専門家と商工会のかたを前にプレゼン開始。機械の説明をしている時は機械の専門家の方々が笑顔で頷きながら『それで合っているよ』という無言のサインを送ってくださり、医療の説明の時は医療の専門家の先生がたが同様の事をしてくださったおかげで90分間のプレゼンを無事に完了させる事ができました。

起業後の文献調査。

私は機能食品通信1号に、こんな文章を書きました。『2004年春の会社設立直後は、まずはお客様の信頼を勝ち得るために、文献調査、原稿の代筆等を黙々とこなしている状態でした。 まるで、テレビドラマの探偵が、物語の冒頭で「迷子の猫探し」をしながら「ああ、大きな仕事、来ないかな~」と遠い目をしているシーンです。(以下略)』

この文章で出てきた起業当初だけでなく今に至るまで、文献調査及び調査結果をメーカー様の会議室にて営業・研究・広報・役員の皆様の前でプレゼンさせていただくようなお仕事を定期的にいただいております。そのたびに院生時代の特許120件調査の時の『どの分野のかたが聞かれてもご理解いただけるような説明をしよう。』という初心を忘れず入念に準備をしてプレゼンを行っております。このように機能食品研究所は、これからも文献調査と調査結果の報告の技術を磨いて参ります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

063号 2014年 12月

■今回のテーマ

・ 筋肉とイラスト描きと梅田。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

寒さが厳しいですが、皆様お変わりはございませんでしょうか?

先月号は弊社の文献調査サービス及び、新しい『食品の機能性表示』についてお話をさせていただきました。皆様から「(文献調査について、)こうした内容の記事は他にはなく、興味深く読むことが出来ます。」「通信、いつも読んでいますよ。」「【トクホ】【栄養機能食品】【新しい『食品の機能性表示』】を並べて説明してあって、分かりやすかったですよ。」「依頼者のお役に立ちたいという気持ちが、伝わってきました。」「探偵フィリップ・マーロウ、私も好きですよ。」「大学院生時代に120件の(医療関連の機械・道具に関する)特許を調べてプレゼンした経験が、今のサービス提供体制に繋がっていますね。」というご感想や励ましのお言葉・お便りを数多くいただき、ありがとうございました。とても嬉しいです。

筋肉とイラスト描きと梅田。

運動評価、始めました。

最近、運動評価の臨床試験をさせていただくようになりました。

評価方法ですが、きめ細かに負荷などがプログラムできるエアロバイク(自転車エルゴメーター)を被験者さんに漕いでいただきます。漕いでいる時の運動パフォーマンス(負荷・持続力)、生理的反応(酸素摂取量、心拍数など)や、漕ぐ前・漕いだ後に数分間隔で血液検査(乳酸など)を行うなど、様々な方法があります。

この通信をお読みくださっている皆様はご存じの通り、弊社は三重大学の各分野の専門家の先生のご指導・ご支援をいただける事により再現性の高い測定の実施・解析・考察作成をする事が出来ております。運動評価につきましては、教育学部 保健体育科 教授 杉田正明先生(2017年〜 日本体育大学 教授)のご指導・ご支援をいただいております。杉田先生は日本オリンピック委員会の科学サポート部門長、日本陸上競技連盟の科学委員会委員長など数々の委員を兼任されておられるかたです。また、2010年FIFAワールドカップでは、40日間に渡り日本代表チームに帯同され、高地対策やコンディション管理をご支援。ロンドンオリンピック、モスクワ世界陸上では女子マラソン代表選手をはじめ多くの選手の方々の科学的支援を担当され、現在もリオデジャネイロ、東京オリンピックに向けて様々なスポーツ選手の方々の科学的なご支援をされていらっしゃいます。

梅田、エルゴメーターを漕いでみました。

私ですが、大学時代は休日に大阪城付近にあった下宿から難波・日本橋・梅田(地名)まで片道60分かけて自転車で遊びに行っていました。大学が山の上にあったので朝晩30分ずつ自転車でヒーヒー言って山道を漕いでおりました。臨床試験の予行練習の日に私もエルゴメーターを漕いでみたのですが、残念な持続時間でした。後日、被験者さんが力強く漕がれる姿を拝見し、格好いいなぁとあこがれの気持ちが強くなってきまして「よし、入浴前のお稽古時間を体力作りにあてよう」と、決意した梅田でした。

お風呂前後はお稽古時間。

過去に(機能食品通信 4、39、40、42号)お話させていただきました通り、私は入浴前後の20~30分間をお稽古ごとの時間としております。

その時間を使い、ニンテンドーDS(3DS)という手書き機能付き携帯ゲーム機で「日本経済新聞社監修 知らないままでは損をする『モノやお金の仕組み』DS」という学習ソフトをプレイして、「日経TEST」を受験した事もありました。他にも「ユーキャン ペン字トレーニングDS」をゲーム屋さんで買ってきて、ペン字の練習をしていた時期もありました。 「監修 日本常識力検定協会 いまさら人には聞けない 大人の常識力トレーニングDS」をプレイして、常識力検定の受験申込をしたものの仕事の都合で受けに行けなかった事もありました。 他にも「絵心教室DS」にて写真を模写する練習をしてみたりと、自宅で入浴前後に夜中に黙々と楽しんでおりました。他にも身体を使うお稽古ごととしては、ダンスやエレキギターがあります。これらはエックスボックスというテレビゲーム機が、ダンスでは私の身体の動きを感知、エレキギターでは楽器の音声出力ケーブル経由で音程があっているかを感知して指導してくれるというスグレモノです。

そして最近は、入浴前に筋トレをしているのです。

自宅にあった鉄アレイ

以前より自宅には鉄アレイ3kgが2つと、トレーニング用のベンチと、トレーニングDVDが有り、それを観ながら鉄アレイを片腕ずつ上げ下げする運動をしておりました。持久力をつける目的でしたので、3kgをテンポ良くホイホイと反復運動させて完了です。しかし、運動評価試験の被験者さんの格好いいお姿を見ているうちに、たくましくなりたい気持ちが沸いて来たのです。

たくましくなるには負荷をかけた方が良いという事で、3kgの鉄アレイを重いものに変えようという事になりました。

ダンベル選び。

鉄アレイをネットで調べてみたところ5kg、7kg、10kgぐらいまで売っていましたが、1つ5千~1万円。重さを1段階上げたい時に買い直しです(増設できるタイプもあるそうですが。)。先ず5kgを2つセットで1万円前後出して購入し、それに慣れたら7kgを1万円前後出して購入、更に10kgが欲しくなったら1万5千円を出して・・・と度重なる出費予定に少し悩みました。

ならば、ダンベルはどうだろうか? 手で持つ部分の棒(シャフト)に、穴の空いた円盤をはめ込む事により重量を増減させる事ができるため、部品を無駄にしない仕組みなのです(ダンベルという名前でも増減不可のものもあるようです)。

手で持つ部分の棒自体が2kgほどあり、穴の空いた円盤が2kgやら5kgやらバリエーション豊かで、それらを組み合わせて使います。

ネットの通販サイトで値段を見ていると、棒2本と複数枚の円盤の合計重量20kgのセットで7千円前後。おお、これ良いねと思う梅田。ふと横の写真を見ると30kgセットが3千円増の約1万円。うむむ、10kg分の円盤を約5千円出して後日買い足すよりも、いま多めの重量のセットを買ってしまった方がお得な値段設定。更に3千円増の約1万3千円で40kgセット、そして約3千円増の1万6千円で50kgが一番大きな重量のセットのようです。大は小を兼ねるし、腐るものでも無いから良いだろうと購入手続きへ・・・・。送料が4千円近くかかると知り、少し重量を減らそうかなとも思いましたが、そのまま50kgのボタンを押しました。

ダンベル、到着。

そして数日後、お待ちかねのダンベルが宅配便で到着。「50kgセット以上、つまり片腕25kg以上を持ち上げたくなったらどうするんだろう? 棒の長さが足りないから増設は難しいだろうな。」と疑問が沸いた梅田。何となくインターネットの動画サイトでダンベル25kgと検索してトレーニング風景を見たら、腕が丸田みたいな屈強なスポーツマンが「フンぬっ」と叫びながら必死に持ち上げていたので、要らぬ心配と理解。先日まで3kgで運動をしていたので、まずは片腕5kgずつからスタート。まだ棒にセットされる事なく、床から膝下ぐらいの高さに平積みしてある円盤を「何年後になったら片腕25kgまで持ち上げられるようになるのだろう。長く使える買い物をしたな。」と、遠い目をして見つめる梅田の姿がありました。

入浴後は何しよう

先日、何となくネットを見ていたら、14日間漫画家コースという玩具セットを発見。タカラトミーという有名な玩具メーカーさんが、本格体験型玩具『ジョブアカデミー』シリーズの第1段として発売との事で発売日に購入。入浴後は、これを使って絵の練習をする事にしました。

これを買った理由は、臨床試験の被験者さんから「試験期間中の協力内容と方法の説明のイラスト、わかりやすいですよ。パッと見て頭に飛び込んでくるよ。」と言っていただく機会が増えた事、会社さんからコラムの執筆の依頼を受けた時に「イラスト、心なごみますね」と言っていただける事が増えたため、画力をアップさせたいと思ったのです。

このセット、教則本や画材、そしてトレース台が付いております。トレース台という板は、下から白色光を当てる事が出来る仕組みで、お手本をなぞる事ができます。私、中学生の時に書道教室にて先生にお手本を書いていただき、それを下に敷いてなぞり【とめ・はね・はらい】などを繰り返し練習したのですが、あれのイラスト版です。他にも背景を描くときに風景写真を下に敷くなど使い方は色々との事。

入浴前の筋トレでパンパンになった腕で、入浴後に机で黙々とイラスト描きの練習をする梅田。セットに付いてきたお手本は全て少女漫画。

その光景を見た家族が「少女漫画?!」と、目を真ん丸にしておりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

064号 2015年 1月

■今回のテーマ

・ 日帰り京都旅行。

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

旧年もお世話になりました。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

先月号は運動評価、体力作り、イラスト描きのお話でした。いただきましたお便り・お言葉とご返答・ご返信しました内容をいくつかご紹介いたします。 ■「日本オリンピック委員会の科学サポート部門長、日本陸上競技連盟の科学委員会委員長など数々の委員を兼任されている 三重大学教育学部 保健体育科 杉田正明教授のご指導をいただけること、梅田さんは恵まれています。」はい、私もそう思っております。 ■「杉田先生と梅田さんのエピソードを聞きたいです。」機会を見つけて記事を執筆できればと思っております。 ■「50kgのダンベルセット、何キログラムまで使えるようになりましたか?」未だ片腕5kg、つまり両腕で10キロにてヒーヒー言っております。未使用の40キロ分の円盤が部屋の片隅に鎮座しております。 ■「ダンベル運動、手首を痛める事があるので気を付けて。」アドバイスありがとうございます。さっそく手首の保護も出来る専用手袋を購入しました。  このように皆様のお便り・お言葉をいただけます事、とても嬉しいです。ありがとうございます。 今月号は旅行のお話です。

日帰り京都旅行。

テレビドラマで見かけた美味しそうな『お餅』

11月のとある晩、テレビドラマを観ていた妻が「浅見光彦が食べているこのお餅、食べてみたい」と私に話しかけてきました。

浅見光彦というのは、内田康夫さんという作家の小説の主人公。私は2014年の秋頃に知り、2~3回ほど中途半端に少しだけ観ただけため詳しくは知りません。その2~3回ともルポライターをしている浅見光彦が取材先で事件に巻き込まれ(というか首を突っ込み)、その事件を担当している地元警察に怒られる。そして、警察庁刑事局長の弟と分かるや否や地元警察が協力的になり、持ち前の推理力で事件を解決にもっていくという話でした。きっとこの流れが毎度のパターンなのでしょう。 ネットの百科事典(ウィキペディア)によると、どうやらルポライターではなく探偵として依頼を受ける事もあるとの事。ネット通販(Amazon)で出版物などを調べたところ、小説は児童用(児童書レーベル)も有り、他にはドラマCD(ラジオドラマみたいなもの)・漫画・ゲーム化(ニンテンドーDS)までされています。もう少し調べてみたところドラマで浅見光彦を演じている役者さんはこれで9代目、1982年から定期的に放送されているそうで、浅見光彦役を水谷豊さんや辰巳琢郎さん、沢村一樹さんらが歴任、ここ最近はフジテレビの場合は中村俊介さん、TBSテレビの場合は速水もこみちさんが演じられています。こんなに有名なシリーズなのに数ヶ月前まで全く知らなかった自分に驚きです。この文章を読まれているかたの全員がご存じなのではとさえ思えてきました。

さて、話を本題に戻しますとその『お餅』ですが田楽や焼き鳥のような長さの串の先にお餅を刺して火であぶってあり、何か白っぽいタレが塗ってあります。そのドラマでは浅見光彦が京都で知人の刑事さんのおごりで何十本も食べていました。

うむむ、確かにこれは美味しそうだとネットで調べてみましたところ、これは「あぶりもち」という名前で、塗ってあるタレはどうやら甘いお味噌らしいです。食べさせてくれるお店が京都に3件あるらしく、今宮神社(最寄りは地下鉄 北大路駅)の門から徒歩数秒の所に2件、清涼寺の境内(最寄りはJR嵯峨嵐山駅・京福電鉄嵐山駅)に1件あると分かりました。

他にも行きたいところが

私ですが京都府内のメーカー様へ訪問するたびに思うことがありました。それは千本鳥居で有名な【伏見稲荷】へお参りに行きたいという事。しかしスケジュールの都合で毎回のように断念。

子供の頃、名古屋の祖父母らに連れられ毎月のようにお参りに行っていた思い出の場所なのです。子供の頃は、朝5時頃に名古屋の祖父母の家を車で出発し、高速道路を使用して約2時間後の7時頃に伏見稲荷の駐車場に到着。伏見稲荷は山になっており、山道の各所に参拝する場所がありまして、我々の場合は2時間かけて参拝しました。祖父母らが参拝する各所に到着する前に私が先回りしてお線香とロウソクをお供えしておき、到着したら一緒に参拝して次の目的地へ歩きます。そろそろ次の参拝場所だなという時に私1人が離脱して早足で向かい、1分程度でお供えの準備という繰り返し。前持った準備をするのが好きな私の性格は、この経験によるかもしれません。これを4~12歳頃まで続け、それ以降は部活やら何やらの都合で年に1~2回に減り、大学時代に大阪で下宿していた時に、祖父母らは名古屋から車、私は大阪から電車で向かうという現地集合で参拝に行ったのが最後となり、15年以上行っておりません。

日帰り

年末年始の自分のスケジュール帳と、あぶり餅のお店の定休日をネットで確認し、12月23日(火・祝)の日帰りの旅に決定。行く日の少し前にお客様からのお仕事をいただいたので、その日は会社にて勤務。その代わりに12月27日(土)に行ってきました。

津駅~大和八木駅~丹波橋駅~伏見稲荷駅

当日、朝8時前に家を出て、津駅8時21分発の近鉄電車に乗車。大和八木駅での乗り換えの際に、駅のコンビニで買ったチーズと水で軽い朝食。丹波橋駅で京阪電車に乗り換えをし、伏見稲荷駅に到着。10時半に到着したので片道約2時間半です。

伏見稲荷

15年以上振りの伏見稲荷は大きく変わっておりました。しかし、よく考えたら昔は朝7時到着、9時頃には次の目的地である嵐山の『車折(くるまざき)神社』に向かっているという【店が開く時間帯に居たことが無い】ため、前から変わっていない可能性も有ります。いずれにせよ懐かしさと新しさの混じった新鮮な気持ちを味わいました。今回は山道を歩かず簡単に1時間程度で参拝を済ませ、11時半時頃に昼食開始。『きつねうどん』と『焼き鳥』を各々妻と分けて半分ずつ。半分ずつとは意外と小食? いえ、次の移動先で『あぶり餅』を食べるためのお腹のスペースを確保なのです

『きつねうどん』は稲荷大神様のお使い(眷属)である白狐(びゃっこ)さんの大好物とされている油揚げ入り。『焼き鳥』はスズメとウズラが名物らしく、五穀豊穣との兼ね合いで害獣駆除として食べるようになったそうです。私が入ったお店はスズメが品切れでウズラを注文。注文してから思ったのですが、そういえば何件かのお店の軒先で丸焼きにしていたので、丸焼きが出てくるのでは?! あの愛くるしい姿にかぶりつけるのか私は? 私が入った店は鳥の姿そのままでは出てこず、ぶつ切りだったので、あのビジュアルを見ずに済みました。骨ごと切断してあり、弾力性のある肉の食感に混ざって骨がバリバリと音を立て、あまり経験した事の無い食感でした。

稲荷駅~京都駅~北大路駅~今宮神社

さて次は『あぶり餅』です。目的地まで約1時間の移動となります。来た時は京阪電車の伏見稲荷駅でしたが、今からの移動はJRの稲荷駅を出て、京都駅で地下鉄に乗り換えて北大路駅へ向かいます。そこからはバスで船岡山停留所まで行き、徒歩10分で今宮神社に到着。

今宮神社の正面に2件

時間は13時をまわっており、朝からチーズ1個・きつねうどん半分・焼き鳥半分のみで移動中ずっとお腹がグーグー鳴っており良い感じの空腹です。今宮神社に到着しましたら、まず参拝前に1件、そしてその直後にもう1件の両方を味わう。すごい行列で食べる事が困難ならば嵯峨嵐山のもう1件に移動しようと決めておりました。

ワクワクしながら建物横の角を曲がり、テレビドラマで見たような風景の入り口に到着。「新年を迎える準備のため本日より年末三十一日までお休み」との張り紙が。あああああ、昨日までに来ていれば良かった。 急いで後ろを振り返りましたところ、道を挟んだ向かいの店も閉まっていて「年末は16日より休ませていただきます。年始は1月1日から営業」との張り紙が。 両方とも16日、つまり10日以上から休みと思おう。本日からお休みという張り紙はホコリの付き方から昨日今日貼ったものではないと、無理矢理自分に言い聞かせながら今宮神社を参拝。

3件目である嵯峨嵐山の店はネットの情報では不定休と書いて有ったので、さっそく電話をしてみたところ、どうにも繋がりません。リスクが高いので「たぶん閉まっている」と勝手な想像により行くのは中止。

今宮神社~北大路駅~京都駅

お腹をグーグー鳴らしながら今宮神社から30分かけて京都駅に到着。寒さと空腹で、辛い状態。この30分間、スマホで調べて吟味しておいたお店に電話で「いまの時間、お席ありますか?」と念のため確認し、最後の力を振り絞って到着。そのお店の『モツ鍋』とても美味しゅうございました。同じく京都駅のビルで『和菓子と御抹茶』を味わい、更に幸せな気分に。同じく京都駅のビルでお土産を買い込み、帰りの近鉄電車の中で「なんだか京都駅内での滞在時間が長い旅だったなぁ。」と1日を振り返る梅田でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

065号 2015年 2月

■今回のテーマ

・ 第2弾の冊子、作りました。
・ 講演をお請けさせていただく時の流れ。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

先月号は『日帰り京都旅行』のお話でした。皆様から「京都のあぶり餅行脚、楽しく読ませて頂きました。甘党の私でも食べたことはありませんので、京都に行った折は是非トライしたいと思っています。」「私も昨年、京都の伏見稲荷を頂上まで登ったのですが結構しんどかった為、もう頂上まで登る事はないだろう・・・と心に決めたのですが、その頂上に何度も登っていたなんて。」「今回は(お店が休業で)あぶり餅のご縁が無かったとありましたが、是非、機会をみて食べて下さい。おいしいですよ。」「通信読みましたよ。日帰り旅行、楽しかったみたいですね。」というお便り・コメントをいただきました。ありがとうございます、とても嬉しいです。

第2弾の冊子、作りました。

先月号の『冊子プレゼント』のご応募、ありがとうございました。

先月号に【ヒト試験のデザインのつくりかた、動物試験の種類など、サッと確認できる冊子、無料でお渡しします。】というチラシを入れさせていただきました。お申し込みのFAXをお送りいただきました皆様と、お問い合わせをしていただきました皆様、誠にありがとうございました。

このお問い合わせというのは「昨年の春頃のプレゼント冊子と同一ですか? もし違うなら欲しいです。」「昨年同封されていたチラシのものと同一冊子ですね。新しい冊子を作られた時は応募しますよ。」という内容です。はい、昨年2~5月プレゼントの冊子と同一でございます。皆様にお問い合わせのお手数をおかけいただき、失礼いたしました。先月号のチラシに「昨年と同一の内容です。」と明記しておくべきであったと反省しております。併せて『新しい内容の冊子を作った時は欲しいです。』というご要望のお声をいただき、ありがとうございました。

第2弾の冊子を企画。

さっそく新しい冊子(以下、第2弾)を作ろうと、弊社のホームページ上にある機能食品通信のバックナンバー一覧を見ながら「どんな内容が良いのだろうか? どの号とどの号を組み合わせようか?」と考え始めました。

その試行錯誤をしている時、

三重大学の先生から「臨床試験の企画、実施、報告書完成までの流れに沿った冊子が有ると良いね。」とアドバイスをいただきました。他にもメーカー様から「9回シリーズで掲載されていた『機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?』を一式、隣の研究室の○○さんに渡してあげて。」、「10日で速報を出す取り組み、バインダーに綴じて読み返しているよ。梅田さんと知り合って通信が届くようになった時が既にシリーズ3回目だったから1~2回目を送って欲しい。デジタルも良いけど読み返すには紙媒体が良いね。」というお言葉をいただいた事を思い出し、そのシリーズをまとめた冊子にしようと決定。

『機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?』の内容

そのシリーズは2012年4月(31号)~2013年1月(40号)までの9回続きました。内容は以下の①~⑨の流れに沿って、弊社がどのように取り組んでおりますというご紹介でした。

①仕様書作成 試験内容を表にして、練り上げ。

②計画書作成 仕様書を基に文章化。

③倫理委員会 ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。

④被験者募集 試験の目的に最適なモニターさんを選出。

⑤試験実施  被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。

⑥速報     主要解析項目のデータ集計・グラフ化。

⑦グラフ案  グラフ案を作成。

⑧文章案    文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。

⑨完成     仕上げ。

この全9回シリーズ各々を緑色の紙(A3サイズ)に印刷して2つ折りにし、順番に重ねます。表紙を1枚載せてから2穴パンチで穴を空け、ヒモで綴って完成です。

本当は皆さんにお渡しさせていただければ良いのですが、このような手作りを社内で行ないますため、それがかないません。そこで今回もご希望のかたにのみ無料でお渡しさせていただく事になりました。ご興味いただけましたかたは、同封してあります応募用紙からご応募いただきますようお願いします。

講演をお請けさせていただく流れ。

お仕事でプレゼンをさせていただく機会があります。

昨年11月(62号)『紙上展示会 その5(文献調査編)』にて、新しい食品の表示制度が今春始まる予定であり、それらは【①商品に含有されている関与成分について、自社以外のかたが書かれたものでも良いので臨床試験の論文が世に出ていれば、複数の文献を集めて統計的に再評価するシステマティックレビューを実施。】【②商品そのものについてUMIN(ユーミン)臨床試験登録の後、臨床試験を実施し、その結果を査読付きの論文に掲載。】の、いずれかを充足する必要が有り、①②共に弊社でサポート可能であるとご説明させていただきました。その話題の中で『文献調査及び調査結果をメーカー様の会議室にて営業・研究・広報・役員の皆様の前でプレゼンさせていただく』というお仕事を定期的にいただいているという内容を記載いたしました。今月は、講演・講義のご依頼がいくつかございましたので、そのお話をさせていただきます。

講演や講義をさせていただく事もあります。

1月末頃、起業前からお世話になっている先生から「お久しぶり。さっそくですが、会社を作った時の体験談を講演して欲しいけど、お願いできますか?」とお声がけいただきました。私で出来る範囲であれば講演・講義などもお引き請けさせていただいております。

先ずは講演の起承転結や、講義の項目をやりとり。

ご依頼いただいた瞬間に「はい、喜んで!」と即座にお請けしたいのですが、先ずは私でお役に立てるのかを確認させていただいております。

ご依頼主様の求めていらっしゃる事が何なのかを把握しないままお引き請けしては、的外れな講演内容・講義内容となりかねません。よって、それを避けるためにもご依頼主様に先ずは【講演内容の起承転結の流れに沿って数行ずつ要点をまとめたもの】や【講義でお話する項目名を並べたもの】をメールでお送りし「大まかではありますがこんな感じの内容で講演・講義の目的は充足できますでしょうか?」と伺う事にしております。その内容でご了承いただけましたら、他に何か加えた方が良いでしょうか?と、ご要望を取り入れる作業へ移り、スライドなどの作成をします。

聴講されるかたの背景も確認。

俗に言う『スベる』事が無いように、聴講されるかたの年齢やご所属などの背景を前もって確認させていただいております。聴かれる方がご存じでないと予想される内容は噛み砕いて話すという準備をするためです。

少し話は逸れますが、私がお世話になっている先生で魅力的な講演・講義をされるかたがいらっしゃいます。聴かれるかたの背景に沿った流行・冗談を織り交ぜてお話になられる姿を見るたび、私もいつかはそのようになりたいと憧れております。

二兎を追う者は一兎をも得ずになってはいけないので、先ずは皆さんが求めていらっしゃる内容を的確にお話出来る技術を磨いていきます。そして、将来は流行・冗談を織り交ぜられるようになろうと思っております。

 

【news】
■みえライフイノベーション総合特区 福祉用具・ものづくり研究会様&三重大学地域イノベータ養成室様 合同フォーラム(2月19日 津市内)にて「ヘルスケア用具の臨床試験方法」「起業体験談」を講演させていただきます。ご依頼いただき、ありがとうございます。

■日本ダイエット健康協会様 インストラクター養成講座(2月21日 大阪市内)にて「ダイエット情報のもととなる研究データの見方」「体脂肪のメカニズム」の講義をさせていただきます。ご依頼いただき、ありがとうございます。

■弊社が受託させていただきました臨床試験結果を論文でお使いいただきました。ありがとうございます。Olopatadine, a non sedating H1 antihistamnine, decreases the nocturnal scratching without affecting sleep Quality in atopic Dermatitis. Exp Dermatol. 2015 Jan 6. 三重大学医学部皮膚科様・精神神経科様・工学部ナノセンシング研究室様・薬剤部様・免疫学様、機能食品研究所

■弊社が受託させていただきました臨床試験結果を論文でお使いいただきました。ありがとうございます。Efficacy of the combined use of a facial cleanser and moisturizers for the care of mild acne patients with sensitive skin. J Dermatol. 2015 Feb;42 三重大学皮膚科様、花王株式会社様、機能食品研究所

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

066号 2015年 3月

■今回のテーマ

・ 第1段冊子の内容説明
・ 特集「機能性表示食品」を開始します。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

少しずつ暖かくなってまいりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?

最近、機能性表示食品について多数のお問い合わせをいただいております。ありがとうございます。お問い合わせに口頭やメールでお答えしながら「皆様に説明をする時に役立つ資料を作ろう。」と思っております。このお話は本号の後半でご説明させていただきます。

先月号は、今年2月に新たに作りました【冊子第2弾】の目次と内容のお話でした。多くの皆様から、冊子無料プレゼントのお申し込みFAXをいただきました。ありがとうございます。またお申し込みFAXのコメント記入等で「第2弾、送ってください。」「前に貰った第1弾、非常に参考になりました。」「いつも機能食品通信、楽しみにしております。臨床試験の予定は今のところ無いですが、今後にむけて勉強しようと思います。」などのコメントを数多くお寄せいただきました。皆様、ありがとうございます。

第1弾の冊子の内容説明。

1年半前に作った「第1弾」。

弊社ですが、様々なお客様とお話させていただきお客様がお知りになられたい事に的確にお答えできるよう努めております。

お客様からのご質問・お問い合わせが多い内容については5年半前より毎月1回 機能食品通信を発行し、その中の話題に盛り込んでおります。弊社業務とまったく関係無い旅行記などの号もありますが・・・。

 

1年半前から、お客様の所にご訪問させていただきます時、ご質問をいただく頻度の高い内容について特集している機能食品通信の号を集め、それらをヒモで綴じた冊子をご説明に使用しております。そして要点をご説明しやすいよう赤ペンで丸と線を付けてあります(第2弾は題名に線のみ。)。これによりお客様から質問をいただきました時に、サッと該当号を開いて「これが皮膚の電気伝導度の測定機器でして角層水分量つまり保湿性が測れます。隣にあるのは経表皮水分蒸散量でバリア機能を測ります。」とご説明できます。

その冊子、ご要望いただきました場合はその場でお客様にお渡ししておりまして、受け取っていただいた方から「紙だとサッと見られるから便利。」とご好評いただいております。なかには「知り合いの部署の人が欲しいって持って行っちゃったから、もう1部貰えますか。」「同じ課のかたも欲しがっているから次に来る時に貰えます?」というご連絡をいただき、お客様のお役に立つ事ができている事がわかり嬉しくなりました。

この【第1弾冊子】ですが何回か改訂を繰り返しまして、1年前(2~5月)に機能食品通信の同封チラシにてメーカー様向けにプレゼントキャンペーンを行いました。社内で印刷し、赤ペンを引き、2つ折りにしてから穴を空けて綴りヒモで綴じるというハンドメイドのため、応募数が多いと作成が間に合わないかもしれません。そのため始めの3ヶ月間はチラシの封入のみとしました。応募数と作成のバランスがとれてきた4ヶ月目(5月号)では『ダイジェスト冊子プレゼント』という記事で、その冊子に作成に至った物語を書いて宣伝させていただきました。

そして今年1月にも同じ内容のチラシを同封し、先月の2月号では新作である2弾もお申し込みいただけるようにしました。

第2弾プレゼントキャンペーン時に気付いた事。

第2段のお申し込みFAX等でお寄せいただきましたコメント 「FAX申込用紙に書かれていた第2弾の目次を見ただけで直ぐに欲しくなりました。1弾も2弾も申し込みます。そういえば第1弾は何で申し込まなかったのだろうと今になって思いました。」 「第1弾の目次を存じませんが、きっと自分が欲しい情報だと思うので送ってください。」「2弾を読めば1弾を充足出来る?」を見ていて気付きました。

ああ、しまった。 よく考えたら第1弾の目次は今までどこにも記載しておりませんでした。「よく寄せられる質問に沿って作りました。」というコンセプトだけしか書いてありません。なんという好機の損失。皆様からのコメントで気付く事ができて良かったです。ありがとうございます。今月号は第1弾の目次のご紹介です。

第1弾の目次と構成

目次は以下の通りとなります。

特集

①5分で『試験デザインの作り方を説明する』方法

②経口摂取の試験を簡単に説明する方法

③皮膚の試験を簡単に説明する方法

④皮膚測定機器の種類の説明

⑤機能食品研究所の仕様書(試験デザイン)の構成説明

⑥試験会場への測定機器の持ち込みについて

⑦試験会場の見学時の注意点

⑧臨床試験のためにお客様にご準備いただく資料

⑨5分で『動物試験を説明する』方法

PRページ

⑩弊社で実施できる評価項目一覧

⑪弊社の試験実施体制のご説明

⑫弊社がお請けさせていただきました臨床試験結果を学会発表や広告でお使いいただいた例。

⑬弊社の試験をご指導ご支援いただいております「みえ治験医療ネット」のパンフレット内の弊社をご紹介いただいているページ

⑭みえライフイノベーション総合特区という三重県の取り組みの協力機関として弊社を記載していただいている構成図。

これが【冊子第1弾】でございます。ご興味いただけましたら同封しました申込用紙をFAXでお送りいただきますようお願いします。

特集「機能性表示食品」を開始します。

機能性食品とは。

この通信を読まれている食品をお取り扱いのメーカー様にはご存じの内容でございますが、現在の我が国では、関与成分が添加された個々の商品について臨床試験などを実施し、消費者庁の審査・許可をうけ【特定保健用食品(トクホ)】として血圧・血糖値・中性脂肪・整腸などについて「糖の吸収を穏やかにするので、食後の血糖値が気になる方に適しています。」「おなかの調子を整えたい方やお通じの気になる方に適しています。」などのように機能性を表示できます。

他にも、含有される栄養素・ミネラルに関しては国が定めた規格基準の一覧表内にある成分に関しては一日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分量が定められた上・下限値の範囲内にあれば【栄養機能食品】として「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。」「ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。」 などのように機能性を表示できます。

新聞などでも報道されております通り、今年4月から新しい食品の機能性表示である【機能性表示食品】が始まり、【トクホ(特定保健用食品)】や【栄養機能食品】の他に、新たな方法・制度で食品の機能性が表示できるようになります。

表示できる内容ですが今月頭に公表された『機能性表示食品の届出等に関するガイドライン(案)』では以下の通り記載されております。

保健の目的が期待できる旨の表示の範囲は、疾病に罹患していない者の健康の維持及び増進に役立つ旨又は適する旨(疾病リスクの低減に係るものを除く。)を表現するものである。例えば次に掲げるものであり、明らかに医薬品と誤認されるおそれのあるものであってはならないものとする。

  1.  容易に測定可能な体調の指標の維持に適する又は改善に役立つ旨
  2.  身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する又は改善に役立つ旨
  3.  身体の状態を本人が自覚でき、一時的な体調の変化(継続的、慢性的でないもの)の改善に役立つ旨

この制度につきまして弊社では、お客様へのサービスを提供しながら工夫の蓄積と、サポート体制の更なる強化を図って参ります。

分かりやすい資料を作成中です。

今月号の冒頭でも申し上げました通り、機能性表示食品について多数のお問い合わせをいただいております。ありがとうございます。

SR(システマチックレビュー)とは何か、SRにかかる費用・期間、この制度用の臨床試験の規模などに始まり、臨床試験ではなく成分分析や動物試験をどのようにすれば良いかなど多岐にわたります。(成分分析や動物試験は、簡単に概要を説明したのち他機関の連絡先をお伝えしております。)

多岐にわたるお問い合わせに口頭やメールでお答えしながら「皆様に説明をする時に役立つ資料を作ろう。」と思い作成を開始しました。なるべく早くに皆様にご覧いただけるよう、鋭意作成中です。

これら内容の詳細につきましては『機能性表示食品の届出サポート』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

067号 2015年 4月

■今回のテーマ
・ 三重県事業を受託しました。
・ 6月16日(火)、セミナー開催。
・ 今年もifiaに出展します。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。
先月号は第1弾冊子の目次・内容のお話でした。多くの皆様より、冊子無料プレゼントのお申し込みFAXをいただき、ありがとうございました。またお申し込みFAXにコメント記入・メールや口頭で「第2弾、良かったですよ。第1弾も申し込みます。」「冊子を見ました。分かりやすい資料を提供したいという気持ちが伝わってきました。」「予告にあった機能性表示食品の分かりやすい資料も出来上がりを期待していますよ。」などのコメントを数多くお寄せいただきました。皆様、ありがとうございます。機能性表示食品の資料作りも頑張ります。

三重県事業を受託しました。

・三重県事業「食の機能性評価実施体制構築事業」業務を受託。
三重県では、機能性食品・作物を県内から創出するため、県内大学や県内病院等と連携し、食に関する機能性評価が容易に実施できる体制の構築をめざしています。

このたび、この委託業務の公募があり、企画提案コンペの結果、弊社が本業務を受託しました。

(委託の目的)三重県内の大学や医療機関等と連携し、県内において食の機能性評価が容易に実施できる体制を構築するため、三重県内の企業等からの食の機能性評価に関する相談に対応する窓口を設置し、企業等のニーズに応じた適切な評価方法の提案・助言、評価実施に必要な計画の立案や遂行に至るまでの支援を行うとともに、構築した実施体制を継続的に運営するために必要なビジネスモデルの提案を行う。

本事業では、三重県内に本社または工場・研究所のいずれかをお持ちの企業様や、県内の事業者や大学等と連携している、または予定のある県外事業者様を対象として、食の機能性評価に関する専用相談電話の開設やセミナーの開催、三重県や大学等で構成するグループによる検討・支援を行うこととしています。

具体的な取組・ご案内は詳細が決まり次第、本紙でもお知らせいたします。

6月16日(火)、セミナー開催。

・機能性表示食品の制度説明に関するセミナーを開催します。

委託事業の一環として、第1回セミナーを次の通り開催いたします。

日時:2015年6月16日(火)13時30分~16時00分
場所:津中央公民館(津市大門7-15)
対象:三重県内に本社または工場・研究所のいずれかをお持ちの企業様、県内の事業者や大学等と連携している、または予定のある県外事業者様
参加:無料
内容:①機能性表示食品の申請で必要な書類・情報
②成分分析の大まかな種類と受託機関紹介
③動物試験の大まかな種類と受託機関紹介
④臨床試験の方法と弊社の受託体制紹介
※内容は予定のものであり、変更の可能性があります。

なお、会場の都合上、申し込みは先着40名様までとさせていただきます。申し込みは同封しましたFAX用紙に必要事項を記載のうえ、送信してください。ご招待状と地図をお送りさせていただきます。

また、このセミナーは本年度中に6~7回開催する予定です。決まり次第、本紙でもお知らせいたします。

・会場までのアクセス。
会場である【津中央公民館(津市大門7-15)】は、本社の入って居る津センターパレスというビル内に有ります。

交通アクセスは、近鉄・JR津駅からバスで約10分の停留所(三重会館前)で降車し、目の前の建物です。津駅からのバスは5~10分毎に出ております。東京駅から約3時間、大阪駅から約2時間半でございます。

今までの弊社セミナー。

弊社では、今までにも定期的に茶話会(さわかい)という名前で各種技術に関する【セミナー】を開催してまいりました。

三重大学臨床研究開発センター・みえ治験医療ネットの先生、三重大学皮膚科の先生、臨床分野の評価機器を作られた工学部の先生をお招きし、ご専門内容についてご講演をしていただきました。

他にも、私が技術や制度を説明させていただく茶話会もございました。お越し戴きました皆様、ご講演をお引き受けしていただきました三重大学の先生、ありがとうございました。

今回のセミナーも皆様のお役に立てるように、入念に準備をしておきます。

 

今年もifiaに出展します。

・今年もifia(アイフィア)に出展します。
今年度の弊社は3つの展示会・学会にて展示をいたします。
5/20(水)~22(金) 食品関連の展示会(ifia)
6/18(木)~19(金) 皮膚関連の学会(香粧品学会)
7/  1(水)~  3(金) 医薬品関連の展示会(インターフェックス)

先ずは来月の、ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)・HFE(エイチエフイー: ヘルスフードエキスポ)です。産官学連携コーナー内にてパネル展示をさせていただきます。

いかに皆様の目に触れるか。

ifiaですが昨年と同じく横幅90センチの壁面にパネルを1枚貼り、その前でお客様と立ち話をさせていただくスタイルです。
昨年と同様、パネルから5歩ほど離れた場所にてスタンバイしておき、パネルを見入ってくださった方には5歩前進して近寄ります。名刺とチラシをお渡しして「いつでもご連絡ください。」と言って後ずさりし、スタンバイ用の位置に戻るという繰り返しをする予定です。

なぜ、そんなサバンナの野生動物の狩りのような動きをするの?と聞かれる事があります。サッと見て歩きたいかたの場合、私がパネルの直近に立っていると身体が邪魔で見辛いかもしれません。他にも、話しかけられる事による時間のロスを嫌がられるかもしれません。よって、私は少し離れた所に居て名刺とチラシのみをお渡しするために近づくのみです。ご質問があるかたは「ちょっと教えて欲しいのだけど・・・」とお声がけくださるので、その場合は的確にお答えさせていただきます。

今年の出展配置図を見ましたところ、昨年とほぼ同じ場所が弊社パネル場所と分かりました。会場の一番左のゲートをくぐり、そのまま左の壁伝いに20メートルほど歩いた場所です。

 

昨年の話ですが、弊社パネルをご覧になられた方々の「ああ、ヒトの試験ね。」「なるほど、臨床試験か。」という独り言が聞こえてきました。そうか、パネルを読まれるまで何をしている会社なのかが分からない。偶然の要素が大きすぎる。これはまずいと思い、東京ビックサイト内にある『ビジター&ビジネスセンター』に走りました。そこではコピー、データ出力、レンタルPCスペース、文具等の物販、大型出力などが出来ます。私は直ぐに印刷機に繋がっているPCにてパワーポイントを新規作成し、先ずは背景を全て黄色に塗りつぶします。次に臨床試験受託という文字を打ち込みました。文字色や文字の大きさについては、様々なパターンを作成・印刷し、遠くからも見られる組み合わせを見つける事により、多くの皆様とのご縁に恵まれる事が出来ました。

現在、この展示会のために臨床試験受託という言葉が目立つようなポスターをデザイン中です。会場で見かけられたかたはお立ち寄りいただけますと嬉しいです。

 

【news】
弊社が受託しました臨床試験結果を、ご投稿いただきました。「DC-15菌納豆由来サプリメント摂取による食後血糖値の上昇抑制作用探索試験」 三重大学社会連携研究センター研究報告N0.22 P11~152014 株式会社ニューバイオエンタープライズ様、三重大学大学院 医学系研究科 トランスレーショナル医科学様、機能食品研究所、三重大学医学部附属病院 皮膚科様、大阪大学大学院医学系研究科 臨床統計疫学寄附講座様、韓国国立江原大学校様、四日市羽津医療センター様、三重大学医学部附属病院 臨床研究開発センター様

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

068号 2015年 5月

■今回のテーマ
・LINE自作スタンプ、販売開始しました。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。
2004年4月に起業し、おかげさまで11周年を迎える事ができました。これからもより良いサービスをご提供できるよう努力と工夫を蓄積いたします。

先月号は、三重県事業を受託しました件、6月16日(火)セミナー開催する件、今年もifia(アイフィア)に出展します件でした。

「三重県事業の、食の機能性評価に関する専用相談電話の開設やセミナーの開催など、期待していますよ。」「専用相談電話、かけますからね。」「6月の機能性表示食品の制度説明のセミナー、申し込みます。」「ifia、うちも出展しますので会場で会いましょう。」などのコメントを数多くお寄せいただきました。皆様、ありがとうございます。ご相談の専用電話窓口について詳細は弊社ホームページに『ご相談窓口』というコーナーを作りましたのでお目通し願います。またセミナーのお申し込みを多くの皆様よりいただき、誠にありがとうございます。お申し込みが未だのかたは、ご応募お待ちしております(お申し込み用紙を同封しました)。

LINE自作スタンプ、販売開始しました。

1年ぶりの作ってみました企画

2年前の5月号(44号)では、プラ板に油性インクで絵を書き、オーブントースターで熱を加えると縮んでマスコットになるお話を書きました。特筆すべき点は、プラ板がインクジェットプリンタ対応のものを見付けたという事で、おかげで自作の根付を1個1個手書きでは無くプリンタで量産してフリーマーケットに出せましたというお話でした。

1年前の4月号(55号)はLINE自作スタンプの話でした。昨年2月下旬のある日、LINEで自作のスタンプが作れるというニュースを見、制作規定を調べたうえで試しに制作。制作した内容は健康診断の結果の数字について話す時のスタンプです。あらかじめ完成させておき、応募開始日に応募し、審査を待つ事数ヶ月。審査結果は「日常会話というガイドラインから逸脱しているため修正してください。」との事。うむむ、血圧が下がったとか血液検査の基準値は私にとっては日常会話なのですが・・・・、審査員のかたに言われて「そう言われればそうかも。」と納得。そのまま保留にしてあります。

 

そして今月号は1年ぶりに自作のお話です。

今年の1月開始の臨床試験の被験者さんへの連絡業務を年末年始に行い、ようやくお休みがとれた1月中旬頃。久しぶりに何かを自作したいという気持ちがムクムクとわいてきました。そうだ、昨年かなわなかったLINE自作スタンプの審査に通過したい。保留案件である健康診断の数値を日常会話みたいにする方法は未だ思いついていないため、全く違う新作を作り、先ずは1つでも売り始めよう・・・と。

自分の経験を思い出しました。

昨年末頃でしょうか、ネットのニュースでLINEのトーク(文字メッセージのやりとり)が楽しすぎて、睡眠時間が減ってしまう事が問題になっているという記事を見かけました。私はLINEをほとんど使っておらず、メーカー様やお店の公式アカウントによるキャンペーンのお知らせなどを見るために使っているぐらいです。このようにそのトーク機能はほとんど使っておりませんが、寝不足になる気持ちは分かります。

あれは16年ぐらい前、私が大学生だった頃の話。趣味のホームページを作っておりました。新製品の技術・製品についての話から、ゲームの新作発表会を見にいった話、大阪で食べ放題へ行った話やら何でも載せていました。

そのホームページ上に自由に書き込んで交流できる掲示板の画面を設置したり、チャットという文字メッセージのやりとりにより多数の友人と同時にお喋りする画面を設置して楽しんでおりました。掲示板は書き込みがあった後で、どのようなお返事をしようかしらと熟考しておけば良いのですが、チャットは相手の方々がコンピューターの電源をつけた状態で返答を待たれております事から即答の必要が有ります。そしてその即答の繰り返しにより話が盛り上がり、なかなか「ではお休みなさい。寝ます。」と言いたくない気持ちで寝不足もしばしば。翌朝同じ建物で会える農学部(近畿大学 奈良校舎)の友人だけでなく、同じ大学でも別の学部の友人(大阪校舎、和歌山校舎など)、別の大学に進んだ友人(名古屋など)、趣味やオンラインゲームを通じて出会った友人(全国各地)などが場所という制約を超えて一堂に会する事ができるのが夢のようでした。今もその時のご縁が続いていますし、その時に教えて貰った事が仕事・研究・趣味で役に立っています。先月も、高校時代からの友人・大学の同じ学部からの友人・別の学部からの友人の4人で名古屋駅前のビックカメラや大須商店街に行き、家電や部品やらの話題で盛り上がりました。

さて話は夜中になかなかLINE上でのトーク(文字メッセージのやりとり)の止め時が見つからないという件に戻ります。

『寝落ち』、つまり机上で作業中に寝てしまうと、なんだか寝た気がしなくて疲れが残る事がありますよね。なので、約16年前の当時は、なるべく机上のパソコンの電源を切って布団に入って寝ようという区切りのようなものがありました。

しかし今では布団に寝転がりながらスマホ・携帯でダラダラと楽しめます。寝落ちをしても暗い部屋のお布団のなかでそのまま寝られるという身体にも優しい環境。そりゃ皆さん寝るタイミングが見つけられないのは分かります。でも寝落ちは相手によっては「とたんに返事が無くなった。なんて失礼な。」と思われてしまう事も無いとは言いきれませんため、なるべく避けたい事。よって「すいませんが明日早いので、お先に失礼します。」「寝ないとマズいので、すいません。」とサラリと抜けられるようなスタンプを作ってみたら誰かのお役に立つのではないだろうかと、風呂に入りながらボーッと考えました。

まずはイメージ案をノートに書き出します。

風呂上がりにノートを取り出し、消せるボールペンで、イラストとイラスト内のセリフを書いては消し書いては消しで作っていきました。40個のスタンプ案を作るのに、約1時間。

今回のキャラクターはクラゲです。いま海外にいらっしゃる大学院時代の先輩からFacebookで「なぜクラゲ?」と質問いただきました。はい、手足が書きやすいからです。

 

次にイラストを描いていきます

イラストはペンタブレットという板とペン型の入力装置を使って描きました。

パソコン上に画像ファイルを作成し、薄い色で下書きの絵を書きます。その絵に清書をすると下書きの色だけ選んで消す作業が手間なので、清書は上に重ねた透明な別の画像ファイルに行ないます。これで下書きの絵のファイルを消してもその上に重ねてある清書の絵のみが残ります。色や文字などをこのように別々の透明な画像ファイルを上に重ねて作っておきますと、色だけの変更、文字だけの変更がしやすくなります。このように透明な画像ファイルを重ねる事をレイヤーと呼びまして、ソフトウェア上で簡単に管理・操作できます。

試しに1つの絵を作成したところ所要時間は15分。40個作るとなると単純計算で10時間。なるべく時間を短縮できるようにと1つ1つの行程を効率的に行いましたところ7時間で済ます事ができました。

 

出来上がったので申請

40個のスタンプと、1個の販売時に一番頭に出る主題用画像、そして実際にLINEの操作画面でスタンプの種類を切り替える時の小さな画像1個の計42個ができたら申請です。売り場に並ぶ時のキャッチコピーの文章を打ち込み、制作者情報や売上げの受け取りをする銀行口座などを登録したら完了。この作業をした1月12日から時が経つこと3ヶ月の4月16日に「承認されました」というメールが届きました。 あれ、何の直しもなくスンナリと審査通過?! おおこれは嬉しい。さっそく販売などに関する画面で最終的な設定をして販売開始。実際に売り場に並んだのを見た時には心躍りました。(LINEのスタンプショップという画面で『クラゲちゃん』または『お先に失礼』と打ち込むと出てきます。)

 

手直し無く1発で審査を通過出来たのは昨年作成した時に「次はこうしよう。」という考えと工夫の蓄積が行われていたからではと思います。

弊社の仕事でも常日頃から、これはこうした方が良いのではないかと考えと工夫を蓄積してまいります。

 

【news】
5月20日(水)~22日(金)東京ビックサイト ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)、 6月18日(木)~19(金)有楽町朝日ホール 日本香粧品学会、 7月1日(水)~3日(金)東京ビックサイト インターフェックス ジャパン(医薬品・化粧品・洗剤 研究開発・製造技術国際展)に出展いたします。今月号はインターフェックス ジャパンのご招待券を同封いたしました。皆様のご来場、お待ちしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

069号 2015年 6月

■今回のテーマ
・セミナー(勉強会)を開催しました。
・展示会と学会で企業展示を行いました。

7月頭に公開される映画「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」が楽しみな機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。この映画ですが、アイアンマン(3作品)、ハルク(1作品※)、キャプテンアメリカ(2作品)など10を超える映画やドラマシリーズと世界が繋がっております。日本未公開のドラマ「エージェント・オブ・シールド シーズン2」以外は、観ておきました。過去に映画館で観た作品もレンタルで借りてきて、特典映像(制作者による内容説明)・未公開シーンなども確認し、世界観への理解を深めておきました。※2008年公開の「インクレディブル・ハルク」の方です。2003年公開の「ハルク」は繋がっていません。

先月号は「LINE自作スタンプ、販売開始しました。」というお話でした。「自作スタンプ、販売のページ見ましたよ。」「面白かったです。」というコメント・お声を寄せていただき、ありがとうございました。

セミナー(勉強会)を開催しました。

機能性表示食品の制度説明に関するセミナー(勉強会)

6月16日(火)13:30~16:00 津市中央公民館(津センターパレス内)にてセミナー(勉強会)を開催しました。ご参加いただきました皆様、そして日程が合わずご参加がかなわないとご連絡いただきました皆様にお礼申し上げます。また次回の予定が決まりましたら機能食品通信にてアナウンスさせていただきます。

・スライド作成
まずはスライドの作成です。言い間違いや、私の考え違いによる間違った情報が発生してしまうといけません。そのため、ガイドラインの原文を提示し、各単語・文章を丁寧に紐解いて説明させていただく方法としました。

スライドの流れは以下のように①~⑫の項目としました。特に④~⑨は皆様が自社で申請書を書かれる時にイメージしていただきやすいように、書き方例を作って構成しました。

①既存の制度について(栄養機能食品・トクホ)  ②新制度の概要(機能性表示食品)  ③商品の例  ④対象商品となるかの判断  ⑤安全性の根拠 ⑥生産・製造及び品質の管理  ⑦健康被害の情報収集体制  ⑧機能性の根拠  ⑨表示の内容  ⑩成分分析の種類・方法  ⑪動物試験の種類・方法  ⑫臨床試験の種類・方法

 

スライド完成

セミナー(勉強会)4日前の朝、梅田は希望に満ちあふれていました。

数ヶ月かけて少しずつ作ったスライドの数、394枚。13:30~16:00のうち質疑応答や意見交換などの時間もあるため、私の講演は90分としておりました。1秒間に30コマが動くアニメならば13秒で終わってしまう枚数ですが、1枚あたり説明に平均30秒かかるので約200分お話できる内容の準備が出来たのです。これで素材の準備はバッチリです。ここから数日かけて、練り上げ作業です。より分かりやすい内容になるようスライドの順番・構成の変更、お伝えすべき内容とそうで無い内容の精査などを、冷静にじっくりと行いました。私が最近観ていた映画の特典映像(制作者による内容説明)・未公開シーンなどを思い出しながら『このスライド構成にすれば分かりやすいと思う。』などと考える作業は、これに通じるのかもしれないなと、気分は映画制作者でした。

 

このような試行錯誤の結果、セミナー(勉強会)にご参加いただきました皆様より「分かりやすかったよ。」という好評価をいただく事ができました。これからも皆様に分かりやすい資料・お話の内容を構成できるよう、工夫を重ねてまいります。

展示会と学会で企業展示を行いました。

ifia(アイフィア)と香粧品学会

5月20日(水)~22日(金)東京ビックサイト ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)と、 6月18日(木)~19日(金)有楽町朝日ホール 日本香粧品学会にて企業展示を行いました。

昨年の経験から新ポスターを企画。

昨年のifiaにて、産官学連携コーナーという横幅約1メートルのついたて1枚の展示スペースを出させていただきました。その時、現場で「ポスターの文字が小さく、遠くからでは、何の会社か分からなかった。」というご意見を頂戴しました。しまった、遠くからでも臨床試験という文字を目立たさねば機会損失だと、東京ビックサイト内の貸しPC・プリンタコーナーまで駆けていきA3サイズ1枚に大きく2文字ずつ臨床 試験 受託とプリントして、貼り付けました。

 

今年は、昨年の経験からポスター(B0サイズ:1030x1456㎜)の文字を目立たせようと企画しました。背景の色、キャッチコピー、文字の色・大きさ・フォントを先ずは小さな紙(A4サイズ)に縮小印刷したものを机上に複数並べ、ポスター作りに詳しい専門家の先生のご感想・ご指導をいただきました。その結果、キャッチコピーの異なる2種類を印刷しておき、用途・状況に応じて使い分ける事にしました。

先ずは5月のifia。

新ポスターの初披露は5月20日(水)~22日(金)のifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)でした。食品関連の展示会のため食品のキャッチコピー「あなたの商品が機能性表示食品になる臨床試験はこちら」が入ったものを投入。

展示会前日の会場での設営作業中に、他の設営をされている企業様(初対面)が口を揃えて「おお、目立つねぇ。」と言ってくださったので、嬉しい梅田。翌日から3日間の会期中、「おっ、臨床試験だ。」「機能性表示食品の臨床試験、ちょうど興味があったのですよ。」「公開セミナーの一覧に載っている題名と同じですね。聴きに行こうと決めていたので、すぐ分かりました。」と、ご興味のあるかたの目に止まりやすい展示が出来ました。

この公開セミナーというのは、会期中の3日間とも各々10分間、プロジェクターにスライドを映しながらプレゼンをさせて貰えたのです。展示会の数週間前に、展示会の運営事務局さんから「梅田さん、セミナーの題名は何にします?」とメールをいただきました。ちょうど新ポスターのキャッチフレーズが決まったところでしたので「あなたの商品が機能性表示食品になる臨床試験はこちら」の最後の4文字(「はこちら」)を抜いたものとしました。そして展示会の当日、3日間とも多くの皆様に聴きに来ていただけました。セミナー・展示ブースにお越しいただきました皆様、ありがとうございました。

次に6月の日本香粧品(こうしょうひん)学会。

6月18日(木)~19日(金) 日本香粧品学会での企業展示では、新ポスター2種類目「あなたの商品の強みが見える化できる臨床試験はこちら」を投入。1種類目との違いはキャッチフレーズのみで、色や文字の大きさ・色はほぼ同じ。設営の時に他の出展社さんから「ifiaに出されていましたよね? その色と配置のポスター、記憶にありますよ。」と言っていただけて、記憶に残るポスターにしたいという自分の気持ちが達成できている感触を得ました。

学会のある2日間のうち1日目、学会に参加されている知人の方々(メーカー様・先生)の行き来される回数とプログラムを見比べていたところ、会場の構造上2日間で8回は弊社ブース前を通られると予想出来ました。そこで2日目の朝、未だ誰も居ない会場でモソモソと作業をする梅田。もう1種類のポスターを貼ったのです。昨日既に4回通り過ぎられた方が、そのままの展示内容で本日の残り4回のどこかでお立ち寄りいただく事は有るだろうか、いや無いと思ったのです。

ポスターで『機能性表示食品』という言葉に限定してしまう事は、2日目のみ学会に参加される『皮膚に塗布するものやヘルスケア用品について臨床試験をお考えの方々とのご縁』が生まれないかもしれません。しかし、肌に関する機能性表示食品も消費者庁のホームページに公開されはじめているため、その需要も有るはずと決心。2日目のみ学会参加の方々の数と、昨日通り過ぎられた方々の数を考えた結果、後者へのアプローチに的を絞りました。 その結果、食品に興味のあるかたにもお立ち寄りいただけました。お客様の「おお、良かった。社名に食品って入っているから機能性表示食品について2日目に聞こうかなと思っていたんだよ。」とか「昨日とポスター変えたね。分かったよ。」という声を複数いただき、決断して良かったという実感を得た梅田でした。

 

【news】
7月1日(水)~3日(金)東京ビックサイト インターフェックス ジャパン(医薬品、化粧品、洗剤 研究開発・製造技術国際展)に出展いたします。皆様のご来場、お待ちしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

070号 2015年 7月

■今回のテーマ
・展示会は数秒勝負。
・機能性表示食品、お寄せいただいた感想。

先月号は「機能性表示食品の制度説明に関するセミナー(勉強会)を開催しました。」「ifia(アイフィア)という食品関連の展示会でパネル展示。香粧品学会でブース展示をしました。」というお話でした。

セミナー(勉強会)について「約90分間の機能性表示食品の制度説明用スライドの基ネタが394枚。そこから精査して90分間分を選び出したという話。熱意が伝わりました。」「今回は別の用事が有って申し込まなかったけど、次のセミナーを開催する時は行きますね。」、展示について「ifia(アイフィア)でポスターを見た人から、4週後の香粧品学会で『前に見た事がある!』と言われた事、嬉しかったでしょうね。」「香粧品学会で1日目と2日目でポスターの内容を替えた話、面白かったです。私、現場で違いに気付きましたよ。」というコメント・お声を寄せていただき、ありがとうございました。いつも励みになっております。

展示会は数秒勝負。

今回で10回目のインターフェックスジャパン。

7月頭に東京ビックサイトで行われましたインターフェックスジャパンという医薬品の展示会に出展いたしました。医薬品・スキンケア剤の受託製造をされている万協製薬株式会社様と出展を毎年ご一緒させていただき、今回で10回目。 展示ブースにお越しいただきました皆様、万協製薬 松浦社長様、万協製薬の皆様、会場でお世話になりました皆様にお礼を申し上げます。

万協製薬様に会いにいらっしゃった製薬メーカー様・化粧品メーカー様から「毎年会うね、元気そうで何より。」「そうか、2006年から毎年なのか。2015年から2006年を引くと9。植木算だから1足して10回目。何十年ぶりだろうか、植木算って言葉を使ったのは。」「前に君と会った時から毎月送ってくれている機能食品通信、読んでいるよ。今年も頑張っているね。」と励ましのお言葉をいただいております。心からお礼申し上げます。

展示ポスターは簡潔に

ポスターは今年5~6月の展示で使用したものを使用。紙一面真っ黄色の背景にキャッチコピーがデカデカと載っています。キャッチコピーは「貴方の商品が機能性表示食品になる臨床試験はこちら」。臨床の2文字は朱書でフォントサイズが特大です。目立ちます。これを4枚並べてズラーッと貼りました。もう1つのキャッチコピー「貴方の商品の能力を見える化できる臨床試験はこちら」と交互に貼る事も考えましたが、1つに絞りました。例年はサービス内容の説明を記載したパネルも貼っておりましたが、それは無しとし、それら内容は配布チラシに入れ込みました。

展示ブースですが横幅6メートル。来場者さんが歩いて通り過ぎられる場合の時間はたった2~3秒。つまり、気持ちをキャッチする事ができるチャンスは2~3秒。(万協製薬様のブース展示をご覧になられている方は、ついでに弊社を見てくださるのでチャンスは数倍どころか数十倍以上に跳ね上がります。) 弊社ブースのどこを見ても真っ黄色のポスターに朱書きで大きく「臨床」が目に飛び込んで来る仕組みにより、臨床試験にご興味のある方々にお立ち寄りいただく事ができました。

ご覧になられた方々から「いやぁ、目立つね。だいぶ先から文字が読めたよ。」「そのポスター、別の展示会で見たよ。」「最近(6月号)の機能食品通信で良い感じのポスターが載っていたから、きっと今回もこれだろうと思っていました。予想が当たった。」と感想をいただきました。

展示ビデオも簡潔に

展示ビデオも簡潔です。こちらも2~3秒が勝負のため、「食品・化粧品の臨床試験」の繰り返しが効果てきめんと予想。試しに自分の声を入れ込んだビデオを作成し、社内で流してみたところ直ぐに「ああ、これは騒音だ。」と感じました。20~30秒ほど観ていたところ何だかセンスの無い野暮ったさが心に押し寄せて来たため、これは不味いなと、お蔵入り。社内で気付けて良かったです。

 

この事から、会場へは例年通り「食品・化粧品・ヘルスケア用品のヒト試験・臨床試験。三重大学にて実施。お客様の商品開発を手厚くサポート。」という私の声が10秒程度で流れ、各種試験の実施風景の写真が次々切り替わる構成のビデオを持参。それら写真は毎年この時期に吟味し、これは興味を持っていただく事が多いだろうというものを選出してビデオを作成。今年は弊社の新サービスである「運動評価」の写真も新たに入れ込みましたところ、お客様から「おっ、今年のビデオは運動が新たに入ったね!」「運動評価が出来るの?」「三重大学と言ったら、確か有名な先生がいらっしゃるでしょう? その先生にお世話になれるなんて恵まれているね。」と多くのお声がけをいただきました。

その評価方法ですが、きめ細かに負荷などがプログラムできるエアロバイク(自転車エルゴメーター)を被験者さんに漕いでいただきます。漕いでいる時の運動パフォーマンス(負荷・持続力)、生理的反応(酸素摂取量、心拍数など)や、漕ぐ前・漕いだ後に数分間隔で血液検査(乳酸など)を行うなど、様々な方法があります。詳細は機能食品通信63号(2014年12月)をご覧ください。

受け答えも簡潔に

展示ブースでの接客ですが、お客様からどんどん質問していただき、私がテンポ良く短文でお答えする会話のキャッチボールが理想です。それを実現するため、私は頭の中で即座に言葉を選び、的確なご返答を心がけております。・・・とは言いましても初対面のかたには、いきなり結論を話す事が的確なのだろうか?と、どの部分から話せば良いのやら分からない事が有ります。そのうえ首から提げてらっしゃる名札が裏返っていて読めない場合には、どのご専門分野や業種の方かが分からず、その難易度は上がります。そのたびに「裏返らない名札が発明されないかしら。静電気で服に貼り付くとか。」と、妄想の発明を繰り返しております。余談ですが、私自身は名札裏返り対策として胸に付けるネームバッジを併用しております。

このようにして、今年5月からはじまったifia(アイフィア)、香粧品学会、インターフェックスジャパンへの出展は幕を閉じました。お立ち寄りくださいました皆様、会場でお世話になりました皆様に心からお礼申し上げます。

機能性表示食品、お寄せいただいた感想。

6月にセミナー(勉強会)を開催しました。

先月号でもご報告しました通り、6月に「機能性表示食品の制度説明」というセミナー(勉強会)を開催しました。スライドの流れは以下①~⑫としました。消費者庁のガイドラインの各文章を用い、それを掘り下げてのご説明です。なかでも④~⑨は、消費者庁ホームページ内にある「機能性表示食品の届け出等に関するガイドライン」の1ページ目にある『構成』の矢印の順番でスライドを作成。皆様が申請書を書かれる時にイメージしていただきやすいように、書き方例も作成しました。

①既存の制度について(栄養機能食品・トクホ) ②新制度の概要(機能性表示食品) ③商品の例 ④対象商品となるかの判断 ⑤安全性の根拠

⑥生産・製造及び品質の管理 ⑦健康被害の情報収集体制 ⑧機能性の根拠 ⑨表示の内容 ⑩成分分析の種類・方法 ⑪動物試験の種類・方法 ⑫臨床試験の種類・方法

・いただきましたご感想
 セミナー(勉強会)にご参加いただきまし方々から「スライドの初めの①~③で他制度との違いが分かった。そして④~⑨にて、届け出で必要な項目も把握できた。⑩~⑫で、先の④~⑦の詳細を理解するために必要な成分分析・動物試験・臨床試験の種類・方法が分かった。」というご感想をいただきました。お褒めのお言葉、励みになっております。

受け答えの速度アップ。

現在、この制度について、お電話等でのご質問やご相談を数多くお寄せいただいております。どんどん質問していただいて、私が即座に短文でお答えする会話のキャッチボールの経験を重ねるうちに、だんだん簡潔にご説明できるようになってきたと感じております。これからも、皆様のご質問・ご相談をお待ちしております。

 

【news】
弊社が受託させていただきました臨床試験結果を学会発表でお使いいただきました。ありがとうございます。第40回 日本香粧品学会 一般研究課題「低刺激性洗顔料-セラミド機能成分配合保湿剤のコンビネーション使用は、乾燥・敏感肌を伴う痤瘡に対して有用である。」 花王株式会社様・三重大学医学部皮膚科様

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

071号 2015年 8月

■今回のテーマ
・機能性表示食品のご質問への弊社の電話受け答え(第1回)。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

先月号は「展示会は数秒勝負」「機能性表示食品、お寄せいただいた感想。」というお話でした。「展示会のポスター、ビデオ、受け答えを簡潔にという心がけ、良いと思います。質問しやすい。」「展示会のポスターに込めた、1つのメッセージが心に残りますね。」「機能性表示食品について、お客様からのご質問・ご相談を受けておられるとの事。どのように答えているのか、とても興味があります。機能食品通信の紙上で受け答えの流れをデモンストレーションしてはいかがでしょうか?」「今度、機能性表示食品について質問があるから電話しますね。」というコメント・お声を寄せていただき、ありがとうございました。いつも励みになっております。

機能性表示食品のご質問への弊社の電話受け答え(第1回)。

12項目に分けてご説明しております。

弊社ですが、食品製造・販売メーカー様より「機能性表示食品って、そもそも何なの?」「こういう商品で申請できる?」というお電話を多くいただきます。先ずはお電話で大まかなお話をさせていただき、その次にお顔を合わせてのお話へと進みます。

弊社の場合、次の①~⑫の順番でお客様に質問をします。教えていただいた内容を積み重ね、お客様が必要とされている情報がどれに該当するかを明確にしていきます。 先入観により『おそらくこれはご存じだろう。』『たぶん、ここが焦点で合っているはず。』のように勝手な予想・判断でお話が進んでしまわないよう気を付けております。

①既存の制度について(栄養機能食品・トクホ) ②新制度の概要(機能性表示食品) ③商品の例 ④対象商品となるかの判断 ⑤安全性の根拠 ⑥生産・製造及び品質の管理 ⑦健康被害の情報収集体制 ⑧機能性の根拠 ⑨表示の内容 ⑩成分分析の種類・方法 ⑪動物試験の種類・方法 ⑫臨床試験の種類・方法

これら①~⑫は今年6月に実施しました「機能性表示食品の制度説明」というセミナー(勉強会)で使用したスライドの流れと同じにしてあります。消費者庁のガイドラインの各文章を引用しながら、お電話の受け答えをしております。

紙上デモンストレーション開始です。

複数のお客様から「機能食品研究所に電話をすると、こういう受け答えで相談にのって貰えるよと、同僚に伝えておいてあげます。」「こんど電話しようと思っているけど、どんな感じで話を進めるの?」「機能性表示食品について、お客様からのご質問・ご相談を受けておられるとの事。どのように答えているのか、とても興味があります。機能食品通信の紙上で受け答えの流れをデモンストレーションしてはいかがでしょうか?」「そのうち機能食品通信で、機能性表示食品の特集を始めると良いかもしれないね。」というご質問・アドバイスをいただきました。ありがとうございます。

皆様のお声を受け、今月号から複数回に渡って『受け答え・ご説明の流れ』を掲載させていただく事としました。(紙面の文字数の都合により、今月号用に執筆していた「6つの扇風機の世話になる梅田」という話をお蔵入りさせました。)

①既存の制度について(栄養機能食品・トクホ)。

まずお電話を受けます。ご挨拶ののち、ご用件を伺います。ご用件が機能性表示食品の場合、以下のような受け答えが始まります。

先ず私は「どのような商品での表示をお考えでしょうか? 差し支えが無ければお教えいただけますでしょうか?」、「どんな有効性関与成分での表示をお考えでしょうか?」の順に伺います。ご回答が「未定」や「不明」の場合は、この①の内容は省略する事があります。

「どのような商品での表示をお考えでしょうか?」と伺うのは理由があります。アルコールを含有する飲料や、健康増進法施行規則(平成15年厚生労働省省令86号)第11条第2項で定める栄養素(脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、糖類(単糖類又は二糖類であって、糖アルコールでないものに限る。)、ナトリウム)の過剰な摂取に繋がるものは機能性表示食品の申請が出来ないからです。 また、次に「どんな有効性関与成分での表示をお考えでしょうか?」と伺うのは、機能性表示食品は食品全般が対象ですが、【特定用途食品】や【栄養機能食品】は対象外なためです。

【特定用途食品】とは、病者用、妊産婦用、授乳婦用、乳児用、えん下困難者用などの特別の用途に適する旨の表示をする食品をいいます。それら食品に該当する場合は、この「特定用途食品」の種類について詳しくご説明しております。

【栄養機能食品】とは、含有される栄養素・ミネラルに関しては国が定めた規格基準の一覧表内にある成分に関しては一日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分量が定められた上・下限値の範囲内にあれば機能性を表示出来ます。

もう少し詳しく説明して欲しいとご要望いただく事が多いので、具体例を書かせていただきます。本制度では「亜鉛は、味覚を正常に保つのに必要な栄養素です。」「鉄は赤血球を作るのに必要な栄養素です。」「銅は、多くの体内酵素の正常な働きと骨の形成を助ける栄養素です。」「ビタミンAは、夜間の視力の維持を助ける栄養素です。」「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。」「ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。」などのように、機能性を表示できます。これら表示の例は消費者庁のホームページに掲載されております。

他には【トクホ(特定保健用食品)】との制度の違いや申請に必要な情報の種類の違いについても、ご説明の必要が生じました時は、お答えさせていただいております。

②新制度の概要(機能性表示食品)。

既存制度の次は新制度の概要についてお話させていただいております。表示できる内容ですが、消費者庁のホームページに公表されている 『機能性表示食品の届出等に関するガイドライン』 に、次の通り記載されております。

保健の目的が期待できる旨の表示の範囲は、疾病に罹患していない者の健康の維持 及び増進に役立つ旨又は適する旨(疾病リスクの低減に係るものを除く。)を表現するものである。

例えば次に掲げるものであり、明らかに医薬品と誤認される

おそれのあるものであってはならないものとする。

①容易に測定可能な体調の指標の維持に適する又は改善に役立つ旨

②身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する又は改善に役立つ旨

③身体の状態を本人が自覚でき、一時的な体調の変化(継続的、慢性的でないもの)の改善に役立つ旨

この文章に沿って、お客様の目的・開発品・商品に照らし合わせながらご説明をします。併せて消費者庁のホームページに掲載されている機能性表示食品の事例や、トクホ(特定保健用食品)の事例を基にし、お話を進めていきます。(トクホ用に行われた臨床試験の評価項目も使用できます。)

③商品の例。

商品の例をお話した方が良い場合は、消費者庁のホームページに掲載されている商品・機能性を例にいくつかご説明します。

①~②のお話をさせていただいたうえで【③商品の例】をさせていただいた方が、イメージを掴みやすいというお声を多くいただいたので、商品の例はこの時点でお話させていただいております。

④対象商品になるかの判断。

④~⑨は消費者庁のガイドラインのフローチャート順にお話をします。(④対象商品となるかの判断 ⑤安全性の根拠 ⑥生産・製造及び品質の管理 ⑦健康被害の情報収集体制 ⑧機能性の根拠 ⑨表示の内容) 既に①のお話の時に対象商品になるかの判断についてお話が済んでおりますため、「先ほど伺いました通りで、この項目は宜しかったでしょうか?」と再確認をして完了です。

今月は、ここまでです。・・・とは言いましても、今すぐ知りたい事が有るという方もおみえになると思います。そこで弊社では三重県からの委託事業として機能性評価に関する専用相談電話を開設しています。『電話番号 059-253-8091』 お気軽にご相談ください。これからも弊社は皆様のお役に立つ事が出来るように、機能性表示食品に関する情報の蓄積と、受け答え方法の工夫を蓄積してまいります。

最後のページまでお読みいただき、ありがとうございました。

072号 2015年 9月

■今回のテーマ
・先月号の修正・補足がございます。
・修正作業、急ぎました。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

先月号は【機能性表示食品のご質問への弊社の電話受け答え(第1回)】と言うお話で、『①既存の制度について(栄養機能食品・トクホ) ②新制度の概要(機能性表示食品) ③商品の例 ④対象商品となるかの判断』の流れでご説明させていただきました。

皆様からは「通信8月号、読みましたよ。」「こんな感じで受け答えして貰えると言うイメージが分かりましたので、さっそく電話をかけました。」「昔からある制度ながら栄養機能食品の魅力が再認識できました。社内で、この制度も活用していきたいねと言う話になりました。」「8月号の記事の訂正について、機能食品研究所のホームページで見ましたよ。」と言うコメント・お声を寄せていただき、ありがとうございました。いつも励みになっております。

先月号の修正・補足がございます。

【修正】栄養機能食品の表。

先月号に掲載しました【栄養機能食品】の表に誤りがございました。

今年4月から項目に加わりました3点(n-3系脂肪酸、カリウム、ビタミンK)が抜けておりました。皆様には誤った情報をお送りしてしまいました事をお詫び申し上げます。

これら3点については、以下のような機能を表記できます。

・n-3系脂肪酸は、皮膚の健康維持を助ける栄養素です。

・カリウムは、正常な血圧を保つのに必要な栄養素です。

・ビタミンKは、正常な血液凝固能を維持する栄養素です。

これら3点についての上・下限値の範囲などの詳細は以下のWebページで確認できます。

消費者庁ホームページのトップページから 食品表示 > 食品表示一元化情報 の順にページをお開きいただいた所にある『■内閣府令(表示の基準に関するもの) 食品表示基準』。そこからリンクが貼られているPDF『内閣府令第十号 食品表示基準』の頁番号507~516に掲載されている別表第十一です。

該当URL: http://www.caa.go.jp/foods/pdf/150320_kijyun.pdf

(今月号からお読みになられているかたに、この【栄養機能食品】についてご説明いたします。含有される栄養素・ミネラルに関しては国が定めた規格基準の一覧表内にある成分に関しては一日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分量が定められた上・下限値の範囲内にあれば機能性を表示出来ます。)

【補足】別々の制度の併用表示について。

先月号に書きました「機能性表示食品は食品全般が対象ですが、【特定用途食品】や【栄養機能食品】は対象外」と言う件について、理由を聞かれる事が多い事から、この紙面にて補足させていただきます。

消費者庁のホームページのトップから 食品表示 > 食品表示一元化情報 の順にページを進んでいただいた所にある『食品表示基準について(平成27年3月30日消食表第139号)』。そこからリンクが貼られているPDF『別添 機能性表示食品関係』のと言うPDFの頁番号1に以下の通り載っております。

該当URL: http://www.caa.go.jp/foods/pdf/150601_tuchi6-betu4.pdf

以下の食品については、機能性表示食品の対象から除くこととする。

①特別用途食品及び栄養機能食品

消費者が製品を選択する際、複数の機能性表示制度に基づく表示が記載されていると、それぞれの記載がいずれの制度に基づく表示であるのか混乱を招くおそれがある。当該混乱を防止するため、また、各制度の趣旨の違いに鑑み、従来の機能性表示制度に基づく食品(特定保健用食品と栄養機能食品)及び特定保健用食品を除く特別用途食品との併用は認められない。

このように、弊社は出来る限り情報元を明確にしたうえでご説明させて頂くよう心がけております。

修正作業、急ぎました。

8月号の発送。

8月26日(水)の夕方、透明袋に入った機能食品通信(8月号)をヤマト運輸さんにお渡しし、発送完了。早いかたでは翌日の昼過ぎにはお手元に届きます。さて、明日は午前中にホームページ上にこの8月号のPDFを掲載※する作業をしようと思いながら、その日の残りの仕事に着手。
※:当時、過去号を全て弊社ホームページに掲載しておりました。

気付いた瞬間の梅田。

そして翌日の朝、ホームページの更新作業。
弊社のホームページですが、梅田がテキストエディタと言うメモ帳みたいなソフトでモクモクと作っております。HTMLと呼ばれる形式でカチャカチャと打ち込み、インターネットエクスプローラやサファリなどのブラウザで小まめに表示しては見え方の調整を行っていきます。

8月号の文章・画像ファイルなどのファイルを社内の情報庫(サーバ)からUSBメモリにコピーし、ホームページ作成用のパソコンまで徒歩で持って行きます。社内の情報庫(サーバ)は情報漏洩があってはならいのでインターネットに繋げていません。よって、インターネットに繋がっているホームページ作成用のパソコンへデータを移動する時は、紛失防止用のマスコット人形と鈴を付けたUSBメモリ※※を手に持ってチリンチリンと音を立てながら徒歩で持って行くのです。
※※:紛失防止策は機能食品通信6号に掲載。

画像ファイルをホームページ用にサイズ調節をしている時、私は息を飲みました。「しまった。栄養機能食品の表が古い。今年4月から加わったn-3系脂肪酸、カリウム、ビタミンKが抜けている。」血の気が引く感覚を感じながら、後悔が心に押し寄せました。冷静になるために、深呼吸。そして腕時計を確認。今、午前10時過ぎ。封書で送った皆様に届き始める時間まで2時間あるか無いかの状態、もちろん全国各地に配送されている各々の封筒の回収は不可能。

ホームページにお詫びを掲載。

先ず社内に「今から速やかにホームページでお詫びと訂正内容を掲載します。ご質問の電話がかかってきた時の説明文章も作ります。『封書で8月号をお送りした皆様』にこの事をお伝えするため、すぐ9月号を執筆します。発送用の透明な封筒とクロネコDM便用の宛名シールの準備を開始して下さい。」と伝えました。次にホームページ作成用パソコンにかじりついて、お詫びと正しい表の掲載および消費者庁のどのページをご覧戴けばその最新情報が分かりますと言う記載も行いました(新しい基準への移行期間の5年間は消費者庁のホームページには新旧両方の情報が載っていますため。)。併せて、該当部分を修正した8月号のホームページ上への掲載も行い、正午までにそれらを完了。

そしてその日の午後、電話のベルが鳴りました。
お客様から「あ、梅田さん。栄養機能食品、あの制度ってなかなか良いね。もう少し詳しく話を聞かせて。」とのご質問。私は「実はですね、n-3系脂肪酸、カリウム、ビタミンKを、表に入れ忘れたのです。申し訳ございません。修正版を弊社ホームページに公開しましたので、それをご覧いただきながらのご説明でも宜しいでしょうか?」とお詫びと事情の説明ののち、ご説明させていただきました。それからも、複数のかたから「栄養機能食品、もう少し詳しく教えて。」とお電話をいただいております。 そのお電話を受けるたび、皆様に興味を持っていただける記事を書くことが出来た実感と、表を間違えた後悔がセットで押し寄せてくると言う、嬉しさと後悔の混ざった感情を体験しております。

そして今月号(9月号)を急いで執筆しました。8月号と9月号のお届け間隔が早いのは、それが理由でございます。今後はこのような事が発生しないよう、再発防止に努めてまいります。

【news】
三重県主催『第1回 食の機能性評価に関する相談会(8月25日 津中央公民館)』の相談員を担当させていただきました。お越しいただきました皆様、ありがとうございました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

073号 2015年 10月

■今回のテーマ
・倫理委員会に必要な被験物質情報
・一晩で変化する梅田

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

先月号は【栄養機能食品について表の追記】【機能性表示食品と特保などを同時表記出来ない事についての補足説明】【ホームページに急いで修正記事を出しました】というお話でした。「栄養機能食品の該当成分が、今春になって増えた事を知る事が出来て良かったです。」「消費者庁のホームページのどこに情報が載っているかまで詳しく載っていて便利。」「これからも頑張ってください。」「通信、いつも読んでいますよ。」という、暖かいお言葉を数多くいただき、ありがとうございました。いつも励みになっております。

倫理委員会に必要な被験物質情報。

お客様からアドバイスをいただきました。

先日、お客様とお会いした時の話。「梅田さん、倫理委員会での審査で必要な被験物質や対照物質の情報を提出する件だけど。どのような資料が必要っていう内容を、機能食品通信の特集を組んでみてはどう?」というアドバイスをいただきました。倫理委員会というのは、臨床試験をする前に、倫理的な違反が無いか等を審査してもらう事を指しております。

「○○さん、アドバイスありがとうございます。さっそく着手しようと思います。その件で何かご不便などございましたか?」「会社の別の課から臨床試験って何かって質問があったのよ。だから機能食品通信のバックナンバーを渡して、臨床試験の流れを把握しやすい資料だよと言っておいたよ。」「ありがとうございます。そういう活用をしていただけて、嬉しいです。」「倫理委員会についての特集(24号・33号)もあったけど、我らメーカー側がどんな情報を提出すれば良いかという事は書かれてないのよ。それで、過去に梅田さんから貰った『こういう資料を用意してください』という内容のメールを補足資料として渡しておいたよ。」「そうだったのですね。お手数をおかけしました。実は、1つ悩み所がありまして・・・」「どうしたの?」「被験物質の内容によって、提出が必要な情報の種類・数が全く変わってくるのですが、なかなか明確な線引きができないため、どう書けば良いのやらと・・・」「梅田さん、大丈夫だよ。その事を前置きとして書けば良いよ。詳細は多岐に渡るため個別に話しますってね。全く情報が無いよりも、必要となるかもしれない情報の種類・数だけでも知っておきたいものだよ。」 とても参考になるアドバイス、ありがとうございました。

弊社はお客様から生の声をお寄せいただけますおかげで、前進し続ける事ができております。心からお礼を申し上げます。

倫理委員会とは何か。

ヒトに何かをお渡しし、それを飲んだり食べたり塗ったりしていただいたり採血をさせていただく試験、つまり【介入】をする試験は倫理委員会にて試験実施の許可を得る必要が有ります。審査項目としては【試験の目的】【被験者(モニター)さんに参加をお願いせねばならない理由】【必要以上の採血量・測定回数で負担をかけていないか】 【同意の取り方は妥当か・無理強いとか嘘は無いか】 【被験物質・対照物質についての情報】【摂取・塗布する量は妥当か】 【プライバシーを守る方法は妥当か】 【不測の事態が起こった時の対応方法は妥当か】などが有り、統括医の先生と弊社にて資料を作成いたします。しかし【被験物質・対照物質についての情報】は、お客様にご準備していただく必要がございます。

被験物質・対照物質について必要な情報。

成分などによってご用意いただく情報の数・種類は変わってきますが、種類としては

【①有効性関与成分の作用機序】

【②有効性関与成分の遺伝毒性試験】

【③有効性関与成分の動物試験】

【④被験物質・対照物質に配合されている物質の情報】

【⑤既に臨床試験をされた場合は、その結果】

【⑥既に販売されている場合は販売年数・販売数量】

等があります。倫理委員会へ提出する種類の選定については、お客様と統括医師の先生を交えた打合せの時に「この有効性関与成分は新規の発明かつ未発売ですよね。そのため遺伝毒性試験や動物試験の結果が無いと、ヒトに摂取していただいても大丈夫という判断は難しいかもしれませんね。」などのように取捨選択をしていきます。・・・とは言いましても、お客様のご準備の都合もございます。臨床試験の実施自体の有無について検討をされる前に知っておきたい、というご相談も多くいただきます。その時は、お気軽に弊社までお問い合わせください。「今までの経験上、これとこれは必要かと思われます。」というようなご説明をさせていただきます。

UMIN(ユーミン)登録について。

UMIN臨床試験登録システム(University Hospital Medical Information Network Clinical Trials Registry: UMIN-CTR)という、どのような試験が計画されているとか実施された等という情報が集積されるシステムがあります。機能性表示食品のガイドラインにUMINへの事前登録について記載されております事から「機能食品研究所はUMINに対応していますか?」というご質問を多くいただくようになりました。はい、弊社は2013年春よりUMINへの事前登録に対応しております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> UMIN(ユーミン)登録について』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

一晩で変化する梅田。

7年前、バリカン購入

あれは2008年の夏、明日は出張なので床屋さんに行こうかと思って向かったもののタッチの差で閉店時間。何を思ったのか、その足で家電屋さんに行ってバリカンを購入して帰宅した梅田。自宅のリビングのフローリングの床に新聞紙を広げてその上に腰を降ろし、髪の毛をカットする手技手法が書いて有る説明書を熟読してからカットを開始。動物のお腹の毛を刈る時にバリカンを使っていたので慣れたものだと思っていたのですが、どうにも自分自身の頭をとなると勝手が違って思い通りになりません。長さ7㎝のアタッチメントで刈ってみたのですが、髪の毛の先が四方八方を向いた出来上がり。ああ失敗。翌朝、予定より1時間半早く家を出発し、近鉄電車と新幹線を乗り継いで東京に到着。都内の乗り換えで経由する駅構内にある床屋さんでカットして貰いました。店員さんいわく「クセ毛で髪が波打っているから、自分自身でのカットは難しいよ。」との事。たった1度の使用のみで押し入れ行きのバリカン。

6年後、アイツが復活

2010年春に今の場所に本社を移転しまして、学生時代から通っている床屋さんが職場から徒歩1分に近くなりました。移動時間が片道20分から1分にまで短縮されたのです。そんな好環境ではありますが、行きそびれ続ける事もしばしば。そして昨年の夏の晩「うむむ、明日は倫理委員会への出席がある。でも、このボサボサ頭では不味い。」と、閉店時間を過ぎた床屋の前で立ち尽くす梅田の姿が。自宅に帰り、押し入れからバリカンを探し出し、動く事を確認。7年前の失敗事件からの6年間、いつかこの日のためにとイメージトレーニングを重ねてあったのです。風呂場に行き、ゴミ出し用の透明なビニール袋のフチを外側にクシャクシャと手繰り寄せていき、直径70㎝程度のゴミ捨てスペースを作ります。7年前は新聞の上に落とした髪が跳ね、ゴミ袋に入れるのが一苦労だったため、今回はゴミ袋に直接入れるのです。次に掃除機のホースの先を身体の近くに置きます。7年前は切った細かい髪が手・腕。身体中に付いてしまい、カットを行ったリビングから風呂場に移動した経路にポロポロと落ちて後片付けに困ったので、切ったその場で掃除機をかける事にしたのです。さらに今回は風呂場でのカットなのでその場で洗髪も可能。

今回の作戦はクセ毛の影響の無い長さを探す事からはじまりました。先ずは7年前と同じ7㎝で頭全体を刈り、そこから数㎝刻みで短くしていきました。最終的に3㎝ほどの長さであればクセ毛の影響が無いと分かったのですが、頭全体のバランスという壁が立ちはだかりました。『うなじ』と『耳の前』などを短めにしてバランスを取るのですが、なかなか上手くいきません。上手くいかないたびに、頭全体をもう少し短くするのですが、とうとう1㎝未満(㎜単位)のアタッチメントに手を出す始末。試行錯誤のうちに一番小さいアタッチメントである3㎜で頭全体を均一に刈って完了。翌日、会社で、倫理委員会で、研究の打合せで「何かあったのですか?」「何かやらかしたのですか?」と行く先々で言われ、3㎜は皆さんを心配させてしまうから的確では無いと判断。

この1年間、月に1度のペースで自分自身を刈り続け、現在は12㎜で頭全体を刈ってから『うなじ』と『耳の前』のみ6㎜で刈るという基本パターンを確立しました。所要時間は準備から後片付けまで約20分。いつか、もう少し長めのカットも出来るようになりたいと思っている梅田でした。

【news】
三重県健康福祉部様が発行されている『みえライフイノベーションNEWS』にて、弊社が県からの委託事業として実施している『相談窓口』『機能性表示食品の制度説明に関するセミナー(勉強会)』についてご紹介いただきました。ありがとうございました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

074号 2015年 11月

■今回のテーマ

・出張セミナー(勉強会)、いかがでしょうか?
・展示会の会場で驚かれました。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

外が寒くなってまいりましたので、皆様お身体にはお気を付けください。

先月号は【倫理委員会に必要な被験物質・対象物質の情報】【自分で自分の頭をバリカンで散髪している梅田】というお話でした。倫理委員会の話について「その特集を載せると良いと梅田さんにアドバイスをされた方に感謝ですね。」「臨床試験をする前の倫理委員会審査、どんな書類をメーカー側が用意するのだろうかと知りたかった所なので良かった。」、バリカンの話について「今のバリカンって髪の毛の長さ7㎝(70㎜)」とかにカットできるアタッチメントが付いているのですね。もはやバリカンというより、切りすぎ防止アタッチメント付きの電動ハサミといった感じですね。」という暖かいお言葉を数多くいただき、ありがとうございました。いつも励みになっております。

出張セミナー(勉強会)、いかがでしょうか?

機能性表示食品についてご相談を多くいただきます。

本年4月から、『機能性表示食品』制度が開始され、弊社にも多くのお客様から様々なご相談をいただいております。ご相談いただいた方に的確にご説明できるようにと、この『機能性表示食品』だけでなく、それを含む【保健機能食品※】全般について分かる説明資料を作成し、それに沿ってご説明させていただいております。メモをしていただかなくても後から梅田の言葉を思い出して頂けるような説明資料をお渡ししております。

※【保健機能食品】とは : 食品には機能性を表示できない【一般食品】と、表示できる【保健機能食品】があります。【保健機能食品】には『特定保健用食品(トクホ)』、『栄養機能食品』、『機能性表示食品』があります。なお、栄養補助食品、健康補助食品、栄養調整食品といった表示で販売されている食品は【一般食品】です。(消費者庁発行『「機能性表示食品」制度がはじまります!(平成27年4月)』より要約)

お客様からご要望をいただきました。


つい先日、お客様のところにご訪問させていただいた時のお話。

「梅田さん、前回来てくれた時に私にしてくれた機能性表示食品の説明、うちの会社の開発・営業の皆の前でして貰えないかな?」というご相談をいただきました。私はご要望ありがとうございますとお礼を述べながら「お渡ししました資料を回覧していただいたと伺いましたが、何か不足が有りましたでしょうか?」と、質問をいたしました。するとお客様は「よく分かると評判よ。でもやはり書類は書類。読み手の見落としや、解釈の個人差が出るものよ。僕が皆に説明して廻る方法もあるけど、資料の作り手が話した方が効果的。梅田さんの声で、梅田さんが場の空気を読みながらテンポを調整して説明してくれる事によって、その情報が活きてくるのよ。まさに梅田ボイスによる画竜点睛よ。」とお教えくださいました。とても勉強になりました、ありがとうございます。弊社は皆様からのご要望・アドバイスを頂けますおかげで、日々成長する事が出来ております。

そして、時を同じくして今月出展したイベント(展示会)でも、複数のお客様から「いま聞いた話が分かりやすかったので、うちの会社まで来てセミナー(勉強会)をして貰えないかな?」「社内のスタッフが皆各々に別々の情報源で機能性表示食品を把握しているのよ。だから開発会議の時に、そんな情報あったかな?とか、自分はそういう解釈では無いという話が始まっちゃって、なかなか本題へと移行できない。いちど梅田さんがウチの会社に来て説明してくれれば、情報を共有がスムーズに出来るんだけど。」というご要望を頂きました。

出張セミナー(勉強会)、いかがでしょうか?

こうしたご意見・ご要望を受け、弊社では自主事業として、梅田が御社へ訪問し、機能性表示食品の制度内容等をご説明する『出張セミナー(勉強会)』を始めます。

構成は80分間のご説明と、10分間の質疑応答時間です。ご出席者全員分の資料を弊社にて準備いたします。お手数をおかけしますがプロジェクタは、御社様にてご用意いただきますようお願いします。プロジェクタ無しの場合も、お手元の資料だけでもご説明できるよう、資料を工夫してございます。

お話の流れは以下のように①~⑬の項目を予定しております。特に④~⑨は皆様が自社で申請書を書かれる時にイメージしていただきやすいように、書き方例を用いてご説明いたします。

①既存の制度について(栄養機能食品・トクホ) ②新制度の概要(機能性表示食品) ③商品の例 ④対象商品となるかの判断 ⑤安全性の根拠 ⑥生産・製造及び品質の管理 ⑦健康被害の情報収集体制 ⑧機能性の根拠 ⑨表示の内容 ⑩成分分析の種類・方法 ⑪動物試験の種類・方法 ⑫臨床試験の種類・方法 ⑬相談窓口のご説明

 

お呼びいただけます会社様にお願いがございます。津駅(三重県)からの1名分の交通費と、講義料のご工面を頂きますよう願い申し上げます。今月号にお試しキャンペーン価格のチラシを同封いたしましたので、ご興味いただきました方はお気軽にご連絡ください。

展示会の会場で驚かれました。

イベント(展示会)に出展しました。


 11月12日(木)に東京(五反田)で開かれた『ジャパン・スタートアップ・セレクション2015  主催 : スタートアップ都市推進協議会』というイベント(展示会)に出展させていただきました。

出展ブースのレイアウトを考える。

開催1週間前にブース配置・備品などの説明書をいただき、さっそくレイアウトを考えました。会議室などで使われるような横幅180㎝の机1つと椅子3つ。背中側の壁は有りません。さっそく主催者事務局に問い合わせをし、ポスターやパネルを掲示したい時は『ついたて』等を自前で準備する必要が有る事を教えていただきました。つまり展示机の後ろに自分が立ち、その後ろにポスターやパネルを掲示するための『ついたて』を立てるという事。三重大学内にある弊社研究室内で臨床試験現場用のパーテーションや、その他物品を見ながら「どんなものを会場に送ろうかな?」と考えにふける梅田。

そして当日。

そして当日。午前中は都内のお客様のところへ訪問し、設営開始時間に五反田駅到着。宅急便で送ってあったポスター、パンフレットなど満載のコンテナ、そして『組み立て式ハンガー掛け』の絵がプリントされている段ボール箱を受け取る梅田。

さっそく黙々とブース設営をする梅田。

私ですが、『組み立て式ハンガー掛け』を宅配便で送ってありました。そしてそれを机上に糊の残らない養生テープで固定。次に『黄色いポスター』をハンガー掛けの上からたれ下げました。ポイントは表からも裏からも見えるように2枚のポスターでサンドイッチした事。

その作戦は当たり、会場のどこからでも黄色のポスターが見える状態に。

設営後は1分間(60秒間)のスピーチのお時間。スピーチ用の会場で立ち見が出るほどのお客様の前で各出展者がスライドを映写しながら喋るのです、たった60秒の勝負です。喋り終わったら次の出展社に交代です。

そしてブースに戻って、お客様応対。お客様には椅子に腰をかけてゆったりお話できるように工夫し、様々な分野・業種のお客様とお話させて頂けました。そして皆様から「スピーチの冒頭と最後にスクリーンに映し出された『黄色のポスター』の画像が印象的だった。そして展示会場に到着したら、直ぐに同じのが目に飛び込んで来て、機能食品研究所を探す手間が省けた。」「限られた展示スペースで、まさかハンガー掛けを導入するとは驚いた。良いアイディアだね。」というお言葉を多くいただきました。

お立ち寄りいただきました皆様、このような素晴らしい機会をお与えくださいました三重県雇用経済部様、イベント運営の関係者の皆様にお礼を申し上げます。

【news】健康産業新聞11月4日号にて、三重県の「機能性の評価についての相談窓口」などの取り組みついてご紹介いただきました。ありがとうございました。

【news】12月16日(水)に三重県の『第2回 食の機能性評価に関する相談会(会場 : 津中央公民館)』にて相談員をさせていただきます。

最後のページまでお読みいただき、ありがとうございました。

075号 2015年 12月

■今回のテーマ

・出張セミナー(勉強会)で情報劣化を防止
・立ち上がる梅田

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。空気が乾燥してまいりましたため、加湿機の出番が増えてきました。先月号は【機能性表示食品の制度説明についての出張セミナー(勉強会)を始めました。】【展示会のポスター掲示にハンガー掛けを使用】というお話でした。皆様からセミナーについて「ちょうど社内で情報の並列化をしようと思っていた所です。」「テレビ会議を使って全国の支社で聴講して良い?(梅田「はい、もちろん構いません。」)」、展示会について「面白かったですよ。」という、暖かいお言葉・お問い合わせをいただきありがとうございました。いつも励みになっております。

出張セミナー(勉強会)で情報劣化を防止。

先月号の反響。

先月号に『出張セミナー(勉強会)』のチラシを同封させていただきました。お問い合わせのお電話や、お客様の所へのご訪問時に開催方法を詳しく教えて欲しいというお話等いただき、誠にありがとうございます。

お客様のお声。

機能食品通信10月号では『倫理委員会での審査で必要な被験物質や対照物質の情報について、どのような資料が必要です』というご説明、11月号では『機能性表示食品の制度説明に関する出張セミナー(勉強会)を始めました』という話題でした。いずれもお客様から「こういう内容を皆さんお知りになられたいのでは?」というアドバイスをいただき、記事にいたしました。

それをご覧になられた方から「梅田さん、お客様とのお話からお客様のニーズを把握する事はとても重要と思いますよ。ちなみに関東へはどのぐらいの頻度で来られていますか?」というご質問をいただきました。私は関東に1~2週間毎に泊まりがけ、関西・中部等は必要に応じて日帰りで毎週のようにご訪問しています。私が営業マンとしてお客様のご意向をしっかりと伺い、その内容を『試験に携わられる先生』と『弊社試験運営スタッフ』に正しく伝えております。そして私も臨床試験の現場に立ち、お客様のご意向通りに実施しております。もちろんお客様が発注された臨床試験現場の見学や測定などをしていただく事も可能でございます。見学等していただく方から、よくいただくご質問に『臨床試験は何曜日に実施する事が多いの?』というものがあります。土日に実施する事が多いです。弊社の場合、被験者様のお仕事等のお休みの日が土日という事が多いため、自ずとそのようになってまいりました。もしくは連日の測定が必要な場合は平日の晩などの実施もございます。

このように私は、平日にお客様の所にご訪問をし『お客様のご意向』を一心に受け止め、その記憶と熱意はそのままに土日は『臨床試験実施』、ご訪問の無い場合の平日は『計画書作成、結果解析、報告書作成』などを行っております。

皆様が直面されている問題。

話は本題である出張セミナー(勉強会)に戻ります。最近、お客様とお会いした時に「11月号のチラシ、見ましたよ。出張セミナーをしに来てくれるというのは良いアイディアだと思いますよ。1人でセミナーを聞きに行くと、その後の情報共有で苦労するよ。」というお話を多く聞かせて頂いております。そのような内容を複数の方から伺いました事から、それらを混ぜて1つの物語としてお話させていただきます。

とある食品メーカーの開発担当者であるA様。都内で開かれたセミナーに、会社の代表としてA様が1名で聴講しに行かれました。とても勉強になったとの事。さっそくA様は、そのセミナーの内容を正確に社内の開発担当の皆様の前でご説明されました。それをお聞きになられた方々から別の部署の方々へと次々と伝わるうちに、伝言ゲームのように情報が劣化してしまったそうです。そのため、いざ機能性表示食品の開発に関する社内会議をしても制度自体に関する皆様の理解が曖昧だったそうです。そのうえ皆様各々が新聞、ネット、他社の方から得られた断片的な情報も混ざり合ってしまい、皆様が正しく何を知っていて何を知らないのかの把握に苦労されたそうです。対策として全員で同じセミナーを聞きに行こうにも人数分の会場への移動時間が勿体無いし、人数分のコストもかかる。そんな事を考えている時に出張セミナー(勉強会)のチラシをご覧になられ、梅田がセミナーをしに会社に来てくれるので移動時間もかからないし、何人で聞いても料金一律、これは良いかもしれないと思われたそうです。

皆様からこのようなお話を伺い、お客様の直面されている問題を具体的に知る事が出来ました。ありがとうございました。

今月号にもお試しキャンペーン価格のチラシを同封いたしました。ご覧いただけますと幸いでございます。

立ち上がる梅田。

出張先のホテルにて。

出張先のホテルでの話。先述の通り、私は1~2週毎に泊まりがけで関東のお客様の所にご訪問しております。三重県の津市内の自宅から片道3時間で東京に着けるので、朝6時に自宅を出発して9時には東京駅に到着です。そして夕方まで複数のお客様の所にご訪問します。

11月の有る日、その日の関東でのご訪問を完了し、晩に都内のホテルに到着。ホテルの室内にてコンビニ弁当を食べながらテレビを観ておりました。そのテレビ番組は、会社オフィスで背の高い机を使用し、立ちながら事務作業やパソコン作業をするというもの。海外と国内の会社さんの事例が紹介され、事務作業机だけでなく会議用机も背が高いものを使用されている所も有るとの事。

私はそのテレビを観ながら自分の生活を振り返りました。出張日や臨床試験現場など身体を動かす仕事の時は1~2万歩ほど歩きますが、報告書執筆などの日は、びっくりするほど歩数が少なく朝起きてから仕事をして自宅で風呂に入るまでの間の1日500歩未満なんて事もあります。私の腕時計の液晶画面には1時間毎に「スタンドの時間です! 立ち上がって1分間ほど動きましょう。」と歩行を促すメッセージが流れますが、いま仕事が良いところだから立ちたく無いなぁと無視してしまう事ばかり。使う机の背が高ければ、歩いてはいなくとも、足腰の筋肉を使う事になるので運動不足の解消になって良いかもしれない。そんな事を考えているうちに食事も終わったので、ホテルの室内で残った仕事を済ませて入浴して就寝。そして翌日も関東でのお客様の所にご訪問。

立ち上がってみたい梅田。

そのテレビを観た翌日の帰りの新幹線。背の高い机についてネットで調べてみると色々なメーカーさんがスタンディングデスク等の名前で発売されている事が分かり、使用体験談が載っているブログもいくつか読んでみました。読むうちに何だか私も立って仕事をしてみたい気持ちになってきました。そのデスクを購入する事も考えましたが、組み立てたり配置する時間が惜しいと感じました。そのうえ買ったは良いが、梅田に立つ習慣が身につかず、社内のオブジェと化してしまう事も勿体ない。そこで、手軽な方法として私の仕事机の後ろの壁面に並べてあるメタルラックにパソコンを置いてみる作戦を立てました。

立ち上がった梅田。

数日後、未だ誰も会社に来ていない時間のうちに私の事務机の後ろにあるメタルラックの上部2段分の荷物を片付けて空っぽにしました。残りの棚の収納物はそのままです。

そして、直立した時に肘の高さにあたる部分と胸のあたりに各々棚板を移動。肘の高さの棚板にはパソコンのキーボード・トラックパッド・絵描きタブレットを配置。胸の高さの棚板にはパソコンのモニタを配置、モニタの画面の中心は私の目の高さになっています。配置後の出来上がりを見て、何だか良い感じかもしれないと満足。試しにパソコン作業をしてみたところ、とても新鮮な感じで仕事が出来ました。私は熟考する時、椅子に全体重を預けて深く腰をかけ、ウムムムと考えを巡らせます。しかし立ってのパソコン作業の初心者である私は、それに変わる立ちながら出来る熟考ポーズが思いつかないため、今のところ熟考時には椅子に座る事にしております。

それから数日、弊社にいらっしゃったお客様から「梅田さん、それ何ですか?」と質問されても良いようにと簡潔な説明内容を用意してウキウキして待っていたのですが、誰も聞いてくださらないのです。ひょっとすると、立ち上がって行う仕事は有名すぎて話題にすらならないのだろうか。よく考えてみたら来客時はパソコン電源を消しているので、棚にパソコンを飾っているだけに見えていたのが正解のようです。

【news】三重県主催による「機能性表示食品の制度活用セミナー」が1月27日(水)13時30分~16時10分に、三重県工業研究所(三重県津市)にて開催されます。講師は太陽化学株式会社 ニュートリション事業部 研究開発グループ 小関 誠様と、私(梅田)でございます。詳細はこちらのURL(三重県ホームページ)をご覧ください。
http://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/2015110363.htm

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

076号 2016年 1月

■今回のテーマ

・出張セミナー(勉強会)、その舞台裏

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。例年に無く外気が寒い日が続きますので、皆様お身体にはお気を付け下さい。

先月号の【出張セミナー(勉強会)で情報劣化を防止】というお話には、皆様から「1~2人でセミナーを受けに行くより、出張セミナーに来て貰えば社内の皆で効率良く認識を共有出来る、まさにその通りですよ。」「セミナーを聞きに行くと、その後で社内の皆から内容説明を求められるね。聞かれる度に何度も同じ話をしてあげるんだけど、疲れる事もあるね。だから出張セミナーはお客様のニーズに合致。」、【立ち上がる梅田】には「我が社は会議も立って行っていますよ。」「メタルラックにパソコンを配置し、試しに立って仕事をしてみた話、面白かった。」という、暖かいお言葉をいただきました。ありがとうございます、いつも励みになっております。

出張セミナー(勉強会)、その舞台裏

セミナーをご依頼くださった方からアドバイスをいただきました。

前々号・前号(11月・12月号)にてご紹介させていただきました通り、弊社では機能性表示食品に関する出張セミナー(勉強会)をさせていただいております。

ご依頼くださった方から、セミナー直後にこんなお話をいただきました。「梅田さん、セミナーを依頼するって事は、その依頼をされるメーカー様側の担当者さんは少なからず仕事が増える訳よ。行った事が無いレストランに行くようなもの。予約は必須か? メニューの内容は? クレジットカード払い可か? とか、気になるよね。梅田さんの出張セミナーは頼んでから終わるまで、意外と気楽に進める事ができたよ。」という内容でした。

 

私は「そう言っていただけて、嬉しいです。私自身に反省点が多くございます。例えばプロジェクタの端子の種類の件、もっと早くお伝え出来ていれば、貴方様からご質問メールをいただくお手間を減らす事が出来たと思います。」とお礼と自分の問題点を述べました。するとお客様からは「セミナー主催の担当者をするとね、日程調整やら会場手配やら講師とのやりとりやらで意外と時間と労力がかかるのよ。だからね、セミナーの依頼から開催までの流れと、その流れの中でお客様にお伝えしている話を機能食品通信に書いてみてはどうでしょうかね? 定期的に梅田さんからメールで『プロジェクタの端子の種類を教えてください』等の質問が来るのも良いけど、1枚の紙にまとまっていたらお客様のペースで準備が出来るので良いかもしれませんよ。」とアドバイスをいただきました。ありがとうございます。弊社はお客様のお声をいただけますおかげで、お客様のお役に立てるサービス・工夫を創出する事が出来ます。

【資料について】ご参加人数を教えていただく理由。

お申し込み用のFAX用紙に、ご参加人数を書いていただく部分があるのは、資料印刷の部数を把握するためでございます。弊社にてその人数分+予備の数部を印刷します。片面印刷でA4サイズ1枚に4つのスライドを配置します。だいたい200枚のスライドが有るので、1名分がA4用紙50枚です。10名分でコピー用紙1冊(500枚、約2㎏)のボリュームとなります。これら印刷した資料は、先に宅配便でお送りさせていただいております。(御請求書も同じ時期に発送いたします。)

【内容】お話の構成について。

お話の流れは以下のように①~⑬の項目を予定しております。特に④~⑨は皆様が自社で申請書を書かれる時にイメージしていただきやすいように、書き方例を用いてご説明いたします。

①既存の制度について(栄養機能食品・トクホ) ②新制度の概要(機能性表示食品) ③商品の例 ④対象商品となるかの判断 ⑤安全性の根拠 ⑥生産・製造及び品質の管理 ⑦健康被害の情報収集体制 ⑧機能性の根拠 ⑨表示の内容 ⑩成分分析の種類・方法 ⑪動物試験の種類・方法 ⑫臨床試験の種類・方法 ⑬相談窓口のご説明

【専門用語など】ご出席いただく方の背景について。

営業の方、総務の方、開発・研究の方、企画の方、生産の方など、様々な背景の皆様が一緒にご参加いただく事が多いです。

皆様に分かりやすいよう、場の空気を見ながら専門用語の説明も織り交ぜてお話させていただいております。私事ですが生徒さんや市民の方(プライベートな時間の方)に対するセミナーを頼まれた時は、講演中に私から会場内のかたに話をかけ、感触を推し量っております。しかし、メーカー様社内にて皆様お疲れのところ受講されているなか、講師(梅田)から話かけられては落ち着いて受講できやしないかもしれません。そのため、皆様には「私から質問等はいたしません。」と先に説明しておき、セミナー中の皆様のお顔の表情だけで場の空気を把握し、その言葉は分かり辛いなというお顔をされているかたがいらっしゃったら噛み砕いて説明します。その能力を伸ばしていけるよう努力を重ねております。

セミナー後、皆様からは「良い感じの噛み砕きかただったよ。」「私、研究以外のお仕事なのですが、研究の部分も分かりやすかったよ。やっぱり全体像を把握できるって良いよね。」「我が社が取り組む機能性表示食品が何かが分かったよ。今のうちから取引先に『いま機能性表示食品を目指しています』とお話できるよ。お話するからには内容を知っていなければ取引先から突っ込んだ質問を受けたらどうしようと思っていたけど、これで自信をもって話せるよ。」「制度の内容と目的が分かったから、私は社内に良いアイディアをたくさん提案できそう。多分ね、今までは制度の全体像が分かっていなかったから、提案して進めて良いのだろうか?後になって思わぬ壁にぶつかったらどうしよう?と、後ろ向きだったよ。」というお言葉をいただきました。

【プロジェクタでの映写】映像端子とパソコンについて。

プロジェクタでの上映は無くても有っても、大丈夫なように資料を作ってあります。プロジェクタとケーブルをご用意いただけます場合は、ありがたく使わせていただきます。プロジェクタに繋ぐパソコンは自分のノートPCを持参いたします。車移動の場合は、ノートPCを2台持って行き、もし1台が壊れても直ぐに切り替えられるようにしております。電車移動の場合は、荷物のボリュームとの兼ね合いにより1台のみ持って行きます。そのため、ノートPCに何かあった時のためにお客様には「すいません、場合によってはPCをお借りできますでしょうか? WindowsでもMacでもどちらでも使えます。 データはUSBメモリに入れて持って行きます。パワーポイントのバージョン違い等による表示の不具合があってはいけないので、その心配の無いPDF版も持って行きます。」とお願いしております。

 

そしてプロジェクタの映像端子の種類についてです。これが有るよと言っていただきましたら、それに合わせた変換コネクタを予備も含めて2つ持って行きます。オーソドックスなのはD-sub(ディーサブ)とか15ピンと呼ばれている端子(青色のコネクタである事が多いです)、次によく言われるのはHDMIという最近の家庭用液晶テレビでも必ずと言って良いほど付いているもの。その次がDVI-Dという端子です。ご指定が無くても、この3種類を持って行って繋がらなかった事が無いため心配無いと思います。

他にはレーザーポインタやページ送り機は必要ですか?というご質問をいただく事があります。指し棒に指輪型のページ送り機を付けたものを持参いたしますので、ご準備いただく必要はございません。

【所要時間】お客様側のイベント内容への組み込み。

お客様から、説明80分+質疑応答10分の合計90分間のみの滞在ですか?いう質問を多くいただきました。

「どうしたのですか?」と伺いましたところ、『自社の定例集会のプログラムの中に梅田さんの90分間がある。冒頭の代表者挨拶の次が梅田さんの出番。集会開始前に会場入りしてプロジェクタの動作確認をしておいて欲しい。』『セミナー直後に、機能性表示食品を狙う我が社の新商品の開発進捗状況報告の報告プレゼンをするけど、興味が有ったら聞いて行っても良いですよ。』『質疑応答後に別の案件の相談があるから30分残って欲しい』というお話でした。もちろんご対応可能です。前後に私の予定が入っているといけませんため、お早めにお知らせください。

【出発連絡】セミナー(勉強会)当日の梅田。

当日、出発時にメーカーご担当者様にメールまたはお電話にて「予定通り滞りなく向かっております。お約束通り13時ちょうどに到着します。」のようにご連絡させていただいております。当日のご担当者様はお仕事の合間にセミナーの会場設営をされたり等ご多忙です。そのため、私は早めの訪問をせずご指定いただいた時間ちょうどにご訪問します。交通機関の遅延等があるといけませんため、最寄り駅には少し早めに到着しておき、近所の飲食店で時間を調節しております。そのためお客様とその飲食店で偶然お会いするなんて事もあります。

これら内容の詳細につきましては『機能性表示食品の届出サポート>届出のための出張セミナー(必要な場合のみ)』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

いかがでしたでしょうか? ご依頼からセミナー実施までイメージしていただけましたら幸いです。今月号もキャンペーン価格のチラシを同封いたしました。ご不明な点等ございましたら、いつでも梅田までお問い合わせください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

077号 2016年 2月

今回のテーマ
・お客様と統括医・専門家の先生を交えた打合せ
・三重大学までの交通手段

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

先月号の【出張セミナー(勉強会)、その舞台裏】というお話には、皆様から「セミナー当日に梅田さんから『予定通り出発しました』という電話またはメールが有る事、安心ですね。」「パソコンの不具合が生じてパソコンをお借りする場合、パワーポイントの文字表示のズレ・はみ出しが有るといけないので、それら心配の無いPDF版も持参する事、梅田さんの性格をよく表していると思った。」「受講している方々が仕事で疲れているだろうから、下手に話し掛けない。でも皆さんに内容が伝わっていないといけないから皆さんの表情を見て『説明不足で困っている方がみえるといけない』と、場の空気を推し量るという事、何となく気持ちが分かります。」という、暖かいお言葉をいただきました。ありがとうございます、いつも励みになっております。

お客様と統括医・専門家の先生を交えた打合せ

統括医・専門家の先生とは。

今月号は、試験計画書を作成する前に行います『仕様書』の作成におけるお客様と統括医・専門家の先生交えた打合せについてお話をさせていただきます。弊社の臨床試験は、試験の内容が例えば内科分野であれば内科の先生、皮膚科分野は皮膚科の先生のように、その分野のご専門の先生に統括医師・統括・アドバイザーをご担当いただいております。

仕様書について。

仕様書とはA4サイズ4枚で構成された試験計画書の骨子です。A4サイズ4枚ですと、社内で回覧して赤ペン修正を入れていただく事が簡単なため、お客様と統括医・専門家の先生のご意向を即座に何度も伺いやすい利点があります。いきなり20枚前後の文章だらけの試験計画書の形でやりとりすると変更点・加筆点が分かりづらいので、この方法を採用しております。仕様書の構成は、『1枚目に試験デザイン』、『2枚目に血液分析項目・皮膚測定項目と測定条件』、『3枚目に日誌で取得するアンケート』、『4枚目に現場で取得するアンケート内容』です。

 

1枚目の『試験デザイン』には以下の項目が入ります。「題名」「二重盲検法(ダブルブラインド)などの種別」「群の構成・内訳」「摂取・塗布期間」「主な測定項目」「その他の測定項目」「測定スケジュール」「臨床試験実施にかかる費用」「目的」「被験者背景」「有効性判定方法」「安全性判定方法」「統計解析の方法」「御契約から報告書提出までのスケジュール」「参考文献名」となっております。『2枚目に血液分析項目・皮膚測定項目と測定条件』、『3枚目に日誌で取得するアンケート』、『4枚目に現場で取得するアンケート内容』はその名の通りの内容です。

仕様書についてご興味いただきましたかたは、弊社ホームページの機能食品通信23号と32号のバックナンバーをご覧いただく、または弊社までお気軽にお電話いただきますようお願いします。

仕様書作りの、どの段階で打合せを行うのか?

お客様と統括医・専門家の先生との打合せは、仕様書作りの最後の詰めの段階にて行います。

順を追ってご説明しますと、先ず仕様書作りの始まりは、梅田がお客様の所にご訪問させていただき、ご要望を慎重に伺い、その内容を基に弊社にて仕様書の土台を作ります。それを統括医・専門家の先生にお持ちして修正すべき点等についてご指導をいただきます。そしてお客様にご報告という行程を繰り返します。先生は梅田から聞いた話を基に、ご自身の多岐に渡る技術・評価方法を組み合わせて仕様書の修正をしてくださるのですが、梅田から伝え聞いた話は『お客様の真の意図』とイコールでは無い場合が有ります。つきましては、あと少しで完成という時に、お客様と統括医・専門医の先生との打合せ日を設定させていただきます。

三重大学に到着されたら先ず作戦会議。

先ずは弊社が研究室として使わせていただいている三重大学内の研究室にお越しいただきます。ここでお客様と弊社のみで30~60分間の作戦会議を行います。作戦会議とはまさにその名前の通り、この直後に行われる統括医・専門家の先生との打合せを前に『いかにお客様のご要望を先生にお伝えいただくか』という作戦立てを行うのです。的確にサポートをさせていただくためにも、弊社の理解と行動・発言に遅れが出てはなりません。そのため「こういう話の流れでいかがでしょう?」「ここの部分は御社様が選択を悩まれていると私からお伝えすれば良かったでしょうか?」「いつまでに学会発表をされたいと、私が冒頭で説明して宜しかったでしょうか?」など、密に作戦を立てさせていただきます。

 

徒歩で先生のお部屋に到着。

作戦会議の後、徒歩で先生のいらっしゃる建物に移動します。近い建物ですと徒歩3分、遠いと10分で到着。先生のお部屋に到着し、お客様と先生のご挨拶をしていただきましてから、私から本日の打合せの時間配分をご説明いたします。併せて現時点の仕様書内容についてご説明いたします。ここまで数分程度です。次にお客様から先生に開発の意図や被験物質の内容についてのご説明をいただきます。

お客様と先生が出会われますと、仕様書の練り上げのお話が盛り上がり、次々と先生とお客様からご指導・ご提案をいただけます。私の目には『お客様の商品開発への情熱』と『先生の専門家としての15~40年のご経験』が同じ場所で出会われて『熱く輝く何か』が発生しているかのように見えております。お客様と先生が打合せ開始と共に『熱く輝く何か』を発していただけるよう、私は仕様書を入念に作成し、お話が円滑に進むように工夫を重ねております。

この【お話の盛り上がり(別名:『熱く輝く何か』)】について統括医・専門家の先生に伺いましたところ「梅田君、メーカー様毎に考えておられる事や方向性が違うね。だからご要望も違う。直接お話を聞くとね、その要望だったらこういう評価方法がありますとか、こういうアンケート設問が良いのではと的確なアドバイスが出来る。やっぱり人と人が会って話をするのは重要。相手の言葉のニュアンスが分からない時、即座に聞き返して確認できるので、会話の流れと熱さそのままに微調整が出来るのが良いね。伝言やメールだとお互いに行間を予想しあって、大きなズレが生じる事だってあるからね。」と教えていただきました。

そしてお客様側からは「先生とのお話の流れの中で、この場合はこんな評価方法を適用できると新たなご提案をいただけたのが良かった。」「こちらの意図をしっかりとお伝えした結果、先生から被験者背景や問診事項の細かなニュアンスまで調節していただけて良かった。」「アンケートの設問の文章で悩んでいたけど、先生から的確なフレーズを教えていただけて良かった。」という内容のお言葉を多くいただいております。

この打合せにより、測定項目・アンケート項目の修正や、場合によってはお客様からのご提案により群構成や被験物質の使用方法まで変わる事もあります。そのため、それら内容に沿って臨床試験実施にかかる費用の再計算も行い、仕様書の完成となるのです。これらの行程がございます事から、仕様書作成の費用をお客様にお願いしております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 統括医・専門家を交えた打合せ』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

三重大学までの交通手段

分かりやすい地図をお渡しします。

お越しいただくかたには、分かりやすい地図をお渡ししております。三重県の津駅までの効率的な乗り継ぎ方法や所要時間、津駅から大学までの交通手段、大学のキャンパス内の建物配置などを明記してございます。地図の縮尺を2種類用意したり写真やバスの時刻表を載せる等、随所に工夫を凝らしてございます。

東京方面からお越しのかたは名古屋乗り換え。

東京方面からお越しのかたは、名古屋駅でJRまたは近鉄に乗り換えていただきます。新幹線の名古屋駅は『南口』がJRや近鉄への乗り換えに便利です。この南口への階段は新幹線ホームの11~12号車辺りにあります。新幹線の改札からJRの通路を歩いていだだき、その先に近鉄電車の乗り換え連絡口がございます。なお、JRと近鉄のどちらでも同じ津駅の建物に到着できます。

関西経由でお越しのかたは難波で乗り換え。

新幹線で新大阪まで来られたかたは、地下鉄で難波(なんば)駅まで行っていただき、そこから近鉄特急で津駅に向かっていただきます。近鉄特急は、津駅まで乗り換えの無いものと、有るものがございます。

津駅からは約15分。

津駅から弊社が研究室として使わせていただいている三重大学内の研究室の建物の前まで、津駅の『東口』改札から出ていただきバスやタクシーで約15分です。

今月号は以上です。このようにして、弊社はお客様と統括医・専門家の先生の打合せのため工夫を重ねております。ご不明な点等ございましたら、いつでもお知らせください。

詳細な道順・写真・地図等はこちらをご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

078号 2016年 3月

今回のテーマ

・『機能性表示食品の制度説明のための出張セミナー(勉強会)』でお客様に弾みがついた事例

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。

先月号の【お客様と統括医・専門家の先生を交えた打合せ】【三重大学までの交通手段】というお話について「計画書の骨子となる仕様書作りの仕上げの時点で三重大での打合せですね。ちょうど聞こうと思っていた所でした。」「仕様書がA4サイズ4枚で構成されている事、修正・加筆による意思疎通がしやすいですね。」「『お客様の商品開発への情熱』と『先生の専門家としての15~40年のご経験』が同じ場所で出会われて『熱く輝く何か』が発生という話、興味深く読みました。」「三重大学までの所要時間と交通方法が具体的にイメージできました。東京駅から約3時間、意外と早くに着けますね。」という、暖かいお言葉をいただきました。ありがとうございます。いつも励みになっております。

『機能性表示食品の制度説明のための出張セミナー(勉強会)』で弾みがついた実例

展示会の会場にて行ったプレゼンテーション。

あれは2年前(2014年5月)、展示会『ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)・HFE(エイチエフイー: ヘルスフードエキスポ)』で展示パネルを出させていただきました時の事です。3日間の会期の最終日の午後に1度、ステージ上の大画面の前で10分間のショートプレゼンテーションをさせていただきました。内容は『臨床試験の種類と実施の流れ』についてです。プレゼンをご覧いただいた方が後ほど弊社展示パネル前にお立ち寄りくださいまして「梅田さん、臨床試験の種類と実施の流れは分かったけど、メーカーとしては臨床試験結果を具体的な販売促進にどのように活かすかまで興味が有る。」とご質問してくださいましたので、実例を使って丁寧にご説明させていただきました。

そして1年前(2015年5月)の同展示会の話。この年は会期の3日間とも展示ゾーン付近のスクリーンにて各10分間のショートプレゼンテーションをさせて貰える枠をいただきました。パンフレットに掲載される演題の締切日が迫っている時、私は社内の自分の机にてペットボトルの水を飲みながら考え事をしておりました。何を喋ろうかしら、どんなスライドを作ろうかしらと。ちょうど当時(2015年5月)は臨床試験結果等を具体的な販売促進に活かせる『機能性表示食品』の制度開始直後でした。きっと皆様のご興味の範囲であろうと思いまして『機能性表示食品の届出方法』の全般的なご説明をセミナー時間の9割、残り数分で弊社の本業である『臨床試験の種類』のご説明としました。なお、プレゼンテーションを行うゾーンから右横に3つ目が弊社展示パネルです。出来ればプレゼンテーションをご覧くださった方には、その足で弊社展示パネルにもお立ち寄りいただきたい。そこで、その展示パネルに大きく書いて有る「あなたの商品が機能性表示食品になる臨床試験は、こちら。」というキャッチフレーズ末尾6文字「は、こちら。」を抜いた「あなたの商品が機能性表示食品になる臨床試験」を演題としました。これなら、あのセミナーをした会社のパネルだと分かりやすいと思ったのです。

そして展示会当日。3日間とも多くの方々にご覧いただけました。お越しいただいた方々のうち【知り合いの方々】からは「梅田さんの演題をパンフレットで見て、これは会社の同僚の方々に聞かせてあげたいと思って6人で来たよ。」「臨床試験の話は少しに抑え、皆さんが知りたいホットな話題である機能性表示食品の届出に必要な情報の提供に注力したのですね。」「私が後で梅田さんに口頭で聞こうかなと思っていた機能性表示食品の届出に関する内容でスライドが構成されていたのに驚いた。まさにそれが聞きたかった。」「あっという間の10分間だった。このスライドを増やして90分とかにして、本格的にセミナーを開いてくれたら受講しに行くよ。」というお言葉・ご感想をいただきました。

【その日が初対面だった方々】からは「プレゼンテーションの題目をパンフレットで見て、行ってみようと予定を立てて来ました。」「臨床試験屋さんの視点での機能性表示食品の説明が有ると知り、これは行かねばと思って来た。このプレゼンテーションは、たった10分程度。もっと詳しく聞きたいと思ったから後で展示パネルの所に行きますね。」というお言葉とご感想をいただきました。皆様からのご感想・アドバイスをいただけますおかげで弊社は新たなサービスの創出そして既存サービスの工夫を重ねる事が出来ております。誠にありがとうございます。

そして今年5月18日(水)~20日(金)も『ifia(アイフィア)』にパネル出展いたします。今までは『産官学連携コーナー』での出展でございましたが、今年は新設された『機能性表示ユーティリゼーションコーナー』での出展でございます。今年も3日間とも10~15分間のショートプレゼンテーションの枠をいただきました。お話する内容は昨年の内容をバージョンアップさせたものを予定しております。ご招待状を来月号の機能食品通信に同封する予定でございます。皆様のご来場、心からお待ちしております。

セミナーを始めてみたら?という皆様の声。

昨年の展示会にて3日連続で行いましたショートプレゼンテーションをお聞きくださいました複数のお客様から「機能性表示食品に関するセミナーを新サービスとして始めてみたら?」というご要望をいただきました。そのご要望をいただきました理由を聞いてみましたところ、『新聞や業界紙などで話題になっているため、我が社内の会議にて取り組もうかと話題がたびたび出る。その度に意外と皆よく制度を分かっていないため、話が進まない。』『社内のうち開発担当の自分1名だけでは届出書類の分量が多くて手に負えない。手伝ってくれる味方を増やしたいけど、そのためには全体像を的確に説明する必要がある。試しに消費者庁のガイドラインのURLを皆に伝えたけど皆それぞれ業務が忙しくて読んでくれていなかった。』『届出書類の内容の項目を見ると、安全性やら機能性やらの説明部分は臨床試験屋さんが熟知されている内容だと思うのですよ。だからそういう方が説明してくれるセミナーがあれば良いなと思う。』というお話でした。

そして出張セミナー開始。

それらご提案をしてくださいました皆様に「弊社は三重県にあるのですが、やはり三重県開催ではなく東京の貸し会議室とかを時間借りして開催した方が良いでしょうかね?」と伺いました。すると「いや、会社の皆で聞きたいから、うちの会社まで来てくれれば会議室を借りなくて良い。そうすれば他社の方にうちの会社が機能性表示食品への取り組み自体を行っているという情報も漏れずに済む。」というご回答を多くいただきました。それならばお客様の所にお伺いしての出張セミナーを開いてみようと思い、先ずは税別5万円で始めさせていただきました。

 

この出張セミナーですが前日までの様々な準備、会場までの交通費や前泊が必要な場合は宿泊費、受講される皆様全員にお配りするA4サイズ50枚前後の資料印刷など、5万円を超えてしまう事もあります。そのため機能食品通信に初めてチラシを封入しました昨年11月号から今年2月号までは、三重県津市から会場までの交通費もお願いできればと『5万円+交通費』と表記しました。そして最近では数十名で受講していただく事が多くなりまして、今月号封入チラシからは『5万円+交通費+資料代(1名500円)』とし資料代もお願いしてございます。実の所言いますと、セミナー前日までの準備などの費用も考えますと未だ収支は厳しい時もありますが、お客様の会社が社内で誤った情報・認識で機能性表示食品への取り組みを進められていく事を防ぐお手伝いが出来るのであれば、もうしばらくこの価格設定で頑張らせていただければと思っております。

出張セミナーによりお客様に弾みがついた事例。

出張セミナーを受講していただきました皆様からは「弾みがついたよ」というお話を多くいただきます。皆様から「我が社が取り組む機能性表示食品が何かが分かったよ。今のうちから取引先に『いま機能性表示食品を目指しています』とお話できるよ。お話するからには内容を知っていなければ取引先から突っ込んだ質問を受けたらどうしようと思っていたけど、これで自信をもって話せるよ。」「制度の内容と目的が分かったから、私は社内に良いアイディアをたくさん提案できそう。多分ね、今までは制度の全体像が分かっていなかったから、提案して進めて良いのだろうか?後になって思わぬ壁にぶつかったらどうしよう?と、後ろ向きだったよ。」「あの出張セミナーだけどウチの工場の生産担当の方も受講されてたのですよ。それで後日、開発担当の私の所にその方がやってきましてね『生産関連の書類は私がササッと書いてあげよう。出張セミナーで具体的な書き方例を見たから何を書けば良いかイメージを掴めた。』と手伝ってくれたのです。」「社内の皆でセミナーを受けて制度についての情報を共有出来て良かった。周りの皆さんが書類書きを手伝ってくださるのです。当初は誰も手伝ってくれないと不平をもっていたけど、何をどうやって手伝って欲しいというメッセージを発していなかったのが原因でしたね。セミナーがそのメッセージになったみたい。」というお話をいただき、今後の私の励みになりました。お声をお寄せいただき、ありがとうございました。

これからも皆様のお役に立つことが出来るよう工夫を重ねます。まだ機能食品通信の誌面ではお話した事はありませんが、出張セミナーの他に機能性表示食品の届出書類作成のお手伝い業務も行っております。ご興味いただけましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

079号 2016年 4月

今回のテーマ

・皆様の宛先をお伺いしますチラシを同封。
・12周年です。
・今年もアイフィアに出展します。

機能食品研究所、梅田です。いつもお世話になっております。この度の熊本県を中心とする九州の震災におきまして被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

先月号の【機能性表示食品の制度説明のための出張セミナー(勉強会)で弾みがついた実例】というお話について「社内で他の部署のかたから『出張セミナーで具体的な書き方例を見たから何を書けば良いかイメージを掴めた。書くのを手伝ってあげる。』と協力を得られるようになった・・・という話が印象的だった。」「出張セミナーを始められた経緯の物語が載っていて興味深かったです。」というお言葉をいただきました。ありがとうございます。いつも励みになっております。

皆様の宛先を伺いますチラシを同封。

毎春、宛先変更のご連絡を多くいただきます。

毎春、お客様ご本人から「宛先の部署名と電話番号が変わりましたよ。」「宛先の住所と部署名と電話番号が変わりましたよ。」というお電話やメールを多くいただいております。中にはお客様ご本人ではなく社内各部署への郵送物を仕分けされる方や、同じ部署の方などから「○○さんですが、宛先が変わりましたよ。本人に代わってお知らせしますね。」「○○さんから変更を伝えておくように言付かっています。」等のようにご連絡をいただきます。いずれにしましても、皆様にご多忙ななか「住所の変更について機能食品研究所に連絡しよう。」と思っていただき、ご多忙ななかお電話やメール等でご連絡をいただくお時間を割いていただいております。

毎年春の時期になると、私は2010年3月に弊社の『本社オフィス』の移転をした時の事を思い出します。様々な会社様から弊社宛に送っていただいているダイレクトメールの宛先変更や、各種サービスの会員登録内容の変更等で多くの時間がかかったのです。これは何とかしてお客様に便利な仕組みを作らねばと方法を考えておりました。

そのような中、機会がありまして昨年の7~8月に三重大学の教職員様宛の機能食品通信の宛先を伺うチラシを同封いたしました。A4の白色の紙の一番上に、弊社のFAX番号。次にクロネコDM便(旧クロネコメール便)の宛名シールを貼りました。

その下に、宛先をお伺いするチラシである事の説明を書きました。変更の有る方については、住所、ご所属をご記入のうえ、FAXを送っていただく事になります。ご退職などの場合、ご本人以外の方が代理で送ってくださる事も考え『今後の発送は不要』というチェック欄も作っておきました。これならチェックを1カ所入れてFAXを送っていただくだけで済みます。そのチラシは2ヶ月連続で同封いたしました。ご回答のFAXをいただいた方に失礼が無いよう「この紙は今月号・来月号に入れさせていただきます。宛名変更の作業の都合上、ご回答をいただきました方に行き違いで来月号にもこの紙が入りました時はご容赦ください。」と説明書きも挿入。

その結果、複数の方々から新しいご所属名などについてご連絡をいただく事が出来ました。よし、来年は皆様に同封しようと思う梅田。しかし併せて改善点も発見。先述の通り、ご本人様以外の方が送っていただきやすいように、『今後の発送は不要』というチェック欄を設けたのですが、「○○さんはご退職されました。」と手書きで書き添えてくださる事が多かったのです。それを見て私は「しまった。お答えいただく皆様のお手数を減らすための便利な『宛先お伺いチラシ』にしたつもりが、補足の言葉を書いていただかないと送り辛かったのかもしれない。『ご退職・その他』などの丸印を付ける欄も必要だった。」と、FAXを代理で送ってくださった方への感謝と同時に改善点が思い浮かびました。

そして今月号に、この『宛先お伺いチラシ』を同封いたします。前述の工夫の他に、昨年の三重大学の教職員様に同封した時にお寄せいただきました「宛名の変更は無いという選択肢は不要では?」「2ヶ月も連続でチラシを同封しなくても1回だけで良いよ。1度そういうチラシが来たら、その時は忙しくても捨てずに取っておいて後で書くものだよ。」「役職っていう欄も有った方が良いよ。」「直通電話の欄も有った方が良いよ。代表電話や古い所属の電話にかけると繋いでくださる方のお手間が増えるから。」というアドバイスを基にチラシ内容を再構築しました。このチラシにより皆様に宛先のご変更をお伝えいただく時のお手数が少しでも減らしていただく事ができればと思っております。しかし既に本作戦は一部分に失敗が発生しております。4月に入りましてから4月号(今号)発送までの間に複数の方から宛先変更についてのお電話・メールをいただいております。つまりチラシ同封のタイミングが遅いという事です。来年は1ヶ月早い3月号に同封しようと思います。

皆様にはお手数をおかけしますが、宛先のご変更等ございましたら、このチラシ(用紙)でFAXをお送りいただけますと幸いでございます。

12周年です。

おかげさまで12周年。

弊社は私が営業担当としてお客様の所にご訪問してご要望を伺わせていただいております。この1~2年、ご訪問時にお客様より多くいただくお言葉が「初めて会ってから10年ぐらい経つよね。」という内容です。はい、その通りでございます。2004年4月の起業時から12年間が経ち、この4月に13年目(12周年)に突入しました。弊社が12年間頑張る事が出来ておりますのは、お客様よりご愛顧いただけます事、三重大学・みえ治験医療ネットの先生・職員様よりご指導・ご支援いただけます事、各機関・団体の皆様のご支援とご協力いただけますおかげでございます。皆様、誠にありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

弊社は起業時より、皆様から「こういうサービスが有ると便利。」というお言葉をいただき、それを実現するために工夫と改善を重ね続けて参りました。これからも皆様のご要望を1つでも多く正確・的確に実現するため、工夫・改善だけでなく、より深くお話を伺い理解する【傾聴】の能力も重点的に伸ばして参ります。常日頃より先入観や勝手な解釈をせずに慎重にお話を伺うよう心がけています。より一層、細かい所までお客様のご意向・ご要望を伺い、専門家の先生のご指導を深く理解できるよう、更に細心の注意を払います。お客様のご要望の内容を正確・的確に実現するために真剣なあまりご質問しすぎる時も有ると思いますが、ご容赦いただけますと幸いでございます。

今年もアイフィアに出展します。

ご招待券、同封いたしました。

今年も展示会『ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)・HFE(エイチエフイー: ヘルスフードエキスポ)』にパネル出展いたします。一昨年と昨年は『産官学連携コーナー』での出展でしたが、今年は新設された『機能性表示ユーティリゼーションコーナー』での出展でございます。今年も目立つ『真っ黄色』のポスター1枚の前に私が立っております。

この『真っ黄色』のポスターですが昨年に弊社が出展した展示会では全て同じ色・構図(言葉は2パターン有り)のものを使用しました。すると5月のアイフィアで初対面だった方が7月のインターフェックスジャパン(展示会)にて「おお、そのポスター。やっぱ梅田さんだ。」と立ち寄ってくださったり、6月の香粧品学会で弊社企業ブースのポスターの前を何度か横切られたという方が7月のインターフェックスジャパン(展示会)で「学会では各講演・発表を聴くのとお昼ご飯に行くので忙しくて立ち寄れなかった。でもね、学会のメイン会場入り口の一番近くに有ったポスターだから8回ぐらい横切って記憶に残っていたよ。今日はね、貴方に聞きたい事が有って立ち寄ったのですよ。」と言ってくださったりと、覚えていただきやすい効果が有ると分かりました。そして今年も同じ色・構図(言葉は変えるかもしれませんが)で展示をします。昨年お会いした皆様にまたお会いできる効果が有ればという願いを込めております。会期3日間の展示の他に、会期最終日(金曜12時40分頃~)にスクリーン前での15分間のショートプレゼンテーションの枠をいただきました(先月号ではプレゼン枠も3日間共と書きましたが、最終日のみに変更になりました)。機能性表示食品の届出に必要な情報の種類について説明させていただく予定です。

5月のアイフィアの次の展示会出展の予定でございますが、6月末からのインターフェックスジャパンに出展させていただきます。本年も万協製薬株式会社様とブースをご一緒させていただきます。インターフェックスのご招待券は来月号に同封する予定でございます。会場にお越しの際は弊社ブースにもお立ち寄りいただけますと幸いでございます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

080号 2016年 5月

今回のテーマ
・皆様の宛先を伺いますチラシ同封の結果。
・インターフェックスでお待ちしております。

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。

この度の熊本県と大分県を中心とする九州の震災におきまして被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

皆様からお便りをいただきました。

・「2004年4月の創業から12年経ったのですね。これからも頑張ってくださいね。」「創立12周年の記事がありました。質量両面での一層のご発展を祈念申し上げています。」 梅田:ありがとうございます、これからも皆様のお役に立てるように、工夫・改善・傾聴を重ね続けます。

・「皆様の宛先を伺いますチラシ、便利でしたよ。毎春の恒例行事になりますね。」「住所変更が簡単に出来ると良いなと思っていたので、ちょうど良かった。」 梅田:ありがとうございます、便利と言っていただける事が私の喜びでございます。

・「出張セミナーのチラシの最新版、メールで送ってください。」 梅田:すいません、先月号には出張セミナーのチラシは同封してございませんでした。このようにご要望いただける事への感謝と共に、先月号に同封していなかった事への反省がこみ上げて来ました。今月号には、期限が2ヶ月先(7月末)のものを同封いたします。

このように皆様からお声をいただけますおかげで、弊社は様々な工夫・改善を行なう事が出来ます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

皆様の宛先を伺いますチラシ同封の結果

数週間でいただいたご連絡の数。

先月号では、皆様への郵便・クロネコDM便の送り先のご変更等についての質問チラシを同封させていただきました。

何名の方々に機能食品通信をお送りしているかは外秘ですが、5月6日時点で43件のご連絡をいただきました。その日までにご連絡をいただきました方は今月号、それ以降のご連絡のかたは来月号からの宛先に反映させていただきます。チラシに期日はございませんので、いつでもお送りください。

私は机上に『皆様からいただきましたFAX』や『ご記入の後、スキャンしてメールに添付していただいた用紙』を並べ、それら1枚1枚を見ていて分かりました。

一筆お書きいただける場合のためのフリースペースが必要・・・と。

私は、選択肢にチェック印や丸印を書き入れていただくだけ、または新しい宛先の住所・ご所属・役職・直通電話をお書きいただくだけで、簡単に送っていただけるような用紙を目指しました。そのため、住所等の記入欄を目一杯広げ、それ以外の隙間の無いレイアウトとしました。

皆様からいただきましたFAXの隙間スペースに「部署名が変わりましたよ。」「お久しぶりです。」「近日、また来てください。」「○○さんは3月に定年退職されましたため、代理でFAXしました。」「前に展示会で会いましたね。今年も会いましょう!」のように一筆お書きくだる方が多くいらっしゃいました。それらを拝見しながら『ああ、空白のスペースをそれとなく開けておくべきだった。その空白スペースを作る事が、何か一筆を書きたいと思ってくださった方々のお気持ちに応える配慮になるのだと思いました。

このように同封チラシについても新たな試みを重ねていき、皆様の便利・快適な企業でありたいと思った梅田でした。そして今月号も何か新たなチラシを作れないかと試行錯誤しました。詳しくは、次の記事『インターフェックスでお待ちしております。』にて。

インターフェックスでお待ちしております

本年もインターフェックスに出展します。

本年もインターフェックス ジャパンという医薬品・化粧品・洗剤などの展示会(6月29日(水)~7月1日(金) 東京ビックサイト)に出展いたします。今月号にご招待券を同封いたしました。

本年も医薬品・スキンケア剤の受託製造をされている万協製薬株式会社様と出展をご一緒させていただきます(今回で11回目となります)。 ご来場予定の皆様、万協製薬 松浦社長様、万協製薬の皆様、会場でお世話になります皆様、今回も何卒よろしくお願い申し上げます。

ご対応のスムーズ化。

弊社は、来場者様が弊社展示ブース前の通路を歩いて通り過ぎられる数秒間で、ポスターや液晶テレビに映しているビデオ映像・音声にて興味を持っていただき、チラシを持って帰っていただいております。

このように毎年の出展を重ねるにつれ、多くの皆様が弊社展示ブースにお立ち寄りの際にご質問をしてくださる機会が増えて参りました(とてもありがたいです)。そのため、多くご質問いただく内容が載っている機能食品通信の号をまとめた冊子を用いて、的確にご質問への対応を出来るようにと準備をしてあります。(過去に何度か機能食品通信で冊子プレゼントキャンペーンをさせていただきましたものと同一です)

お越しいただく約束について。

昨年のインターフェックスの数日前。とあるメーカー様から初のお問い合わせ電話がありました。インターネットで弊社をお知りになられ、ご興味をお持ちになられたとの事。翌週は水~金曜が展示会なので、その前の月~火曜またはその翌週にご訪問させていただけますでしょうか?と伺いました。するとお客様から「その展示会に行く予定なので、その会場で会いましょう。貴方の会社の展示ブースまで行きますよ。」というご提案をいただきました。私はカレンダーを見ながら「お心遣いいただき、ありがとうございます。それではどの曜日と時間が宜しいでしょうか?」と伺い、金曜の午前11時というお約束をしました。

写真は昨年(2015年)のものです。

この『カレンダーを見ながら』というのは理由がありまして、いつもお世話になっているお客様から「展示会に行く予定があるから水曜13時頃に行くよ。会場に着いたら電話しますね」など複数のお約束がございましたため、その時間と重複していない事の確認です。このように毎年、弊社展示ブースまでお越しいただけるというお話を複数いただいております。

そして会期の3日間。ご来客時間までの私は通常通り、弊社展示ブースにお立ち寄りくださいました来場者様の対応です。その対応ですが、お約束時間の15分前頃からは「15分後に来客のお約束がございます。そのため申し訳ございませんが、私によるご対応の時間が限られてしまいますが宜しいでしょうか? (または弊社スタッフへの途中交代をします)」と伺い、御了承をいただきました。そのご対応でお話が途中になった場合は「宜しかったら後日、御社様までご訪問します。お急ぎでございましたら、差し支えが無ければ後ほど会場内でもう1度お時間いただけますでしょうか?」と伺い、次にお会いする為のお約束をします。

チラシで試行錯誤。

これらの体験を基に、何かしら新たなチラシが作れないかと、試しにA4サイズのコピー用紙にイメージを手書きしてみました。内容は『予約希望の時間帯に丸印を付けてください』というもの。クロネコDM便の宛名シールをチラシに貼っておけば、丸印を付けていただいてFAXしていただくだけで、どなた様からのFAXかも分かります。

これは便利かもしれない。皆様からFAXを送っていただいた時の『FAXを受領しました。ありがとうございます。』というご報告・お礼の方法について頭の中でシミュレーションしました所、私が「展示会まで数週間もあるので、近日中に私が御社様までご訪問します。」と、お客様にご提案している姿が目に浮かびました。そのシミュレーションをしたおかげで、そんなヘンテコなチラシを作らずに済みました(危なかったです)。

次に考えたのは、お客様が当日に会場にて『①今からブースに行こうと思うけど、対応可能?』とか、開催前や当日に『②この日時頃にブースに行こうと思うけど、予約可能?』と思われた時に、連絡先の電話番号とブースの場所が分かるチラシです。これであればお客様のご都合の良い時に、お気軽にご連絡いただけるのではと思っております。

これら試行錯誤の末に出来上がったチラシを見ながら、お越しくださる皆様のご負担や時間のロスを減らす事に繋がりますようにと願う梅田でした。皆様のお越しを心からお待ちしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

081号 2016年 6月

今回のテーマ
・大改装した弊社ホームページの内容

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。
先月号は、『ご所属や住所などが変わられた方にお書きいただくFAX用紙を同封した結果、多くのFAXをいただいた事』と『展示会(インターフェックスジャパン)の弊社展示ブースの場所と連絡先の電話番号を記載したチラシの作成・同封しました』というお話でした。皆様から「FAX用紙、確かに一筆書くスペースがあると良いですね。」「展示会のブース位置の地図、分かりやすかったですよ。」「展示会当日、ブース担当者さんに電話で「今から○○分後ぐらいに行くけど、来客中?」みたいに確認してから行けるのは便利。」というお言葉をお寄せいただきました。皆様からお言葉をいただける事、励みになっております。ありがとうございます。

大改装したホームページの内容

ホームページをリニューアルしました。

6月に入りましてから、ホームページの大改装を行いました。
どれぐらいの大改装かというと、全て消して1から作り直しました。パソコンだけでなくスマホやタブレットなどのモバイル環境からも見ていただきやすい構成になっております。今号は、どのような場所にどのような情報を掲載してあるかのご説明です。

『トップページ』

トップページは簡潔にしました。このホームページにはどんなコーナーが有るかという事が解るメニューの選択肢を文字からボタンに変更し『臨床試験の受託』『機能性表示食品の届出サポート』『実績・活動』『ニュースレター』『会社案内』と表記しました。

従来の弊社ホームページは選択肢が文字であった事と、選択肢と選択肢の間が狭い事が問題でした。スマホの狭い画面では文字が見辛いうえ、選択肢を押し辛いのです。従来のホームページを修正すれば何とかなるだろうと思い、試しに選択肢の文字の間に1行の空欄を入れ、併せて文字も大きめにしました。するとスマホやタブレットでの操作性・視認性がアップしました。しかし、パソコンから見ましたところ文字が不必要に大きく、行間も不必要に開いており失敗と分かったのです。そこで、今回の大改装となったのです。

 

『臨床試験の受託』

従来のホームページでは以下の①~⑪の行程と測定項目の説明や試験デザインの作り方などを「経口摂取する試験」で1枚、「塗布する試験」で1枚の計2枚のページに詰め込んでありました。もっと詳細を書き込みたかったのですが、見辛くなってしまって断念したほどです。今回は経口摂取と塗布の一覧表を共通の1枚にまとめ、各項目の詳細説明ページに移動出来るようにしました。

①仕様書作成:試験内容の骨子を作成します。
②計画書作成:仕様書を基に文章化。
③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。
④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。
⑤試験実施 :被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。
⑥速報   :主要解析項目のデータ集計・グラフ化。
⑦グラフ案 :グラフ案を作成。
⑧文章案  :文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。
⑨完成   :報告書の仕上げ。
⑩発表原稿作成:学会発表・論文投稿用の原稿を作成し発表・投稿。
⑪機能性表示食品の届け出:消費者庁への届け出資料の作成サポート。

詳細説明のページを各々独立させたおかげで掲載内容のボリュームアップを出来る事になりました。私にはボリュームアップを出来る時が来たら実行したいと思い続けていた事がありました。1~2年前に、機能食品通信の中でも臨床試験に関する内容が載っている号を集めて重要な所に赤線を引き、紐で綴じて『臨床試験が分かる冊子プレゼント』という企画をした事がございます。冊子をご覧になられた複数の方々から「この冊子、流れと詳細が分かるね。赤線を引いてある要点の部分の文章を集めたものを、ホームページでポンポンとクリックしながら読めたら便利じゃないかな?」とご感想をいただいていたのです。おかげさまで今回、実現できました。ご助言いただきました皆様、ありがとうございます。

『機能性表示食品の届出サポート』

機能性表示食品に関しては以下①~④のサービスが一覧になっており、詳細のページに移動できるようになっております。昨春から始まりましたこの制度、多くのお客様のお手伝いをさせていただいております。

①出張セミナー  :御社様の会議室などでセミナーを開催。
②リサーチサービス:御社様の商品で機能性を表示するためには、何が必要かを簡易的に判断。
③コンサルティング:御社様において書類作成をされる時の補佐。
④書類作成代行  :書類作成の代行。

『実績・活動』

『実績・活動』のページは従来と変更無しでございます。弊社が受託させていただきました臨床試験結果を学会発表・論文投稿等でお使いいただきました事や、弊社が展示会に出展した事などが一覧表になっております。

『ニュースレター』

『ニュースレター』のページも従来と変更無しです。従来は機能食品通信というメニュー名でしたが、ニュースレターと書いた方が分かりやすいので変えました。『実績・活動』と『ニュースレター』ですが、従来のホームページと内容は変わりないのですが、使っているホームページ作成技術が違うため、電子データを丸ごと右から左にコピーというわけにはいかず、新たなページを作っては文章と画像を貼り付けての繰り返しをして作成しました。

『会社案内』

今回は交通方法と地図を詳しくしました。どのように詳しくしたかと申しますと、今まではお客様にメールでお送りしていた交通方法・地図の内容を入れ込みました。名古屋駅で乗り換えるなら何番ホームとか、津駅のバスの停留所番号などの情報が写真入りで載っております。スマホのマップ機能と連動出来るようにもしてありますので、スマホの道案内機能などをお使いになられる方にも便利です。

時間勝負の大立ち回りをした梅田

今回の大改装ですが、今まで使った事が無い技術を用いました。そのため、自分で本当にその技術を扱えるのかという不安がありました。先ずは自分のパソコンの中で仮想サーバというのを作り、メインとなるページ『臨床試験の受託』『機能性表示食品の届出サポート』『実績・活動』『ニュースレター』『会社案内』と、数点の詳細説明ページを試作しました。このまま、何百という詳細説明ページを作っていこうかとも思いましたが、自分のパソコン内から、実際に弊社のホームページ用のサーバに不具合無くコピーできるかを確認した方が良いと判断。コピーできないなら作業が無駄になってしまうからです。さっそく、試してみましたところ、残念ながら上手くいきませんでした。「ああ、残念」と悔しがる梅田。本やネットで調べた複数の方法をプリントアウトし、赤線を引いて何度も読み返して準備しておいたのですが、どれも上手くいきません。これ以上、やり方を探すべきだろうか? いや、1度行った作業だから、弊社ホームページ用のサーバ上で1から作り直そうと決意。

そして晩、食事などを済ませ、パソコンの前に向かう梅田。時は金曜日の23時。先ずは弊社サーバ上にあるホームページを全て削除。今この時に、誰かが弊社ホームページをご覧になられると「ページが存在しません」と出てしまいます。そうはさせないと、先ずはここが機能食品研究所のトップページと分かる簡素なページを数分で作成。次に自分のパソコン内に試作してあった内容を見ながら、同じものを再現していきます。思わぬトラブルや記憶間違いで作業がつまずいてはならないため、作業手順書を作って何度もシミュレーション済みです。その手順書の内容を1つ1つ赤ペンで消し込みながら淡々と作業は進みます。数時間後にはメインとなるページは全て完成したので、朝までに間に合いました。これで、メインの内容は全て問題無く表示されます。墨俣一夜城みたいな感じだなと勝手に妄想する梅田(秀吉さんに失礼です)。後は詳細説明ページや機能食品通信のバックナンバーなど、お城でいう所の内装を黙々と増やしていきました。

このようにして弊社ホームページの大改装は、夜中に更地になって朝までに1から作り上げるという時間勝負の大立ち回りで生まれ変わりました。これからも、次々と詳細説明ページを充実させてまいりますので、機会がございましたら一度ご覧いただけますと幸いでございます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

082号 2016年 7月

今回のテーマ
・新ホームページの反響。
・2つの展示会に出展しました。(前編)

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。

先月号は、弊社のホームページの大改装の体験談と、どのような情報がホームページの何処に載っていますというご説明でした。皆様から「新しいホームページの反響はいかがですか?」「スマホで見ました。拡大しなくても文字が見やすいですね。」「一晩で更地にし、朝までに主要部分を作りあげる話、面白かったです。夜中に焦らず黙々と組み立てていく姿が目に浮かびました。」「ニュースレター(機能食品通信)の過去号、スマホからも読みやすくなりましたね。いつもは紙で届いたのをカバンに入れておいて電車移動の時に読んでいました。これからはスマホで読む事にします。」というお言葉をいただきました。ありがとうございます。いつも励みになっております。

新ホームページの反響

ホームページのメニュー構成を明確にしました

新しくなったホームページですが、おかげさまで多くの方々にご覧いただいております。ありがとうございます。誰がいらっしゃったかは分かりませんが、どのページを何名の方が平均何秒間ご覧になられたかの数字は分かります。秒数も分かる事から、秒数の短いページつまり人気の無いページは工夫・改善を重ねております。皆様にご覧いただきやすいように構成はシンプルを心がけております。トップページは従来通り会社のメイン事業を簡潔に紹介。そのトップページから繋がっているメニューページは以下の5ページ。『臨床試験の受託』『機能性表示食品の届け出サポート』『実績・活動』『ニュースレター(機能食品通信)』『会社案内』。これらメニューページもシンプルを心がけ、項目と流れの一覧のみです。これにより、一目で全体像と流れを即座に掴んでいただけます。それら流れの各々の項目から詳細のページに繋がっておりますので、お知りになられたい情報のみ押して読んでいただけます。

営業訪問時にホームページを活用。

今回の大改装によりスマホやタブレットでも見やすくなりました。これを何かしら営業訪問時に活用出来ないかと考えました。思い出しましたのは4年前の事。お客様の所に訪問し、タブレット端末に弊社ホームページを表示して「ここにあります通り、臨床試験の測定項目はですね・・・」とご説明した事が有ります。お客様が複数いらっしゃる時は1つのタブレットを複数名同時にご覧いただくには窮屈です。タブレットの画面の大きさでは、いくら文字の大きさを見やすくしてもタブレットを1台ずつお渡しないと見辛い事には変わりありません。そのため、ホームページの構成を記載した『紙』をお渡しして口頭で流れをご説明する方法を採用。紙なのでその場でお客様にメモを書き入れていただく事も出来ます。詳細を教えてと言われました時は、詳細ページの印刷物をカバンから出して説明させていただいております。

お寄せいただきました声(紙媒体に対するご意見)。

お客様から「ニュースレター(機能食品通信)の過去号、スマホからも読みやすくなりましたね。いつもは紙で届いたのをカバンに入れておいて電車移動の時に読んでいました。これからはスマホで読む事にします。」「これからはパソコンで見るから、紙は送って貰わなくて良いよ。」のように、紙媒体は送らなくて良いというご意見も多くいただきました。これらのお声を聞いて、私は『臨床試験会場での被験者様の待合室』を思い浮かべました。弊社が2004年に起業した当初は、被験者様の待合室には三重大学発行の一般向け広報誌などのようなお持ち帰り自由の冊子を発行者様からご提供いただき20種類ほど設置しておりました。当時はそれら冊子または持参の本の読書や折りたたみ式の携帯でメールやネットをして順番待ちをしていただいておりました。最近ではスマホやタブレットで読書・ネット・メールをされ、冊子を手にされる率が目に見えて減っております。しみじみと時代の流れを感じる梅田でした。

いかがでしたでしょうか? ご興味いただけましたかたは、一度ご覧いただけますと幸いでございます。『機能食品研究所』で検索、またはこのQRコードをスマホ等で読み取っていただきますようお願いします。

2つの展示会に出展しました。(前編

2つの展示会に出展しました

5月18日(水)~20日(金)に東京ビックサイトにて『ifia(アイフィア: 国際食品素材/添加物展・会議)』にポスター出展と、ステージ上での15分間のショートプレゼンをいたしました。 そして、その1ヶ月後の6月29日(水)~7月1日(金)に東京ビックサイトにて『インターフェックスジャパン(東京ビックサイト)』にブース出展しました。お越しいただきました皆様と、インターフェックスジャパンに11回連続(2006年~)で出展をご一緒させていただいております万協製薬株式会社 松浦社長様・スタッフの皆様にお礼を申し上げます。

5月、アイフィアに出展しました

設営日

展示会会期が水~金曜という事で、ブースの設営は前日(火曜)の夕方に行います。その日は朝5時に起床。眠い目をこすりながら身支度をして、朝6時の津駅(三重県)発で9時に東京着。14時頃まで営業訪問や打ち合わせ。それから東京ビックサイトまで電車で揺られる事2時間、16時に東京ビックサイト到着。宅配便で予め送っておいたポスターやチラシの設置を20分程度で完了。そして次は作戦立てです。あちらこちらの方向から歩いてみて、自社ポスターの見え具合を確認。ポスターに対し、並行して走っている通路を歩かれる方には少し見辛いかもしれません。一方、ポスターの目の前から垂直に通路が延びており、ひいき目に見て30メートル先からも目視出来るため『正面に私が立ってポスターが隠れてしまっては勿体ない。横に立とう。』と、作戦立ては完了。その後、東京ビックサイ周辺で夕食を済ませてホテルにチェックインです。

展示会当日

そして展示会当日、私の予想通りポスター正面から垂直に伸びた通路からお越しくださる方が多かったです。水~木曜の2日間は10時~18時の8時間、金曜は1時間早い終了で10~17時の7時間、お立ち寄りいただきました方々からご質問をいただきました。(ご質問いただいた内容は次号に掲載いたします)そして金曜の昼(最終日)にステージ上にて15分間のショートプレゼンがありました。その日に会場に居た弊社スタッフは私1名のためプレゼンの様子の写真を写せません。コンビニに売っているレンズ付きフィルムを購入し、プレゼン会場の運営係さんにお願いし、撮影していただきました。翌日の土曜、三重県の自宅近所の写真屋さんにて現像。レンズ付きフィルムのフラッシュの光量・フィルム感度・シャッタースピードの兼ね合いからか、暗くぼやけた写真でした。写してくださった方に申し訳無いことをしました。では、このページに載っているステージの写真は何かと言いますと講演前のものです。講演前に自分のスライドをスクリーンに映し、プレゼン開始時間まで未だ10分ほど時間があったので、客席後部から『レンズ付フィルムが故障した場合に』と自分のスマホでカシャリと写したものが有ったのです。いつも臨床試験現場にて予備機・予備データを用意している習慣がここで役に立ちました。 次号へ続く

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

083号 2016年 8月

今回のテーマ
・2つの展示会に出展しました。(後編)

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。
先月号は、「弊社の新しいホームページの反響」と「アイフィアという展示会出展」のお話でした。お客様からホームページについて「スマホで見ましたよ。『各項目の目次一覧』と『各項目の詳細』の繋がりが明確で良いと思います。」「営業訪問時にホームページの構成一覧をプリントした紙を用いて説明する方法、分かりやすいですね。」というお声をいただき、展示会について「設営してから、あちこちの通路から自社ポスターの見え具合をチェックしていたとは。」「カメラの不具合対策として予備カメラでも撮ってあった話、石橋を叩いて渡る梅田さんだなぁと思った。」というお言葉をいただきました。ありがとうございます。いつも励みになっております。

2つの展示会に出展しました。(後編

インターフェックスジャパンに出展しました

6月29日(水)~7月1日(金)に東京ビッグサイトにて『インターフェックスジャパン(以下、インターフェックス)』にブース出展しました。お越しいただきました皆様と、インターフェックスに11回連続(2006年~)で出展をご一緒させていただいております万協製薬株式会社 松浦社長様・スタッフの皆様にお礼を申し上げます。

荷物の発送

水~金曜に開催される、この展示会。前の週の金曜に荷物を発送しておき、前日(火曜)に設営します。発送日の午前中、弊社内で梅田は黙々と展示会用の荷物の発送準備をしておりました。度重なる発送でボロボロになったテレビの箱をガムテープで補強しながら、懐かしい気持ちがこみ上げておりました。インターフェックスに出展しはじめた2006年と2007年は展示ブースの前で「臨床試験を受託します」という大声での呼び掛けとチラシ配りに追われていました。お客様対応をしている時は呼び掛けとチラシ配りは一旦停止です。この一旦停止の時間を何とかしようと2008年からは自作ビデオをテレビで上映するようにしたのです。その時から数えて今回で9回目。毎年このテレビを宅配便で送っているんだなぁ、そりゃ箱もボロボロになるわけだ・・・と感謝を込めて箱をガムテープで補強して宅配便の伝票を貼り付けます。

次は長さ約1メートルの長筒状の段ボール箱を5つ小脇に抱えて、階段で1つ下の階へ移動。その階にある津市市民活動センターさんに印刷をお願いしてあったポスター5枚を受け取り、1枚1枚くるくると巻いて長筒状段ボール1つ1つに丁寧に納め、それらを抱えて階段を駆け上がって自社オフィスに戻ります。この5つの長筒状段ボールを1つに束ねてガムテープでぐるっと一巻きして固定。次にビニール袋で覆って雨などでの水濡れ防止を施してから宅急便の伝票を貼り付けます。

最後に、数時間前からプリンタで刷り始めておいたチラシ2種類の出番です。A3のチラシを2つ折りにし、中にA4チラシ1枚を挟み込みます。作業量が多いので弊社スタッフ複数人で行います。これらチラシも雨などで濡れてしまうのを防ぐためにビニール袋に入れ、それらをプラスチックコンテナに収納して宅配便の伝票を貼ります。そして夕方、宅配便のドライバーさんにお渡しして荷物発送が完了です。

設営日

ブースの設営は展示会会期の前日(火曜)の午後に行います。ポスター1枚のみを展示したアイフィア(展示会)と違い、インターフェックスはブース内に複数のポスターやテレビ画面などを設置するため、数時間の作業です。毎年この日は朝5時起き、朝6時の津駅(三重県)発で9時に東京着。午後まで営業訪問や打ち合わせを行い、ホテルにチェックインします。設営はエアコン無しの暑いなか大汗をかいての力仕事なので、事前にホテルにてスーツ姿からTシャツ姿に着替えます。そして東京ビッグサイトのブースにて万協製薬様と一緒に設営作業を行います。

荷物については、宅急便伝票番号からインターネットの荷物追跡サービスにて到着確認をしてあるので心配ありませんが、念のために数を確認。次に机・椅子・展示台・冷蔵庫の配置をします。冷蔵庫はブース内の商談スペースにてお出しする紙パックのお茶を冷やすためです。万協製薬様との共同出展も今回で11回目なので、大体の配置イメージは決まっておりますが、周囲のブースや通路の広さなどが毎年違うので、実際に各方向から歩いてみて見え方チェックを行って完了です。例年は通路沿い、つまり並行に歩きながら斜め前を見た時の見え方重視でした。しかし今年はブース正面が休憩スペースだったので、正面からの見え方にも気を配りました。

会期中、お寄せいただきましたご質問

展示会当日、多くの方々とお話させていただきました。その時に複数いただきましたご質問をここでご紹介させていただきます。

■ご質問①「ポスターには『機能性表示食品の臨床試験』とだけ書いてあるけど、機能性表示食品の『届出のサポート』も可能ですか?」

回答①「はい、可能です。」これは5月の展示会(アイフィア)の時に多くいただいた質問です。その1ヶ月後のインターフェックスでは『届出サポート』という文言を追加したポスターに変更しました。

■ご質問②「届出サポートという事は、『安全性』の情報を探す支援・代行、『機能性』の情報である研究レビュー(SR・システマティックレビュー)作成の支援・代行も可能ですか?」

回答②「はい、可能でございます。」このご質問をいただく回数が多いように感じました。当初は「はい、可能です。」とだけお答えしておりました。そのうち私は「なぜその様なご質問をしてくださったのです?何かお困りの事とか有ったのですか?」と伺う事にしました。お客様からは「生産・製造及び品質の管理と、健康被害の情報収集体制と、商品パッケージのうち機能性の部分以外は自社で直ぐに届出を書けるから第三者の手伝いは不要。その部分の手伝いは求めていない。でもね、『安全性』と『機能性』の情報と、その機能性を根拠として表示するパッケージの機能性に関する言葉については手伝いが必要。客観的な意見が欲しいわけよ。」「文章の書き方とかは、どのメーカーも今まで色々な申請書や届出書を書いているから誰かに手伝って貰わなくても何とかなるものだ。しかし、科学的な妥当性の必要な『安全性』と『機能性』の部分は、客観的に手伝ってくれる専門家の目が必要。」と、教えていただきました。機能性表示食品を届け出る時に必要な『安全性』情報や『機能性』情報は主に食経験・動物試験・臨床試験のデータ等が必要です。弊社は、食品の臨床試験をやってきて13年目です。この臨床試験を受託して実施・論文化してきた経験により、世の中にある論文の臨床試験データの読み解きを得意としております。また、臨床試験の実施には倫理審査のために食経験・動物試験データを整理して倫理委員会に提出している経験から、食経験・動物試験のデータの読み解きも得意としております。これらの事から、全国各地のメーカー様の届出のお手伝いをご依頼いただけているのだと、今回の展示会のご質問を通じて再認識出来ました。

■ご質問③「機能食品研究所は三重県にある会社ですね。弊社は関東の会社ですが、機能食品研究所の専門家・研究者の方に面談して相談することは可能でしょうか?」

回答③「はい、可能でございます。私(梅田)が相談に乗らせていただきます。私自身、通常業務として臨床試験の為の『仕様書作成、計画書作成、臨床試験現場監督、統計解析、報告書案作成、論文原稿案作成』などを行い、機能性表示食品の為の『各種調査、書類作成、コンサルティング』を行っております。その業務の合間のご訪問のため、ご希望の日程でご訪問予定を立てる事が出来ない事もございます事をご容赦願います。」

このように展示会は初めてお会いした方々のご感想・ご要望を弊社のサービス提供・創出に繋げる貴重な機会になっております。これからも多くの事をお伺いできればと思っております。

そして来年

そして来年のインターフェックスも出展いたします。ここ数年はインターフェックスの会期中に翌年の出展ブースの具体的な場所を契約する事になっております。来年はホールの出入り口の目の前です。例年は『ブース床面が長方形で壁面は通路面以外のコの字型』なのですが、来年は『床面が五角形(面積は1.75倍)で、どの面が壁面になるかは現時点で未確定。ブース内の床から天井まで伸びた柱が有り、それも自由に使えます。』との事で、展示方法の可能性が広がります。どんな風に広がったかは来年のこの時期に機能食品通信にて結果をご報告させていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

084号 2016年 9月

今回のテーマ
・研究レビューの作成補佐・代行。

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。外の暑さが少しずつ和らいでまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

先月号は、医薬品などの展示会『インターフェックスジャパン』に出展しましたお話でした。お客様から「展示ブース前に休憩スペースが有ったね。あそこを拠点にして会場を見てまわったよ。」「展示会準備の舞台裏が読めて面白かった。」「展示会で寄せられた質問を自社サービス創出に繋げていますね。」というお言葉をいただきました。ありがとうございます。いつも励みになっております。

また機能食品通信の構成について「専門家の先生や、機能食品研究所のスタッフによる専門性の有るコラムを追加すると良いのでは?」「研究とは違う日常の話でも良いので、社内外問わず誰かに『ひと事』をお願いするのもニュースレターで良く見かける方法ですよ。」というお声もいただいております。ありがとうございます。試行錯誤しながらコラムのコーナーを創り上げられればと思います。

研究レビューの作成補佐・代行

機能性表示食品の届出における研究レビュー

2015年4月より届出の受付が開始された消費者庁の新制度に「機能性表示食品」が有ります。この制度は既存の消費者庁による制度「特定保健用食品」に比べ、機能性の表示に関するハードルが低いとされています(場合によっては特保並に研究資料が必要な事も)。この機能性表示食品の届出には【①安全性の根拠 ②生産・製造及び品質の管理 ③健康被害の情報収集体制 ④機能性の根拠 ⑤表示の内容】の情報が必要となります。そして「④機能性の根拠」については『A.最終製品を用いた臨床試験(ヒト試験)結果を査読付きの論文に投稿したもの』または『B.最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビュー(SR: システマティックレビュー)』が必要となります。この『B.研究レビュー』とは、自社・他社・他機関などで行われた臨床試験(ヒト試験)結果の論文・研究計画を探索し、それらを集約したうえで各結果を数値化してそれらの科学的根拠を評価するものです。

臨床試験実施・論文執筆・論文読解の毎日

弊社は臨床試験受託会社として2004年に起業し、臨床試験の実施や結果の論文執筆などを続けております。臨床試験の研究計画を立てる時に、その臨床試験で用いる有効性関与成分または類似成分に於ける有効性を確認している論文を探索し「有効性を確認する時に注意しておくべき点・参考となる情報が有るか?」を調べ、安全性を確認している論文や各種資料から「安全性に問題が無いか?」も入念に調べます。そのため、弊社は論文や関連資料を黙々と目を通す事が日課となっております。これら臨床試験の実施・論文執筆・論文読解の毎日が、研究レビュー作成補佐・代行サービス創出に繋がるとは2004年の起業当時は全く思っておりませんでした。

お手伝いの機会が増えてまいりました

お客様は今後も様々な機能性表示食品を開発・届出され続けられると思います。つまりお客様ご自身で今後のアイディアを立案していただけるようにするには、なるべく多くの工程をお客様にご経験いただく方が良いかもしれません。そのため弊社はお客様のお手伝いという立ち位置で居ります。もちろん全て代行してというリクエストにもお応えしますが、弊社が昨春から行っている『たった90分間で皆様に「機能性表示食品の制度」を理解していただける出張セミナー(社内研修)』を受けていただきますと「思いの外、自分たちで出来そうな部分が多いね。始めは外注に丸投げと思っていたけど、やっぱり手伝いという立ち位置でお願いするよ。」とお客様のお考えが変わられる事がほとんどです。

機能性表示食品の届出が始まる1~2年前までは『制度説明や届出書類の作成支援・代行、そして必要な場合は臨床試験の実施』という弊社のサービス提供体制を予想しておりました。しかし制度が始まる半年前頃から「研究レビューを手伝って欲しい」というリクエストを数多くいただくようになりました。弊社はお客様のご要望・お声によって新規サービスを創出しております事から、お客様のお役に立てるのであればと、その時点で弊社の出来る範囲を明確にお伝えし、出来る範囲からお手伝いさせていただき、徐々にその範囲が拡大して現在に至ります。

事前調査サービスを創りました理由

お客様から展示会・お電話・面談などでお話を伺う時に「研究レビューって、自社内でやっていく時に何時間かかるかな?」「所要時間の予想がつかないと仕事の計画を立てられない。」「所要時間が多い時は外注したい。」というお声を多くいただきました。そこで、予想される所要時間を簡易的にお調べする『事前調査サービスを創出しました。

事前調査サービスの内容項目

この事前調査サービスですが『研究レビュー作成にかかると予想される時間』と『その根拠』を報告書にして提出させていただくサービスです。詳細の調査では無いため、実際に作成に着手された時に所要時間が前後する事が有る事をご了承いただいたうえでご依頼いただいております。

作業は以下の順序で行います。『1.お客様からいただきました論文を拝読。これにより有効性関与成分に関する下調べが速くなります。』『2.安全性書類の確認。副作用、医薬品との阻害・亢進作用など知っておきますと論文検索の工程にて参考になります。』『3.機能性書類の確認。1.でいただきました論文内容のみで充足出来る場合は不要です。』『4.論文数の簡易検索。お客様がお持ちの論文の他に、大体どれくらい論文が存在するかを把握します。』『5.報告書の作成およびご報告。報告書(案)を用いてご報告します。そのご報告時にいただきましたご質問内容を報告書(案)に追記して完成となります。』

その『研究レビュー作成にかかると予想される時間』を明記した報告書内の【結論部分】は以下のような感じになります。

① 目的立て  ●時間=2名の研究員×●時間
発売されている機能性表示食品「●●●番」「●●●番」の届出を参考に、機能性表示の文言について■■という機能性に焦点を当てるべきか、▼▼▼という機能性に焦点を当てるべきか、両方に焦点を当てるべきかを検討し、それに沿って目的を立てていただくのも方法の1つです。

② 文献検索  ●時間=2名の研究員×●時間
検索をかけた後、検索日・検索結果の数値・文献を除外していく工程のフロー図・除外した文献の名称等情報などを研究レビューに記載していただきます。検索エンジンのうちPubMed(パブメド)やUMIN(ユーミン)は無料使用出来ますが、有料のものはIDやPASSの発行に2週前後要するものも有るため前もって発行手続きをされる事をお勧めします。

③ 論文内容の数値化・評価  ●時間=2名の研究員×●時間
その論文の研究に恣意・科学的なミスが入っていないか等について、スコア付けをしていただきます。スコア付けを各研究員各々で行った後、照らし合わせる事を留意してください(他の工程も各々の研究員で行うべき内容が有ります事にご注意願います)。

④ 文章化  ●●時間=2名の研究員×●時間
①②③の内容を文章化していただきます。この文章に記載した内容を基に、商品のパッケージに記載する文言を作文する事になるため、パッケージに入れ込みたい内容を研究レビューに記載する必要が有ります。研究レビューは読み込んだ論文を元に作成する事から、論文から読み解けない内容を恣意的に記載される事は避ける必要が有ります。

このような報告書を提出させていただく事により、お客様が作成される時の予想所要時間と大まかな手順をお知りいただける事になります。

作成補佐もお任せください

機能性表示食品の届出等に関するガイドライン内、別紙3【システマティックレビューの実施に係る考え方(例)】に以下の通りあります『SRの客観性を保つために、レビューワーは原則として2名以上とする。関連研究のスクリーニングは2名(A、B)以上が独立して行い、それぞれの結果に相違点や疑問点があれば両者の間で協議することとする。協議の結果、それらの解決が困難な場合は、別のもう1名(C)以上が仲裁する。レビューワーA、Bには関連分野の学術論文(英語及び日本語)を批判的に吟味できるスキルが求められる。また、レビューワーCについては、このようなスキルに加えて、博士又は修士の学位を有すること、査読付き学術論文の筆頭著者としての執筆経験を有すること、SRに精通していることなどを満たす者であることが望まれる。上記のようなスキルを持つ者が身近にいない場合は、SRの一部又は全部の作業について、専門家への協力依頼等を行うことも可能である。』つまり、A、Bを御社様内で分担される時に判断に迷われましたらCとして弊社をお手伝いにお招きいただく方法もありますし、ご多忙な場合は弊社にA、B、C全てを担当させていただく方法もございます。

このように弊社では、機能性表示食品の届出書類作成について、機能性評価【A.臨床試験の実施】【B.研究レビューの作成】も含め全てサポートさせていただきます。ご興味いただけました方は、同封しましたFAX用紙やお電話等でお気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

085号 2016年 10月

今回のテーマ
・機能性表示食品の届出サポート(第1回)
・ぶら下がったり歩いたり

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。
鳥取県を中心とする中国地方の震災におきまして被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

先月号は、『研究レビューの作成補佐・代行』についてのお話でした。皆様から「研究レビューの作成に関する出張セミナー(社内研修)も始めたのですね。」「研究レビュー作成にかかる時間を算出してくれる『事前調査サービス』の報告書の構成について詳しく書いてあったのが良かった。」「研究レビューの作成補佐や代行をやってくれるとは知らなかった。」というお声をいただきました。ありがとうございます。また、先月号で申し上げましたコラムのコーナーですが、近いうちにスタートできればと準備中です。

機能性表示食品の届出サポート(第1回)。

弊社のサポート体制

先月号は、機能性表示食品の届出に必要な研究レビュー作成のお話でした。機能性関与成分毎に読解すべき論文の数が変わってきますので、先ずは『事前調査』をさせていただきますと言う内容でした。併せて、作成の補佐や代行も承っておりますと書きました。それをご覧になられました皆様から、「届出に関するサービスの全体像を機能食品通信の特集にしてみたら?」「他にはどんなサポートが可能ですか?」というお声とご質問をお寄せいただきました。ありがとうございます。今月号から何回かに分けて届出サポートについて順を追ってご説明させていただきます。

機能性表示食品の届出に必要な情報

先月号の繰り返しとなりますが、機能性表示食品の届出には【①安全性の根拠 ②生産・製造及び品質の管理 ③健康被害の情報収集体制 ④機能性の根拠 ⑤表示の内容】の情報が必要となります。そして「④機能性の根拠」については『A.最終製品を用いた臨床試験(ヒト試験)結果を査読付きの論文に投稿したもの』または『B.最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビュー(SR: システマティックレビュー)』が必要となります。この『B.研究レビュー』とは、自社・他社・他機関などで行われた臨床試験(ヒト試験)結果の論文・研究計画を探索し、それらを集約したうえで各結果を数値化した上でそれらの科学的根拠を評価するものです。

サポートの流れ図の説明

弊社の届出サポートは大きく3つに分かれております。【届出全般】【研究レビュー(SR: システマティックレビュー)】【臨床試験実施と論文投稿】です。

【届出全般】は、①出張セミナー ②リサーチサービス ③機能性評価サービス ④コンサルティング ⑤書類作成代行で構成しています。【研究レビュー(SR: システマティックレビュー)】はA.事前調査 B.出張セミナー C.作成補佐 D.作成代行。【臨床試験実施と論文投稿】はX.仕様書・計画書作成 Y.臨床試験実施 Z.論文投稿です。これらは弊社がお請けさせていただく事が多い項目と順番であり、一部分のみのお手伝い等様々ですのでご相談ください。今月号では【届出全般】の1番目『①出張セミナー(社内研修)』についてお話させていただきます。

【届出全般】『①出張セミナー(社内研修)』

一般的に機能性表示食品の届け出の書類は、以下のようにメーカー様の社内で分担作業をして作成される事が多いです。

安全性の根拠:開発・研究の方
生産・製造及び品質の管理:工場・生産の方
健康被害の情報収集体制:お客様相談室の方
機能性の根拠:開発・研究の方
表示の内容:デザイン・広報・企画・営業の方

このような役割分担によるチームワークが必要な中、メーカー様から以下のようなお声をお寄せいただきました。「社内の各々の担当者さんに『こうやって書いてください』という説明をしてまわるのが大変。」「1日中、あちこちの担当者さんから書き方についての質問が寄せられて、その都度自分の仕事が中断されて大変。」「部署毎に縦割りの関係のため、他部署への依頼・説明で気を遣って大変。」 それらのお困りを解決できるのが、出張セミナー(社内研修)です。そのため、機能性表示食品の届け出方法について実例を交え様々な部署・ご担当の方に分かりやすい方法・言葉で丁寧にご説明します。

具体的には、弊社担当者が御社様にご訪問して、御社様の会議室等で90分のセミナーを開催します。御社様の社内での開催となりますため、交通・移動にかかる時間を気にする必要が無く、より多くの皆様にご参加いただける利点がございます。

セミナーの流れは以下のように①~⑨の項目で行っております。特に⑤~⑨は皆様が自社で申請書を書かれる時にイメージしていただきやすいように、書き方例を用いてご説明いたします。

①既存の制度について(栄養機能食品・トクホ)
②新制度の概要(機能性表示食品)
③商品の例
④対象商品となるかの判断
⑤安全性の根拠
⑥生産・製造及び品質の管理
⑦健康被害の情報収集体制
⑧機能性の根拠
⑨表示の内容

このセミナーですが営業の方、総務の方、開発・研究の方、企画の方、生産の方など、様々な職種の皆様が聴講してくださる事が多いです。

その為、様々な皆様に分かりやすいよう、場の空気を見ながら専門用語の説明も織り交ぜてお話させていただいております。私事ですが生徒さんや市民の方(プライベートな時間の方)に対するセミナーを頼まれた時は、講演中に私から会場内の方に話かけ、感触を推し量っております。しかし、メーカー様社内にて皆様お疲れのところ受講されているなか、講師から「●●をご存じの方はみえますか?」みたいに話かけられては落ち着いて受講出来ないかもしれません。その為、皆様には「私から質問等はいたしません。」と先に説明しておき、セミナー中の皆様のお顔の表情だけで場の空気を把握し、分かり辛いなというお顔をされている方がいらっしゃったら噛み砕いた説明を増やします。

次号は【届出全般】『②リサーチサービス』以降を予定しております。

これら内容の詳細につきましては『機能性表示食品の届出サポート>届出のための出張セミナー(必要な場合のみ)』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

ぶら下がったり歩いたり。

デスクワークで全く歩かない日

私ですが、臨床試験の現場での仕事や、研究手伝いの仕事、営業訪問などの日は1日に1~2万歩歩きます。ただ、デスクワークの日は全く歩きません。どれくらい歩かないかと言うと、始業から終業まで500歩以下だったりします。トイレ以外はずっと自分の机から動きません。そのうえ今春からコピー・プリンタ・スキャナの複合機を自分の机の横に設置したものですから、歩数は減るばかり。

この運動不足を解消しようと、昨秋には社内で立って作業が出来るような仕組みを作りました。メタルラックの前に立ち、画面を目の高さに配置、キーボードやマウスなどを肘の高さに配置する事により、簡易的なスタンディングデスクを作成。しかし、私は考え込む時に『椅子に深く腰掛けて全体重を預けて全身の力を抜く習慣』が有り、立った状態で全身の力を抜く方法を編み出す事が出来ず、いつの間にか立っての作業は自然消滅しました。

自宅で運動

自宅では8年前からウォーキングマシンで黙々と歩いております。海外SFドラマ「スタートレック」など好きな作品を観ながらなので苦ではありません。

今年の夏、外の風景を見るのも気分転換に良いのではと思い7時頃からの散歩を始めました。しかし日光が眩しく、紫外線も強く、何より暑いという三重苦。ならば日の出と共に歩こうと思い、朝5時15分頃から歩き始めました。これは涼しくて良いなと思ったのですが、急な雨に降られると身体が冷えてしまいトイレに行きたくなる事も。トイレがあるポイントは散歩コースの折り返し地点に有る公園のみのため、何だかトイレの事ばかり気になってしまい、自宅のウォーキングマシンが良いやという事に落ち着きました。今年の2月頃からは懸垂マシーンが加わりまして運動の幅が広がりました。器具が増えて運動の幅が広がった代わりに部屋が狭くなった梅田でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

086号 2016年 11月

今回のテーマ
・渋谷で展示会。
・機能性表示食品の届出サポート(第2回)

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。

先月号では、機能性表示食品の届出サポート全体の項目名と、1つ目の項目『【届出全般】 ①出張セミナー(社内研修)』のご説明をさせていただきました。皆様から「機能食品研究所は『届出全般』と『研究レビュー(SR:システマティックレビュー)』『臨床試験実施と論文掲載』、つまり全てを連続した流れとして頼めると分かった。」「必要な項目のみ頼めるというのも便利ですね。」というご感想をいただきました。ありがとうございます。

渋谷で展示会。

本年も出展させていただきました。

11月21日(月)に東京(渋谷駅周辺)で開かれました『ジャパン・スタートアップ・セレクション2016  主催 : スタートアップ都市推進協議会』というイベントに出展させていただきました。

会場周辺を散歩。

当日は朝5時に起床し、6時少し前に自宅を出発。関東出張時にいつも利用する津駅6時14分発の近鉄電車に乗り、名古屋駅にて新幹線に乗り換え。品川駅に8時44分に到着して、山手線に乗り換えて9時前には渋谷駅到着。会場のセッティング開始時間まで余裕があったので、渋谷駅周辺を少し散歩。いつもは駅から目的地まで直行なのですが、最近遊んだゲームに出ていた場所を見るために、ハチ公前の広場・駅の連絡通路・センター街を散歩。映画・漫画などの舞台となった場所に行く事も聖地巡礼と言うそうで、私もこの聖地巡礼で気分が盛り上がり、ウキウキした気分で仕事スタートなのです。

15分で設営完了。

会場に到着すると、まずは設営です。先に宅急便で送ってあった荷物を受け取り、先ずは組み立て式のハンガー掛けを作成。次に長机の上にハンガー掛けを置き、倒れてこないように脚部をガムテープで固定。そこに本日着用していた上着をハンガーで掛け・・・ではなく、ハンガー掛けの両面に『ポスター(縦110㎝・横84㎝)』を貼り付けます。これで背面に壁が無くてもポスター掲示が出来ます。次は机上にパンフレットやチラシを設置して完了。

展示会の前に勉強会。

設営を10時頃に済ませましたが、展示会が始まるのは14時50分。それまでの時間、何をしているかと言いますと出展社のみが参加出来るセミナーの他、来場者さんも参加可能なセミナーの聴講です。勉強会は複数の講師・会場に分かれており、私はインターネットを活用したPR手法を受講。自社商品の事をメディアの記者さんに記事にして戴くための売り込み方法など具体的なテクニックを聞く事が出来、とても勉強になりました。

展示会スタート。

そして14時50分から展示会がスタートです。閉会の18時までの約3時間の勝負です。展示の他には16時頃に隣の会場のステージ上で2分間の自社PR用ショートスピーチをさせていただきました。たった2分間なのであれもこれも話せないため「制度説明のための90分間の出張セミナー・社員研修いかがですか?」という内容1点に絞りました。

そのスピーチをお聞きくださった方々が「実は制度の内容をよく知らないんだよね。セミナー頼もうかしら。」「消費者庁のガイドライン、100ページ以上あって読み切れて無いのよ。分かりやすくセミナーして貰える?」「知り合いの会社さんがね、制度を知りたいって言ってたよ。だからセミナーのチラシを渡しておいてあげよう」とお立ち寄りくださいました。ある方から「ポスターに届出サポートって書いてあるけど、制度の内容自体のセミナーもしてくれるとは思わなかった。」と言われ、次のポスターに『制度説明』を盛り込もうと思いました。

お立ち寄りいただきました皆様、このような素晴らしい機会をお与えくださいました三重県雇用経済部様、イベント運営の関係者の皆様にお礼を申し上げます。

帰り道。

18時半頃に後片付けが終わり、宅急便の手配も済ませ、小雨の降るなか渋谷駅に向かいました。駅前の交差点を歩きながら駅のビルを見て「あれ? 今朝歩いた2階の連絡通路、もっと先があるじゃないか? あのゲームのロケ地は先の方だったかも? 今朝のは手すりと窓の形に違和感が有った。」と気付きました。5分程度なら寄り道が出来そうだったので、ササッと行って写真を撮って満足。山手線で品川駅まで向かいながら、撮りたての写真を見るもコレも何だか違和感が。渋谷駅前の交差点から駅ビルの外観を撮影しておいた写真を見たところ「ああっ、2階の連絡通路じゃなくて3階では?! 」とガッカリしました。3階だったかどうかはネットで調べれば直ぐに分かりますが、そこはグッとこらえて「次の楽しみにしよう」と、ワクワクを持ち越した梅田でした。仕事については、入念に文献等を調べ、専門家の先生のご指導をいただき、手順書を準備し、石橋を何度も叩いて渡り、【予定通り滞りなく】淡々と進めております。目標はスタートレックのミスタースポックや謎の円盤UFOのストレイカー指令。一方、趣味を楽しむ時の私は、なるべく事前情報を見ずに飛び込んでいき、目に映るもの・体験・体感するものを新鮮な気持ちで味わっています。

■機能性表示食品の届出サポート(第2回)。

シリーズ2回目です。

先月号は、『【届出全般】①出張セミナー(社内研修)』のお話でした。この①という番号は何かと言いますと、弊社の機能性表示食品の届出サポートの流れの番号です。

【届出全般】は、①出張セミナー ②リサーチサービス ③機能性評価サービス ④コンサルティング ⑤書類作成代行で構成しています。【研究レビュー(SR: システマティックレビュー)】はA.事前調査 B.出張セミナー C.作成補佐 D.作成代行。【臨床試験実施と論文投稿】はX.仕様書・計画書作成 Y.臨床試験実施 Z.論文投稿です。

今月号は『【届出全般】②リサーチサービス』のお話をさせていただきます。

【届出全般】リサーチサービス。

機能性表示食品は機能性表示食品の届け出には【①安全性の根拠 ②生産・製造及び品質の管理 ③健康被害の情報収集体制 ④機能性の根拠 ⑤表示の内容】の情報が必要となります。(同じ誌面の文章にて、丸で囲んだ数字が2種類出てきてすいません。)そして「④機能性の根拠」については『A.最終製品を用いた臨床試験(ヒト試験)結果を査読付きの論文に投稿したもの』または『B.最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビュー(SR: システマティックレビュー)』が必要となります。

この届出全般に関するリサーチサービスでは「御社の商品・機能性関与成分で届出をされるには、どんな作業を行う必要が有るか。」「各作業行程で何時間ずつかかりそうか?※」「ネックになると予想される問題が有りそうか?」を調査して報告書を提出させていただきます。

これにより、御社様のみで届出を取り組まれた場合にどのような道筋・期間で作業をされると良いかをイメージしていただけます。もちろん弊社にて作業のお手伝いをさせていただく事も可能です。

(※:研究レビューの部分はザックリとした予想時間となります。別途、研究レビューのリサーチサービスを併用していただきますと、具体的な予想時間をお出し出来ます。機能食品通信84号参照)

次号は『【届出全般】③機能性評価サービス』を予定しております。この『【届出全般】③機能性評価サービス』は【研究レビュー(SR: システマティックレビュー)】と【臨床試験実施と論文投稿】の両方に分岐しておりますので、複数回に渡ってご説明させていただく長編になります。

これら内容の詳細につきましては『機能性表示食品の届出サポート>届出のための事前調査』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

087号 2016年 12月

今回のテーマ
・梅田、ユーチューバーになる?!
・機能性表示食品の届出サポート(第3回)

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。

12月15日(木)、年賀状の投函受付開始日の朝。会社の建物の目の前にある郵便局に会社の郵便を出すついでに、我が家の年賀状を投函しました。郵便局にて先着プレゼントで戴いた『干支の置物』を手にウキウキしている所をテレビ局の方に声をかけられ、インタビューに答えてから帰社。晩、自宅に帰ってからリビングのテレビで録画してあるビデオを観ていたら妻が「今日のお昼のニュース、夕方のニュース、晩のニュースが予約録画してあるね。今朝、家を出る前からテレビに映る気満々で予約しておいたの?」と驚いていました。いえ、インタビューを受けた後、出先からスマホを使って録画予約をしました。結果ですが、その日の18:30と20:45のニュースにて『笑顔でインタビューに答える私の姿』が映っていました。

先月号は「展示会の行き帰りで渋谷駅を散歩した話」と「弊社の機能性表示食品の届出サービス『【届出全般】②リサーチサービス』の説明」でした。皆様から「ドラマなどのロケ地を通ると気分が盛り上がる気持ち、共感です。」「仕事では情報を集めに集めて石橋を叩いて渡る梅田氏ですが、趣味では事前情報無しで発見の感動を楽しむタイプですね。意外な一面ですね。」、「届出全般に必要な内容の簡易判断をしてくれるリサーチサービスにより、取り組みに必要な時間・作業量のイメージが付くというのは便利ですね。」というご感想をいただきました。ありがとうございます。

梅田、ユーチューバーになる?!

様々な種類のセミナー講師を担当しております。

弊社は機能性表示食品の届出サポートとして『機能性表示食品の制度説明に関する出張セミナー』『研究レビュー(SR:システマティックレビュー)作成着手に関する出張セミナー(入門編)』をお引き請けしております。他にもメーカー様や団体様から「こういうセミナーって出来る?」とご要望をいただき、1から新たなセミナーを創り上げる事も可能です。創り上げた例としては『栄養機能食品の表示方法』『グラフの読み解き方』『食品・化粧品の臨床試験データの読み解き方』『栄養素や機能性関与成分の作用機序の説明』『検定の受験対策講座』などが有ります。

サンプル無いの?と言われました。

2週間前の話。ホームページで弊社をお知りになられたというメーカー様からお問い合わせのお電話をいただきました。出張セミナーについて詳しくお知りになられたいとのご要望。そのお電話にてご説明しました後、「サンプルは無いの?」とご質問をいただきました。私は「はい、ございます。テキストを抜粋したPDFファイルを今からメールでお送りします。」と即答。即答出来たのは理由が有ります。弊社ホームページのお問い合わせフォーム内の、ご要望のチェック印を入れる欄の選択肢の1つに「レジュメ・テキストのサンプル希望」が有り、直ぐにお渡し出来るPDFファイルが準備して有るのです。

その後、再びお電話をいただき「テキストのサンプルを基に社内で検討した所、予想以上に多くの人数が聞きたいと言っている。講師をする梅田さんってどんな方なの?という質問を各部署の責任者が知りたがっている。複数の責任者に各々電話で説明していただく方法も有るけど、良かったら近くに来た時に、その責任者らに会うために寄ってくれるかな?」とご要望をいただきました。近日、ちょうど近くに行く予定がありましたので、具体的なご訪問日程を決めて電話を終了。電話を切ってから、椅子に深々と腰をかけて、先ほどの電話で言われた『複数の責任者様に各々電話で説明』について考えました。セミナーの説明をしている所を撮影した【サンプル動画】をお渡しするのも方法の1つかもしれないと思い、その方法を思案しました。

さっそく動画を作成。

サンプル動画を作成するため、帰宅後に自宅の誰も居ない部屋で、セミナーを再現してみました。液晶モニターに映したスライドの前で説明をする私の姿をビデオ撮影してみましたが、独りで撮影を行うには限界が有りました。スライドの文字にピントが上手く合わず、少しぼやけてしまって観辛いのです。手間をかければ、挨拶は私のみの姿、説明はスライドのアップと切り替えられますが、そもそも私の姿は必要かしらと思えてきました。声だけで良いのではと。

ここで作戦は変更です。弊社は『展示会の動画』や『臨床試験の現場で被験者様に試験内容を説明する時の動画』を作る時は、『朗読入りの紙芝居仕立ての動画』を作っております。先ずはパワーポイントでスライドを作り、次にナレーションの音声をマイクで録音します。次に動画編集ソフトにスライドを配置していき「このスライドの内容の朗読音声は6秒間だから、少し多めの9秒間表示されるようにしよう。」と調整をしていき、最後に動画ファイル作成ボタンを押して完成。

YouTubeに登録。

動画ファイルが出来た次はYouTubeに登録する作業です。YouTubeに会員登録をしてから管理画面を開きます。すると動画ファイルを登録する画面が出ますので、題名・説明・カテゴリー種別を入力すると共に動画ファイルを登録すると、即座に動画のURLが発行されます。サムネイルという動画紹介用の静止画は、動画内のワンシーンを指定出来るのですが、『何の動画かが明確に分かるよう文字を大きく』した方が良いと聞いた事があったので、それ用の画像を新たに作成して登録しました。

今回出来上がりました『出張セミナーのサンプル動画』を観てみたいという方は、同封しましたチラシまたはお電話・メールでお知らせください。直ぐにURLをお知らせさせていただきます。

■機能性表示食品の届出サポート(第3回)。

シリーズ3回目です。

先月号は、『【届出全般】②リサーチサービス』のお話でした。この②という番号は何かと言いますと、弊社の機能性表示食品の届出サポートの流れの番号です。

【届出全般】は、①出張セミナー ②リサーチサービス ③機能性評価サービス ④コンサルティング ⑤書類作成代行で構成しています。【研究レビュー(SR: システマティックレビュー)】はA.事前調査 B.出張セミナー C.作成補佐 D.作成代行。【臨床試験実施と論文投稿】はX.仕様書・計画書作成 Y.臨床試験実施 Z.論文投稿です。

 

今月号は『【届出全般】③機能性評価サービス』のお話をさせていただきます。

【届出全般】③機能性評価サービス。

機能性表示食品の届け出には【①安全性の根拠 ②生産・製造及び品質の管理 ③健康被害の情報収集体制 ④機能性の根拠 ⑤表示の内容】の情報が必要となります(同じ誌面の文章にて、丸で囲んだ数字が2種類出てきてすいません)。そして「④機能性の根拠」については『A.最終製品を用いた臨床試験(ヒト試験)結果を査読付きの論文に投稿したもの』または『B.最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビュー(SR: システマティックレビュー)』が必要となります。

この臨床試験と研究レビューの選択ですが、研究レビューの方が取り組みにかかる期間・費用を短く・安く抑える事が出来るため、約9割の商品が研究レビューで届出・受理されております。とは言いましても、世の中に臨床試験結果の論文(自社・他社・他機関を問わず)が存在していなくては研究レビューの作成が出来ません。そのため弊社では、研究レビューの作成が可能であるかの事前調査をお請けしております。他にも作成方法に関する出張セミナーや作成補佐・作成代行もございます。この研究レビューの『臨床試験結果の論文を探索・読み解いて評価してまとめる』作業に於いて、弊社の12年半の『臨床試験の実施・論文投稿をさせていただいている経験』が、役に立っております。

これら研究レビューに関する各々のサービスについては次号から数号に渡ってご説明させていただきます。

最後お読みいただき、ありがとうございました。

088号 2017年 1月

今回のテーマ
・機能性表示食品の届出サポート。(第4回:研究レビュー編)
・動画、ホームページ上に公開中です。

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。
厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

1ヶ月ほど前、スマホ用のペンを買いました。2~3千円でした。ペンの本体に単四電池を入れる事により静電気をペン先に発生させ、スマホ画面の何処に触れているか明確にさせる商品。使い心地は良好でして、シャーペンのような細い線が描ける事に驚きました。スマホで手軽に絵を描けるようになったので、臨床試験の被験者様への説明イラスト等を、寝る前に布団の中でノンビリ描くようになりました。ただ、使用中に寝てしまうと身体の何処かに刺さってしまい危ないので、寝る前に眼鏡置き場の隣に置くように心がけています。寝起きに眼鏡とペンを間違えて目の前にペンを持ってくるミスは経験済みです。

機能性表示食品の届出サポート(第4回)。

今月号は研究レビューのお話です。

最近、弊社ホームページの【トップページ】の最初に『全ての行程をサポートします』という図を入れました。機能性表示食品の届出に必要な情報は何か?というお問い合わせをいただいた時、このページをご覧戴きながらお電話でご説明させていただくためです。

この図を使ってお話させていただき、具体的なサポート手順はとご質問いただきました時には【機能性表示食品の届出サポート】というページを押していただきます。そのページの最初に出てくる『届出サポートの流れ』という図を使用し、こういう流れで順を追ってサポートしていきますよとご説明させていただいております。

ホームページを用いた電話での口頭説明をすればするほど、ホームページの改良案が沸いて来ます。こんな説明文章や図が入っていたら便利なのに・・・と思う度、自らの手で修正を施すという繰り返しをしております。いつか貴方様からお問い合わせを戴いた時に、スラスラとご説明出来るよう、ご説明の腕前を磨いておきます。

研究レビューの位置づけ。

機能性表示食品の届け出の機能性の根拠として『最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビュー(SR: システマティックレビュー)』または『最終製品を用いた臨床試験(ヒト試験)結果を査読付きの論文に投稿したもの』が必要となります。

この『研究レビュー』または『臨床試験』の選択ですが、研究レビューの方が取り組みにかかる期間・費用を短く・安く抑える事が出来るため、約9割の商品が研究レビューで届出・受理されております。・・・・と先月号に書いたのですが、複数のお客様から「近い将来に研究レビュー由来の商品は似たような商品ばかりになるかもよ。そうなると、臨床試験で開拓する事になるよね。」「研究レビューが9割というのは、現時点だけの結果論。他所で論文になっていない関与成分や機能性で商品を作る事による売上げ増のメリットも有る。」「メーカーさんが研究レビューと臨床試験のどちらで進めたいと言っても、両方ともサポート出来るのが機能食品研究所だと思っています。世の中9割が研究レビューですという情報を言うよりも、10割ともサポート可能ですよ!と大声で言った方が良いのでは。」というお声を寄せて戴きました。皆様、ありがとうございます。(書いても良い話ですかと伺った上で掲載しています)

  • 【研究レビュー】A事前調査
     研究レビューですが、世の中に臨床試験結果の論文(自社・他社・他機関を問わず)が存在していなくては作成が出来ません。そのため弊社では、研究レビューの作成が可能であるかの事前調査をお請けしております。

この事前調査サービスですが『研究レビュー作成にかかると予想される時間』と『その根拠』を報告書にして提出させていただくサービスです。詳細の調査では無いため、実際に作成に着手された時に所要時間が前後する事が有る事をご了承いただいたうえでご依頼いただいております。

作業は以下の順序で行います。『1.お客様からいただきました論文を拝読。これにより有効性関与成分に関する下調べが速くなります。』『2.安全性書類の確認。副作用、医薬品との阻害・亢進作用など知っておきますと論文検索の工程にて参考になります。』『3.機能性書類の確認。1.でいただきました論文内容のみで充足出来る場合は不要です。』『4.論文数の簡易検索。お客様がお持ちの論文の他に、大体どれくらい論文が存在するかを把握します。』『5.報告書の作成およびご報告。報告書(案)を用いてご報告します。そのご報告時にいただきましたご質問内容を報告書(案)に追記して完成となります。』

 

その『5.』内の『研究レビュー作成にかかると予想される時間』を明記した報告書内の【結論部分】は以下のような感じになります。

① 目的立て □□時間=2名の研究員×□□時間
発売されている機能性表示食品「□□□番」「□□□番」の届出を参考に、機能性表示の文言について□□という機能性に焦点を当てるべきか、□□□という機能性に焦点を当てるべきか、両方に焦点を当てるべきかを検討し、それに沿って目的を立てていただくのも方法の1つです。

② 文献検索 □□時間=2名の研究員×□□時間
検索をかけた後、検索日・検索結果の数値・文献を除外していく工程のフロー図・除外した文献の名称等の情報を研究レビューに記載していただきます。検索エンジンのうちPubMed(パブメド)やUMIN(ユーミン)は無料使用出来ますが、有料のものはIDやPASSの発行に2週間前後を要するものも有るため前もって発行手続きをされる事をお勧めします。

③ 論文内容の数値化・評価 □□時間=2名の研究員×□□時間
その論文の研究に恣意・科学的なミスが入っていないか等について、スコア付けをしていただきます。スコア付けを各研究員各々で行った後、照らし合わせる事を留意してください(他の工程も各々の研究員で行うべき内容が有ります事にご注意願います)。

④ 文章化 □□時間=2名の研究員×□□時間
①②③の内容を文章化していただきます。この文章に記載した内容を基に、商品のパッケージに記載する文言を作文する事になるため、パッケージに入れ込みたい内容を研究レビューに記載する必要が有ります。研究レビューは読み込んだ論文を元に作成する事から、論文から読み解けない内容を恣意的に記載される事は避ける必要が有ります。

このような報告書を提出させていただく事により、お客様が作成される時の予想所要時間と大まかな手順をお知りいただける事になります。

  • 【研究レビュー】B.出張セミナー(社内研修)
     事前調査の後、『研究レビュー作成着手に関する出張セミナー・社内研修 入門編』という90分間の出張セミナーをさせていただきます。90分では約200枚のスライド内容を話しきれないので、そのうち時間を30~60分ほど増量しようと思っております。そのセミナー後に、研究レビューをお客様の手で作られるか、外注されるかをご検討いただく事をお勧めしております。
  • 【研究レビュー】C.作成補佐またはD.作成代行
     お客様にて作成される時には「C.作成補佐」にて作成に関するサポート、全て外注という場合は「D.作成代行」となります。

今月号の特集、如何でしたでしょうか? ご不明な点等ございましたら、いつでも梅田までお問い合わせください。来月号は機能性表示食品に関する臨床試験受託サービスのご説明です。

動画、ホームページ上に公開中です。

現在、動画の公開は終了しております。

  • 直ぐにご覧いただけるようになりました。
     先月号にて、出張セミナーのサンプル動画を作成したお話をさせていただき、ご興味いただいた方にURLとQRコードをお送りしますというチラシを同封させていただきました。おかげさまで複数の方にご覧いただき、ご感想のお声を寄せていただきました。お寄せいただきましたご感想を基に改良し、2度の作り直しを経て現在に至っております。

現在は5分間の動画を弊社ホームページ上で誰でもご覧いただけるように公開をしております。弊社ホームページの【トップページ】または【機能性表示食品の届出サポート】から動画の有る『特設コーナー』に繋がるようになっております。お時間いただけましたら、是非ご覧いただきますようお願いします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

089号 2017年 2月

今回のテーマ

・機能性表示食品の届出サポート。(第5回:臨床試験編 仕様書について)
・ニョキッと立ち上がる梅田。

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。
厳しい寒さと空気の乾燥が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

先日、3年ぶりに床屋さんで散髪をしてきました。この3年間、バリカンを使って自分自身で散髪していたのです。しかし、困った事にハサミやクシが髪に触れると、くすぐったくてたまりません。この3年で私は他人に髪の毛を切って貰う感触を忘れていたようです。グッと耐えてカットは完了。シャンプーをして貰いながら「あれ、くすぐったくない。この前テレビで、くすぐりは5分程度で慣れるって有ったな。この事か。」と安心。頭を乾かし、カットの仕上げになった途端、ひえっ・・と声をあげてしまいました。まだ慣れていなかったようです。ああ、お恥ずかしい。来月の散髪は最後まで気を緩めず耐えようと思います。

機能性表示食品の届出サポート。(第5回:臨床試験編 仕様書について)

臨床試験の利点。

機能性表示食品の、機能性の根拠として『研究レビュー(SR・システマティックレビュー)』と『臨床試験の実施』が有ります。表示出来る機能性について、研究レビューでは少し遠回しな文言になるところ、臨床試験ではストレートな説得力の高い表現に出来る利点があります。

●仕様書とは。

弊社の仕様書はA4サイズ4枚で構成された試験計画書の骨子です。A4サイズ4枚ですと、社内で回覧して赤ペン修正を入れていただく事が簡単なため、お客様と統括医・専門家の先生のご意向を即座に何度も伺いやすい利点があります。いきなり20枚前後の文章だらけの試験計画書の形でやりとりすると変更点・加筆点が分かりづらいので、この方法を採用しております。仕様書の構成は、『1枚目に試験デザイン』、『2枚目に血液分析項目・皮膚測定項目と測定条件』、『3枚目に自宅でご記入いただく日誌・アンケート』、『4枚目に測定現場で取得するアンケート内容』です。試験内容によって構成・項目は変化します。

 

●お客様と先生の打合せも円滑に。

もちろん、20枚前後の試験計画書そのものを用い、何度も何度も変更履歴・朱書き・打ち消し線を使ってお客様・先生・弊社で打合せをする事も可能です。しかし、ご多忙なお客様・統括医の先生・アドバイザーの先生の労力を少しでも減らす事ができればという気持ちで1~4枚の紙だけで全体が把握出来る仕様書(試験デザイン)という方法を作りました。

例えば同じ機械でも設定・測定回数・条件などは試験毎に変わりますし、測定日・部位も明確にしておきます。 これらの項目を何度も何度も納得のいくまで練り上げて「もう、目を閉じていてもイメージ出来る。」 「もう、これ以上は変更無さそうだ!」となってから試験計画書に流し込む事になります。

メーカー様からは、こんなご感想をいただきました。「数枚の表だけで話が出来るのは魅力。別の仕事で頭が一杯でも、瞬時に頭を切り換えて対応できる。」「数枚なので、社内で企画・広報・営業など様々な部署の方々に『こういう試験をしますが測定しておきたい項目や、使用感アンケートの設問の追加は有りませんか?』という質問の回覧をする速度が上がり快適。」「枚数が少ないとサッと把握し直せるので、見落としの心配が無いね。頼み忘れが無いか?という心配もしなくて良い。」

●仕様書の項目。

この仕様書ですが『2枚目 血液分析項目・皮膚測定項目と測定条件』、『3枚目 自宅でご記入いただく日誌・アンケート』、『4枚目 測定現場で取得するアンケート内容』は言葉通りの内容です。ここでは『1枚目 試験デザイン』の項目について以下の通りご説明いたします。

 【題名】 何を確認する試験かという内容を短文で表します。例:○○抽出物による食後血糖値上昇抑制試験。

【二重盲検法(ダブルブラインド)などの種別】 被験者(モニター)さん・統括医・弊社スタッフなど試験現場に関わる全員が、どの被験者さんが何を摂取・塗布しているかを知っている・知らないかなどの種別。現場の全員が知らない場合を二重盲検法(ダブルブラインドテスト)と言い、先入観・恣意・思惑が入らない試験が出来るため、弊社は原則としてこの方法を使用しています。

【群の構成・内訳】 被験物質とプラセボ(コントロール)を何名ずつで実施とか、どの被験者(モニター)さんも被験物質とプラセボ(コントロール)を各々別々の期間に両方とも摂取・塗布するなど。例:25名×2群

【摂取・塗布期間】  何分・何時間・何日間どのように摂取・塗布するかなど。例:最初の1週間は前観察として全員がプラセボ(コントロール)を摂取し、次に4週間は各群に割り振られた物質を摂取。

【主な測定項目】  最も結果を期待している項目を1つ書きます。これが主解析項目となります。例:LDLコレステロール

【その他の測定項目】 主解析項目の次に結果を期待している項目を数個書きます。これが副次解析項目となります。例:HDLコレステロール、体脂肪率、中性脂肪、体重

【測定スケジュール】何週目で何を測定するなど、表にします。

【概算】 実施時期・被験者数別などに分けた額です。例:8月開始●●●万円、9月開始●●●万円

【目的】主な測定項目・その他の測定項目と重複しますが、この試験の目的を文章化します。例:●●抽出物8週間摂取によるLDLコレステロールおよびその他脂質系への効果を探索する。

【被験者背景】年齢幅・性別・血液や肌状態の条件など。例:20~45歳、男女、乾燥肌(機器測定値●●μS未満)

【有効性判定方法】どの項目が、どのような数値になったら有効性有り、それに届かずともこの数値になったら傾向有りと判定するなど。例:0週目に対する変化量の群間差で有意差が●.●▲未満であれば有効性有り、●.■●未満であれば傾向有り。

【安全性判定方法】 安全性の判定方法です。例:全被験者の各データをカルテ化して統括医が判定し、必要に応じて●●検定にかける。

【統計解析の方法】 統計解析の方法です。例:群間は●●検定をし、多重比較補正は●●を使用。

【御契約から報告書提出までのスケジュール】御契約から報告書完成までの流れです。例:10月上旬、御契約・統括医を交えたスタートアップミーティング。11月上旬:計画書案完成 11月中旬、倫理委員会書類提出 11月下旬:試験のシミュレーション実施・計画書の完成・倫理委員会への修正報告 12月、倫理委員会承認・被験者募集開始 1月下旬、摂取開始 3月下旬、摂取終了・速報提出 4月下旬、報告書案提出・御社を交えた打合せを重ねてから完成。

【参考文献名】 どんな文献を参考としたかを明確にします。例:●●使用による食後中性脂肪上昇抑制 XXXX vol. XX XX-XX 20XX

いかがでしたでしょうか? ご興味いただけました方は、いつでも梅田までお問い合わせください。お待ちしております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 仕様書とは』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

■ニョキッと立ち上がる梅田。

『飽くなき立ち上がり』への探究。

臨床試験の現場やお客様訪問の時には1日1~2万歩の歩行をしていますが、文献調査や報告書作成などのようなデスクワークの日は机で缶詰状態です。全く歩けないものですから1日の仕事を終えて歩き始めると、足腰が硬くて悲鳴をあげます。

これは不味いという事で、立って仕事をする事に。1年ぐらい前の話ですが、メタルラックの前に立ち、眼の位置の棚に画面、手の位置にキーボードのような工夫をしましたが、立ちっぱなしは辛い。きっと足腰を鍛えれば立って居られると思うのですが、そこまで鍛え上がるまでの日数を考えると気が遠くなり、この方法は残念ながら自然消滅。

30分毎にちょっと立つ。

そして今年の頭、晩に自宅で食事をしながらテレビを観ていたら30分毎に立ち上がると健康に良いとの情報が。立ち上がったら即座に座っても良いそうで、さっそく今からやってみる事に。コタツで本を読みながら、そろそろ30分かしらと時計を見ると、いつの間にか1時間経っている。2度立てたのに、勿体ない。さっそく30分毎に鳴るタイマーを通勤カバンに入れ翌日から会社で運用。

何日か経った頃、弊社スタッフらも「30分毎にニョキッと立ち上がる姿を見て思ったのですよ。私も立って身体をほぐそうと。」と、この習慣が伝播。30分毎に音が鳴るので、仕事のスケジュールを30分単位にしたら、予定通り区切りを付ける事が出来るという利点が有りました。欠点は、来客中にも立ち上がりそうになる事です。習慣って怖いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

090号 2017年 3月

■今回のテーマ
・機能性表示食品の届出サポート。(第6回:臨床試験編 倫理委員会申請について)
・送り先のお伺いシート。

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。
3月中旬の朝、自動車の車内が5℃前後に冷え切っておりコートを着て運転。その日の昼間、車内が日差しで35℃前後の温室と化しておりスーツの上着を脱いで運転。少し早めの夏を体験しました。

先月号は臨床試験の計画書の骨子である仕様書の作成についてのお話でした。記事をご覧になられた方からも、仕様書を書いて欲しいというご依頼をいただきました。ありがとうございます。その仕様書を完成させてお渡しし、「よし、その内容で臨床試験をしよう」というご判断を戴きましたら、次は『計画書を含む倫理委員会申請書の作成』へと進みます。今月号の特集は、この倫理委員会申請書についてです。

機能性表示食品の届出サポート。(第6回:臨床試験編 倫理委員会申請について)

倫理委員会にかけないと臨床試験が出来ません。

先日、初めてお電話をくださった方から臨床試験の流れを教えてとご質問いただきました。弊社ホームページ上の該当部分をご覧戴きながら流れに沿ってお電話にてご説明を開始。お客様から「倫理委員会という言葉、ニュースや医療ドラマなどで聞くよね。あれが臨床試験でも必要なの?」とご質問をいただきました。はい、必要です。

ヒトに何かをお渡しし、それを飲んだり食べたり塗ったりしていただいたり採血をさせていただく試験、つまり「介入」をする試験は倫理委員会にて試験実施の許可を得る必要が有ります。そしてこの後でお話ししますUMIN(ユーミン)登録時に倫理委員会の審査を受けたという情報が必要なのです。

弊社の行う臨床試験は全て三重大学の先生に統括していただき実施している事から、三重大学医学部附属病院の倫理委員会にて審査をしていただいております。

●UMIN(ユーミン)登録について。

UMIN臨床試験登録システム(University Hospital Medical Information Network Clinical Trials Registry: UMIN-CTR)というインターネット上の登録サイトが有ります。どのような試験が計画されているかとか実施されたか等という情報が集積されるシステムです。

機能性表示食品のガイドラインにUMIN等への事前登録が必要と記載されております事から「機能食品研究所はUMINに対応していますか?」というお問い合わせが多いです。はい、弊社は2013年春よりUMINへの事前登録に対応しております。

登録時に試験毎に登録番号が発行されまして、論文の投稿先によってはUMIN等の試験登録システムの登録番号が無いと受理しませんと投稿規定に書いてある事が増えて来ました。

よく「何の為に事前登録するんだろう?」と聞かれる事が有ります。私が講習会で聞いた話では、将来どこかで誰かが似たような被験物質で似たような方法で臨床試験をする時に「あれ? この事前登録をされた計画は論文投稿や学会発表がされていない。 何か有害事象などの問題が発生したのだろうか?」と、世の中に出ていない危険性に気付く事が出来たりするそうです。(結果が悪かったデータが公表されにくい事を「出版バイアス」と呼びます。)

しかし、事前登録をするとお客様のライバル会社が「あの会社がこんな試験をやり始めるぞ。よし我々も真似して追いかけよう。」と戦略が筒抜けになってしまうため、機能性表示食品の場合、登録から1年間は非公表の状態にしても良いというルールが有ります。

●倫理審査の項目。

審査項目は大まかには以下の通りです。
①試験の目的
②被験者(モニター)さんに参加をお願いせねばならない理由
③必要以上の採血量・測定回数で負担をかけていないか
④同意の取り方は妥当か・無理強いとか嘘は無いか
⑤被験物質・対照物質についての情報
⑥摂取・塗布していただく量は妥当か
⑦プライバシーを守る方法は妥当か
⑧不測の事態が起こった時の対応方法は妥当か

これらについて、統括医の先生やアドバイザーの先生と弊社にて資料を作成いたします。しかし ⑤被験物質・対照物質についての情報は、お客様にご準備していただく必要がございます。

●お客様にご準備していただく情報。

先ほど出てきました「⑤被験物質・対照物質についての情報」ですが、成分などによってご用意いただく情報の数・種類は変わってきますが、種類としては以下の通りです。

A.有効性関与成分の作用機序
B.有効性関与成分の遺伝毒性試験
C.有効性関与成分の動物試験
D,被験物質・対照物質に配合されている物質の情報
E.既に臨床試験をされた場合は、その結果
F.既に販売されている場合は販売年数・販売数量

倫理委員会へ提出する種類の選定については、お客様と統括医師の先生を交えた打合せの時に「この有効性関与成分は新規の発明かつ未発売ですよね。そのため遺伝毒性試験や動物試験の結果が無いと、ヒトに摂取していただいても大丈夫という判断は難しいかもしれませんね。」などのように取捨選択をしていきます。しかし、お客様のご準備の都合もございます事から早めに知っておきたい、というお声をいただきます。その時、弊社は「今までの経験上、これとこれは必要かと思われます。」というようなご説明をさせていただきます。

●書類の種類。

これは三重大学医学部附属病院の場合ですが、以下の書類を作成していきます。
・倫理委員会申請書
・試験計画書
・同意説明文書
・同意書
・被験物質概要書
・利益相反関連の申告書

これらの書類を作成し、統括医の先生を始め関わっていただく先生全員の押印をいただいてから倫理委員会事務局へ提出です。そして審査日に審査会に出席し答弁を行い、委員の先生から戴いた是正事項を速やかに修正して承認を受けます。

倫理審査は原則として月に1度なので、申請書を提出してから承認を得るまで約1ヶ月有ります。では、その1ヶ月間は何をしているかと申しますと被験者さん募集の準備、お客様から被験物質・プラセボ物質をお受け取りする為の打合せ、試験現場の運営のシミュレーションなど行うべき事が満載です。

このようにして、倫理委員会の申請を行っております。来月号も臨床試験関連のお話をお送りします。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 倫理委員会に提出する情報』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

■送り先のお伺いシート。

  • 今年も同封いたしました。
     春の時期は住所変更などのお知らせを多くいただくシートを今年も同封しました。どのようなシートにするとご本人様や関係者の方に簡単にご記入・FAX送信していただきやすいかと試行錯誤を重ねております。

昨年は4月に同封したのですが、それが届く前にメールや電話などで住所変更等のご連絡をしてくださった方々もみえられ「しまった、同封の時期が遅かった。」と反省。それならばという事で、今年は3月号に同封する事にしました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

091号 2017年 4月

■今回のテーマ
・機能性表示食品の届出サポート。(第7回:被験物質・対照物質のご準備について)
・今年もアイフィア・インターフェックスに出展します。

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。

最近、テレビやラジオでマスキングテープという『様々な模様・柄のオシャレな粘着テープ』の話題をよく耳にします。お手紙や手帳などに貼ってデコレーションが出来るのも魅力の1つ。最近では部屋の壁紙の模様替え用途の数十センチ幅のものから、岡山城の壁面に貼るような巨大サイズまで出ているそうです。(岡山城は今年の5月上旬までカラフルな外観です。)私ですが、24年間ずっと愛用しているマスキングテープがあります。タミヤというミニ四駆などで有名な模型メーカーの黄色一色のマスキングテープです。プラモデルの塗装をする時、塗りたく無い所に貼ってマスクするという商品ですが、粘着力が強すぎず綺麗に剥がせる事からメモ用紙を壁に貼ったり、レシートをノートに貼り付けたりと重宝しております。先日、回転寿司のクジで寿司柄のマスキングテープを貰いました。今のマスキングテープブームを目の当たりにし、24年目にして柄付きマスキングテープにチャレンジしてみようかしらと思っております。もちろん私生活で。

先月号は倫理委員会で審査される事項と、お客様にご準備いただきます『被験物質・対照物質の情報』についてでした。お客様から「倫理委員会が何を審査しているか分かって良かった。」「倫理委員会というと色々とメーカー側で準備せねばならないかと思っていたけど、ほとんどの内容を機能食品研究所で作ってくれると知って安心した。」というお言葉をいただきました。次の工程は被験者様募集なのですが、その前に『被験物質・対照物質のご準備』のお話をさせていただきます。

機能性表示食品の届出サポート。(第7回:被験物質・対照物質のご準備について)

倫理委員会への申請直後に多くいただくご質問。

倫理委員会への申請書を書き上げ、メーカー様と試験担当の先生のご確認をいただき大学病院に提出。次は被験者様募集の準備にかかるのですが、この頃からメーカー様には被験物質と対照物質のご準備計画を立てていただく事が多いです。いつもは倫理委員会申請書の提出後にお伝えしているのですが、今回は提出する1週間前に2社様から「準備の計画を立てようと思う。」「そろそろ準備方法を教えて。機能食品研究所のホームページに被験物質等の準備の項目が無いよね。他の工程は流れに沿って全て説明書みたいなのが有って、それを見ながら梅田さんからお電話で説明を受けるスタイルなのにね。」とご連絡をいただきました。しまった、お客様がスムーズにお仕事を進めていただくためのサポート役である弊社が前もってお伝えすべきだったのに出遅れてしまった、と後悔。次からはこのような事が無いようにお客様に次の工程のご案内をするタイミング表を見直す事にしました。そしてこの項目をホームページに追加します。

被験物質と対照物質の準備方法について。

被験物質のご準備について、お客様と打合せをする時に容器、ご提供いただく時期、数などについてお話します。

容器

容器ですが、いずれの群も全く同じ容器でお願いします。容器自体には何も記載しないでいただきたいです。何か書かれていたりすると被験者様に「自分がどちらの群だろうか?」と勘ぐりされてしまう可能性が有るためです。研究という性質上、対照物質の存在を被験者様もご承知の上でご参加ですが、少しのヒントを見かけると心の中に住まう探偵が「何だろう?」と思ってしまうものです。

もし何かしらの目印を付けられる時は、簡単に剥がせるシールでお願いします。弊社側でシールを剥がし、被験者様のID番号に貼り替えるからです。A群・B群のようにアルファベットを振っていただくのですが。発音が似ているアルファベットの組み合わせはお避けください。B群・D群やM群・N群、L群・R群とか発音・聞き取りミスによる悲劇が発生してはなりません。

このように容器に何も記載されないようお願いしておりますが、製造年月日は記載しても良いですかというご質問をいただく事もあります出来ましたら、いずれの群も同日にしていただけるとありがたいです。

容器にシールを貼られない場合は容器を入れて宅配便で送っていただく時の段ボール箱の表面に「A」とか「B」のようにどちらの群かを記載いただきます。

念の為の確認ですが、決して「被験物質」「プラセボ」のように書かないでください。弊社も関係者の先生もA群が何でB群が何かは知らない状態で試験を実施せねばならないからです。これを二重盲検(ダブルブラインド)と言い、恣意が入らない公平な試験方法です。どちらがどの群かを知っていると、この方は血圧が低くなるはずなのに何故か高いな、再度測ってみよう・・・等という恣意が無かったと証明出来ません。

創作話を例とします。『お客様が宅急便を発送された時の話。お客様から「さっき、宅配便を発送したんだけど段ボール箱にプラセボとデカデカと書いてしまった。どうしよう。」と連絡がありました。宅配便の伝票番号によると未だお客様の近所の集配所周辺に有ったため、事情を説明してメーカー様にお戻ししていただきました。もし弊社に届いてしまっていたら、ご返送にかかる日数が余分にかかる所でした。』

ご提供いただく時期

ご提供いただく時期ですが、被験者様にお渡しする1週間ほど前に弊社に到着として戴いております。万が一、先述のような理由でご返送して再送していただくという事が発生しても間に合うようにと設定すると1週間ほど前という事になります。

数ですが多めにご準備いただきます。可能でしたら2倍以上ご準備いただき、余った分は御社様で保管しておいていただけますと幸いです。

理由の1つとして、被験者様側で事故が発生する事が有ります。愛犬が容器を倒して割ってしまった等、様々です。そういう時は弊社に保管してある予備を被験者様の自宅まで速やかにお届けします。そのため、少し多めに弊社に送っておいていただきます。

他の理由は、メーカー様から弊社に届く間等に発生する事故です。創作話を例とします。『宅配便業者さんから「ここ数日、快晴なのに何故か段ボールの底がビチャビチャです。底が抜けないよう気を付けてください。」と言って渡され、恐る恐る段ボールを開封すると中身の液体が漏れているものが多数。急いでお客様に連絡しました所「大丈夫、こんな事もあろうかと3倍作ってあります。まずは代わりを急いで送る作業をしますので、ビチャビチャな方の返送方法は後ほど電話しますね。」とご回答いただき、事なきを得ました。』このように輸送中の事故で万が一の全滅が発生した時用に御社様にもう1回分ほどストックしておいていただけると非常に助かります。

このように、メーカー様に被験物質・対照物質のご準備をしていただいております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 被験物質・対照物質のご準備』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

次号は被験者様募集の工程のお話です。

今年もアイフィアとインターフェックスに出展します。

  • 5月24日(水)~26日(金)アイフィア。今年もアイフィア(ifia:国際食品素材/添加物展・会議)に出展させていただきます。昨年と一昨年と同じくポスター1枚の掲示をし、その前で立つというスタイル。そして初日の午前中に今年も15分ほどショートプレゼンの枠もいただきました。トータルビューティーコーナーという区画での出展のため、美肌やダイエットなどの方法説明のプレゼンをします。私ですが倫理委員会審査会への出席や臨床試験の実施日程との兼ね合いにより初日のみポスター前に立ちます。2~3日目は私以外のスタッフが居ります。
  • 6月28日(水)~30日(金)インターフェックス。インターフェックスジャパン(医薬品・化粧品・洗剤 研究・製造技術展)に出展します。万協製薬様と出展をご一緒させていただき、今回で12回目(2006年~)でございます。

これら2つの展示会のご招待状を同封いたしました。皆様のお越しをお待ちしております。

今月号は以上です。ご報告ですが弊社は2004年4月の起業から14年目に入りました。おかげさまで多くのお客様からご愛顧いただいております。業務の品質を保つために機能食品通信の発行を隔月の偶数月とする事にしました。次は6月号をお送りいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

092号 2017年 6月

今回のテーマ
・アイフィアに出展しました。
・機能性表示食品の届出サポート。(第8回:被験者さん募集について)

皆様こんにちは、機能食品研究所 梅田です。
屋外はますます暑くなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 私は扇風機から扇風機へと渡り歩く生活です。目が覚めて犬の散歩をしてからシャワーを浴びて風呂場(脱衣所)の扇風機で涼み、朝食はリビングの扇風機、会社ではデスクの扇風機、帰宅して夕食もリビングの扇風機、犬の散歩後の風呂上がりも扇風機、寝室でも扇風機と扇風機三昧です。そんな扇風機大好き梅田は、外を歩く時にドローンが頭上にずーっとついてきてくれれば、プロペラの風で涼しいのではという妄想をしております。ドローンの電池が切れたら抱えて歩く時に汗だくですが・・・。

先号は『被験物質・対照物質のご準備について』についてでした。お客様から「具体的な準備方法がイメージ出来ました。」「多めの量を準備する理由がよく分かった。」というお言葉をいただきました。今号では次の工程である『被験者さん募集』のお話をさせていただきます。

アイフィアに出展しました。

5月24日(水)~26日(金)、アイフィアでした。

今年もアイフィア(ifia:国際食品素材/添加物展・会議)に出展しました。昨年と一昨年と同じくポスター1枚の掲示をし、その前で立つというスタイルです。お越しいただきました皆様にお礼を申し上げます。

初日の朝の梅田。

会期初日の5月24日(水)、私は朝5時頃に自宅にて目を覚まし、犬の散歩を済ませ、シャワーを浴びて扇風機で涼みながらスーツに着替えて出発準備完了。そこから津駅(三重県)に向かい6時14分発の特急に乗車、名古屋駅で7時15分発の新幹線に乗り換え、品川駅経由で東京ビックサイトのある国際展示場駅に9時20分に到着。9時30分頃に展示ブースに到着すると、周囲のブースの会社さん方へのご挨拶まわりをしました。

この展示会(ポスター掲示出展の場合)は、ポスター掲示・パンフレット設置を展示会事務局さんが行っておいてくださるため、設営のための前泊をせずに済むのです。

今年のポスターは昨年とキャッチフレーズ『あなたの商品が機能性表示食品になる臨床試験・届出サポートはこちら』は同じですが、デザインを変更しました。昨年は黄色一色で塗りつぶしてあり、小さくイラストで医師・看護師・研究員のイラストが載っておりました。昨年お立ち寄りくださった方々からイラストが小さすぎて、どのような商品でもサポートしてくれる研究受託会社なのか? それとも原材料会社として材料販売とセットのサポートなのか?という立ち位置が分かり辛かったというアドバイスをいただきました。よって今回は研究受託会社と分かるよう白衣の人物の写真を大きく配置しました。

10時の開場と共にお客様方がブースにお立ち寄りくださり、ご質問への応対が開始となります。そして1時間ほど経過した11時頃、ブースから1分ほど歩いた所にあるステージに向かいます。今年も15分のショートプレゼンの枠をいただいており、「美容・肌に関する 臨床試験(ヒト試験)の方法について」というプレゼンをさせていただきました。今回の出展区画名がトータルビューティーコーナーでしたので美容・肌に焦点を当てたスライドにしました。

プレゼンが終わり壇上から降りますと、その場で数名の方がお声がけくださいましてご挨拶と質疑応答をいたしました。その後、早歩きで自社ブースに戻りますと、プレゼンをお聞きくださった方々がお待ちくださっていまして、色々なお話をさせていただきました。

この展示会の会期は水~金曜の3日間ございましたが、先号にも書きました通り、私は倫理委員会の審査会への出席や、臨床試験の実施日程との兼ね合いにより初日のみ参加でした。2~3日目は私以外のスタッフが担当いたしました。次に参加する展示会『インターフェックスジャパン 6/28(水)~6/30(金) 東京ビックサイト』は3日とも梅田がブースに居ります。皆様のお越しをお待ちしております。

機能性表示食品の届出サポート。(第8回:被験者さんの募集について)

被験者さんの募集開始時期。

臨床試験の計画内容について倫理委員会の承認を得る事を3月号で書かせていただきました。その承認を受けましてから被験者さんの募集となります。

募集要項・申込用紙の作成。

募集要項・申込用紙の作成

倫理委員会申請書(計画書など)の作成時、募集要項・申込用紙も作成します。臨床試験受託業を13年間続けておりますが、募集要項は常に進化し続けております。当初は文字の羅列だったのですが、イラストを入れるようになったり、漫画にしてみたりと試行錯誤しております。今は漫画のコマ割りの1つ1つにテーマを決め、このコマは目的とするとか、次のコマは流れ図のように明確に分けております。今のところ、分かりやすいというお言葉をいただいておりますが、もっと何か他の方法が無いかと常に模索中です。

先生のご指導をいただきます

形になってきましたら統括医の先生・アドバイザーの先生にご覧戴きます。先生からは『この試験はこういう意図でこういう被験者さんを集めるべきだから、申込書の設問にこういう内容を入れておくべき。』『この部分は重要だから、文字サイズをもう少し大きくするように。』というご指導をいただきます。その部分を修正してから、倫理委員会申請書類と共に倫理委員会事務局に提出します。倫理委員会からのご指摘をいただいた場合は、そこを修正して完成となります。

募集開始

弊社に登録してくださっているモニターさんへの連絡

弊社には研究に賛同してくださっている登録モニターさんがいらっしゃいます。その方々へ募集要項・申込用紙をお送りしております。(弊社の他の臨床試験にご参加いただいる最中・ご参加直後の方は対象外となります。)

新聞の広告掲載

弊社の登録モニターさんだけでは募集人数に満たないと予想される時は新聞の広告掲載も行います。新聞広告という限られた面積の中に、いかに皆様に興味を持っていただける内容を書けるかが勝負です。新聞社のデザイナーさんと統括医の先生のご支援・ご指導のもと、広告原稿を創り上げます。そして広告掲載です。広告掲載日は多くの方からのお問い合わせやお申し込みが有りますので、少し早めに出社して待ち構えます。

病院・スポーツジムなどにポスター掲示

新聞のような広域な募集方法の他に、生後間もない赤ちゃんが被験者さんの場合は病院、運動習慣の有る方の場合はスポーツジムのように対象となる方が集まりやすい場所にポスター掲示・申込用紙の設置をお願いする事もあります。

集計作業(被験者さん選出)

集計作業

募集開始直後から申込用紙がFAX、Webなどで届きます。お申し込みいただいた方の中から、『被験者さん選出用の測定・問診・採血の日』にお越しいただく方を選出する作業の開始です。

先生との打合せ

申込用紙の情報から氏名・住所・電話番号を分離し、代わりにID番号を付与した『集計表』を統括医の先生・アドバイザーの先生の所に持参し、選出に関するご指示をいただきます。募集要項・申込用紙の作成時にご指示をいただいてはおりますが、実際に届いた申込用紙の内容の組み合わせは多岐に渡ります事から、実際の内容を先生にご覧いただき細かなご指示をいただくのです。

このようにして、被験者さん候補の方々に試験内容を分かりやすくご説明してご賛同を得てお申込いただいております。そして統括医の先生・アドバイザーの先生のご指導・ご指示をいただき、試験の目的に合致する方々を的確に選出しております。

これら内容の詳細につきましては『臨床試験の受託> 被験者さんの募集』にございますので、お目通しいただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

093号 2017年 10月

■今回のテーマ

・機能性表示食品の届出サポート。(第9回:届出に関する初回お問い合わせ)
・インターフェックスに出展しました。

皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。

4ヶ月ぶりの発行でございます。この機能食品通信は隔月(偶数月)発行のため、前号(6月号)の次は8月号の予定でした。しかし業務が複数重なり書く事が出来ず10月末まで続きました。「8月号が届いていないよ。」とお知らせいただきました皆様に感謝申し上げますと共に、再発防止に努めます。

先号は臨床試験の被験者さん募集の方法でした。「統括医の先生・アドバイザーの先生のご指導のもと募集チラシを作成し、応募者の中からの選出も先生のご指示に基づいているという仕組みが分かりました」「機能食品研究所に既に登録されているモニターさん方へのダイレクトメールの他に、新聞広告や病院・スポーツジム等へのポスター掲示も併用されていると分かりました」というお言葉をいただきました。次の工程からいよいよ臨床試験運営のお話なのですが、一旦別の話題に切り替えます。最近、機能性表示食品の届出に関するご相談が増えております。このようにご興味いただいている方が増えて参りましたため『初めてお問い合わせくださった方にお話させていただいている内容』をご説明させてください。

■機能性表示食品の届出サポート。(第9回:届出に関する初回お問い合わせ)

お電話・メールでのお問い合わせが増えております。

機能性表示食品の制度開始から約2年半で届出受理数が1000を超え、これからも増えていくと思われます。おかげさまで届出サポートをしている弊社へのお問い合わせも増えております。日々新たなお問い合わせが有り、その1件1件に『1から丁寧にご説明』しております。お問い合わせくださった方からすれば【初めて聞く内容・初めて知る内容】なので、毎回まっさらな気持ちでお話を開始します。それと共に「より分かりやすいご説明方法は無いだろうか?」と自問自答・改良を重ね、言葉の精製を行っております。

月刊誌の原稿を書かせていただきました。【別刷プレゼント有り】

食品化学新聞社様の月刊誌「FOOD STYLE21」10月号に機能性表示食品の届出全般について紙面3ページ分の原稿を書かせて戴きました。その号の特集の1つである『健康機能性を評価する技術』内の「機能性表示のための届出サポート」という題名です。以下の1〜5の流れで構成し、初めてお電話いただきましたお客様にご説明する時をイメージして執筆しました。(1 機能性表示食品の届出に必要な情報・種類、2安全性の根拠、3 機能性の根拠(臨床試験の場合)、4 機能性の根拠(研究レビューの場合)、5 届出サポート)

その該当ページのみ抜き出して製本した別刷を食品化学新聞社様から30部戴ける事になったので、【先着30名様】に無料でプレゼントさせていただきます。ご興味いただきました方は機能食品研究所 梅田までお電話又はメールでお気軽にお知らせください。(連絡先は、この機能食品通信の各ページの下部に記載してございます。)

先ず「必要な情報は大まかに5つ」とお伝えします。

初めてお問い合わせいただく方からの最初のご質問で多いのは「機能性表示食品の届出に必要な情報は何ですか?」というものです。そのご質問に対し、弊社のホームページの図を用いてご説明させていただいております。必要な情報は①〜⑤です。②は御社の製造担当の方、③は御社のお客様相談担当の方により容易にお書きいただける内容である事をお伝えしております。そして⑤は御社の商品ラベルのデザイン担当の方に①④で決まった文言を入れていただくのみともお伝えしております。このように②③⑤はほとんどお客様側で行えます為、弊社では残りの①④についてお手伝いさせていただく事が多いです。

次に「安全性の情報は有りますか?」と伺います。

①安全性について、先ずはお客様がお手持ちの資料の内容を伺います。日本での消費量・食経験・安全性について教えていただき、それら資料のみで充足出来るかを簡易的に判断します。不足している場合は、世の中に存在しているデータを検索していく事になります。

そして「機能性の根拠」を伺います。

安全性についてお電話で伺いました後、どのような機能性を表示されたいかを伺います。また、その根拠となる論文をご覧になられた事が有るか等についても教えていただきます。それら資料を研究レビューにまとめる又は臨床試験を実施していく事になります。

お電話の最後に言われる事。

そのお電話の最後にお客様から「今の電話の内容、うちの会社の皆に聞かせてあげたい。」「上司への報告期限ギリギリまで手付かずで焦っていたけど、おかげで全体像が掴めた。」「必要な情報を取捨選択して話してくれてありがとう。」というご感想をいただきました。とても励みになります。皆様のお役に少しでも立つ事が出来るよう、お電話での説明の技術を磨き続けて参ります。

■今年もインターフェックスに出展しました。

6月28日(水)〜30日(金)インターフェックス。

インターフェックスジャパン(医薬品・化粧品・洗剤 研究・製造技術展)に出展しました。万協製薬様と出展をご一緒させていただき、今回で12回目(2006年~)でした。お越しいただきました皆様と万協製薬様の皆様に心からお礼を申し上げます。

いつもの1.75倍のブースの床面積。

開催初日の前日である火曜。午前中に都内での仕事の後、午後に東京ビックサイトに到着。例年通りに万協製薬株式会社のスタッフ様とブースにて待ち合わせです。例年は3メートル×6メートルの長方形ですがブースですが、今年は例年の1.75倍の床面積かつ五角形のため、いつも通りの設営方法では無いと分かっておりました。エアコンの効いていない真夏の設営会場で1から計画を立てていては体力・時間の浪費です。そのため予め2ヶ月前に万協製薬様と電話とメールで図面上に机・展示台などを配置してシミュレーションを済ませてあります。そのおかげで素敵な配置にする事が出来ました。

多くいただいたご質問。

今年はブースが出入り口に接していた事等から、より多くの方々にお立ち寄りいただけました。お寄せいただきましたご質問・ご相談内容は、機能性表示食品の届出が7割を占めておりました。その届出方法ですが、昨年までは世の中の論文を集めてくる研究レビューのお話が多かったのですが、今年は最終製品での臨床試験実施のお話も増えて来ました。残りの3割は機能性表示の範囲外の有効性についての食品・化粧品の臨床試験実施です。

動画の再生機、壊れる。

2日目も後30分ぐらいで終わりそうな時、テレビ画面で流しているビデオの音がブツブツと途切れ画像も乱れ始めました。私はその時に応対していたお客様とのお話が終了した時に、直ぐに荷物置きから予備のDVD再生機を取り出してテレビに繋いで再生を再開。

しかし予備を使っているという事は明日の最終日に壊れたらアウトです。(ノートパソコンをテレビに繋いでの動画再生も出来ますが、セキュリティの問題上、最後の手段です。)その日の晩に家電量販店に行ってもう1台の購入を考えましたが、晩はお客様との用事が有ります。即座にスマホを取り出して、家電通販サイトで注文。届け日を東京ビックサイト内の展示ブースにしてありますので、明日の午前中にブース内に居る私の手元に届くのです。そして晩、お客様との用事が完了して、ヘトヘトになった足でホテルに向かいながら『通販で注文しておいて正解、今から片道20分の駅にある家電量販店に行く体力は無い』と自分の判断が正しかったと実感。

そして翌日の朝、知人のブースのDVD再生機が故障。宅配便で届いたばかりのDVD再生機をお渡ししておきました。

常日頃から様々な対策を行いますが、それらのほとんどは不使用で終わる事がほとんど。しかし、今回のように役に立つ事が有るので、これからも入念に準備をしようと思っております。(臨床試験の現場でも測定機器や物品の予備を一式用意してあります。)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

094号 2018年4月

■今回のテーマ
機能性表示食品の届出サポートでスピード感も重視しました
・3月28日の消費者庁ガイドライン改正
・お問い合わせ電話の対応も速度が重要
・工程の詳細毎に1ページ
・ホームページの墨俣一夜城、再び

皆様こんにちは、梅田です。半年ぶりの機能食品通信の発行でございます。今後は不定期発行といたします。

この半年間ですが、弊社の仕事の柱である臨床試験の受託、研究レビューの作成、機能性表示食品の届出サポートについて更なる精度向上に専念しておりました。仕事以外では体力増強のため昨年11月からの4ヶ月間、往復1時間半の徒歩通勤をしました。写真の通り防寒対策を行い、スマホのイヤホンでフランクリン・コヴィー著 7つの習慣などの朗読音声を聴きながら黙々と歩き続けました。体型は相変わらずですが、体力と何かを得たような気がします。

■機能性表示食品の届出サポートでスピード感も重視しました

3月28日の消費者庁ガイドライン改正

先月末に機能性表示食品の届出に関するガイドラインが改正されました。近い将来、消費者庁のデータベースのシステムの利便性が更に充実するそうで、それに伴い届出書類への入力項目数を30%削減出来る事に大きな魅力を感じました。他にも機能性関与成分に出来る物質の解釈が拡大した事や、生鮮食品では1日摂取目安量の一部を摂取出来る旨の表示の追加等、届出をお考えの事業者様(メーカー様等)にとって、取り組みやすくなったのではと感じました。

お問い合わせ電話の対応も速度が重要

機能性表示食品についてお問い合わせのお電話を戴いた時、お客様には弊社ホームページをご覧い戴きながらご説明させていただきます。先ずはトップページの図を2つご覧戴き、「上半分の図が機能性表示食品の届出に必要な書類の種類です。そして下半分の図が書類を揃えるための工程です。」とご説明します。いかがでしょうか、この2つの図をご覧いただく事によって全体像をイメージして戴けましたでしょうか?

そして、機能性表示食品について取り組みの検討を開始された段階のお客様には、上の図(資料の種類)を使ってご説明します。届出に必要な書類には機能性の根拠の部分で分岐点が有り、臨床試験を実施して論文投稿する場合(A)と、世の中の論文を集めて研究レビューを作成する場合(B)から選択出来る事のご説明から始まります。

一方、具体的に進められる段階のお客様には、下の図(作業の工程)を使ってご説明します。臨床試験をお考えの方には黄色の枠内を使って臨床試験受託の流れ(A)を、研究レビューの作成(B)はピンク色、機能性表示食品の届出自体については左側の緑色枠を用います。

工程の詳細毎に1ページ

下の図(作業の工程)を使用しながら「研究レビューですね。でしたらピンク色の枠内にある①事前調査をして当たり付けをしてみましょうか?」「臨床試験ですね、先ずは黄色の枠内に有る①仕様書を作りまして、その次に②で計画を作りまして・・・」のようにご説明します。ホームページには各工程(①②③・・・)の詳細毎に説明ページが有り、そちらをご覧戴きながらお話を進めます。これら説明ページはお客様とのお電話の感触を確かめながら「ここはもう少し詳しく書こう」とか「ここの文章は意味が無いな」と細かく自己分析を行い、文章の追記修正を重ねております。

ホームページの墨俣一夜城、再び

このようにホームページをご覧戴きながらのご説明をしながら感じたのは「このリンクを押してください。・・・・表示されましたか?」という会話の間(・・・・)が話のテンポを悪くする事です。押した瞬間に切り替わるようなサクサク感が必要だと常々思っておりました。

2年前(2016年6月)、ホームページをスマホでも見やすくするため大改修を行いました。その時に工程の詳細毎に1ページというスタイルにし、お問い合わせ電話を円滑に進められるようにしました。今までとは違う技術で作成するため、経験もなく大改修に着手して失敗しては大問題です。そのため先ずは自分のパソコンの中に仮想サーバを作ってそこで試作・練習を重ねました。そして大改修の本番。週末の金曜23時にパソコンの前に座り、先ずは弊社のホームページ公開用サーバにあるホームページのデータを全て削除。今この時に、誰かが弊社ホームページをご覧になると「ページが存在しません」と表示されてしまいます。それは不味いので、即座に『ここが機能食品研究所のホームページです』と分かる簡素なページを数分で作成。次に仮想サーバにて試作してあった内容を見ながら、同じものを再現していきます。思わぬトラブルや記憶違いで作業がつまずかない様、予め作業手順書を作って何度もシミュレーション済みです。その手順書の内容を1つ1つ赤ペンで消し込みながら淡々と作業は進みます。数時間後にはメインとなるページが全て完成し、朝までに間に合いました。これで、メインの内容は全て問題無く表示されます。墨俣一夜城みたいな感じだなと勝手に妄想する私(秀吉さんに失礼)。後は土日の2日間で詳細説明ページや機能食品通信のバックナンバーなど、お城でいう所の内装を黙々と増やしていき、週明けには完成しました。

2年前の大改修から現在に至る間に、表示速度を速くしたいとか、どのページからでも3クリックで全てのページに到達出来る構成にしたい等、数々の想いが蓄積して参りました。

先ずはサーバ屋さんに、表示速度アップについて問い合わせて色々と試してみましたが解決が出来ず、サーバを乗り換える事に。ホームページのURL(ksk-lab.co.jp)を打ち込むと、そのURLは何処のサーバにホームページの情報が有りますよという紐付けの対応表を参照して表示されます。サーバが変わった場合、その事が世界中に点在する全ての対応表に反映されるまで数日かかると言われております。ならば切り替わるまでの間にノンビリと作り直せるじゃないかと思っておりました。試しに木曜の夕方に切り替え手続きをしたら1時間で切り替わってしまい、あまりの早さに焦る私。まだトップページしか出来ていなかったので、こんな状態での公開は非常に不味いです。慌てて従来サーバにURLを繋ぎ直す手続きをし、作戦を立て直す事に。そこで次に行ったのは自分のパソコン上でのみ弊社URLと新しいサーバを紐付けし、新ホームページを構築していくのです。これで誰かに見られる事が無いのでノンビリと作れるのですが、サッサと作ってサッと公開し、お客様との電話をサクサクと進められるようになりたいという気持ちから急ぐ事に。今回も週末の金曜23時に作業を開始。2年前の経験が活き、今回も数時間後に大枠が完成。土曜の朝にURLと新しいサーバの紐付けの切り替えを忘れず行い、週明けまでに細かい所を入れ込んで完成させました。

実は2年前の大改修では、その直後に検索エンジンでの順位がガクッと下がってしまい、上がって来るまで数ヶ月かかってしまいました。その大きな原因はページ名の変更や構成が変わった事の様で、検索エンジンが新たなページとして1から順位付けの判定をし始めたみたいです。そこで今回はアクセス数の多いページの名前や構成をなるべく変えない事にしました。その結果、機能性表示食品の届出サポートや研究レビュー作成に関する検索順位はあまり下がらずに済みましたが、何故か臨床試験に関する検索順位が大幅に下がってしまいました。臨床試験受託会社としては辛い状態です。しかし、お問い合わせをしてくださったお客様とのお電話がテンポ良く進むようになったので、一番の目的は達成できたので満足です。・・・というのは建前で、気持ちとして辛かったです。それから2週間経ちました現在、だいぶ検索順位が上がって来てホッと胸を撫で下ろしております。

このようにして機能食品研究所はお客様からのお問い合わせ対応をスピードアップいたしました。皆様のお問い合わせ、お待ちしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【お知らせ】『展示会インターフェックスジャパン(医薬品・化粧品・洗剤 研究・製造技術展)6月27日(水)〜29日(金) 東京ビックサイト』に出展いたします。ブース番号は東4ホールE42-39※です。お越しの際はお立ち寄りいただきますようお願い申し上げます。(本年は『展示会アイフィア』の出展は行いません)  ※2018年5月1日修正 旧 E41-34→ 新 E42-39 良い場所が空いたとの事でブース番号が変わりました。

 

以上です。
1〜94号までお目通しいただき、ありがとうございました。